2022/8/30〜9/9のLIVE Carnivalイベント、『MOTTO!』にて、久川凪、西園寺琴歌、結城晴、村上巴、白菊ほたる、関裕美と共に歌唱アイドルとして登場。桐生つかさが周年曲を歌唱するのは初となる。
([MOTTO!]久川凪、[MOTTO!]白菊ほたるにおけるつかさへの言及についてはこちらを参照。)
周年イベントのため、7つのアナザーコミュ(A1〜A7話)についても併せて書き起こしています(つかさの登場&言及は無し)。
イベント予告 公式Twitter ⇒ こちらを参照
P | うーん……。 ううーん……。 |
??? (裕美) | プロデューサーさん、どうしたんだろ。 机に突っ伏して唸ってる……。 もしかして、寝てる……? |
??? (凪) | 隙だらけですね。 おおプロデューサーよ、なさけない……。 |
??? (つかさ) | せっかくだ。 誰かつついてやれ♪ |
??? (琴歌) | それなら私がっ! では、失礼して……えいっ! |
P | うわっ! |
P | ……あれ? みんな、ずいぶん早いね……。 |
つかさ | いつまで寝ぼけてんだ。 もう時間だぜ。 |
P | ……本当だ。 すまない。悩んでいるうちに時間が経っていたみたいだ。 |
ほたる | いつも、お疲れさまです。 |
巴 | なにか厄介ごとか? それなら、うちらも相談に乗るが。 |
P | 厄介ごとというわけではないけれど…… そうだね。みんなに集まってもらったのにも関係のあることだ。 順番に説明するよ。 |
凪 | なるほどアニバーサリー。 |
P | ……うん。 みんなには、事務所のアニバーサリーを記念するお仕事の、 メインをお願いしたいんだ。 |
琴歌 | お声がけいただき、光栄ですわ♪ 精一杯、務めさせていただきますっ。 |
晴 | おう! オレたちに、バッチリ任せとけって! |
巴 | 事務所の看板背負った大舞台、 立派にやり遂げてやるけぇの! |
つかさ | んで? 肝心の企画の方はどうなってんだ? 詳細はまだにしても、ビジョンはあんだろ? |
P | (それについて相談なんだ) |
P | 実はまだ、コンセプトに迷っていてね。 みんなの意見を聞きたいんだ。 |
ほたる | 珍しいですね。 プロデューサーさんが方針に悩んでるなんて。 |
裕美 | ね。でも、頼ってもらえるのは、嬉しいな。 それで……どんな風に悩んでるの? |
P | この事務所はつい最近、 とても大きな節目を越えたばかりだ。 |
P | そこで迎えるアニバーサリーとして、 ファンのみんなに喜んでもらうためにはどうすればいいか……。 悩んでいるところなんだ。 |
つかさ | なるほど、そっからか。 ならま、ちょうど人数もいるし、ブレストするか。 |
凪 | 凪のブレブレなブレインが、 ビッグなイシューにストライク。 |
P | うん。みんなにアイデアややりたいこと、 やってみたいことがあれば、教えてほしい。 |
晴 | やってみたいことか…… 競技場貸切ってサッカー大会とか? 中継したら、けっこー面白いと思うんだよな。 |
P | 晴らしいアイデアだね。 |
裕美 | ファンのみんなが喜んでくれること……。 巴ちゃんのファンなら、やっぱり演歌とかになるのかな? |
巴 | それはそうじゃろうが…… 事務所全体のアニバーサリーじゃろ? 他のやつらは、それでええんか? |
晴 | うっ。それを言われるとなー。 |
ほたる | そうですね。ソロのLIVEなら良いと思いますけど、 事務所のアニバーサリーとなると……。 |
琴歌 | アニバーサリーといえば、やはり 綺麗なドレスと豪華なパーティーではありませんか? |
つかさ | 王道中の王道だな。 悪かねぇけど……目新しさは少ないな。 もうワンコンセプトないと、盛りが弱いか? |
凪 | ではこうしましょう。 綺麗なドレスと豪華なパーティーに、 突如乱入する森のくまさん。 |
琴歌 | まぁ、可愛らしい♪ 私、くまさんとダンスを踊ってみたいですわ♪ |
つかさ | おいおい目新しさしかねーな。 これ、もしかしてセレンディピティあるか……? |
ほたる | つ、つかささんが乗り気に……!? |
晴 | そもそもクマって踊れんのか? |
巴 | ……ええんかプロデューサー。 すごい勢いで脱線しとるぞ。 |
P | ……やっぱり、悩ましいね。 |
P | 王道にいき過ぎるといつも通り感が拭えなくて訴求が弱い。 けれど、突飛なものや偏り過ぎたものは、 伝わらないし、受け入れてもらえない。 |
つかさ | クマはあぶねぇしな。実際。 |
つかさ | まーそうだよな。 ……お前も遊んでたわけじゃないだろうし。 ジャストアイデアで出るレベルは、既に検討済みか。 |
P | そうなんだよ。 ……みんな、案出しに付き合ってくれてありがとう。 もう少し、悩んでみるよ。 |
凪 | ……P。 |
凪 | ……Pは随分お悩みの様子。 これだけ探してないのなら、売り切れです。 ここになければないですね。では、どうすれば? |
P | (……外に行く?) |
凪 | ざっつらいと。 街にはなんでもある、 と偉い人も言っていました。 |
裕美 | 偉い人? |
凪 | 東京に来たばかりの頃のはーちゃんです。 |
晴 | 上京してはしゃいでるだけじゃねーか。 |
裕美 | ははっ。……でも、私も賛成。 ずっとパソコンとにらめっこしてても、いいアイデアは浮かんでこないと思う。 |
P | (……そうだね) |
P | 気分転換も兼ねて……街に出てみようかな。 じゃあ、行ってくるよ。みんな、改めてありがとう。 |
琴歌 | ……あら? 一緒に行くのではないのですか? 私、てっきりみなさんとお出かけするものだと思って、 ウキウキしていたのですが……。 |
巴 | 水臭いぞ、プロデューサー。 ここまできたら、乗り掛かった船じゃ。 |
P | (……たしかに、ひとりでは見つからないなにかも、 みんなと一緒なら見つけられるかもしれない。) |
P | そうか、ありがとう。 なら、みんなで行こうか。 |
凪 | こうして我々は…… アニバーサリーの極意を追い求めて、 コンクリートジャングルの奥地へと向かったのであった……。 |
あらすじ
事務所のアニバーサリーを祝う仕事を任された凪、ほたる、琴歌、晴、巴、つかさ、裕美の7人。一方、Pは企画のコンセプトで悩んでいた。アイドルたちも案出しに参加するが、なかなかいいアイデアは浮かんでこない。アイデア探しと気分転換を兼ねて、Pはアイドルたちと共に街へ出かけることにした。 |
晴 | とりあえず勢いで来てみたはいいけどよ。 なにすりゃいいんだ? |
ほたる | たしかに…… 考えるきっかけって、どう探せばいいんでしょう。 |
つかさ | 真面目かお前ら。 こういうときは、とりあえず普通に遊べばいいんだよ。 だからまずは、そうだな……やっぱアイドルなんだし? |
つかさ | 最新ファッションとコスメを、片っ端からチェックだろ! |
ほたる | そ、その…… こういう服、あんまり自分じゃ選ばなくて……。 へ、変じゃないですか? |
裕美 | うん、変なんかじゃないよ! とっても良いと思うっ! 私も……どうかな? 似合ってる? |
琴歌 | みなさん、素敵ですわっ! うふふっ♪ 新しいお洋服を着ると、気持ちが昂りますわね♪ |
巴 | 昂るというか、なんというか……。 う、うちはこういうのはガラじゃないと思うとったが……。 |
つかさ | いいじゃん! ほれ、次はこっち着てみろって! |
つかさ | よーしよし、全員いい感じだな。 せっかくだし、このまま着ていこうぜ。 |
晴 | 新しい服って、なんかちょっと、落ち着かねーよな。 ……ま、悪いキブンじゃねーけどさ。 |
琴歌 | 家の者たちが用意するものとはまた違っていて、 とっても素敵ですわ♪ みなさんと選んだ服、大切にいたしますわね。 |
凪 | さて、P。 そろそろ全員分のおニューな私服を堪能しましたね? それでは、Pとして言うことがあるのでは? |
⇒『なんだか見慣れないね』
⇒『新鮮でイイね』
凪 | ギュイーン、ギュイーン。 |
巴 | おおう、なんじゃ急に? |
凪 | ナギレーダーに反応あり。 みなさん、あちらをご覧ください。 |
裕美 | ……あのショップ? なにかあった? |
凪 | あの店先に並んでいる彼…… かわよです。 いってみましょう。 |
晴 | ……このよくわかんねー動物のグッズか? なんか、目が死んでねぇ? |
凪 | この目は死んでいません。 むしろ……ヒトに媚びない、野生の誇りに満ちていますね。 すばらしい。 |
凪 | ……琴歌さん、いかがでしょう? |
琴歌 | えっ、私ですか? |
凪 | はい。 琴歌さんは、かわいいものを集める会を開いていらっしゃると、 風の噂で耳にしました。 |
