概要

ロードレア城の戦いとは、蜉蝣時代におけるロードレア遠征のさなか、アルファ709年2月から3月にかけて、ロー・レアルス国軍、ベルザフィリス国軍とロードレア国軍の間に起きた戦いである。
なお、ロー・レアルス国軍とベルザフィリス国軍は、連合軍ではなく、別々のルートから進軍している。

戦闘に至るまでの背景


▲708年12月における勢力図

ロードレア遠征は大詰めを迎えていた。
東西から進軍してくるベルザフィリス国軍、ロー・レアルス国軍を撃退できる力は既にロードレア国にはなく、首都にまで迫ってくる軍勢に戦々恐々とした日々を送っていた。
しかし、攻め込む側にも一つの悩みがあった。
どちらの軍勢が首都ロードレア城に先にたどり着き、そして先に首都を陥落させるか、それはロードレア国の旧領をどれだけ自分たちの領地として降伏させることができるかに直結する重要なことであった。
その上で、この遠征においてはまだ直接対決を避けたい2国は、「決して戦場で鉢合わせはしたくない」という思いもあった。

709年2月、先に姿を現したのは、ギルラ高地の戦いに勝利したロー・レアルス国軍であった。
ベルザフィリス国軍もこの時点で既にクルス山地の戦いに勝利していたが、首都までの距離はかなり離れており、その後も小さな抵抗や、降伏後の事務的な処理で時間をとられたのに対して、ギルラ高地からロードレア城までの距離の短さと都市の少なさからロー・レアルス国は先んじることができた。

ロードレア城の戦い〜ロー・レアルス戦 両軍の戦力

戦闘経緯



ロードレア軍の優れた将は既にほとんどが国に殉じていた。
しかし、首都防衛という極限の状態という事もあり、志願兵が後を絶たず、兵力だけは集まった。
また、守備においても、ハーヴィルをはじめとするそれぞれの部隊が奮闘した結果、部隊間の連携とは無縁でありながら、一時的に首都の守備力を著しく高めた。

3月になっても抵抗は続き、堅固な籠城戦にさすがに攻めあぐねたメファイザスは、守備兵の士気が高いのなら、その士気を挫けばいいと、一旦ロードレア城から離れて、ガルヴァウド城へと向かった。
この城も、首都ロードレア城、西の要であるフェルス城と並ぶ要害であったが、この時のロー・レアルス国軍ならそれほど苦戦せずに落とせる筈であった。
ただ、ロードレア城から最も近い要所ではあったが、それでもかなりの距離があったため、移動だけでかなりの日数を要することになる。

そして、彼らが城の包囲を解いたタイミングで、ベルザフィリス国軍がロードレア城に到着する。

ロードレア城の戦い〜ベルザフィリス戦 両軍の戦力

戦闘経緯



このタイミングでベルザフィリス国が現れたのは、決して偶然ではなかった。
ロー・レアルス国軍も、隠密を放ってベルザフィリス国の動きを逐一報告させていたが、ベルザフィリス国軍は、あえて籠城戦に手こずっている様に見せて、隠密に「ベルザフィリス国軍はすぐには首都にたどり着けない」という報告をさせておき、メファイザスガルヴァウド城へ向かったと知るや、一気に城を攻め落として首都を目指して進軍したのである。

対するロードレア国軍は、ロー・レアルス国の猛攻を凌いで一度は勝利の大歓声をあげたのに、その直後に今度はベルザフィリス国軍の旗が現れ、完全に心が折られていた。
将兵たちは、もう一度あの絶望的な戦いをしなければならないのかという思いから一気に疲労感に包まれ、ベルザフィリス国軍の猛攻の前にあえなく落城。
3月12日、ミリフォンハーヴィルは燃え落ちる城と運命を共にして、ここにロードレア国は滅亡した。


幾多の邂逅 そして別離

乱世の炎を纏いし国 その炎は静かに眠る 幾多もの魂を抱いて

(アルディア著「蜉蝣戦記」終焉編より)

戦いの結末

ロードレア城の落城を聞いたメファイザスは、急ぎガルヴァウド城を陥落させると、そのまましばらくベルザフィリス国の動きを見守った。
ここでの激突はお互いに避けたいこともあり、ベルザフィリス国軍は守備部隊を残して本国へ撤退していく。
ロードレアの旧領は、東西に分割されてロー・レアルス国、ベルザフィリス国が支配していくが、新たな国境となるラインにおいては、にらみ合いや小競り合いが続いた。
その中でも大きな戦いとなったのが、4月に起きたルバークの戦いである。



コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます