アドルフ・ヴルフ | ルフトヴァッフェ(ドイツ空軍)の夜戦パイロット。 反ナチ党員。 だが、皮肉にもアドルフ・ヒトラー総統と同じ名前【アドルフ】の為、常に姓(ファミリーネーム)で部下に自分自身を呼ぶように指導し、撃墜王(エース)でありながら秘密警察(ゲシュタポ)から要注意人物としてひそかに監視されている。 エアハルト・フォン・ラインダース大尉のような騎士の誇りを全く持たないものではないが、一方で地位や名誉で人生を送ることに虚構を感じている男、自らの信念に基づいて行動する漢。 フェレナを振った事で密告に遭遇、最終的に隊長で友人だった男『フォン・ライン・シュナイダー』 が処刑された後、生粋のナチ党員で親衛隊で軍規粛正を図る後任隊長によって、銃殺か鈍重なミステル戦法での橋梁拠点の破壊の二者択一を迫られる。 |
ロミー・シャーラー・ヴォルフ | 亡き妻『エヴァ・シャーラー』(ヴォルフ)【Ewa Schär (Wulf) 】の忘れ形見。推定年齢7歳〜13歳。 『ジークフリート』【悪魔と戦う高名な騎士の名前】という名前のミッフィー風の黒ナキウサギの縫いぐるみを抱き枕として愛用。「ワシミミズクの木彫りのお守り」をパパに預け、父親の無事と殺戮の道に心を痛める。 捕虜から脱走したリリアがヴルフから奪ったこのお守りを火に投じたその夜、疎開先のドレスデンが1945年2月13日(土)〜15日(月)爆撃され、この間に死亡したものと推定される。 |
フェレナ | ヴルフを追ってヴュルツブルク迎撃レーダー操作員へと応募した横恋慕の押しかけ女。 ヴルフに振られた腹いせにマックスに接近、夜を共にする。 前隊長とヴルフと彼の同僚(ウイングマン)は彼女の密告やマックスによって粛正された。 『遊び相手を連れて来たわ…銃殺まで一緒に遊んであげてね!可愛い【ヴルフ】アドルフ!』と、彼が飼っていたワシミミズクの首を切り落とし、包みに入れ紐で縛り上げ、投げ渡す事で自らを振った男に復讐を忘れない、自尊心高く魔性の烈悪女。 |
マックス・ペーケルカンマー | 生粋のアーリア人でナチ党員。その地位を利用し空軍内の反ナチ党員を粛正し、自らの昇級を狙う。後に振られて接近してきたフェレナと密通する。 |
テストフ少佐 | ヴルフの服した最後の隊長。【劇中最初に登場した隊長からから数えて三代目】本人の発言『私は諸君が生粋のナチ党員であることを期待する!私の場合は残念ながら8割だ…残りの2割は事故で燃えてしまった』から事故で顔の右半分を火傷で失いアーリア人以外【ユダヤ人?】から皮膚移植を受けた事が推察される。 フレートの脱走を助けた角で『空とぶ棺桶で突っ込むか地面の上で銃殺刑か…君はパイロットだ!選べ!忘れたか!地獄に連れて行くと約束しただろう!私はいつでも約束を守る!さあヴルフどうする、私に言わせたいか!』とミステル仕様機体への搭乗を迫る。 |
リリア・リトヴァスキ | ソヴィエト連邦赤軍エースパイロット。通称「夜の魔女」。 モデルはリディア・ウラジミーロヴナ・リトヴァク |
リューボフ・ヴァレンティン | リリアに実らぬ横恋慕をし、平和な家庭と妻を夢見る男。 政治委員将校(女性)の策略により、事情を知らずに捕虜移送中のリリアの乗るユンカース Ju188をラボーチキン La-5 FNで 撃墜。 その後、左記事実を政治委員より聞かされ、逆上し彼女を射殺、絶望のままに「ハインケル He177 グライフ」を捕獲したフォッケウルフFW-190 D-9 によりターラン戦法(体当たり)で撃墜し散華。 |
ヴェラ・ガリノヴァ 政治委員 | 名前はヴェラ・ガリノヴァ、高齢の共産党員で親衛隊。督戦と思想監視を行い、身内に白軍 関係者が居て、共産青年同盟に加入しないリリアを目の敵にする。 |
ジョナサン・ウルフの姓(ファミリーネーム)「ウルフ」が同じ。
理想的男性像に留まらない、人間的な人物描写が共通。
理想的男性像に留まらない、人間的な人物描写が共通。
- ポリカルポフ Po-2練習機
- リスノフ Li-2 輸送機
- ペトリヤコフPe-2戦闘機型
- ラヴォチキン La-5 FN
- イリューシン Il-2m3 シュツルモビク
- ベル P-39 エアロコブラ(レンドリース)
- ダグラスボストン
- アブロ・ランカスター
- ヤコブレフ Yak-3
- ヤコブレフ Yak-9
- 以上24機種。他
バンド・デシネ(bande dessinée)は、ベルギー・フランスを中心とした地域の漫画のことである。
略称はB.D.(ベデ)であり、また、バンデシネとも呼ばれる。
「bande dessinée」の名前は、「描かれた帯」という意味のフランス語に基づく。意訳すれば「続き漫画」であり、英語では「comic strips」に相当する語である。
フランス語圏で漫画は「9番目の芸術」(le neuvième art, ル・ヌヴィエム・アール)として認識されており 、批評や研究の対象となっている。