琴歌 | そういうことでしたか。それでは…… この方は……そうですわね、私が普段集めているものとは、 少し趣が違いますけれど……。 |
琴歌 | ですが、じっと見ていると、どこか不思議な愛らしさを感じます。 ええ、可愛らしいと思いますわ♪ ぜひ、私のお友だちにさせていただきます。 |
晴 | ……まぁ、たしかに。 慣れてくると、かわいい……のか? |
ほたる | ふふっ♪ よかったですね、凪さん。 |
凪 | はい。 このショップは魅力的な方々に溢れていますね。 みなさんもお近づきのしるしに、ぜひどうぞ。 |
つかさ | 出会っちまったなー。 これ、まだアタシん中にねーセンスだわ。 凪、ありがとよ。 |
裕美 | せっかくだし、私もなにか買っていこうかな。 巴ちゃんも、いこっ! |
巴 | ……ふむ。 なら、うちは親父にこの虎でも……虎か、これ? |
⇒『みんなを見守っておく』
⇒『せっかくだから……』
琴歌 | うふふ、大満足ですわ♪ 私の「可愛い」が、広がった気がいたします♪ |
凪 | それはよかった。 ぜひ、今後ともよろしくお願いします。 |
琴歌 | ええ、こちらこそ♪ |
P | (…………。 流行りのモノ、新しいモノは、慣れないもの。 新たな魅力との出会いは、新たな感覚との出会い。) |
P | (うちのアイドルたちは、みんな成長して、大きな節目を迎えた。 それぞれの個性も花開いて、ファンにも慣れ親しまれてきた。 けれど……) |
P | (けれど、それはつまり、 裏を返せば……) |
つかさ | さてと、お次はどこに……。 おっ。 |
つかさ | せっかくだし、やっぱアレはやっとかねーとな! |
あらすじ
アイデア探しのきっかけにと、アイドルたちはまず最新のファッションとコスメを街で見て回る。装いも新たにしてみんなで街を歩いていると、凪好みの独特なセンスが光る動物グッズのショップを発見し、みんなで覗いてみる。アイドルたちはそこで出会った自分にはない新しい感覚を楽しむのだった。 |
⇒『みんなの動画だから……』
⇒『仕方ない 本気を出そう……』
琴歌 | とっても楽しかったですわ♪ やはり、お仕事とは違うワクワクがありますわね。 |
裕美 | だね。自主レッスンのときとかたまに撮るけど、 そっちに夢中になっちゃったりとかするし。 |
晴 | プロデューサーが踊るとこなんて、 なかなか見れねーしな♪ |
ほたる | そうですよね。 えへへ、なんだか得した気分です。 |
凪 | そんなみなさんの声にお応えして。 Pのダンスシーンセレクションを雑に作りました。 事務所のグループメッセージにドーン。 |
自分が踊っているシーンだけ編集された動画が、 アイドルたちに共有されてしまった…… | |
けれど…… 動画の中の自分は、案外楽しそうに踊っている……。 これはこれで、悪くなかったのかもしれない…… | |
凪 | P、Pはこちらの動画も見てください。 こちらはダンスシーンP抜きです。 投稿しても? |
P | ん……いいよ、問題ない。 |
凪 | それでは、こちらはSNSへ。 |
P | ……今やすっかり、誰もが発信者の時代だね。 |
⇒『大変な時代だ』
P | 競合する相手も増えて、 若い層には、アイドルに興味のない人もいる。 みんなにとっても、大変な時代になった。 |
ほたる | そうですね。アイドルとして目立つのは、 昔よりは少し、難しくなったかもしれません。 でも……。 |
つかさ | それと同じぐらい、 できるようになったこともあるだろ? そこはメリデメあるんじゃねーの。 |
P | (……そうかもしれない。 デメリットばかり見ていては、本質を見失ってしまうな……) |
⇒『面白い時代だ』
P | 取れる戦略の幅が広がって、 より多様なニーズに応えられるようになった。 使いこなすことができれば、大きな武器になるね。 |
巴 | そこは、音頭をとるやつの器が試されるな。 お前さんの腕の見せどころじゃ。 |
裕美 | ふふっ。 頑張ってね、敏腕プロデューサーさん♪ |
P | (たしかにそうだ。 彼女たちの戦略を練るのが、自分の仕事なのだから……) |
晴 | 難しいことはわからねーけどよ…… オレは、便利になってよかったと思うぜ。 そのおかげで、いろんな楽しいことを見つけられるし。 |
琴歌 | それに、他の誰かが見つけた素敵なモノにも、 すぐに出会うことができますもの♪ 自分が見つけた素敵なものを、誰かに知ってもらうことも! |
P | (彼女たちの目は、キラキラと輝いている……) |
P | (自分の好きなものを、楽しんで。 それを、シェアしあって。 まだ知らない素敵なものと、出会っていく) |
P | (彼女たちは、その可能性を真っ直ぐに信じている) |
P | (それはきっと……とても、素敵なことだ) |
あらすじ
アイドルたちと共に、即興ダンス動画を撮影するP。撮影した動画はアイドルたち自身がSNSに投稿し、Pのダンスシーンも事務所のグループメッセージでシェアされる。好きなものを楽しんで、シェアし、まだ知らない素敵なものと出会う。その可能性を信じられるというのは、とても素敵なことだろう。 |
つかさ | ところでさ。 みんながよければ、ちょっと移動しねえ? アタシ、行きたいトコあんだわ。 |
つかさ | ずっと同じ場所にいても飽きてくるし。 損はさせねーからさ。 |
ほたる | つかささんが行きたい場所、ですか……? どこでしょう……楽しみです♪ |
つかさ | この辺は流行りの入れ替わりが激しいから、 チェックしに来たかったんだよ。 最近、仕事が忙しくてなかなか来られてなかったからな。 |
つかさ | やっぱ、ちょっと来ないだけでずいぶん店が変わってんな。 新メニューも大量にあるし。これだから、見逃せねー。 |
裕美 | このあたりも人がいっぱい。 服のお店もたくさんあるね。 |
晴 | 服見るのもいいけどよ。 その前にオレ、なんか食い物買っていいか? 歩き回って、腹が減ってきてさ。 |
巴 | ええのう。 うちもちょうど小腹が空いてきたところじゃ。 |
凪 | それでは、レッツ食べ歩きターイム。 |
晴 | おー、アレだ。 梨沙とかがよく写真あげてるやつ。 なぁ、これって実際美味いのか? |
巴 | 案外イケるぞ。うちも姉御たちと初めて食うたときは、 こんな色の食い物があるかと驚いたがのう。 ……むぅ、上手く写真が撮れん。 |
裕美 | これはね、たぶん光の加減だから…… ちょっと角度を付けて……こんな感じ? |
巴 | おお! さすがじゃな。助かった。 ……ほれ、晴、一口食うか? |
裕美 | あ、待って。せっかくだから、 ふたりが食べさせあいっこしてるところも撮らせて。 ほら、あーんだよ、あーん♪ |
巴 | こ、こうか……? あーん……。 |
晴 | んえっ!? じゃあ……あ、あーん……。 |
裕美 | いい感じいい感じ、可愛いよ♪ |
琴歌 | まぁ、見てください! こちらのかき氷、「スパイシートロピカル抹茶味」ですわ! いったいどのような味なのでしょう……! |
つかさ | めちゃくちゃカラフルで写真映えしそうだけどな。 味は想像つかねー! |
琴歌 | 私、興味が抑えきれません……! あの! スパイシートロピカル抹茶味、いただけますか! |
つかさ | お、いいねぇ! んじゃアタシも! ……プロデューサー、お前もいっとくか? |
⇒『もちろん!』
⇒『ブルーハワイ味で……』
店員 | …はい、どうぞ。 スパイシートロピカル抹茶、3人分です。 |
琴歌 | こ、これは……っ! |
つかさ | あっはっは!やべーっ!! |
とんでもない味のかき氷を、 みんなで分け合って食べた…… | |
P | (これはこれで……楽しい時間になったな……) |
??? | あ、あの……。 |
少女 | すみません。 もしかして、みなさん、アイドルの……。 |
凪 | おや、バレてしまいましたか。 やれやれ、P、はしゃぎすぎですよ。 |
少女 | わぁっ! やっぱりっ! あのっ、私、大ファンでっ! |
つかさ | お、マジか。ありがとな。 これからも応援よろしく。 |
少女 | はいっ! あの、これってなにかの撮影ですか? |
ほたる | いえ、今日はみんなでプライベートなんです。 事務所のスタッフさんについてきてもらってはいますけど……。 |
少女 | あっ、そうなんですね。失礼しました。 それじゃ、あんまり話しかけちゃったらよくないですよねっ。 その、これからも頑張ってくださいっ! |
離れていく少女が、友人と話す声が聞こえる…… | |
少女の友人 | ……いまの人たち、有名人? |
少女 | ええーっ!? ほら、私がずっと推してるアイドルの人たちだよ〜っ! あんなに何回も写真みせたのに〜っ! |
少女の友人 | あーね? いやごめん、あたし、テレビみないからさ。 芸能人っていうか、配信者しかわかんないんだよね。 |
