男と女の役割は固定されがち
男も女も両方が自分らしく、犠牲にならずに……みたいな”理想の結婚”を押し進めていくには、両方が変らないといけないわけです。役割の固定みたいなことをなるべく避けたほうがいい。
生活を共にすると、役割というのは得てして固定されがちです。その場合、わりあいに開放的な固定のされ方と、閉じられた固定のされ方というのがあると思います。
ぼくが実感として感じるのは、女の人は閉じられた固定のされ方で役割を演じさせられる確率が高いということです。
これを改善していこうと思うと、一代や二代ではなかなか難しいと思います。ここまで話してきた後進性の名残、伝統や文化や因習というものがかかわってきますから。
「この相手とだったら、話し合ってやっていけば、自分たち一代で、役割を固定させない関係を実現できるんじゃないか」と女の人が思うような男がもしいたら、それはたいしたものですけれど、そういう男はまずいないと思ったほうがいいとぼくは思いますね。
(「超恋愛論」2004.09.15大和書房)
隆明鈔--吉本隆明鈔集
生活を共にすると、役割というのは得てして固定されがちです。その場合、わりあいに開放的な固定のされ方と、閉じられた固定のされ方というのがあると思います。
ぼくが実感として感じるのは、女の人は閉じられた固定のされ方で役割を演じさせられる確率が高いということです。
これを改善していこうと思うと、一代や二代ではなかなか難しいと思います。ここまで話してきた後進性の名残、伝統や文化や因習というものがかかわってきますから。
「この相手とだったら、話し合ってやっていけば、自分たち一代で、役割を固定させない関係を実現できるんじゃないか」と女の人が思うような男がもしいたら、それはたいしたものですけれど、そういう男はまずいないと思ったほうがいいとぼくは思いますね。
(「超恋愛論」2004.09.15大和書房)
- これを読んで、私はとても落ち込んでしまいます。もうまさに私たち夫婦もまたこの通りだからです。育児と家事はどうしても妻のみに任せてしまいました。私がやるのが、ゴミ捨てくらいでしょうか。この役割の固定化は、避けようと努力はしてきたつもりなのですが、結局は私のほうが貫徹できなかったというか、楽な道を歩んできてしまったのだと思います。
- ただ、これは今からでも変えていかないとまずいよなあ。
隆明鈔--吉本隆明鈔集
2006年12月10日(日) 18:53:25 Modified by shomon