さて、ソーシャル メディア マーケティング (の Planning) における “5W1H の明確化” について、これまで触れてきているのだけれども、ようやく “最初の W” つまり “When” の部分の説明が終わったわけで。今回は、2 番目の “W” ということで、“Where” 、つまりソーシャル メディア マーケティングを、どの場所で実際に展開していくかという点を中心に、もう少し深く掘り下げてみようと思っていたりする。
ということで、本題に入るのだけれども、なぜ、ソーシャル メディア マーケティングを考えるにあたって、その “場所” の選定が重要なのか…、コレは “ソーシャル メディア マーケティングは、必ずしも単体で行われるわけではなく、広告や PR 等と並行して行われるコトが多い” というトコロからきている。つまり、マーケティング施策全体において、その一部分的な要素を担うソーシャル メディア マーケティング施策を、どう位置付けるか、というモノだ。この部分をしっかりと考えていくために、まずは、それぞれの位置付けだけではなく、その強みや弱みも含めてしっかりと把握していかなくてはならないし、その上で統合的なマーケティング ミックスを組み立てていく必要がある。
そして、もうひとつの “場所” なのだけれども、コレは “ソーシャル メディア マーケティング施策自体を、実際にソーシャル メディア上の、どの場所で展開していくか” というモノ、言い換えれば、ソーシャル メディア マーケティング施策において、その活動の中心となる部分を、ソーシャル メディア上のどこで展開させるのか、という点になる。具体的には、ブログなのか、Twitter なのか、コミュニティを構築していくのか…、というカタチで、展開場所を、どのように定めていくかという点になってくる。
もちろん、ソーシャル メディアそのものの多様化がどんどん進んできた結果、活動を展開させるソーシャル メディアは、決してひとつだけ、というコトにはならない。いまや、口コミの伝播経路や速度だけではなく、主に展開される会話の内容まで考えた上で、複数のソーシャル メディアを使い分けていくコトが、いまや要求されているし、それぞれの役割やポジショニングに関しては、非常に緻密な設計が必要になってくる。
つまり、今回の “Where” で考えなくてはならない点は 2 つ、というコトなのだけれども、ソレを簡単にまとめると、こうなるわけで。
おそらく今後は、“ソーシャル メディア マーケティング施策を、ソーシャル メディア単体で行う” というケースは少なくなっていくであろうし、広告や PR 施策と密に連動させていく案件が増加してくるコトになるだろう。あるいは、広告や PR 施策をソーシャル メディアの世界にまで拡げて展開させるやり方、というのもある。どちらのケースにおいても、おそらく企業の中で、ソーシャル メディアまわりの案件を担当されるであろう方には、(社内的に) 声がかかるであろうし、そういうシチュエーションに置かれた際に、広告や PR に対して、ソーシャル メディア マーケティングが、どういった特性を持ち、どういう手法に適しているかも含め、きっちりおさえておく必要がある、と “バイブル” では解説している。
そして、とくに強調しているのは、 ソーシャル メディア マーケティングは、“口コミによる短期的な話題化” あるいは “消費者との中長期的な関係性づくり” の際に選定する手法となるというコト。前者は Buzz/Viral 型であり、後者は Advocacy 型であるというのは、以前にも説明をした通りなのだけれども、ココで非常に重要なのは “認知の向上” という目的においてソーシャル メディア マーケティングは有効な方法論にはなりにくい、というコトである。
コレは、企業がソーシャル メディア マーケティングに踏み込んだ際に “こんなハズでは…” という結果に終わってしまう “落とし穴” の一つでもあるのだけれども、“いくらバズったからといって、認知が向上するとは限らない” というコトを、まず最初に認識しておく必要があるわけで。
少なくとも現時点では、本当にリーチだけを考えたら、マスな広告展開、あるいはパブリシティの方が、少なくとも有効であるといえる。ソーシャル メディア マーケティングは、あくまでも口コミによる話題化 (決して認知の向上ではない) か、中長期的な関係性作りのために用いるものだと考えた方が良い。