少女 | もったいないって絶対! 今度一緒にLIVE観ようよ! ね! 絶対好きになるから! |
少女の友人 | えー……。 まーいーけどさー? |
⇒『ありがたいね』
P | みんなを好きでいてくれるだけじゃなくて、 こうして、みんなの魅力を広めてくれる。 ああいうファンの存在は、とてもありがたいね。 |
裕美 | ね。嬉しいな。 私たちのこと、あんなに楽しそうに話してくれて。 |
凪 | 推しの話をするのは、楽しい。 楽しませるのが、アイドルですね。 |
⇒『これからだね』
P | みんなのことを全く知らない人が、まだ世の中にはたくさんいる。 もっともっと、みんなの魅力を伝えていかないと。 |
ほたる | そうですね。 たくさんの人に見てもらうために…… 私も、頑張りますから。 |
晴 | だな! パスは待つんじゃなくて、貰いにいくものだしな! |
P | (街は、変化する。 流行に応じて、店も、商品も。 街に来る人を、楽しませるために。) |
P | (見逃せない、行ってみたいと、思ってもらうために。 ……それはきっと、とても大切なことだ。) |
P | (彼女たちと過ごす中で…… 今回のアニバーサリーで為すべきことが、見えてきた気がする。 今だからこそ、やるべきことが……) |
巴 | ……む。 どうも、視線を感じるな。 さっきので、他のやつらにもバレたか。 |
ほたる | 騒ぎになる前に、移動した方がいいかもですね。 |
裕美 | だね。ここまでたくさん歩いたし…… そろそろ、座れる場所に行かない? |
あらすじ
流行の変遷が激しい街へやってきたアイドルたち。知り合いの食べていたものを試しに食べてみたり、未知の味に挑戦してみんなで分け合ったりと、新しい体験を楽しむ。街も、人も、変化する。この瞬間を楽しめるのは今しかない。今回のアニバーサリーで自分たちが為すべきことを、Pは掴み始めていた。 |
晴 | ふぅ……人混みから離れて、 少し落ち着いたな。 |
つかさ | よし、とりあえず一曲目入れたぜ。 後はまぁ、好きに歌うってことで。 当然、待ち時間はなしな。 |
ほたる | ふふっ、つかささん、 こんなところでも全力ですね。 |
つかさ | 当たり前だろ。 遊びも仕事も全力だっつーの。 休みたいなら、家で寝てりゃいいんだからな。 |
晴 | そんじゃ、次はオレが…… ん〜、どうすっかなー♪ |
みんなは、最近の流行ソングや 自分の好きな歌を思い思いに歌っている…… | |
裕美 | これは……演歌? じゃあ、巴ちゃんだね。 はい、マイク。 |
巴 | おう。曲はたしかにうちが入れた。 じゃが……ほれ。 |
ほたる | ええっ、わ、私ですかっ!? |
巴 | 自分が歌うのは、LIVEやレッスンでいつでもできる。 せっかくのお遊びじゃけぇ、お前らの演歌、聴かせてみぃ。 あとは……ほれ、凪も歌え。 |
凪 | 音楽が鳴ってマイクを持ったなら、歌わねばなりません。 それがアイドルの宿命……。 |
ほたる | ど、どういう感じで歌えば……。 |
巴 | 芯を通して、腹の底から声を出すんじゃ。 やってみぃ! |
ほたる | えっと、えっと、 こ、こう〜ですか〜っ! |
凪 | こぶしをぉ〜〜、きかせてぇ〜〜。 |
琴歌 | まぁ、まぁ! 次は私にも歌わせてくださいまし♪ |
裕美 | せっかくだし…… 他のみんなの歌も、歌ってみたいな♪ |
P | (聴き慣れたはずの歌が、 聴いたこともないものに、次々と変わっていく。 ……楽しいな。) |
P | (……不安は、やっぱりある。 けれど、この楽しさを……信じよう。) |
つかさ | はー、歌った歌った。 喉のケアもしとかねーと。 |
つかさ | ……んで? さっきから、ずっとなにか考えてるだろ。 いいアイデアは出たか? |
P | ……そうだね。 |
P | (楽しかった) |
P | 流行りのファッションや食べ物、エンタメの潮流。 プロデューサーとして、もちろん知ってはいたけれど、 みんなと体験できて、改めて楽しかった。 |
P | 少し外の街に出て、初めての店に入って、知らないものを見る。 それだけで、新しい楽しみはいくらでも広がっている。 世界が広がっていくように感じたよ。 |
裕美 | うん、そうだね。 普段着ない服や、ちょっと気おくれしちゃう最新のコスメも、 みんなと一緒だから、楽しめたよ。 |
琴歌 | 自分だけでは出会うことのなかった楽しみにも、 たくさん出会うことができましたわ♪ |
晴 | こういう楽しさを、 届けられたらいいのかもな。 |
P | (うなずく) |
P | 奇抜なことをしなくても…… 街に出て、現在を楽しむ限り、新しさがなくなることはない。 流行は、変化し続けるものだから。 |
ほたる | そうですね。素敵だと思います。 でも……。 |
つかさ | でも? |
ほたる | 普段と違うことをして…… ファンのみなさんを、 がっかりさせてしまわないでしょうか。 |
P | (そうだね) |
P | ほたるの言うことも気になっていたんだ。 みんなにはそれぞれ、 ファンのみんなから愛されている個性がある。 |
P | その個性を愛してくれるファンのみんなは…… みんなが新しいことをしたり、現在の一時的な流行に乗ることを、 受け入れてくれるだろうか、ってね。 |
巴 | それは……たしかにな。 |
裕美 | びっくりさせちゃう、のかな。 |
P | (……でも) |
P | 外に出ることを躊躇ったままじゃ、 新しい出会いはない。 |
つかさ | ま、そうだよな。 だってさ、アタシたちはアイドルなんだ。 |
つかさ | たくさんの人に好かれて、応援されて、 もっとたくさんの人を笑顔にしたい……そうだろ? 少なくとも……アタシはまだ、満足なんかしてないぜ? |
P | ……そうだね。 みんなのことをまだ知らない人は……大勢いる。 |
つかさ | 変わらずいつも通りの商品でいいなんて、 本当にコアな既存のファンだけだ。 大多数の客は、その時興味がある、楽しいモノを選ぶ。 |
琴歌 | それがつまり…… 流行、ということですものね。 |
つかさ | そういうこと。 アタシたちはさ、流行に乗ってなんぼなんだよ。 ファンはともかく、アタシたちはそれを忘れちゃダメだ。 |
P | 新しいこと、最先端のことは、楽しい。 そして、楽しいことはシェアされて、 より大きな楽しみを生みながら、どこまでも広がっていく。 |
凪 | ここで凪から、タイムリーな報告です。 さきほどの動画がバズり中です。 フォロワーも大いに増えて、凪もにんまり。 |
凪 | フォロワーが増えたら、嬉しい。 ですが、フォロワーを増やすには、バズらなくては。 Pは……どうしたいですか? |
P | (届けたい) |
P | みんなの魅力を、もっとたくさんの人に届けたい。 まだみんなのことを知らない、たくさんの人に。 |
P | それが、みんなの最初のファンとしての願いで…… プロデューサーの、仕事だから。 |
あらすじ
カラオケでそれぞれの歌を互いに歌い合って楽しむアイドルたち。聴き慣れたはずの歌が新鮮なものに次々と変わっていく。新しいことは楽しく、同時に変化への不安もあった。だが、外に出ることを躊躇ったままでは新しい出会いはない。Pはより多くの人へ、みんなの魅力を伝えようと決意する。 |
その日の夜 | |
今日の経験をもとに、 アニバーサリーの企画を練り直した…… |
P | ……という感じで考えているんだけど、 どうだろう? |
つかさ | ん、いいんじゃねーの。 さすがだな。 |
琴歌 | ええ! 心躍る、素敵な企画だと思いますわ! この舞台に立つのが、今から待ち遠しいくらいに! |
P | ありがとう。 それならよかった。 |
P | あの後、悩んでいたのが嘘みたいに、 たくさんのアイデアが出てきたよ。 ……少し、視野が狭まっていたみたいだ。 |
P | これまで通り、ファンのみんなが喜ぶことを。 ……それ以外にも、少し外に目を向ければ、 やれること、やるべきことはたくさんあったんだ。 |
ほたる | ……そうかも知れませんね。 少し顔をあげるだけで、 これまで見えなかったものが、たくさん見えたりしますから。 |
裕美 | ほんの少し勇気を出せば…… 素敵な出会いが、たくさんあるもんね。 新しいこと、楽しんでいきたいな。 |
P | うん、だけど……新しいことばかりでもいけない。 ファンを大切にするのは、アイドルとして当然のことだからね。 だから、必要なのは……。 |
P | 幅広いモノに触れて、いろんな選択肢を持っておくこと。 そして、責任を持って選ぶこと。 それが、プロデューサーの仕事なんだ。 |
巴 | そうじゃな。 戦術の幅は、指し手の実力そのもの…… お前さんの視野の広さは、うちらの力に直結しとる。 |
晴 | たしかに、技術がどんなにすごくても、 足元ばっか見てちゃ、試合には勝てねーからな。 |
