必要なのは叡知がまわること
知識というのはそんなに信用しないほうがいいんじゃないでしょうか。あるいは、知識があるのが信用できるということでもないですね。
必要なのは叡知がまわることで、これは生活経験があれば身につきます。
たとえば家族や夫婦間の問題で、どうしたらいいんだろうかと悩んだとします。そうしたら、家族について、あるいは結婚について本当に考えたとか、自分が苦労したとかいう人がいて、結婚論とかいろいろ書いていますから、それを読めばいい。僕はそう思います。やっぱりすごいこと言うなあとか、常識を違うように見えてもこれはすごく苦労したんだろうな、とか思うものです。そういう本はいくらでもありますから、それを読む。そうすれば、知識としても役立っていいですね。
だけど、普通だったら、そういうことは自分自身の智恵でなんとか解決できるものです。
(「幸福論」2001.03.25青春出版社「二章 知識より叡知が大事」)
隆明鈔--吉本隆明鈔集
必要なのは叡知がまわることで、これは生活経験があれば身につきます。
たとえば家族や夫婦間の問題で、どうしたらいいんだろうかと悩んだとします。そうしたら、家族について、あるいは結婚について本当に考えたとか、自分が苦労したとかいう人がいて、結婚論とかいろいろ書いていますから、それを読めばいい。僕はそう思います。やっぱりすごいこと言うなあとか、常識を違うように見えてもこれはすごく苦労したんだろうな、とか思うものです。そういう本はいくらでもありますから、それを読む。そうすれば、知識としても役立っていいですね。
だけど、普通だったら、そういうことは自分自身の智恵でなんとか解決できるものです。
(「幸福論」2001.03.25青春出版社「二章 知識より叡知が大事」)
- まったくこの通りだと、この年になった私が言い切れます。私もさまざまなことを体験してきましたから、それから得られた智恵がいつも判断し行動できる原点です。もちろん、知識が増えてきたことも大事なことですが、やはり自らの行動の判断には、叡知がまわることが一番大事なことだなと確信できます。
隆明鈔--吉本隆明鈔集
2006年12月10日(日) 18:04:08 Modified by shomon