こういった感じで、広告、PR 、ソーシャル メディアの三者を、様々な切り口から見て、それぞれの違いをまとめるコトを、ちゃんと実践するよう、“バイブル” では解説している。その際、例えば、こういった切り口を考えてみるとよいだろう。
などなどである。
たとえば、情報の発信主体というコトで考えると、広告は企業になってくるし、PR の場合は媒体となる。ソレに対して、ソーシャル メディアの場合、情報の発信主体は生活者 (消費者) となってくる。
あとは、情報特性なども考えていくと違いが見えてくるだろう。実際、広告や PR の場合、情報は “Flow する” つまり流れていってしまうモノであるのに対し、ソーシャル メディアでは、これらの情報は “Stock される” という特性を持つ。具体的に言えば、例えば 2 年前にソーシャル メディア上に流れた情報を参考にして、今現在の顧客が購買行動に移るコトだって十分にあり得るわけだ (そして、コレこそが、Advocacy 型展開の理想的な結果でもある) 。
情報量が劇的に増大し、自分たちの発するメッセージが的確にターゲットに伝わらなくなりつつある昨今。広告、PR そしてソーシャル メディアを単体で活用しても、十分な効果が (以前に比して) 出づらくなってきている。これら三者を複合的にかつ効果的に活用したコミュニケーション プランの策定が、今こそ求められているのかもしれない。
・・・と、ココまでが、マーケティング施策全般におけるソーシャル メディア施策の位置付けという意味での “Where” について。続いてソーシャル メディア マーケティング施策における活動の拠点決め、つまり活用するソーシャル メディアの選定、もといソーシャル メディアの世界における “Where” についての解説をしていくのだけれども、こちらについては、次回のエントリーで、ゆっくりと記していこうと思っていたりするわけで。
このペースでいくと、完結するのに、どれくらい時間がかかるのか、いささか心配になってきたのだけれども、今回は、この辺で…。次回のエントリーと合わせて雨の週末のゆっくりした時間を使って読んでいただければと…。
ということで、本題に入るのだけれども、なぜ、ソーシャル メディア マーケティングを考えるにあたって、その “場所” の選定が重要なのか…、コレは “ソーシャル メディア マーケティングは、必ずしも単体で行われるわけではなく、広告や PR 等と並行して行われるコトが多い” というトコロからきている。つまり、マーケティング施策全体において、その一部分的な要素を担うソーシャル メディア マーケティング施策を、どう位置付けるか、というモノだ。この部分をしっかりと考えていくために、まずは、それぞれの位置付けだけではなく、その強みや弱みも含めてしっかりと把握していかなくてはならないし、その上で統合的なマーケティング ミックスを組み立てていく必要がある。
そして、もうひとつの “場所” なのだけれども、コレは “ソーシャル メディア マーケティング施策自体を、実際にソーシャル メディア上の、どの場所で展開していくか” というモノ、言い換えれば、ソーシャル メディア マーケティング施策において、その活動の中心となる部分を、ソーシャル メディア上のどこで展開させるのか、という点になる。具体的には、ブログなのか、Twitter なのか、コミュニティを構築していくのか…、というカタチで、展開場所を、どのように定めていくかという点になってくる。
もちろん、ソーシャル メディアそのものの多様化がどんどん進んできた結果、活動を展開させるソーシャル メディアは、決してひとつだけ、というコトにはならない。いまや、口コミの伝播経路や速度だけではなく、主に展開される会話の内容まで考えた上で、複数のソーシャル メディアを使い分けていくコトが、いまや要求されているし、それぞれの役割やポジショニングに関しては、非常に緻密な設計が必要になってくる。
つまり、今回の “Where” で考えなくてはならない点は 2 つ、というコトなのだけれども、ソレを簡単にまとめると、こうなるわけで。
- マーケティング施策全体におけるソーシャル メディア マーケティング施策の位置付け (つまりソーシャル メディア 施策全体の “Where”)
- ソーシャル メディア マーケティング施策における活動の拠点決め (つまり活用するソーシャル メディアの選定、もといソーシャル メディアの世界における “Where” )