P | そういうこと。 みんなのおかげで、プロデューサー業の基本を思い出したよ。 その上で……。 |
P | 今回は、流行りのアプローチを取ることにした。 アイドルの魅力をよりたくさんの人に届けたいから。 だって、それが……。 |
P | (自分の楽しみだから) |
凪 | わーお。決め手はPの楽しみ。 さすがはP、ワガママですね。 |
つかさ | けど、それでいいと思うぜ。 仕事は、エゴでやるもんだろ。 |
琴歌 | プロデューサー様の判断に、私たちはついてゆきます。 きっとみなさんもいいと思ってくださいますわ! |
P | ありがとう。 けれど……この道を喜ばない人は、 それでもやっぱりいるかもしれない。 |
P | でも、そんな人には、 また別の機会で応えればいいんだ。 バランスを、きちんと取ればいい。 |
P | それもまた、プロデューサーの仕事で、責任だ。 だからみんなは、安心して、 今回やることに取り組んでほしい。 |
裕美 | うん! ありがとう! めいっぱい、楽しんでくるね。 |
巴 | じゃが……プロデューサーよ。 もう一声、足らん事があるんじゃないんか? |
P | …………? |
巴 | プロデューサーの通す筋は、ようわかった。 だけどな、うちらだって、プロのアイドルじゃけぇ。 プロとしての、誇りと責任がある。 |
つかさ | だな。企画をするのは、お前の仕事。 それを120%引き出して、予想以上…… 最高のモノに仕上げるのが、アタシらの仕事ってワケ。 |
凪 | 流行の服も、最新の歌も武器にして…… 新しい世界に、凪たちの個性を届けましょう。 理想を叶えるのが、アイドルですね。 |
P | ……そうだね。 みんなの言う通りだ。 |
P | (みんなに託す) |
P | 今回は、イマドキの流行に乗ったみんなを、見せてほしい。 でも、ここまで成長してきたみんななら、 その中でだって十分に、みんなの個性を発揮できると思う。 |
P | これまでのファンも、 まだみんなを知らない人も その全員を、楽しませてほしい。 |
みんな | はいっ! |
あらすじ
外に目を向けることで狭まっていた視野を広げ、アニバーサリー企画を練り直すことができたP。幅広く物事に触れ、多彩な選択肢を持ち、責任を持って選ぶ。その基本に立ち返ることができた。イマドキの流行に乗ったみんなを見せるため、企画は仕事となってアイドルたちへと託される。 |
美嘉 | これいいじゃん、カワイイ! みんなにも紹介したいな〜★ |
里奈 | んぢゃー、写真撮っとこ! 美嘉っち、もーちょい寄って〜♪ |
りあむ | はぁ……ギャルがまぶしいよぅ……。 ずっと見てたいけど、直視できない……まぶしすぎるうぅ……! |
唯 | ほら、りあむちゃんもこっちこっち! ゆいたちと一緒に撮ろ☆ |
りあむ | いやいやぼくはほら、こんくらいの後方ポジでいいから! 適正距離、たいせつにしよ? |
唯 | なんで〜? 一緒に遊んでるんだから、ちゃんと一緒にいようよ。 ほらほら〜☆ |
りあむ | ウワアアアァァァ……! な、なんでみんな、そんなに詰めてくるの!? ギャルの距離感ヤバいって! |
里奈 | 次どこ行く? 決めてたとこは一通り見ちゃったけどさ。 リナぽよ、まだ遊びたい気分ぽよ〜! |
美嘉 | せっかくりあむちゃんも合流したしね。 ん〜、どうしよっかな……。 |
里奈 | ……そうだ! 次の行き先はりあむんに決めてもらうのどう? |
りあむ | うえぇっ……!? ぼ、ぼくがっ……!? |
美嘉 | イイねっ♪ ここまではアタシたちに付き合わせちゃったし。 |
唯 | さんせーい☆ 次はりあむちゃんが、リーダーやる番ね♪ |
りあむ | ぼ、ぼくが……みんなをどっかに連れてく……? 夢か? それとも罰ゲームか? これ、あとで問題になったりしない? 燃えない? |
里奈 | えー、そんなことないって! りあむんが休みになにしてるのか、気になるし? お気にの場所とか教えてちょー♪ |
りあむ | あ、うぅ……わ、わかったよぅ! こうなったらもう、どん引きされたっていいよ! |
地下アイドル | みんなおっはよー☆ やややや山田・りりりりりりむだよー♪ |
観客たち | 大丈夫ー? 慌てちゃダメー! 落ち着いて―! |
地下アイドル | 心配してくれてありがとー♪ 私は落ち着いてるけどー、 マネージャーさんが書類出すときに緊張してたんだってー☆ |
観客たち | マネージャーさーん! やっちまったー! どんまーい! |
里奈 | おぉー、すっごい盛り上がってるぢゃん! みんなアゲアゲだ!! |
りあむ | あぁ……来ちゃったよ。 連れてきちゃったよ、地下アイドルの地下LIVE……。 ぼくは居心地いいけど、ギャルのみんなは……。 |
想像上の美嘉 | いやー、こういうノリって アタシたちはちょっと……さすがにねぇ? |
りあむ | とか絶対思われてる! さげすまれてる! ぼくのザコメンタルが死んだ! いつものことだけど! |
地下アイドル | コールありがとー! でももっと欲しいなー! みんなはどうかなー? |
唯 | イエーイ!! よ〜し、ゆいも交ざってくる! 周りのみんなに合わせとけば、なんとかなるよねっ。 |
りあむ | えっ? ちょっと唯ちゃん? 大丈夫? |
観客たち (恵磨含む) | 全力でいくよー!! うおぉぉぉぉぉぉ!!! |
里奈 | んんっ? あそこにいるの、恵磨ちゃんぢゃね? |
りあむ | へ? なんでこんなとこに恵磨ちゃんが? 本物? |
恵磨 | あれ、どしたのみんな! LIVE観にきたん? |
美嘉 | りあむちゃんに誘われてきたんだ♪ まさか恵磨さんがいるとは思わなかったけど。 |
恵磨 | アタシは、友だちの応援に来ててさ。 今度ここでLIVEやるからって、招待してもらったんだよ。 そろそろ出番かな? |
唯 | おー、すごいじゃん! だったらゆいたちも、実質友だちだし! 全力応援するしかないっ!! |
恵磨 | おっ、いいの? そんじゃ一緒にコールしようぜ! こういうノリも面白いもんな!! |
美嘉 | だねっ♪ 今日のアタシたちはアイドルのファン! このLIVE、全力で盛り上げちゃお★ |
りあむ | そ、そんな……みんなが一緒にガチコールを……? |
里奈 | りあむん、こういうのって得意でしょ? コールのテクとか教えてちょ! |
りあむ | お、ぉぉぅ……。 そうだね、ぼくも一緒に……。 |
りあむ | ……そっか……そうなんだ。 美嘉ちゃんも、唯ちゃんも、里奈ちゃんも、恵磨ちゃんも…… みんなギャルなんだ……。これが、ギャルの光なんだ……。 |
りあむ | すべてを愛し……すべてを楽しみ…… そんな毎日に、全力で…… あぁ……なんてあたたかくて……やさしいんだろう……。 |
美嘉 | ん〜っ、LIVE気持ちよかった〜! 思いっきり声出せたし、みんなも盛り上がってたし★ |
りあむ | それな! めっちゃヤバかった! マジでウケる! |
恵磨 | 友だちも、めっちゃ喜んでたよ! みんなにもよろしくって言ってたし! アタシからもマジ感謝! |
りあむ | いいよいいよ! ぼくもこれから推してくから、よろしくね! |
唯 | あははっ、りあむちゃんさっきより生き生きしてる! 元気になってよかった〜☆ |
里奈 | んぢゃー、次はなんか食べにいこ! 声出しておなか空いたっしょ! |
りあむ | 行く行く! うへへぇ……ギャルのやさしさ、サイコーっ!! |
あらすじ
とある休日、原宿を独りで徘徊していたりあむは、セクシーギャルズの一行に捕まってしまう。しかしそこに広がっていたのは、どうしようもないオタクなりあむさえ受け入れてくれる、やさしい世界だった。地下アイドルのLIVEで恵磨とも合流して盛り上がり、りあむはギャルの持つ無限の可能性を悟るのだった。 |
薫 | とーちゃーくっ! |
仁奈 | お店、すげーでっけーですねぇ。 ワクワクしてきやがります! |
薫 | だよねっ! 大きいお店だから、きっと仁奈ちゃんの探し物も見つかるよ♪ |
七海 | 七海はもちろん、お魚図鑑をオススメするれすよ。 眺めてるだけで、大海原みたいに広い心になるのれす! |
愛海 | あたしはやっぱりお山の……は、ダメか。 さすがにそれはまずいよね、うん。 |
仁奈 | 中もすげーひれー! 迷子になっちまわないように注意ですね。 |
薫 | そうだね、地図をしっかり見て進もー! 本屋さんは確か……。 |
愛海 | あれ、待って? もしかして、あそこにいるのって…… みくさんと美由紀ちゃん? |
七海 | おぉっと、これは思わぬ大物の出現! おつかれさまれす〜! |
美由紀 | わっ、七海ちゃん? 他のみんなも……こんなところで会うなんて、びっくりだねぇ。 |
七海 | 美由紀ちゃん、こんにちは〜♪ みくさんも……なんだか、いつもと雰囲気が違うような? |
