SMM”バイブル”をチラ見してみたまとめ

地位の高い人間のコミットを得て、社内でのチーム結成、そして社外のパートナーとの協業まで準備は整った。あとは実際に "バイブル" を形にするだけ…、ではあるのだけれども、まだまだ、そのために事前にやっておかなくてはならない重要なコトが残っている。それは、チームメンバー間における情報・知識レベルの均一化。平たく言うと “まず身内がしっかりとソーシャル メディアに精通しよう” というハナシである。

実は、コレって結構簡単なように見えて、意外と難しかったりするわけで…。
このブログを読んでいらっしゃる方々は、もちろん、かなりソーシャル メディアに精通されていて、ソーシャル メディア上に友人・知人が多い方々だと思うのだけれども、そういった方々は非常に少数派である、という前提を、まず持つ必要がある。実際のところ、みなさんが思っている以上に、ソーシャル メディアとは無縁 (あるいは疎遠) な状態になっている方々は多い。全くソーシャル メディアに触れたことが無いという方も、それなりにいるであろうし、“以前、ちょっと始めてみたけれども、今は全然やっていない (おそらく、コレはかなり多数派であろう) ” という方は、もっといるはずなのではないかと…。

ソーシャル メディア マーケティングを実際に推し進めていくにあたって、社内で専門のチームを作るコトが、往々にしてあると思うが、その際、簡単にチームを結成できるほど、社内にソーシャル メディアもといソーシャル メディア マーケティングに精通している人間がいるか、というと結構微妙なトコロがあるかもしれない。少なくとも、現時点では、そういった人間が多数存在する企業は、それほど多くはないと思う。

もちろん、ただ単に “ブログ書いています” であるとか “mixi やってます” であるとか “最近、ちょっと Twitter 始めてみました” という方はそれなりにいるだろうし、実際に増えてきてはいるのだけれども、じゃぁ、ソレは “ソーシャル メディアに精通している” かといえば、ソレは別問題なわけで…。

実際ソーシャル メディア マーケティングを深く考えていくためには、ある意味 “ソーシャル メディア ギーク” あるいは、それに相当する程度のソーシャル メディア的実体験が伴っているヒトである方が良いと思っている。

おそらくみなさんも感じていらっしゃると思うのだけれども、ソーシャル メディアの世界で、とくにマーケティングをいかにするかを考えていくにあたり、“自身のソーシャル メディア的体験” がどの程度蓄積されているのかは、かなり大きなウェイトを占めてくる。実際問題、とくにソーシャル メディア マーケティングに関して、実際にどっぷりとソーシャル メディアの世界に浸っているヒトと、そうでないヒトの考えるマーケティング プランは、かなり露骨に違うし、見分けやすい。

・・・とはいえ、じゃぁ、今からチームのメンバーに “Twitter 始めて、100 人 follower 集めてきてください” であるとか “今からブログ始めて、記事を 300 本くらい書きためてください” なんて言っていたら、ものすごく時間がかかるわけで…。

そういうわけで “実体験が伴わない” のは、ある程度目をつぶるとして、“バイブル” を作るにあたって、少なくともチーム メンバーは、ソーシャル メディアに関する知識を、しっかりと体系だった形で理解しておくコトが必須だと考えていた。そこで、自身で資料をまとめ、2 時間で語れるようにした上で、社内ワークショップを開催した。

実際、このワークショップは非常に評価されたし、チーム メンバーの知識・情報レベルの均一化に大いにプラスになった。そして、このワークショップで用いられた資料は、のちに “バイブル” の一部となって最終形を見るコトとなる。

おそらく、最初にチーム内において、ソーシャル メディアに関する知識・情報レベルを均一化するという作業を行っていなかったら、間違いなく自身の独り相撲で終わってしまっていたような気がする。
とくに、ソーシャル メディア マーケティングに関しては、これまでのマーケティング施策とは全く違う概念やアプローチで臨まなくてはならないため、まずはソーシャル メディアそのものをしっかりと理解するというステップから入っていくようなプロセスを用意しておく方が良いかもしれない。

というわけで、ココからようやく本格的に “バイブル” を作っていく実作業に入っていくコトになるのだけれども、コレは、コレで悩むトコロは非常に多かったわけで…。次回から、“バイブル” 全編を掲載するわけにはいかないものの、その内容、要素を少しずつ、指し障りの無い範囲で語ってみようと思う。