丸山真男の印象
丸山さんの印象といえば、あとは学園紛争の時でしょうか。学園紛争の時は新聞などに出てきて、「全共闘のやっていることはファシズムよりもっとひでい」と言って、「あいつは何だ」と言われてました。それに対して、立命館大学にいる中国古代文学の白川静の方が人気があったんですよ。この人は、学生が踏み込もうが我関せずで、夜遅くまで勉強していた。学生も恐れをなして、そこだけ遠巻きに見ていたといわれています。
(「丸山真男について」1997.4.17談話収録「吉本隆明が語る戦後55年第12巻」2003.11.10三交社に掲載)
隆明鈔--吉本隆明鈔集
(「丸山真男について」1997.4.17談話収録「吉本隆明が語る戦後55年第12巻」2003.11.10三交社に掲載)
- これはよく判ります。やはり私なんかは、東大闘争での丸山の言動は絶対に許せなかったものでした。白川静さんに関しては、その頃著作を読んだことはありませんでしたが、その後読んでみて、この吉本さんの言葉がもう充分に頷けます。それと、吉本さんは割と、こういう話を喋られますね。私はそんな吉本さんも大好きです。
隆明鈔--吉本隆明鈔集
2006年12月10日(日) 15:35:29 Modified by shomon