みく | 今日はアイドルじゃなくてプライベートだし? 美由紀チャンと一緒に、お買い物に来たの。 |
美由紀 | お勉強用に参考書を買うんだよ。 みゆきだけじゃよくわからないから、 みくちゃんにも手伝ってもらおうと思って。 |
愛海 | そうなんだ〜。 あたしたちもね、これから本屋に行くところだよ。 何を買うかはまだ決まってないんだけど。 |
みく | 決まってない? |
仁奈 | ふっふっふ……こいつを見るでごぜーます! |
美由紀 | そのカードって、商品券? 本屋さんで使えるやつだよね? |
仁奈 | 好きな本を買っていいって、ママにもらったですよ! でもどんな本を買うか、迷っちまってやがります……。 |
薫 | だからかおるたちが、仁奈ちゃんにオススメの本を 探してあげるんだー♪ |
みく | へぇ、面白そう! ならみくたちも、お手伝いしよっかな♪ |
七海 | おーっ、心強いれすねぇ。 それじゃ、本屋さんに向かって出航〜♪ |
仁奈 | おぉー……本が、すげーいっぱいです……。 本のひみつきちみてーですよ。 |
薫 | これだけあれば、仁奈ちゃんにぴったりの本が きっと見つかるよ! みんなで探しにいこう! |
七海 | よいしょっ……お魚図鑑を発見したれすよ! 大きくて分厚くて、身がぎっしり詰まってる感じれしょ〜♪ |
みく | うおぉぅ……リアルな写真いっぱいで、 魚の臭いまで感じそう……。 でもこれって、お値段もすごくない? |
仁奈 | いち、じゅー、ひゃく、せん……いちまんえん!? 仁奈のカードじゃ足りねーです! |
美由紀 | ねぇねぇ、お山の本があったよ。 愛海ちゃんが大好きなやつだよね? |
愛海 | えっ、みみっ美由紀ちゃん!? いや、さすがにそれはやめとこ! マジで怒られるから、あたしが! |
美由紀 | そうなの? こんなにキレイなのに……。 ほら、『世界の名山を写した美麗写真の数々』だって。 |
愛海 | あぁ、そっち……。 そうだね、キレイダネー……。 |
薫 | うーん……。オススメはいろいろあるけど、 これだー!っていうのはなかなか見つからないね。 |
仁奈 | むむー……。すげーでけー本屋さんだけど、 本がいっぱいありすぎても迷っちまうんですねぇ。 |
美由紀 | じゃあ、貯金しとくとか? もっと欲しい本が見つかるまでとっておくのもいいかも。 |
仁奈 | それもいいかもしれねーですけど…… やっぱり仁奈は、なんか買っていきてーです。 |
仁奈 | せっかくみんなでお出かけしたのに、 このまま帰るのはくやしーですよ。 |
愛海 | ……わかった、ならもうちょっと探してみよう! 本の売り場は、大体見て回っちゃったけど……。 |
仁奈 | あれ? 向こうで売ってるのはなんですか? |
みく | 手帳とか、文房具とかだね。 あの辺に売ってるのも、仁奈チャンのカードで買えるはずだよ。 あっちもちょっと見てみよっか。 |
仁奈 | …………。 |
七海 | 仁奈ちゃん? 何か気になるもの見つけました〜? |
仁奈 | ……決めました。 仁奈、これを買いてーですよ!! |
みく | お買い物の後は、カフェでまったり〜。 えへへ、ぜいたくな気分♪ |
美由紀 | お買い物もできたし、みんなにも会えたし。 素敵な日になったね〜。 |
薫 | 仁奈ちゃんも、いい買い物ができたね。 おめでとうございまー♪ |
仁奈 | えへへ、よかったです。 このアルバムは、大切に使うですよ♪ |
七海 | いろいろ飾れるアルバム帖! お手頃な値段でなが〜く使える、 ナイスフィッシュなチョイスれすね〜。 |
仁奈 | はい! 写真とか、思い出のものとか いろいろ貼って宝物にしちまいます! |
愛海 | じゃあさっそく、みんなで写真撮ろっか? あとでプロデューサーに頼んで、プリントしてもらお♪ |
仁奈 | いいですか? じゃあ、おねげーします♪ えへへ……仁奈、みんなのことが大好きですよ! |
あらすじ
ある日、大型書店を訪れた仁奈、薫、七海、愛海。母にもらったカードで本を買いたい仁奈のために、一緒にオススメの本を探しに来たのだ。同じく本屋に来ていたみくと美由紀も加わり、店を巡る一行。悩んだ末に仁奈が選んだのは、みんなとの思い出を形にして残すための、一冊のアルバム帖だった。 |
こずえ | ふわぁー……。 おひさま、さんさんってしてるねー……。 |
杏 | ちょっと日差しが強いけど、日陰だったらちょうどいいかな。 これは気持ちよく眠れそう! |
聖 | 杏さん、こずえちゃん……お待たせしました。 準備、できましたよ。 |
杏 | おー、由愛ちゃんも聖ちゃんもよろしく……って、あれ? ……その手に持ってるラケットって? |
由愛 | はい、バドミントンのラケットです♪ ふたりの分も、どうぞ。 |
こずえ | ありがとー。 らけっと、ぶんぶんするー。 |
杏 | あれ、バドミントン……? お昼寝じゃなくて? |
由愛 | えっ、お昼寝? バドミントンですけど……。 |
(お出かけ前) | |
杏 | ふわぁー……。 やっぱ、さすがに昨日は夜ふかしし過ぎたか。 今の杏にはお昼寝が必要だよ……。 |
杏 | でも、ちょうどいい場所が見つからないなぁ。 静かで誰も来なさそうなところ……。 |
こずえ | あんずー、いたよー……。 |
聖 | よかった……。 杏さん、今ってお時間ありますか? |
杏 | ん? なになにみんな、杏になんか用事? |
由愛 | はい。今日はいいお天気ですから、 公園にお出かけしようと思うんです。 よかったら、杏さんもどうでしょう? |
聖 | こずえちゃんを誘ったら…… 杏さんも、一緒に連れていきたいって……。 |
こずえ | あんずもねー、さそったらよろこぶって、 ゆめたちにおしえてあげたのー……。 だからー、いっしょにいこー。 |
杏 | 杏が喜ぶこと? いいねいいね、ならついていこっかなー♪ |
杏 | みんなでバドミントンやるの? それって……杏も入ってる? |
聖 | はい、そのつもりで……。 いいお天気だから、体を動かしたら 気持ちよさそうって思って……。 |
由愛 | あ、そっか……。 バドミントンをやるって、ちゃんと言ってなかったかも。 ご、ごめんなさい。 |
杏 | あー、いや……その荷物なんだろうとは思ってたけど。 杏が喜ぶことっていうから、 てっきりみんなでお昼寝するのかと……。 |
聖 | 杏さん、お昼寝の時間でしたか……? じゃあ、誘うのは悪かったでしょうか……? |
杏 | うっ、なんだか罪悪感が……べ、別に嫌じゃないよ? みんなはスポーツのイメージあんまりなかったし、 意外だっただけで……。 |
由愛 | だ、大丈夫ですよ。 無理にとは言いませんので、私たちだけでもいいですし……。 |
杏 | あっ、そうだ! じゃあ杏は審判やるよ! みんなの試合、見ててあげる! |
こずえ | えー……? せっかく、みんなそろったのにー? こずえー……あんずと、ばどみんとんやりたいー。 |
杏 | うぐぅっ……! こずえちゃん、その目はずるいってばっ……! |
こずえ | きっとあんずも、ほんとうはおなじなのー。 だからー、なかまはずれにするのは、だめー……。 |
由愛 | こ、こずえちゃん……。 えっと、ど、どうしましょうか? |
杏 | ……そうだね! 杏も体動かしたくなってきた! 運動って素敵! 流した汗は美しいんだよ! |
聖 | そう、ですか……? よかった……♪ じゃあ、みんなで一緒にやりましょう。 |
こずえ | えーい。 ……あれー? あたってなかったー? |
由愛 | ふふっ……こずえちゃん、 もうちょっと引き付けてから振らないと、だよ。 |
杏 | どんまいどんまいっ。 次は杏からいくよー! そりゃーっ! |
聖 | わわっ、高いですっ……えいっ! |
こずえ | ひじり、じょうずー……こずえも、えーい。 |
杏 | ふー……。 こんなに体動かすの、杏的に激レアイベントだよ。 でも実際、汗を流すのもいいもんだねー。 |
聖 | 杏さん……一緒に遊んでくれて、ありがとうございました。 じゃあ、このあとは……。 |
こずえ | つぎはねー、ばれーぼーるだよー。 ちゃんとぼーるももってきたのー。 |
杏 | えぇっ? ま、まだ運動するの? |
由愛 | す、すみませんっ。いっぱい体動かすつもりで…… でも杏さんは、おやすみしててもいいですから……。 |
こずえ | みんなでじゅんばんに、ぼーるをぽーんってするのー。 たのしいよー。あんずも、やるー。 |
杏 | ……わかった。こうなったらとことん付き合うよ。 やるときはやるってとこ、見せるしかないっ! |
聖 | 杏さん……! はいっ、みんなで一緒に……♪ |
杏 | はぁー……もう、体力使い果たしたー……。 あぁ、ソファーが杏を誘ってるよー……。 |
