クマムラゴウスケさんのブログに書かれた『”バイブル”が生まれる前のハナシ』各記事にインデックスをつけてwikiにまとめています。

前回、ソーシャル メディア マーケティングに関するルール作りの際に、

  1. ソーシャル メディア マーケティングを始める際に守るべきルール
  2. ソーシャル メディア マーケティングを始めてから守るべきルール

これらをきっちりと分けて考えるべきだというハナシをした。そして、2. については、最近色々なトコロで語られるようになったが、1. について考えているトコロは、ほとんど無いのではないか、というコトについても指摘している。もともと 2. については、“ソーシャル メディア マーケティング ≒ 社会全体とのかかわりを考えながら行うマーケティング手法” というコトが大前提になってきているので、実際には、ソーシャル メディア上にいる顧客と、適切なコミュニケーションを取っていくコト、つまり、ヒトとヒトとのコミュニケーションを円滑に進めていく上で、“当たり前のコトを当たり前に行う” というのがキモだというコトについても触れた。

もちろん、“当たり前のコト” であるとはいえ、これらを明文化して、周知徹底させるというコトは非常に重要だったりする。むしろ、明文化して、周知徹底させるトコロまでを含めて “当たり前のコト” だと考えておいた方が良いだろう。実際、自分自身が、個人として、ヒトとヒトとのコミュニケーションを展開する際には、普通に (半ば無意識に) 心がけているコトでも、いざ企業の中のヒトとして、ソーシャル メディア上の顧客とコミュニケーションを取る際には、ソレが不思議と軽視されてしまうコトは、往々にしてある。“自分は絶対に大丈夫…” と思うコトが、最も危険だし、コレは誰にでも起こり得るコトだと思っておいた方が良い。そのために、“当たり前のコト” であったとしても、しっかりと明文化する努力は決して怠ってはならない。

さて、それでは今回の本題。“ソーシャル メディア マーケティングを始める際に守るべきルール” についてである。実際、“バイブル” では、こちらを非常に重視している。

この “ソーシャル メディア マーケティングを始める際に守るべきルール” とは何か。コレは、大きく 2 つの要素に分かれてくる。
  1. コミュニケーションの主体者を規定づけるモノ
  2. コミュニケーションの展開期間を規定づけるモノ

では、これらをひとつひとつ解説していってみよう。

まず、1. の “コミュニケーションの主体者を規定づけるモノ” について。コレは組織の業務および活動においてソーシャル メディア マーケティングを実践するにあたって “組織” としての参加、そして “個人” としての参加を明確に定義し、区別する、というのが主な内容になる。これは組織として、発信された情報に対する責任を持つため、“組織”として発信するべき情報と “個人” として発信可能な情報を、それぞれ明確にすることが目的となってくる。具体的にはブログあるいは Twitter アカウントにおけるオーナーシップもとい運営主体に関して、“組織”レベルあるいは “個人” レベルでの参加を定義するというコトになってくる。

なぜ、こういったルールが必要なのか。コレは “組織” としてソーシャル メディアに参加するというコトは、その “組織” がソーシャル メディア の世界において公式な媒体を有するというコトと同義になるからである。つまり、“組織”として運営するブログや Twitter アカウント、あるいは SNS 等におけるコミュニティは、全て公式に運営される媒体として、その安定した運営と、発信する情報に対する責任が求められるというコトになるからだ。ソーシャル メディア上に窓口を作るのは、一見手軽に見えるが、常に媒体を運営しているという意識でソーシャル メディアに参加するコトが必要だし、ちゃんと、その “組織” が、公式の媒体を運営出来るかを、ルールを設けるコトでしっかりと見定める必要がある。具体的には、コンテンツ量、展開期間、(担当者不在および変更時の) バックアップ体制などがしっかりと整っているかがポイントになってくる。

“組織” としてソーシャル メディアに参加した場合、発信される情報の与えるインパクトは大きいが、その一方で、その情報に関する責任も非常に大きくなるので、ココはしっかりと押さえておく必要があるだろう。

