【ナルセス軍歌魔導戦術】

流派・秘伝の使用方法は従来のソードワールド2.0またはソードワールド2.5の「流派」や「秘伝」の扱いに準じます。
そのため、ソードワールド2.5関連書籍「バトルマスタリー」「魔導の学府ユーシズ」「各種博物誌」のいずれかを所有していない場合、習得できません。

この【ナルセス軍歌魔導戦術】は<大破局>後も未だ戦火の絶えないランドール地方で、名軍師と称されたナルセスⅢ世が考案したとされる戦術です。
いつの時代においても魔法は戦局を左右する重要な役割を担っていますが、多数の兵士が入り乱れる戦場では魔法の誤射や敵にも支援魔法の効果を及ぼす可能性を考慮して、満足に魔法が行使できないことが問題とされていました。
もちろん、そういった状態でも十全に役割を果たせることが、優秀であることの証明となるのですが、そういった知識と技術を兼ね備えた者が軍にいるとは限りません。
そこで、ナルセスⅢ世は最前線で戦歌を捧げる神官に目を付けました。彼らは歌で広い範囲を支援をしているのにも関わらず、敵と味方と識別していたのです。その技術を魔法にも応用できないかと考えて最初に編み出されたのが、軍師が扱う鼓砲を活用した魔法の運用法です。乱戦状態でも的確に支援魔法を掛けることが出来るその戦術で、ナルセスⅢ世が率いる軍は瞬く間に躍進を遂げました。
しかし、そんな名軍師も病魔には勝てませんでした。ナルセスⅢ世没後、この画期的な戦術は暫しの間忘れ去られてしまいます。【ナルセス軍歌魔導戦術】が再び歴史上に現れるのは、ナルセスⅢ世が亡くなってからおよそ三十年後のことです。ナルセス三世の後継者を名乗る軍師ネーベルスタンは、【ナルセス軍歌魔導戦術】の更なる応用法を引き下げて、戦場へと舞い降りました。
【ナルセス軍歌魔導戦術】の更なる応用法とは、吟遊詩人達が扱う呪歌と魔法を組み合わせることでした。鼓砲で呪歌の対象を敵のみに限定することが出来ることに着目し、支援魔法だけではなく攻撃魔法の識別も可能としたのです。そのお陰で軍師ネーベルスタンもまた名軍師と称されるようになりましたが、所詮二番煎じに過ぎないと、彼は謙遜しつつ答えたといいます。
軍師ネーベルスタンが老いて一線を退いた後は、ランドール地方北部に位置するハルシカ商協国で道場を開き、【ナルセス軍歌魔導戦術】を広めています。優秀な軍師を目指すならば、一度は彼の下を訪れてみると良いでしょう。

【ナルセス軍歌魔導戦術】への参加　

ウォーリーダー技能5レベル以上

流派アイテム　

〈魔導軍師徽章〉

秘伝データ　

《天将・魔装方陣》				必要名誉点	50
タイプ	常時型	前提	《魔法拡大／数》	装備限定	〈魔導軍師徽章〉
使用	―	適用	―	リスク	なし
概要	鼓砲の影響を受けているキャラクターにのみ、魔法の効果を適用する
効果	「対象：1 エリア(半径〇m)/△△(最大対象数指定)」または「対象：1 エリア(半径〇m)/すべて」である魔法を行使する際、行使された魔法の効果は、その抵抗の種別に限らず、自身が使用した鼓砲の影響を受けているキャラクターにだけ与えられます。それ以外のキャラクターには、いっさい効果が及びません。

《奇策・魔歌双陣》				必要名誉点	50
タイプ	《マルチアクション》変化型	前提	なし	装備限定	〈魔導軍師徽章〉
使用	魔法使い系技能、バード技能	適用	1回の魔法行使	リスク	なし
概要	呪歌・終律と魔法行使を同時に行える
効果	この秘伝を宣言した際、呪歌の使用/継続と魔法行使もしくは終律の使用と魔法行使を同時に行えるようになります。秘伝の宣言は必ず、主動作において行われる呪歌の使用/継続もしくは終律の使用の時でなければならず、魔法行使はそれらが解決された直後に行われます。この際、呪歌は歌唱を必要とするものは使用できず、呪歌と終律を新たに使用する際は演奏判定の達成値に「-2」のペナルティ修正を受けます。また、この秘伝は《魔法拡大/数》と同時には宣言できず、術者が複数の特技宣言をできる能力を持っていても、この秘伝を宣言したときにはもう《魔法拡大/数》は宣言できませんし、逆も同様となります。

《奸計・魔導攻陣》				必要名誉点	50
タイプ	常時型	前提	《魔法拡大／数》	装備限定	〈魔導軍師徽章〉
使用	―	適用	―	リスク	なし
概要	呪歌の影響を受けているキャラクターにのみ、魔法の効果を適用する
効果	「対象：1 エリア(半径〇m)/△△(最大対象数指定)」または「対象：1 エリア(半径〇m)/すべて」である魔法を行使する際、行使された魔法の効果は、その抵抗の種別に限らず、自身が使用した呪歌の影響を受けているキャラクターにだけ与えられます。それ以外のキャラクターには、いっさい効果が及びません。