聖 | ふわぁ……私も、失礼します……。 ちょっとだけ、おやすみ……。 |
由愛 | ふたりとも、風邪ひかないように……。 でも、私も……ちょっと眠くなってきちゃったかも……。 |
こずえ | みんなで、おひるねするー……。 ゆめのせかいでもー……いっしょに、あそぼうねー……。 |
みんな | すぅー……すぅー……。 |
あらすじ
事務所で暇を持て余していた杏は、こずえと由愛、聖の3人に誘われ公園に出かけた。たまには外でお昼寝するのも悪くない…と思いきや、由愛たちが始めたのはバドミントン。一緒にやろうと誘う3人を拒み切れず、杏もスポーツに興じ汗を流すことに。その後、事務所には疲れて眠る4人の姿があった。 |
沙紀 | お惣菜、いろいろ種類ありますねー。 たまにはこういうとこ寄ってみるのも面白いっす! |
伊吹 | あれ? 沙紀と響子ちゃんじゃん! ぐうぜーん! お買い物ー? |
響子 | あっ、伊吹さんに海さん! フェアやってるって聞いて、つい覗きにきちゃいました♪ |
海 | ウチらもちょっとだけ覗きにきてたんだ。 もう帰るとこだけどさ。 美味しそうなのが多くていろいろ買いそうになっちゃったよ……。 |
海 | あ、ふたりともこの後って空いてるかい? せっかくだし、遊んで帰るのもいいかなって思ったんだけど。 |
響子 沙紀 | いいですね! いいっすね! |
海 | えーと……お、今日は結構空いてるみたいだね。ラッキーだ。 みんな乗りたいものあったら言ってね。 こっちでチケットとか買っちゃうから。 |
響子 | ありがとうございます! この遊園地も、アプリでチケット買ったり、 待ち時間見られるようになったんですね〜♪ |
沙紀 | どこもかしこも、日々進化してるんすね〜。 うわ、アトラクションも結構変わってる! |
海 | ああ、そこはちょうど何ヵ月か前に入れ替わりがあったね。 弟たちとの思い出の場所が減るのは寂しいけど、 新しいものに触れられるのはワクワクするよ。 |
沙紀 | そういうの、なんかわかるっす。 街中にある誰かのグラフィティも、清掃されたり、上書きされて。 全く知らない誰かの絵が増えてると、楽しいし。 |
伊吹 | っていうか、海ちゃんっていつも弟さんと来てるんだ? じゃ、今日は……海お姉ちゃん? |
海 | ちょっとちょっと、変な流れにしないでくれよ? |
響子 | えーっ、いいじゃないですか! 海お姉ちゃん、何に乗るー? |
沙紀 | あー、ここは乗ったほうがいいっすね。 ね、海お姉ちゃん? |
海 | アンタたちまで……。 はぁ、困った妹たちだよ……まったく。 |
響子 | 海お姉ちゃん! 私、お化け屋敷行ってみたいなー♪ |
海 | いいよ、手握ってあげようか……って、 そういうの割と平気なんだっけ……? |
沙紀 | あ、待った! 近くにあるトリックアートの屋敷も行きたいっす! 海お姉ちゃん、いいっすか? |
海 | はは、わかったわかった。 順番に行こうね。 |
伊吹 | アタシ、ドーナツ食べたい! あっ、あっちのトロピカルジュースも! お姉ちゃ〜ん……♪ |
海 | くっ……なんだいその可愛い目は……っ! もう……ふふっ、今日だけは奢ってあげるよ。 |
伊吹 | やったー♪ |
響子 | ふふっ、楽しいっ♪ 今日の海さん、すっかり甘ーいお姉さんになっちゃってますね。 |
沙紀 | 何を無茶ぶりしても、乗ってくれそうっすよね。 ……そうだ。 |
響子 | あ、沙紀さんのその顔……もしかして。 私もちょっとした悪戯、思いついちゃいましたよっ♪! |
沙紀 | ふふ、今日だけ特別っすね。 アタシらも、本気で妹気分になっちゃいましょっか♪ |
響子 | 海お姉ちゃん♪ 次は、ジェットコースターに乗ってみませんかっ? |
海 | え? |
沙紀 | 最新最恐コースターってのがあるんすよ! これ、この間できたみたいで。 お姉ちゃんもまだ乗ってないんじゃないっすか? |
伊吹 | あ、もしかして……あそこにあるやつ? うわー、めっちゃ回ってる。 結構ヤバそうだけど……面白そうかも! |
海 | え? え? いや、あれはさすがに……みんなで行ってきたら……。 |
沙紀 | 一緒に乗りたいっす、お姉ちゃん! |
響子 | いいですよね、お姉ちゃん? |
伊吹 | 全部楽しんじゃおうよ、お姉ちゃん♪ |
海 | くっ……。 しょ、しょうがないねえ……! 一回だけだよ、本当に一回だけだからね! |
響子 沙紀 伊吹 | やったー♪ |
伊吹 | おお……登る登る……。 こんだけ高いと、ちょっとヒヤっとしちゃうね。 |
海 | ど、どこまで上がるんだい、これ!? 普通のコースターより全然高いって……! |
沙紀 | コース自体のデザインも凝ってて、目が離せないっすね〜! |
響子 | あ、そろそろ頂上ですよ! うわ、たか〜い! ワクワクしてきた〜♪ |
海 | 強者しかいないの!? っていうか、頂上ってことは……。 |
みんな | うわぁああああああぁぁぁああああぁぁ〜〜〜〜!!!! |
海 | はぁ……はぁ……す、すさまじかった……。 いつも、下から見守ってることが多かったから……。 でも……うん……案外楽しかったよ。 |
伊吹 | 一緒に楽しむのも良いもんでしょ? あ、次フリーフォールとかどう? えーっと待ち時間は……あ、結構短い! |
沙紀 | いいっすね、チケット買いますよ! えーと、アプリで……4枚、購入っと。 |
響子 | ほら行こっ、お姉ちゃん♪ |
海 | も、も〜〜! ウチがそれに弱いってわかってるね〜!? お姉ちゃんはもうこれっきりだよ〜っ! |
あらすじ
沙紀と響子がデパ地下にいると、伊吹と海に偶然出会う。せっかく会えたので、4人は遊園地へ遊びに行くことに。沙紀、伊吹、響子が海を「お姉ちゃん」と呼んだりしながら、4人は仲良く遊び回っていく。そして「お姉ちゃん」は「妹」に誘われるがまま、絶叫マシンに次々に乗ることになるのだった。 |
3人 | …………。 |
むつみ | ……あっ、忍者が壁に……激突しちゃった。 |
ケイト | ニンジャ!? |
文香 | …………? |
むつみ | あっ、急にすみません。 えっと……空想の話なんですけど。 |
むつみ | 車窓から見える街の景色って、動いてるじゃないですか? そこに、空想で忍者を走らせるっていう遊びがあるみたいで。 ふと思い出したのでやってみたんです。 |
むつみ | 忍者は忍者なので……屋根を飛び越えたり、 高い建物を登ったりすると思うんですが…… 私の忍者、まだ一人前じゃないのか壁に激突しちゃって。 |
ケイト | Wow! 面白そうデス! 日本人ならではの遊びなんデスカ? フミカも、やったことありマス? |
文香 | ……聞いたことはありますが、 普段電車に乗る際は、読書に耽っているので、 試す機会はありませんでしたね。 |
ケイト | なら、目的地までまだ時間もありマスし、 Let's do it together♪ |
文香 | ……えっ? あ、は、はい。 ええと……。 |
文香 | 忍者は、偉人などではなく…… 自分で創造したキャラクターで良いのでしょうか? |
むつみ | 自分だけのオリジナル忍者が楽しいと思いますよ♪ 私も、まだまだ半人前のくのいちなので…… おふたりは、どんな忍者にするんですか? |
ケイト | ンー……やはりこういうのは、 教官より、助け合える仲間の方が楽しそうデス♪ ムツミの同期のニンジャにしちゃいまショウ! |
文香 | ……私も、まだ経験の浅い忍者かなと。 この街駆けを経て、少しずつ成長していくような…… そんな物語を見てみたいです。 |
むつみ | ふふっ♪ おふたりの忍者も、素敵ですね! それじゃあ、次の駅を発車する時に始めましょうっ! |
文香 | ……あっ。 私の忍者も……ビルに衝突してしまいました。 なかなか、難しいですね。 |
ケイト | 景色の流れがspeedyだからでショウカ。 そういう時は……ニンジュツ! ではないデスカ? |
文香 | …………忍術? 足を速くするような術や、空高く飛ぶ術が、 あったかどうか……。 |
むつみ | 思いつかない時は、創っちゃえばいいんですよ! 私も素早く動ける術を覚えさせました。 名付けて、駿足の術! ……そのまんまですけど。 |
ケイト | 良いデスネ! 疾風迅雷、という感じがシマス♪ |
文香 | そうですね……この旅を経て、彼ら彼女らは成長していく。 私の忍者も、今まさに新たな策を講じ…… ひとつの術を編み出しました。 |
むつみ | その名も? |
文香 | …………い、いえ、あの。少し、恥ずかしいので。 心の中でだけ……。 |
ケイト | フフッ♪ まだまだ時間はありマス! ニンジャの旅路を、見守っていきまショウ! |
ケイト | あのタワーは登るのが難しそうデスネ……。 と言ってる間に、目の前に……! |