『タンタン』などをはじめとする作品群は、世界各国の漫画やその他の芸術に大きな影響を与えており、エンキ・ビラル、メビウス(本名:ジャン・ジロー)などの作者は日本でも知られている。
日本の漫画と比較して、ストーリーよりは絵が重視され、またフルカラーの作品が多い。白黒作品もあるが、トーンの使用はあまりみられない。
作画と作話、線画と彩色を別の人間が担当することも多い。(分業化)なお、女性作家は数えるほどしかいない。
フランカ(フランチェスカ・ビクトリア)【Franka (Francesca Victoria)】等の例外はあるが、これらは日常生活を主に描いていいる。
日本人のように普段からフランス語に接する機会のない人間には、バンド・デシネという語は聞き慣れず、意味が理解しにくいため、アメリカン・コミックスとの対比において、また認知度向上のために「ユーロ・コミックス」として位置付けることを提唱する動きもある。
またバンド・デシネはフランス語だが、実際には作画や脚本の国籍が多岐にわたっており、「フランスの」という位置付けが必ずしも意味を持たないという理由もある。
- 5.0 out of 5 stars 女性の視点からみても好意に値します。, 2011/10/30 (日)
- By Yui-Nyaa "Lisa Hayes" (東京都) - See all my reviewsレビュー対象商品: ル・グラン・デューク (単行本(ソフトカバー))
ヴルフには「フェレナ」という横恋慕の押しかけ女が、しかし亡き妻の忘れ形見「ロミー」の「ワシミミズクの木彫りのお守り」そして 孤高の魔女リリアには幸せな家庭と貞淑な妻を求める、ラヴォチキン戦闘機 (世界の傑作機 NO. 143) La-5 の「ヴァレンティンの実らぬ横恋慕」が縦横に織りなす、泥臭い血の匂いのするロシアの冬の航空戦を彩ります。
ヴルフはハインケルHe219ウーフー(世界の傑作機 NO. 119)、ドイツの最強レシプロ戦闘機―Fw190D&Ta152の全貌、Ju-88 &旧型Bf-109のミステル(宿り木)特攻機と目まぐるしく機種を乗り継いでいきます。
一方リリアもまた、ポリカルポフ Po-2 → ペトリャコーフ Pe-2 → ベルP-39エアラコブラ (世界の傑作機 No.36) → Yakovlev Yak-9
と、途中虜囚の辱めを挟みながらヴルフとリリアは自らの属する軍隊組織に対する奇妙な「疎外感という共通項」(反ナチズム、元白軍、共産青年同盟未加入)で感情、そして肉体の一部を「共有」することになります。
この泥臭く醜い、けれども生々しい戦場の人間関係は松本零士氏のザ・コクピット 1 成層圏気流 (1)[ビデオ]とは正反対の騎士の誇りとは無縁の世界です。
ヴルフの最愛の娘「ロミー」は皮肉にも1945年2月13日〜15日に掛けのドレスデン爆撃で「ターゲット・エスカレーション」の爆撃法、つまり一度目の爆撃は軽い爆撃に留め、空襲警報が解除され人々が防空壕から出てきた頃を見計らって、時間差で2度目に本格的な焼夷弾爆撃を行なう攻撃の為、空襲警報が解除され、市民による救援活動が本格的に開始された頃を見計らったこの焼夷弾爆撃法の為に多くの人が巻き込まれ焼殺されてしまいました。
またヴルフと親しかった隊長は、ヴルフが振ったヴュルツブルク迎撃レーダー操作員の女「フェレナ」の密告により絞首刑になり、ヴルフ自身も銃殺か鈍重なJu-88 &旧型Bf-109のミステル(宿り木)特別攻撃という「出口の無い空」へと押し込められてしまいます。
バンド・デシネ形式漫画の商業的制約(セックスと暴力に満ちた成人漫画が発祥の基礎)を逆手に取った 1979年生まれで17歳でパイロットライセンスをとったという筋金入りの航空ファンでもある、作画・彩色の「ロマン・ユーゴー」氏、そして確かな航空&軍事学知識に基づいて翻訳を行った 宮脇 史生 氏の邦文は独特のリズムとロシアの大地の匂いを想像させる文章の豊富な語彙を持ち、高価格に見合うだけのリアル、かつ寒風に澄み切った空の雰囲気を着実に読者に伝えてきます。
女性ユーザーにとって、リリア他の第一線の女性パイロットがドイツ兵に陵辱(りょうじょく)される場面は厳しい面もありますが、救いは女達が「戦場に於ける女の立場」と状況によっては死も有り得ることを覚悟した軍人ということ、そして男達は時に自軍の密告者によって命を奪われるという、更に過酷な状況に置かれているという現実が、これを緩和させてくれます。
- リディア・ウラジミーロヴナ・リトヴァク
- コマンドゲレート
- キャンディ・キャンディと複葉機 【 Candy-candy and Biplanes 】
- 重田 英行 と SWS
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