19年3月20日 第3分科会 議事録１０
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２ １３ １４ １５ １６ １７ １８ １９ ２０
○山中副室長 大学の数は、国公私を合わせると 744、短大が 469。平成 18年の 5月ですから、またちょっと変わってくると思いますが。
○品川委員 川勝委員がおっしゃったように、高校の先生もどこまでそのことを御存知なのでしょうか。
○山中副室長 皆さん御存じだと思います。
○品川委員 全員がご存知なのでしょうか？ それはどうも私が取材して知りえる現状と少し開きがあるような気がしております。もしかしましたら、進路変更の名のもと、ご存知でも生徒に教えないというかしっかり子供がわかるように伝えておられないような現実もあるのではございませんでしょうか？
少なくとも私が知る限り、高校不登校の子供や保護者のなかには高３まで待って、それから受けると思っている子も多いですし、小学校から不登校で高校進学も難しいというような子どもやあるいは親のリストラ等で辞めざるを得なかったような子供たちのなかにはふたことめには「自分は中卒だから就職もできない」と言ったりもします。私が取材するかぎりでは高校の先生方の多くは不登校等による退学も含め、彼らがいうところの「進路変更」の子供たちは義務教育ではないのだからしょうがないとどこかで思っているように感じております。進路変更という、教師側にとって便利な言葉がその象徴のようにも常々感じております。また、そういう情報は実際に出ているんでしょうけれども、文部科学省と現場の教育委員会や先生方が知っている知識にものすごく差があるとも感じております。そもそも中学校の教師が子供たちに正しく情報提供しているのかどうかも疑問です。大検がまだ続いていると考えている先生は少なくないというのが私の実感でございます。
今のお話ですが、本当にすべての高校の先生方に通っているのであれば、受験者数は非常に多いと考えてよろしいのでしょうか？少年院の子どもたちを取材しておりましてもNHKの通信制高校の話は出てまいりますが・・・。
○小野委員 今の高卒認定はかなり受験者がありますから、かなり知られている。不登校の子供たちが学校に行かなくても大学への道が開ける、それはある程度知られていると思います。
○川勝主査 不登校の子のためにあると。
○小野委員 不登校以外にもありますが。
○山中副室長 一般の高校に在学している子も受けられます。
○義家委員 高校卒業程度認定試験に変わって、いままでの大検は在学中には受けられなかったんですね。受ける場合は中退してから受けなければいけなかったんですが、受験機会も年間 2回にふえて、在学中にできる制度に変わったわけです。中退するときの一つの選択肢として話すし、高校の教員は全員知っています。
私も毎回、試験問題を解くわけですが、内容としてはそれほど難解ではなく、合否のボーダーラインも平均点を基準にして出すわけです。結構安易にとれますが、一方で不登校の子の場合は、中学校の頃から不登校になっている子も多いので、受けても、前の基礎学力がないので受からないので、大体通信制サポート校に流れていくのが現実です。
私の知っている、ある優秀な生徒ですが、私は危険だなと思ったんですが、普通の学校に入って、秋にこの認定試験に合格したんです。そのまま、これは親の方針でもあったんですが、外国に留学させて、帰国子女で日本に帰って来た。この方が受験は簡単だという形で、とある大学に入ったわけですが、ここで、争点になるのは、高校が、大学までの単なる予備校なのか、それとも教育現場なのかということ。
私は生徒に認定試験を受けることを安易に進めませんでした。おまえは未熟だから、試験だけ受かって、勉強さえできて、大学に行けばいいというレベルではないと、親も含めて、そういう指導をずっとし続けてきたんです。
極端に言えば、勉強さえできれば大学に行っていいと言ったら、いま議論している初等・中等教育の「徳」の部分の育っていない子が平気で大学に行き、社会に出て行くわけですから、知・徳・体のすべてを満たすことはできない。その意味では、自分自身は、不登校生のバイパスとしての制度としてはありだろうなと思いますが、これを一般化させて、今の日本の15歳から18歳の子供たちに当てはめることが本当に現実的なのかどうかというところは考えなければ、ある意味で青白き秀才だけがどんどん行くという方向になりかねないと思います。
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ８ ９ １０ １１ １２ １３ １４ １５ １６ １７ １８ １９ ２０
