タグ検索で木村冴花6件見つかりました。

第四章:ライバルと覚悟

「ストライク!バッターアウト!チェンジ!」 今日の俺は絶好調だ。誰にも打たれる気がしない。 それ位で無くちゃあ、千羽矢には敵わない。 今迄で最高のピッチング、ヘタすると人生最高のピッチングかもしれないと 手ごたえを感じながらマウンドを降りて、ベンチへ向かうと浮かない顔のマネージャーが スコアブックと睨めっこしていた。 「強い…事は知ってたけど、ここまでとは予想外ね」 冴花がスコアブックに並んだゼロを眺めながら嘆息する。 「雨崎君の実力は、そりゃ私だって良く知ってたけど、それ以外の選手もデータの3割…

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/%c2%e8%b... - 2011年05月05日更新

木村冴花

|タイトル|作者名| |[[18:849]]|| |[[終わりと、始まりの夏]]|| |[[20:343-346]]|| |[[星降る空の下で]]|| …

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/%cc%da%c... - 2011年03月21日更新

星降る空の下で

梅雨もあけ、夏の暑さも最高潮に達した7月終盤。 開拓高校野球部は激闘の予選大会を勝ち抜き、念願の甲子園出場の切符を手にした。 そして現在、俺達は来る甲子園での戦いに向けて最後の調整合宿を学校にて行っている。 合宿中の寝床として使用されている体育館は冷房など気の利いたものはあるわけもなく、暑さに加えて山間部特有の湿った空気が否応無しに不快感を高める。 端的に言えば、寝苦しい。 体を起こすと、体育館に敷き詰められた布団の上で野球部員たちが無秩序に転がっている光景が目に入ってくる。 みんな高らか…

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/%c0%b1%b... - 2011年03月21日更新

20:343-346

甲子園大会の後の某日、俺は冴花の家に上がらせてもらっている。 最初に誘ってきたのは冴花で、女一人しかいない家に上がるのは気が引けたが、甘えた目で見つめてくる彼女に俺は断る事が出来なかった。 そして今、俺と冴花は互いに寄り添い合い、ソファーに座りながらテレビを見ている。 「小波君、暖かい…」 「冴花も暖かくていい香りがするよ」 「もう…一言多いわよ」 「(赤くなった。可愛い…)」 何の変わりも無い会話をしながらテレビを見る。 冴花のお父さんもジナイダもいない今、二人だけしかいない家での展開と…

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/20%3a343... - 2011年02月11日更新

終わりと、始まりの夏

今日は8月30日…。 俺の高校生活最後の夏はそろそろ終わる。 子どもの頃からの夢だった甲子園大会に、最高の野球部と最高の仲間達で出場し しかも、初出場で初優勝という快挙まで成し遂げた今年の夏は 言うまでもなく俺にとって最高の夏だった。 そんな俺は今、開拓高校とは山ひとつ隔てた人気の無い海水浴場にいる。 その理由はもちろん…。 「おまたせ…」 冴花という彼女と、一緒に海に遊びに来ていたからだ。 冴花は野球部のマネージャーとして、開拓高校の甲子園制覇を一生懸命サポートしてくれた。 …

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/%bd%aa%a... - 2010年12月24日更新

18:849

 自室に布団が敷かれてあったので、小波は何も疑問に思うことなく、それに近寄った。小波の目は、ほとんど開いていない。そのため手探りで布団のふちを探し、感性でめくってから、引き布団と掛け布団の間に入り、果てには布団を頭まですっぽり被ってしまう。 夜の空気に冷えた布団は、眠気に煽られた就床前の人間の肌に、快適な触り心地を提供した。 「ねむねむ……」  あまりに落ち着くものなので、小波は意識せず寝言を呟いてしまった。小波にとっては、気がついていないのでいい。ただ、小波が寝言を呟く数瞬前に部屋の入り口へや…

https://seesaawiki.jp/w/pawapokeeroparo/d/18%3a849... - 2010年12月24日更新

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