クマムラゴウスケさんのブログに書かれた『”バイブル”が生まれる前のハナシ』各記事にインデックスをつけてwikiにまとめています。

さて、これから “ソーシャル メディア マーケティングは社会 (人間) 対応そのもの” という書き出しで始まる “バイブル” について、より詳しく書き残していきたいと思う。

実は、この “バイブル” では、ソーシャル メディア、そしてソーシャル メディア マーケティングに関する基本的な知識を解説するために、かなりのページを割いている。 その最たる理由は、いわゆる “ソーシャル メディア全般” を、その概況・歴史・種類・市場規模等々の情報を含めた形で体系立ててまとめている資料や文献が、実はほとんど出回っていないから、という点にある。

実際、ブログに関するモノや、SNS に関するモノ、最近では Twitter に関するモノというように、ある特定のプラットフォームについて詳細に解説されている資料や文献は多いが、これらをすべてひとまとめにした “ソーシャル メディア全般” という形で解説しているモノはほとんど無い。
※ そのため、ソーシャル メディア マーケティングに携わるヒトは、たくさんの書籍を読み倒し、あちこちで資料等々をあさっていく、というコトになってしまうわけで…。

仮にあったとしても、社内に、新しい知識や情報を普及させるのに “この本を読んでおいてください” と言ったところで、まずもって読まれるコトなど無いわけで…。
(「読まないヒトが悪い」と言うのは簡単だけれども、一概に、そうとも言えない事情もあったりして悩ましい…)

そういうわけで、 “じゃぁ、自分たちで作っちゃえ” いうコトで、第 1 章の前半部分が出来上がったといってもよいかもしれない。

続いて “ソーシャル メディア マーケティングとは何か?” というテーマで、その重要性と基本概念を、かなりページを割いた形で解説する流れになるのだけれども、このパートは “バイブル” の中で、もっとも重要なパートの一つとして位置付けている。ソレは、まず “ソーシャル メディア マーケティングに対する誤解” を改めてもらう必要があったからだ。

“ソーシャル メディア マーケティングに対する誤解” の本質は、“ソーシャル メディア マーケティングに対する過度の期待” と言い換えるコトもできるかもしれない。そして、その過度の期待は、こんな形で表出するコトが多いだろう。

  1. ソーシャル メディア マーケティングって予算が少なくても (無くても) 簡単にできるんでしょ?
  2. ブロガーにいくらか渡して記事を書かいてもらったら、簡単にバズが広まるんでしょ?
  3. ソーシャル メディア ってマス広告に取って代わるものだから、これからは、ソーシャル メディア マーケティングだけやっていけばいいんでしょ?
という感じになるだろうか…。

もっとも、こういった誤解 (過度の期待) が独り歩きした背景には、(自身を含め) これまでソーシャル メディア マーケティングに携わってきたヒトたちが、バズが拡がる先行事例を取り上げて “ソーシャル メディア マーケティングに新たな可能性を見出した!” と声高に叫び続けてきたせいもあるかもしれないけれども…。

いずれにせよ、こういった認識は改めていく必要があったので、
  1. そもそも、“コンテンツ(ネタ)” そのものにパワーが無ければ二次伝播、三次伝播は期待できない
  2. どんなモノでも、バズが生まれるなんて、考えない方がいい
  3. ソーシャル メディア マーケティングで効果を上げようと思ったら、専任の担当者を設置したり、場合によっては組織づくりまで発展させる必要がある
  4. 人件費として内部コストは、それなりに発生する可能性がある
  5. いったん始めたら、顧客との関係性から、そう簡単にはやめられない
  6. つまり企業の本気度と覚悟が問われる
という、ある意味 “現実を直視してもらう” というコトに終始したわけで…。

ソーシャル メディア マーケティングを推進していくにあたって、おそらく、これまでは、そのポジティヴな面を強調して “さぁ、ソーシャル メディア マーケティングという名の魔法の世界へようこそ!” 的な形で半ば煽っている動きが多かったような気がする。ソレは、短期的にはソーシャル メディア マーケティングを実践するヒトたちを増やす結果にはなるであろうけれども、中長期的に考えて、ソーシャル メディア マーケティングの質を落とすのではないか、という懸念は常々抱いていた。

だからこそ、現実をしっかりとあからさまにする必要があったのだけれども、一方で、今度は “じゃぁ、ソーシャル メディア マーケティングなんて、別に無理してやらなくてもいいじゃん” というような捉えられ方をすると逆効果になってしまう。そこで、

“ソーシャル メディア マーケティングにおけるリスクは色々あるが、「参加しない」コトが一番のリスク”

というポイントをかなり強調している。それこそ、何ヶ月か前にソーシャル メディア上で急に話題になった YouTube 上の “Social Media Revolution” というムービーに出てくるフレーズは、結構活用できたし、すでにソーシャル メディア上で展開されている消費者間の情報は、企業が発信している情報量を大きく凌駕しつつあるという状況をしっかりと説明した。

改めて、いま “バイブル” を読み返してみると、いわゆる “前置き” に相当する部分が、かなりのボリュームになっているコトがよくわかる。実際、ココまでご紹介した部分をまとめてみると、

1.ソーシャル メディアそのものに関する解説
  • ソーシャル メディアの定義・概況・歴史・種類・市場規模の解説
  • ブログ、SNS 等、種類ごとに、その特色などを解説
2.日本のソーシャル メディアの独自性に関する解説
3.ソーシャル メディア マーケティングに対する誤解に関する説明
  • 誤解の生まれる背景
  • “現実” を解説
  • ソーシャル メディア マーケティングに参加しないコトに対するリスクの説明

と、これだけでも突き詰めて語っていけば本になっちゃうんじゃないかというくらいのボリュームになっていたりもする。ただ、この “前置き” はソーシャル メディア マーケティングという、捉えどころの無い新手の概念をしっかりと理解してもらうために必要なモノだと考えている。

というわけで、だいぶ引っ張ってしまったのだけれども、次回からいよいよソーシャル メディア マーケティングの概念、そして実践の方法論について、どのようにまとめていったのかを、ご紹介してみようと思うわけで…。

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