概要

ハイネスブルの戦いとは、ルーイガルド17327年6月、六界連合軍帝王軍の間で行われたルーイガルド侵攻作戦中に起きた戦いである。

戦闘に至るまでの背景



ストリアールの戦い(実際は軍勢のぶつかりは存在しない「トラップ」との戦いである)において、ダルスバード艦隊を失った六界連合軍、その報告は地上残留部隊にも届き、将兵は浮き足立った。
逆に、これまで防戦一方なまま、首都まで追い詰められていたスパルス国、そして、一度は降伏したローヴァー国が一気に息を吹き返し、そこにシャクティアナ帝国から派遣されたルーイン率いる覇王将によって、ベレル国の軍勢までもが動き出し、六界連合軍に対する一大包囲網が敷かれた。
数だけならまだ連合軍の方が多かったが、異国の地で便りの艦隊を失ったという心理的ショックはあまりにも大きく、戦意は消失され、そこに包囲網という追い討ちにより戦う前から連合軍兵士は、どこへ逃げればいいのかだけを考えていた。

戦闘経緯



シャクティアナ帝国から派遣された援軍は、兵士を引き連れないルーインガイローラルのたった三人であった。そこに六界連合軍に紛れ込んでルーイガルドにたどり着いたパールが、隠密としてルーインに雇われ、アルファ軍の情報を提供する。
ルーインは、まずベレル国へ向かい、属国に近いベレル国から強引に軍勢を調達すると、その軍勢を自らの手足の如く操り、スパルスローヴァー軍に包囲されていた連合軍を更なる窮地に陥れた。
ただし彼個人は、指揮官としてより、一人の戦士として最前線に赴くことを好んでいたため、軍勢をガイローラルに任せて、自身はパールから聞き出した、神座をも倒したというサヌア個人に興味を持ち、傭兵との一騎打ちに興じた。



「各戦線、独自の判断で敵軍を迎撃せよ、防御に徹すれば勝てる」
本陣から発せされた命令は、心細いものであった。
既に士気を失った軍勢に何を命令しても無理であり、最初から撤退ありきで戦っていた連合軍は、各地で防衛に徹するが、徐々に押し込まれていく。
だがエリシアは、ラギリアス将軍が指揮する北のローヴァー国軍のみ、自国の軍勢を傷つけることを恐れて本気で戦っていないことを看破し、北からの脱出を進言、サウラは即断で受け入れ、全軍は北へと向かった。



六界連合軍は北へと向かうが、その追撃はあまりにも激しかった。
各部隊は次々と損害を出し、殿軍として僅かな兵と共に踏みとどまったフローラローザも、奮戦して味方の撤退を助けるが力尽き、二人はこの戦いで生死不明となる。

戦いの結末

北へと逃れた連合軍も、その日の夜のうちに次々と脱走する者が相次いだ。
ただ、脱走したところで野垂れ死にか賊になるしかない末路が待っているだけであったこともあり、忠誠というより、先の見えない未来への恐怖からとどまった者も多かった。
軍勢はトレスト国へ到着。
突如現れた招かざる客の到着に、国王ボルスキアは迎撃を考えるが、エリシアは単身ボルスキアと会見すると、彼に対して「自分たちがここに来た時点で、連合軍の味方だと思われている。元々貴国との開戦の機会を欲していたローヴァーベレルビアスコアはそれを口実にトレスト国に攻め込む。どうせ攻め込まれるのなら自分達を味方にした方がいい」と説得し、強引に六界連合軍の陣営へと引き込んだ。
こうして六界連合軍がかろうじて体勢を立て直す一方で、戦場では取り残された兵士達が無残に処刑されるハイネスブルの虐殺が行われていた。


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