概要

トラスの戦いとは、蜉蝣時代の戦乱の中で、アルファ700年11月、ロー・レアルス国軍とフェルスデッド国軍の間に起きた戦いである。

戦闘に至るまでの背景


▲700年6月における勢力図

ラケイトの戦いで勝者となったにも関わらず、国力の差からその後のシャリアル国侵攻に出遅れ、ロードレアロー・レアルスベルザフィリスに比べて多くの領地を得ることができなかったフェルスデッド国。
しかも、シャリアル国が消滅したことにより、ロー・レアルス国国境部隊との、偶発的、または挑発的な軍事衝突が増え始める。
これに対してフェルスデッド国の国境部隊が挑発に乗って出陣、両国はトラスの地で激突する。

本国から本格的な衝突を避ける様に厳命されていたゼノスは、この報告を聞くと、自ら軍勢を率いて土地勘のあるユスティアと共に国境部隊を回収するために出陣する。
一方で、防衛側のフェルスデッド国には選択の余地はなく、ベルザウス自らがエルドスグフスを引き連れて迎撃に向かった。
かつてルーザロゥの戦いで共に籠城したグフスニールスユスティアが、今度は敵味方に別れて対峙することとなる。

両軍の戦力

攻撃側守備側

ロー・レアルス国軍
軍勢
フェルスデッド国軍
総兵力15000兵力総兵力18000
総指揮ベルザウス
軍師エルドス
主要参戦者

ゼノス

ニールス

ユスティア



ベルザウス

グフス

エルドス




戦闘経緯



ゼノスが到着した時、手柄を焦った国境部隊は、すでに戦端を開いていた。
そこへ「今はまだフェルスデッド国と事を構える時ではない、撤退せよ」というゼノスからの使者が到着するが、ゼノスが手柄を1人で総取りするための言葉ではないかと思いこみ、これを黙殺する。

ベルザウスは、狭い街道を利用してロー・レアルス国軍を迎え撃ち、エルドスグフスを、既に閉鎖されていた旧街道に伏せさせておいた。
ロー・レアルス国軍を懐深く誘い込んだところで時間差をつけて二人の伏兵部隊を投入し、ロー・レアルス国軍の前線部隊はかろうじて脱出に成功したニールスを除いて壊滅した。

しかし、この時挟撃されたゼノスは、兵を鼓舞すると自ら最前線に躍り出て、無双の働きを見せて包囲網を突破していく。
その突撃を目の当たりにしたベルザウスは、「あの男を網に掛けるは容易だが、その網を喰いちぎって脱出する猛獣だ」と称した。

戦いの結末

シャリアル国に続いてロー・レアルス国を撃退したベルザウスだが、彼が勝利の美酒に酔うことはなかった。
この戦いの最中から顔色が優れなくなっていたエルドスグフスであったが、戦いが終わった直後、彼らの駐屯地で発生した流行病にかかり、701年に相次いで没したのである。

これにより、大国を相手に戦い続けることの限界を感じたベルザウスは、方針を転換し、自分を最も高く買ってくれる相手を探すこととなる。
後にフェルスデッド国はロー・レアルス国に帰順することとなるが、降伏ではなく同等の立場を約束させる交渉において、この戦いの戦果を持ち出し、自分たちを高く売り込むこととなる。


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