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19年3月14日 第1分科会 議事録15

議事録1         10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20


 生活習慣が、知能指数というものにはっきり表れてきます。ここまではっきりと比例的な関係が出てくるということを考えますと、まさしく生活習慣の改善というのは学力向上そのものあろうと思います。私自身は教育再生の最も中核は生活習慣の改善であろうと思っています。

 もう一つは、これは学校としても一つ考えなければならないもので、この間まで示していなかったものなんですけれども、これは子供たちの知能指数に対して、実際どのような成績を出しているかというデータなんです。真ん中のところだと大体知能指数程度の学力が出ているんです。これは全部下を向いているんです。山口県の山陽小野田市のデータなんですけれども、これをストレートに言うと学校はなっていないという話なんです。

 ただ、学校がなってなかったとしてみても、それでも知能指数以上の数値をたたき出している。つまり、何もなくても学習意欲があるというところが1つだけあるんです。それが睡眠なんです。早く寝ている子は学習に対する意欲というものがほうっておいても高いということが見えてきたわけです。

 この山陽小野田市の江沢教育長さんというのは、本職が物理学者という変わりだねの教育長さんなんですけれども、やはり分析の仕方が私たちと全然違うんです。さまざまな項目を細かく分けて、そして子供たちの学力低下が一体どのように引き起こされているかということを極めて項目的にやったんです。

 ワースト 10を並べてみると、朝食を毎日食べないとか、勉強が大事だと思わないとかいろいろあるんですけれども、要するに何度も出てきている項目というのは、学力低下にものすごく影響があるというものです。そうすると、学力を下げる一番の要因は朝めし抜きなんです。

 その次は、勉強は大切だと思わないという考え方。これは子供たちに聞いているんですが、これは親の考え方です。つまり、勉強は大切じゃないなと思っていると、物の見事に成績が悪くなる。

 3番目がテレビです。

 もう一つ驚いたのは、これはワースト 10なんですけれども、これを直せば裏返しがベスト 10になるかと言えば違うんです。下げる要因と上げる要因とは違うということがわかり、これは私も驚きました。

 今度は上げる要因なんですけれども、夜8時から9時までに寝るというのが成績を上げる一番の要因だと。これも非常に驚きました。下げる要因は朝めしで、上げる要因は睡眠である。非常に驚きました。

 それから、2つ目なんですけれども、これは私も分かっていながらうっかりしていたなと思う事に、読書です。やはり伸ばす要因として、読書が何度も出てきます。読書が学力を向上させる切り札になってきている。

 そうなってきますと、実は今、日本全国の学校の図書館というのは、教育図書費の削減とかによってものすごく貧困な状況になっているんです。図書館司書は、全国の学校に必ず置くべしとなっているんですけれども、一般の教職員で司書免許を持っている人を兼任する。つまり、実質的に置いていないです。ですから、学力向上していく上においては、読書指導というのが鍵になってくる。非常にそれが見えてきました。

 そういうふうなところが全然見えてなかったから、子供たちの脳みそが低下しているから、そこのところからいじめであるとか、あれであるとか、でも勉強しなければいけないということになってくると、子供たちは途端に荒れ出すわけです。

 そうなってくると、学校の方からすると、家庭の方は手がつけられないとなれば、カリキュラムで対応せざるを得なくなる。それが先ほど話題になっていたゆとり教育の中での無茶な教材削減というものがあって、特に地理が非常にひどい状況になったんですけれども、ある人に何で地理は減らされたんですかと聞いたら、暗記教科だから、非常に暗記というものが物すごく嫌われた時期があった。皆さん思い出されると思うんですけれども、実はそこのところが非常に問題になっていたんじゃないかなと思います。

 細かく言うとそれ以外にもいろいろあるんです。例え英語教育で言うと、小学校の1、2年生で今英語をやり初めていますね。但し、実際はローマ字の勉強というのは小学校4年生だけなんです。5年生、6年生はローマ字の学習は一切やりません。中学校に行ったらアルファベットをやるんです。これはずっと昔からそうなんです。不思議なんです。

 こういうふうなことを一つひとつ是正をしていく必要があるのではないか。私はものすごく心配をしているのは、今もそうであって、次の改訂まではそのままが続くわけです。ですから、私は緊急にこれだけはやるべしというのを臨時のシンクタンクでもつくるとか、あるいは再生会議の方でもだれかにお願いするとかして、この程度はやりましょうということを私は今するべきだろうと思うんです。

 教育再生会議の答申は、今度 12月に出ます。それが施行されるのは再来年ということを言っていたんでは、やはり国民は信頼してくれないと思うんです。会議をしながら、実際を一つひとつを動かしていく必要があるではないかなと思います。


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2007年05月25日(金) 06:57:14 Modified by nipponkamoshjka




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