おそらく今後は、“ソーシャル メディア マーケティング施策を、ソーシャル メディア単体で行う” というケースは少なくなっていくであろうし、広告や PR 施策と密に連動させていく案件が増加してくるコトになるだろう。あるいは、広告や PR 施策をソーシャル メディアの世界にまで拡げて展開させるやり方、というのもある。どちらのケースにおいても、おそらく企業の中で、ソーシャル メディアまわりの案件を担当されるであろう方には、(社内的に) 声がかかるであろうし、そういうシチュエーションに置かれた際に、広告や PR に対して、ソーシャル メディア マーケティングが、どういった特性を持ち、どういう手法に適しているかも含め、きっちりおさえておく必要がある、と “バイブル” では解説している。
そして、とくに強調しているのは、 ソーシャル メディア マーケティングは、“口コミによる短期的な話題化” あるいは “消費者との中長期的な関係性づくり” の際に選定する手法となるというコト。前者は Buzz/Viral 型であり、後者は Advocacy 型であるというのは、以前にも説明をした通りなのだけれども、ココで非常に重要なのは “認知の向上” という目的においてソーシャル メディア マーケティングは有効な方法論にはなりにくい、というコトである。
コレは、企業がソーシャル メディア マーケティングに踏み込んだ際に “こんなハズでは…” という結果に終わってしまう “落とし穴” の一つでもあるのだけれども、“いくらバズったからといって、認知が向上するとは限らない” というコトを、まず最初に認識しておく必要があるわけで。
少なくとも現時点では、本当にリーチだけを考えたら、マスな広告展開、あるいはパブリシティの方が、少なくとも有効であるといえる。ソーシャル メディア マーケティングは、あくまでも口コミによる話題化 (決して認知の向上ではない) か、中長期的な関係性作りのために用いるものだと考えた方が良い。
こういった感じで、広告、PR 、ソーシャル メディアの三者を、様々な切り口から見て、それぞれの違いをまとめるコトを、ちゃんと実践するよう、“バイブル” では解説している。その際、例えば、こういった切り口を考えてみるとよいだろう。
- 実施目的や強み
- 情報の発信主体
- コミュニケーション構造
- 情報統制
- 情報内容
- 情報特性
- 取り組み期間
- コスト
などなどである。
たとえば、情報の発信主体というコトで考えると、広告は企業になってくるし、PR の場合は媒体となる。ソレに対して、ソーシャル メディアの場合、情報の発信主体は生活者 (消費者) となってくる。
あとは、情報特性なども考えていくと違いが見えてくるだろう。実際、広告や PR の場合、情報は “Flow する” つまり流れていってしまうモノであるのに対し、ソーシャル メディアでは、これらの情報は “Stock される” という特性を持つ。具体的に言えば、例えば 2 年前にソーシャル メディア上に流れた情報を参考にして、今現在の顧客が購買行動に移るコトだって十分にあり得るわけだ (そして、コレこそが、Advocacy 型展開の理想的な結果でもある) 。
情報量が劇的に増大し、自分たちの発するメッセージが的確にターゲットに伝わらなくなりつつある昨今。広告、PR そしてソーシャル メディアを単体で活用しても、十分な効果が (以前に比して) 出づらくなってきている。これら三者を複合的にかつ効果的に活用したコミュニケーション プランの策定が、今こそ求められているのかもしれない。
・・・と、ココまでが、マーケティング施策全般におけるソーシャル メディア施策の位置付けという意味での “Where” について。続いてソーシャル メディア マーケティング施策における活動の拠点決め、つまり活用するソーシャル メディアの選定、もといソーシャル メディアの世界における “Where” についての解説をしていくのだけれども、こちらについては、次回のエントリーで、ゆっくりと記していこうと思っていたりするわけで。
このペースでいくと、完結するのに、どれくらい時間がかかるのか、いささか心配になってきたのだけれども、今回は、この辺で…。次回のエントリーと合わせて雨の週末のゆっくりした時間を使って読んでいただければと…。
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