グラドリア上陸作戦に勝利して、ベレル国に上陸した六界連合軍は、ベレル国南方にあるランクヘン国と密かに繋ぎをとった。
ラスブロスに打ち破られ、近年になってシャクティアナ帝国に従順したランクヘン国なら、簡単に連合側に寝返るとの考えであったが、彼らの期待を裏切り、ランクヘン国はこのとき、混乱の渦にあった。
ランクヘン国王リルトは、次男を溺愛し、長男を疎ましく思っていたが、余命いくばくも無い容態であった為ついに強行手段をとり、突如長男を首都に呼び出して反乱罪で処刑する。
これに恐れをなした三男ロムスティは、側近に担がれる形で先に挙兵、次男との骨肉の戦いに突入した。この三男にはシャクティアナ帝国が密かに援軍を派遣したことから、この内乱は早い段階で実はシャクティアナ帝国の手のひらの上で踊らされていたとの説が根強い。
こうして、ランクヘン国を内乱状態とすることで、六界連合軍への協力ができない状態としていた。
連合軍は、ランクヘンの協力は諦めるが、ベレル国が和平と抗戦に二分されていると知ると、ストライアの提案により、あえて進軍速度を落とし、ベレル国の混乱を助長させようとした。
しかし、彼の思惑通りには行かず、ベレル国徹底抗戦派が、和平派の集会を襲撃して壊滅させ、守りを固めた。
この頃から、表立った対立はなかったにしても、水面下の派閥争いは激化、エリシアは、ストライアから距離を起き、以後はロリスザード、マルキィを秘密裏のうちに頼ることとなる。
連合軍は南下を再開、ベレル国首都へ向う道に作られたルーティス砦に到着する。
曲がりくねった山道に何箇所にも設置された砦は、まさに自然と人工物が生み出した大要塞であった。徹底抗戦を唱えた派閥は、総司令官ミラージュを国王クルスのいる首都に残し、名将の名を持つシグマを司令官とした軍勢をルーティス砦へと派遣した。
攻撃側 | 守備側 | |||||||||
六界連合軍 | 軍勢 | ベレル国軍 | ||||||||
参戦国 | ||||||||||
総兵力37100 | 兵力 | 総兵力16000 | ||||||||
エリシア | 総指揮 | |||||||||
ストライア | 軍師 | |||||||||
主要参戦者 | ||||||||||
第2部隊【アルビス国部隊】兵力6800 | ベレル国第1部隊 兵力4800 | |||||||||
エリシア | ラギ | シグマ | ||||||||
第5部隊【サルディーシャ国部隊】兵力2600 | ベレル国第2部隊 兵力4200 | |||||||||
カルス | ガディア | クルス | コスト | |||||||
第6部隊【サザン・アイ部隊】兵力6700 | ベレル国第3部隊 兵力3500 | |||||||||
ルティエ | レイス | サンド | ||||||||
第11部隊【竜騎兵団】兵力5800 | ベレル国第4部隊 兵力3500 | |||||||||
ロリスザード | シーナ | エミリィ | バルザック | |||||||
第13部隊【ケイニー・モズト部隊】兵力3800 | ベレル国第5部隊 兵力3500 | |||||||||
マルキィ | ヴィル | サヌア | リーザス | |||||||
第14部隊【ヴァルキリア部隊】兵力4500 | ||||||||||
ストライア | ||||||||||
第15部隊【クライシス部隊】兵力1500 | ||||||||||
第17部隊【ケルシー部隊】兵力1500 | ||||||||||
第19部隊【アルビオス部隊】兵力3900 | ||||||||||
連合軍の猛攻を、名将シグマが受け流す。
彼は、三段階に別けられた砦のうち、第一、第二の砦は最初から捨てるつもりで、連合軍に損害だけを与えて撤退していく。
さらに、ただ守りを固めるだけではなく、後方に伏兵を配置するしたたかさも見せたが、これは連合軍の機転により大事には至らなかった。特に、ベレル国攻略において策が裏目に出ていたストライアは、汚名返上とばかりにこの伏兵部隊を徹底的に壊滅させる。
一方、防衛側においても、シグマとコストは、作戦をめぐってことごとく対立する。そこに目をつけたエリシアとロリスザードは、軍使を使ってコストに「シグマが連合軍と内通している」と思わせ、更に偽の首都強襲情報をもってシグマをルーティス砦から引き離すことに成功する。
こうして、外部からの攻撃には鉄壁だったルーティス砦も、名将を失い内部から簡単に陥落した。
コストは囚われるが、自身の失敗とエリシアの成功にいよいよ焦り始めたストライアは、捕虜であった彼を密かに買収し、ベレル首都で混乱を起こして国王を暗殺しろと命令。
ベレル首都は、一度は鎮圧された和平派が再び台頭し、抗戦派と激突、ついに首都は連合軍の攻撃を待たずして内紛が勃発、エリシアは、もはや戦う理由はないと、単身ベレル首都に向かい、国王クルスと対面。降伏ではなく和睦を強調してこれを承諾させる。
しかし、買収されていたコストは、このまま何もしなければ、処刑されると勘違いして国王を襲撃、この襲撃を連合軍による騙まし討ちと思ったクルスは、使者であるエリシアを投獄した。
これに驚いたのはストライアである。エリシアの和睦が成功したのなら、そのまま何事もなく終わらせればいいものを、最悪のタイミングで襲撃を始めたコスト、これでは自分が密かにコストを買収して本陣に無断で策を行ったことが明るみになり、この混乱の首謀者、最悪の場合反乱罪となってしまう。
ストライアは急ぎ首都に乗り込み、コスト、国王クルスを次々と討ち、全ての証拠を消し去った。
エリシアは救出され、ベレル国は連合軍の支配下となったが、この遠征が始まってから、彼らがずっと体験し続けた「後味の悪い勝利」を、またしても繰り返すこことなった。
ベレル首都は、一度は鎮圧された和平派が再び台頭し、抗戦派と激突、ついに首都は連合軍の攻撃を待たずして内紛が勃発、エリシアは、もはや戦う理由はないと、単身ベレル首都に向かい、国王クルスと対面。降伏ではなく和睦を強調してこれを承諾させる。
しかし、買収されていたコストは、このまま何もしなければ、処刑されると勘違いして国王を襲撃、この襲撃を連合軍による騙まし討ちと思ったクルスは、使者であるエリシアを投獄した。
これに驚いたのはストライアである。エリシアの和睦が成功したのなら、そのまま何事もなく終わらせればいいものを、最悪のタイミングで襲撃を始めたコスト、これでは自分が密かにコストを買収して本陣に無断で策を行ったことが明るみになり、この混乱の首謀者、最悪の場合反乱罪となってしまう。
ストライアは急ぎ首都に乗り込み、コスト、国王クルスを次々と討ち、全ての証拠を消し去った。
エリシアは救出され、ベレル国は連合軍の支配下となったが、この遠征が始まってから、彼らがずっと体験し続けた「後味の悪い勝利」を、またしても繰り返すこことなった。
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