むつみ | 3人で協力しましょう! 私のくのいちが、おふたりを疾風の術で押し上げます! |
文香 | 風の使い手となったのですね、ありがとうございます。 |
文香 | ……では、私の忍者は更に上へ、 鉤縄を使用し、ケイトさんの忍者を連れていきます。 |
ケイト | ふたりとも……! ニンジャたちの絆、デスネっ♪ |
むつみ | ふふっ、どんな困難も、ともに乗り越えていきましょう♪ これが私たちの忍者道ですっ。 |
文香 | …………忍法・風陣残影刃。 ……いえ、やっぱり、なんでも。 |
文香 | ……あんなところに喫茶店が。 近所の書店には、足を運ぶこともあったのに…… 気づきませんでした。 |
ケイト | あっ! あの建物も、改装されてマス! |
ケイト | お店がchangeしたり、新しいものができたり…… そんな風に、知らない内に移り変わっているんデスネ。この街も。 |
文香 | 時には書から顔を上げてみるのも、いいものですね。 街は日々移ろって……私たちも、止まることなく変化している。 素敵なことだと思います。 |
むつみ | ふふ、ですねっ♪ あっ! あんな小道あったんだ……! 隠れ家みたいなお店とか、猫の集会場とかありそうっ! |
むつみ | まだまだ、真新しい冒険の日々は続いていきますねっ♪ |
文香 ケイト | はい……♪ Yes♪ |
文香 | そろそろ旅も終着点……。 ……ん。 ………………あの建物は。 |
ケイト | Oh! この駅で降りないと…… Ah〜! 扉、閉まっちゃいマシタ……。 |
むつみ | ああっ、乗り過ごしちゃいましたね……。 忍者に夢中になっちゃって……。 |
ケイト | フフ、mistakeではなく、楽しいウッカリデス♪ 次の駅で降りて、戻りまショウカ。 |
文香 | また一駅分……素敵な空想に耽るとしましょう。 一緒に。 |
あらすじ
電車での移動中、車窓から見える景色で空想の忍者を走らせる遊びをするむつみ。同じ遊びをケイトと文香もやることに。各々忍者の設定を考え、忍術を駆使したり仲間同士で助け合ったりして街を駆けていく。そうしているうちに降車駅を乗り過ごしてしまったので、3人はもう一駅分空想に耽るのだった。 |
友紀 | あ〜〜〜〜、ビール飲みたい…………まだ昼だけど。 |
友紀 | ビアガーデン! ……は、今日は一緒に行けそうな人いないし。 もう帰って宅飲み! ……も、なんか寂しいし。 う〜〜〜〜〜ん……。 |
茜 | あれ、友紀さん! お疲れさまです!! もしかしてレッスン終わりですか? |
友紀 | そんなとこ〜。 みんなも帰り〜? |
智香 | はいっ! これからみんなで遊びに行くんですけど、 よかったら友紀さんも一緒にどうですかっ? |
友紀 | え、行く行くー! どこ行くの? やっぱサイキックカフェとか? |
裕子 | いえ、今日は趣向を変えまして…… カワイイ街へ繰り出そうかな、と!! |
茜 | そう、カワイイ街ですっ! 私たちと一緒に、カワイくなっちゃいましょう!! |
友紀 | …………はい? |
原宿 | |
智香 | わぁっ、カラフルな服の人がいっぱい……! 流行ってるんですかね? すっごくオシャレ! |
裕子 | 個性がビビっと、隅から隅まで光ってますね! やはり、私たちにピッタリな街かとっ!! |
友紀 | カワイイ街ってこういうことか〜。 確かにみんなキラキラしてて……若いな〜っ! |
茜 | あっ! あれは、なんでしょう? 生……クッキー…………? |
友紀 | 生チョコ生パスタの次は生クッキー? クッキーって焼くもんでしょ。どゆこと? |
智香 | アタシもはじめて見ました! 食べてみましょうよ、せっかくですしっ♪ |
友紀 | うんま!? なにこれ!? 普通のクッキーと全然違う! |
智香 | なんだか濃厚さがぎゅっと詰まってますね!? コクというか……この生地ならではの柔らかい食感も クセになりそうです! これが、生クッキーなんですね! |
茜 | 智香ちゃん……食レポ、お上手ですね。 私も負けていられませんっ!! もぐもぐもぐもぐ……。 うまー−いっ!! |
裕子 | めちゃくちゃ水色のドリンクもありますよ!? 水というか、空? なんでしょう、これ……ムム、メニューが読めない…… 全然味の予想がつきませんね……。 |
裕子 | すみませーん、これくださーいっ! |
友紀 | 八百屋さんみたいになってる……。 あたしもそれひとつー! |
智香 | お味のほどは……? 水色ですし、やっぱりソーダとか? |
友紀 | これは……。 |
友紀 裕子 | ヨーグルトだ……!? |
茜 | おおー、海外の服ばかりを扱う古着屋さんもあるんですね……! サイズがちょっと大きいですが……これはこれでいいのかも? |
智香 | カワイイっ♪ ビッグシルエットで着こなせちゃえますよ! アタシ、あっちのプチプラも気になるなぁ……。 |
茜 | ヘアアクセも新しいのが欲しかったんですよねっ。 ん〜、たまにはこういうカワイイのも……いいかもっ♪ |
友紀 | ホント、いろんなジャンルのお店があるね〜。 あんま着ないのも、たまには挑戦してみてもいいかもっ♪ |
裕子 | 友紀さんも何か試着するなら、ドリンク持っておきますよ! ……って、あ!! 写真撮るの忘れてた〜っ!! |
智香 | ま、まあまあ! まだそんなに飲んでないみたいですし! 今から撮っても、なんなら飲み終わってからでも 思い出には変わりませんよっ♪ |
裕子 | それも……そうですね! では、パシャリ☆ と……SNSにも上げちゃいましょうか! ハッシュタグは〜……。 |
茜 | あれ、今の……もしかして私たちもカメラ入ってました? |
智香 | え、ホント!? 全然カメラ見てなかった……大丈夫そうですか? |
友紀 | ゆっこちゃん、ちょっと見せて? どれどれ……うん、 いーじゃんいーじゃん、いい具合にドリンクの向こうに写ってて #サイキックチアフルボンバーズ で上げちゃおっ♪ |
茜 | こちらのイベントホールでは、現代アート展というのを、 やってるみたいですね! |
裕子 | ほう、現代アート……。 感性にビビっとくるものがあるかもしれません。 どうです、私たちも芸術を嗜んでみる、というのは……! |
友紀 茜 智香 | いいねー♪ いいですねっ♪ |
友紀 智香 | …………。 |
茜 裕子 | ……………………。 |
各々、静かにじっくりと作品を鑑賞している…… |
裕子 | ……フ。 |
茜 | ふふ…………ぜんっぜんわかんなかったけど、 なんか、すごかったですっ!! |
裕子 | ええ、ええ! まったく製作意図はわかりませんでしたが、 何かしらのパワーはひしひしと! 感じましたっ!! |
智香 | アート感はビシビシ感じちゃいましたっ! なんとなく! 撮影自由だったので、いろいろ撮っちゃいましたし。 洋子さんたちにも見せよーっと♪ |
友紀 | あはは、やっぱみんないつも通りか〜。 |
友紀 | ね、帰りにもっかいすごい色のドリンク挑戦しない? さっきレインボーみたいなやつ見かけてさっ♪ |
茜 | いいですねっ! 私も飲みたかったんです! 友紀さん、そんなにさっきの気に入ったんですか? |
友紀 | んー、ほんとは今日、めっちゃビールの気分だったんだけどね。 違う味も、たまにはいいなーって。 新しい出会いとか発見も、こういうとこから生まれてくるしっ♪ |
智香 | ふふっ、開拓できましたねっ♪ |
裕子 | つまり、私たちはまた一段と……カワイくなったということです! またカワイイを極めに、遊びに来ましょうねっ♪ |
あらすじ
ビールが飲みたい気分の友紀だったが、茜たちに誘われて街へ遊びに行くことに。目新しい服や食べ物に挑戦したり、現代アート展を見て回り、製作意図を理解できないなりにも、パッションを感じたりして楽しんだ。そして友紀は、新たな出会いと発見という形で、いつもと違う味を開拓していったのだった。 |
広告撮影終了後 | |
千夏 | みんな、お疲れさま。 今日はこれで終わりみたいね。 |
比奈 | 結構スムーズに終わりましたね。 予定よりだいぶ早いッっスよ。 |
マキノ | みんな予定は空いているし、 この後カフェでも行かない? ちょうど、行ってみたいところがあったの。 |
春菜 | マキノちゃんオススメのカフェですか? ぜひぜひっ! 楽しみで眼鏡がうずいてきましたよ〜っ♪ |
街 | |
マキノ | ……そんな。 |
比奈 | 『臨時休業のお知らせ』 ……あちゃー。 ついさっき決まったみたいっスね。 |
マキノ | ごめんなさい、リサーチ不足だったわ。油断した……。 今、代わりのお店を探すから待ってて。 |
比奈 | まあまあ。 たまには雰囲気変えて、あっちのお店とかどうでス? |
春菜 | あ、ファストフード店! こんなところにもできてたんですね! そういえば、最近行ってなかったな〜。 ちょうどご飯時ですし、いいんじゃないですか? |
千夏 | たまに無性に食べたくなる時があるのよね。私も賛成。 割と空いてるみたいだし、カフェはまたの機会にしましょう? |
マキノ | ……そうね。私も、久しぶりに食べたくなったわ。 塩分たっぷりのポテトをね。 |
ファストフード店 | |
千夏 | あら、ちょうどスイーツフェスをやっているのね。 じゃあ……単品のバーガーと、ガトーショコラにしようかしら。 |
春菜 | 期間限定バーガーも……あっ、比奈ちゃん! これって比奈ちゃんの好きなアニメじゃないですか? |
比奈 | ん、そうっスね。一種類はもう宅配で食べたんで…… こっちのコラボバーガーにしよっかな。 ……お店で食べるのって、わりと新鮮かも。 |
マキノ | メニューが多いと、結構悩むわね。 ええと、セットの……ドリンクは……。 |
マキノ | …………完全にカロリーオーバーだわ。 ……美味しいけれど。 |
比奈 | そういうのは、忘れるのが一番っスよ。 美味しいものは高カロリーって、相場が決まってんスから。 ……健康管理アプリには、怒られるけど。 |
千夏 | ん……これ、結構食べるのが難しいわね。 ふふ……かぶりつくなんて、なんだか久々。 |
春菜 | おっと……コーヒーの湯気で眼鏡が。 フキフキ、っと♪ これでバッチリ視界クリアっ! |
春菜 | あ、千夏さん! ほっぺにケチャップ、ついてますよ! とってあげますね♪ |
千夏 | ん……ふふ、ありがと。 |
比奈 | はぁ〜、このセット、けっこうボリュームあるっス。 ポテトはまだまだあるのに、お腹いっぱい……。 なのに無限に食べられる……人体の不思議っスねぇ。 |
春菜 | ふふ、一気に詰め込んでもいけませんし、 ゆっくりお話でもしながら食べましょう! たとえばー……近況報告とか? 最近の趣味とか、いろいろ! |
マキノ | 新しい趣味や発見、興味……いいわね。 是非、聞かせてちょうだい。 |
比奈 | マキノちゃん、タブレットを取り出すのはいいっスけど、 目の前のポテトもなんとかしましょうね。 |
マキノ | つい注文しすぎてしまったのよね……。 |
千夏 | ふふっ。 最近……私は、ソロキャンプについて調べているわ。 近いうちに、やってみたいと思って。 |
比奈 | あ〜! いいっスよね、ソロキャン! 千夏さんのソロキャン、絵になるな〜。 アタシも興味あるんスけど、なかなか腰が重くて……。 |
春菜 | ここのところ話題になってますし、私も気になってるんですよ〜! キャンプ場以外に、許可を取って私有地の山で、 とかもあるらしいですね。 |
マキノ | そのタイプは野営、と言うのだったかしら。 どちらにしろ、初めてのキャンプがソロというのは、 ハードルが高いように感じるわ。 |
比奈 | そうなんスよね〜。 |
千夏 | なら、ソロはもっと大人になるか、慣れるまでおあずけにして…… 私たちで一緒にキャンプ、というのもアリなんじゃない? みんながよければ、だけど。 |
春菜 | いいんですか!? ぜひぜひ、ご一緒したいですっ! みなさんの寝起き眼鏡が見られるチャンスですし! |
マキノ | 何をするにも、第一優先は眼鏡なのね……。 |
比奈 | いいじゃないっスか! マキノちゃんもたまにはネットから離れて、 大自然の空気吸いましょ! |
マキノ | 私もだけど、貴方のほうこそネットから離れて大丈夫? でも、そうね……。 ふふ、わかったわ。キャンプ、みんなで行きましょう。 |
千夏 | なら……最新ギアの知識も仕入れておくと、楽しいかも。 ほら、年ごとに特集が組まれていたりして、 面白いテントもあるのよ。便利グッズもたくさんあるし。 |
千夏 | いきなり高価なギアには手を出せないけれど、 気になる物をひとつでも手元に置いておけば、 モチベーションアップになるかもしれないわね。 |
比奈 | おおー、テントだけでこんなにいっぱいあるんスね……! アニメの知識でちょっとは知ってたんスけど…… わ、秘密基地みたいなのもある! |
マキノ | アウトドア用品はあまり見る機会もなかったから、興味深いわ。 ……ランプにもいろいろ種類があるのね。 |
春菜 | そういえば、この近くにアウトドアショップありましたよね? 後で覗いてみません? お眼鏡にかなう、素敵な出会いがあるかもですよっ♪ |
比奈 | うわ、衝動買いフラグっスよそれ! |
春菜 | いいじゃないですか、衝動買い! 私が何度、衝動眼鏡買いをしたことか……っ! |
千夏 | ふふっ……でも、お店に行くその前に…… ポテト、食べきっちゃわないとね。 お腹いっぱいみたいだし、私も手伝うわよ。 |
マキノ | ありがとう。 計画的なのも、衝動的なのも、どちらも悪いものではないけど、 自分の限界値だけは、ちゃんと計算に入れないといけないわね。 |
あらすじ
仕事後、マキノたちはカフェへ寄ることに。だが臨時休業だったため、代わりにファストフード店へ入り、食事をしながら談笑していた。みんなでキャンプへ行こうという話になり、この後アウトドアショップへ行くことに、そうして4人は期待感と一緒に、残ったポテトを食べてお腹も膨らませるのだった。 |
凪 | それではみなさん。 凪たちと一緒に、イマドキを……。 |
みんな | 楽しみましょうっ! |
アニバーサリーの舞台は、 大盛況のうちに幕を閉じた…… |
数日後 | |
P | まずはみんな、お疲れさま。 今回のアニバーサリーも、とても良いものになったと思う。 |
裕美 | うん。いつもの私たちとはちょっとだけ違って…… でも、私たちらしさをちゃんと発揮できた、 とってもいいLIVEだったよね。 |
琴歌 | プロデューサー様も、お疲れさまでした。 陰になり日向になりご尽力いただいたこと、 私たちも知っておりますわ。 |
P | (うなずく) |
P | 流行りに乗ったり、定番から少しひねったり、 新しいものを、届けられたね。 |
P | お客さんたちの反応も見えてきて、 みんなの中でも、経験が落ち着いたころだと思う。 実際に舞台に立ったみんなの手ごたえはどうだった? |
つかさ | 新しい層にリーチするっつー狙いは 十分に達成できたと思うぜ。 SNSのフォロワーもだいぶ増えたしな。 |
凪 | そうですね。 これまでとは違う人たちにフォローされました。 凪アカウントの洗礼をお見舞いして厳選中です。 |
裕美 | せっかく増えたのに……。 |
凪 | 目指せ強個体。 |
巴 | うちら自身にとっても、ええ機会じゃったわ。 流行りのもんにも、ちょっと詳しくなったしな。 |
ほたる | 似合わないって思ってたファッションも、 以前よりちょっと、身近になった気がします。 |
晴 | だなー。店で服とか見ててもさ、 「これいいな」って思うもんが前より増えたんだよ。 オレたちの側も、できることが増えてる気がする。 |
P | そうだね。 みんなの感じている通り、ファン層の広がりも起きているし…… 仕事のオファーも、また少し範囲が広がっているよ。 |
P | ファッションブランドからオファーが来ていたりね。 これはまたいずれ話すから、楽しみにしていてほしい。 |
琴歌 | まぁ、それは素敵ですわね♪ 私たちの頑張りがお仕事につながったのなら、 嬉しく思いますわ♪ |
つかさ | イノベーションだな。 こうやって、ビジネスは成長してくわけ。 けど……まだまだこれからだぜ? |
P | (その通りだ) |
P | これで満足してしまったら、意味がない。 流行は、変わり続けるものだからね。 |
P | みんなの個性と努力、 その輝きは、誰よりも知ってるつもりだ。 だからこそ……。 |
P | その輝きを、まだ知らない人に届けたい。 そのために、アップデートを続けていこう。 常に最先端のみんなを、届けていこう。 |
凪 | はい。新しいものや知らないものと出会って、 好きなもの、楽しいものを広めていきましょう。 |
凪 | その楽しさはきっと、 いつまでも変わらないものですね。 |
P | (さて…… 今日の仕事も、一段落ついたかな。 この後、どうしようか……) |
P | (街に出る) |
P | (……街に出かけよう。 まだ知らないものを探しに。) |
P | これまでの良さは、もちろん大事にしつつ。 流行を学んで、新しいものを取り入れよう。 それも、プロデューサーの大切な仕事だ。 |
P | まだ知らない場所。 まだ出会ったことのない人たち。 そこに、アイドルの魅力を届けていくために。 |
あらすじ
アニバーサリーの舞台は大盛況のうちに幕を閉じた。新しい層に新しいものを見せることができて、アイドルたち自身もよい収穫を得られたと振り返る。だが、これで満足はしない。流行は変わり続ける。新しいもの、知らないものと出会い、好きなもの、楽しいものを広め、輝きを多くの人に見せ続けよう。 |
コメントをかく