“組織” としてソーシャル メディアに参加する際に、具体的なルールを設ける一方で、“個人”としてのソーシャル メディアへの参加も、ある程度規定づける必要がある。特に、“組織” としての参加とは、区別しなくてはならない。

おそらくは、“組織” としての参加に比して、“個人” としての参加は、どちらかというと、“オフィシャルなモノ” というよりは、若干カジュアルなコミュニケーションになってくる。ソコで注意しておきたいのは、“個人” としてソーシャル メディアに参加する場合における発言、意見に関してだ。 “組織” の情報を、どこまで “個人” に語らせても良いのか、コレは個々の組織によって解釈が違ってくるであろうが、少なくとも “個人” としての開示出来る情報を、どう定義付けるかは密に決めておく必要があると思う。

続いて 2. の “コミュニケーションの展開期間を規定づけるモノ” についてである。

ソーシャル メディア マーケティングを実践していくということは、言い換えれば、ソーシャル メディア上で他者と継続的なコミュニケーションを行っていくということにつながってくる (少なくとも Advocacy 型の展開を考えるのであれば、必ず、そうなるハズだ) 。つまり、継続的なコミュニケーションが発生することを前提としているため、ブログ、Twitter アカウント、そして、SNS 等におけるコミュニティを開設する場合の運営期間もしっかりと規定づける必要が出てくるだろう。
たとえば、短期間に限定されたキャンペーン等の施策に対して、そのキャンペーン単体でソーシャル メディア上に窓口を開設する例。コレを認めるのか、あるいは認めないのか、このあたりが問われてくるコトになる。

たとえば、こういった短期的な施策に関しては、その施策単体でのソーシャル メディア展開をするのではなく、その施策を運営する “組織” に窓口を作らせ、“組織”単位で発信する情報の一部として、施策を告知する等の活用等も考えられるわけで。

いずれにせよ、せっかくソーシャル メディア上に作った窓口を使い捨てにしないようなカタチで進めていくようなルール作りは問われてくると思う。メディアを使い捨てにするというコトは、そのメディアに対して集まってきた顧客の Engagement も使い捨てにするというコトと同義だという点を常に念頭に入れて置く必要があると思うわけで…。

こういった点を含めて、実際にソーシャル メディア マーケティングを実践していくにあたって、まず始めるために必要なルールを作っていくのは非常に重要だと思う。これらをしっかりとルール化し、さらには、組織内のプロセスとしてしっかりと落とし込めるようにすれば、かなり組織内の統制は行いやすくなると思う。ソーシャル メディア上に窓口を作るのは、非常に簡単だし、ソレこそ個人レベルですぐに出来る。だからこそ、しっかりと “組織” と “個人” の区別を明確化し、両者が混同しないように運営を考えるコトが問われてくるのではないかと思う。

というわけで今回は “ソーシャル メディア マーケティングを始める際に守るべきルール” をテーマに語ってみた。おそらく、こういったルールはなかなか表立っては語られていない。今現在話題になっている “ソーシャル メディア マーケティングのガイドライン” は、そのほとんどが “ソーシャル メディア上で、どうコミュニケーションを取るべきか” というコトを書き並べているに過ぎない。ただ、それだけでは、決してソーシャル メディア マーケティングを実践していく際に想定される問題には対応出来ない。ソーシャル メディア マーケティングの本質を考えた上で、今回解説したルールは、非常に重要なモノになってくるだろうと思う。

さて、次回はルールに関するハナシのまとめとして、“伝わるルール” を、どのようにまとめていけばよいか、という点について掘り下げてみようと思う。そろそろ “バイブル” も最終ページが見えてきた…。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

バイブル”が生まれる前のハナシ

SMM施策のプロセス

【メニュー編集】
livedoor wikiガイド
livedoor wikiタグ表記ガイド

メンバーのみ編集できます