○山中副室長 大学の数は、国公私を合わせると 744、短大が 469。平成 18年の 5月ですから、またちょっと変わってくると思いますが。
○品川委員 川勝委員がおっしゃったように、高校の先生もどこまでそのことを御存知なのでしょうか。
○山中副室長 皆さん御存じだと思います。
○品川委員 全員がご存知なのでしょうか？ それはどうも私が取材して知りえる現状と少し開きがあるような気がしております。もしかしましたら、進路変更の名のもと、ご存知でも生徒に教えないというかしっかり子供がわかるように伝えておられないような現実もあるのではございませんでしょうか？
少なくとも私が知る限り、高校不登校の子供や保護者のなかには高３まで待って、それから受けると思っている子も多いですし、小学校から不登校で高校進学も難しいというような子どもやあるいは親のリストラ等で辞めざるを得なかったような子供たちのなかにはふたことめには「自分は中卒だから就職もできない」と言ったりもします。私が取材するかぎりでは高校の先生方の多くは不登校等による退学も含め、彼らがいうところの「進路変更」の子供たちは義務教育ではないのだからしょうがないとどこかで思っているように感じております。進路変更という、教師側にとって便利な言葉がその象徴のようにも常々感じております。また、そういう情報は実際に出ているんでしょうけれども、文部科学省と現場の教育委員会や先生方が知っている知識にものすごく差があるとも感じております。そもそも中学校の教師が子供たちに正しく情報提供しているのかどうかも疑問です。大検がまだ続いていると考えている先生は少なくないというのが私の実感でございます。
今のお話ですが、本当にすべての高校の先生方に通っているのであれば、受験者数は非常に多いと考えてよろしいのでしょうか？少年院の子どもたちを取材しておりましてもNHKの通信制高校の話は出てまいりますが・・・。
○小野委員 今の高卒認定はかなり受験者がありますから、かなり知られている。不登校の子供たちが学校に行かなくても大学への道が開ける、それはある程度知られていると思います。
○川勝主査 不登校の子のためにあると。
○小野委員 不登校以外にもありますが。
○山中副室長 一般の高校に在学している子も受けられます。
○義家委員 高校卒業程度認定試験に変わって、いままでの大検は在学中には受けられなかったんですね。受ける場合は中退してから受けなければいけなかったんですが、受験機会も年間 2回にふえて、在学中にできる制度に変わったわけです。中退するときの一つの選択肢として話すし、高校の教員は全員知っています。
私も毎回、試験問題を解くわけですが、内容としてはそれほど難解ではなく、合否のボーダーラインも平均点を基準にして出すわけです。結構安易にとれますが、一方で不登校の子の場合は、中学校の頃から不登校になっている子も多いので、受けても、前の基礎学力がないので受からないので、大体通信制サポート校に流れていくのが現実です。
私の知っている、ある優秀な生徒ですが、私は危険だなと思ったんですが、普通の学校に入って、秋にこの認定試験に合格したんです。そのまま、これは親の方針でもあったんですが、外国に留学させて、帰国子女で日本に帰って来た。この方が受験は簡単だという形で、とある大学に入ったわけですが、ここで、争点になるのは、高校が、大学までの単なる予備校なのか、それとも教育現場なのかということ。
私は生徒に認定試験を受けることを安易に進めませんでした。おまえは未熟だから、試験だけ受かって、勉強さえできて、大学に行けばいいというレベルではないと、親も含めて、そういう指導をずっとし続けてきたんです。
極端に言えば、勉強さえできれば大学に行っていいと言ったら、いま議論している初等・中等教育の「徳」の部分の育っていない子が平気で大学に行き、社会に出て行くわけですから、知・徳・体のすべてを満たすことはできない。その意味では、自分自身は、不登校生のバイパスとしての制度としてはありだろうなと思いますが、これを一般化させて、今の日本の15歳から18歳の子供たちに当てはめることが本当に現実的なのかどうかというところは考えなければ、ある意味で青白き秀才だけがどんどん行くという方向になりかねないと思います。
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2007年05月24日(木) 07:54:18 Modified by nipponkamoshjka