かつて、フォルデランの地にはかなり大規模な都市があった。資源や環境に恵まれ、人々は豊かで平和な生活を送り、その頃から高度な社会主義制度が導入されていた。しかし、議会で意見が真っ二つに分かれたのをきっかけに、フォルデランは分裂していき、ついに西フォルデランと東フォルデランという二つの国になってしまった。両国は激しい戦争の末に、講和条約を結び、そして現在のフォルデラン連邦へと統合していった。分裂していたのはわずか10年程度である。短いよね。その後、フォルデランは特に他国と戦争をすることもなく、至って平和な状態であった。あの日が来るまでは。
今から50年ほど前のことである。平凡な日常が、突如として崩れ去った。海岸の都市が、次々と攻撃を受けたのである。攻撃を仕掛けてきたのは、人間ではなかった。その姿は、かつて西フォルデランの地域で神として崇め奉られてきた、「ピングー」に非常によく似た生き物たちだった。政府はその生き物を「ピングー」とよび、全軍を動員して戦った。その戦争の規模は分裂時のそれよりも遥かに大きく、戦いになれていないフォルデラン軍は苦戦を強いられた。ピングー族の攻撃の威力も凄まじかったが、フォルデラン軍の必死の抵抗により、完全な膠着状態となった。その状態が約五年間続き、互いに消耗していった。講和しようにも言葉が通じないのである。しかし、五年の間、政府の研究機関は、古代の遺跡を調査し、謎の言語のようなものとピングーが描かれた石板をいくつも発掘していた。さらに、現在も少数が生存しているとある民族に代々伝わる数々の言葉を、その民族が石板の一つを所有していたことから石板の文字と関連があると考え、解読作業に徹していた。そして、五年間に及ぶ研究の末、遂に解読が完了したのだ。解読した言語を使い、ピングー族とのコミュニケーションに成功し、講和が実現したのであった。
彼らによると、ピングー族は、南極からやって来たそうだ。そして、新天地を求めて北上し、ここに辿り着いたらしい。辿り着いた時、一部の好戦的な者が攻撃を仕掛け、そのまま戦争に突入してしまったそうだ。
現在では、ピングー族はフォルデラン連邦において人間と同じ待遇を受け、同じように生活している。軍人(?)となった者もいるほどだ。意味わからん
めでたしめでたし(適当)
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