創造論ネタ
ヨベル書とエチオピア語エノク書にあるネフィリム
外典創世記のネフィリムについての記述
上記に該当する「外典創世記」の記述はごくわずかだが、以下の通り：
ネフィリムとウォッチャー:
ヨベル書とエチオピア語エノク書にあるネフィリム 
ヨベル書 第5章
(一) 人類が地の表い増えはじめ、彼らに娘が生まれたとき、主のみ使い[1]たちは、このヨベルのある年に、彼女らが見た目に美しいことに気づき、自分で相手を選んで結婚した。彼女らは子を産んだが、これが巨人であった。(二) 暴虐が地上にはびこり、すべて肉なる者は人間から始まって、家畜、獣、鳥、地上を歩くすべてのものに至るまで、その道と定めを頽廃させ、とも食いをはじめた。暴虐は地上にはびこり、人間どもはだれかれも四六時中まったくろくでもないことばかり考えていた[2]。(三) 主が地を見られると、どうであろう、それは頽廃し、肉なるものはみな彼の定めを頽廃させ、地上にあるものはことごとく彼の前で悪事をはたらいていた。(四) 彼は言われた、『人間および地表にあるものでわたしが創造したすべて[3]の肉なるものを抹殺しよう』。(五) ノアだけは主の目のまえに恵みを得た。(六) 地上につかわされたみ使いたちに対しては彼はひどく立腹され、彼らをそのいっさいの地位から追い落とそうとされ、また彼らを地の深みにつないでおくようわれわれに命じられたが、見よ、彼らは(いま)ひとりさびしくつながれている。(七)彼らの子らに対しては、これを剣で刺し、天下から追放するとの命令が主のみ前から発せられた。(八) 彼は言われた、『わたしの霊は人間どもの上にはけっして宿らない。彼らは肉であるから。彼らの寿命は一二〇年である[4]』。彼らが互いに殺し合うように、彼は彼らのなかに剣を投ぜられた。すると、彼らは同士討ちをはじめ、ついに全員剣にたおれ、地から抹殺された。(一〇) 彼らの父祖たちはこれを眺めていたが、たが、こののち彼らは地の深みにつながれ、主の前でその道と行ないを頽廃させたすべてのものに対してさばきが行なわれるその大いなる判決の日を(待っている)。(一一) 彼は彼らをことごとくその居場所から抹弑し、彼がその悪事のすべてをさばかれなかったものは彼らのなかにひとりとして残らなかった。(一二) 彼は、自分の造られたすべてのものが、その全性格において永久に罪をおかさず、たえずおのおのがそれぞれに美しくあるように新しい正しい性格を造りそなえてやられた。(一三) すべてのものに対するさばきがすでに定められ、天の板に不公平なしに書かれている。そこを歩むようにと定められたその道をふみはすしたすべてのものに(対するさばきが)。その(道)を歩まないならば、すべての被造物、すべての世代に対してさばきが書きしるしてある。(一四) 天にあるもの、地にあるもの、光の中にあるもの、闇の中にあるもの、黄泉にあるもの、淵にあるもの、暗黒の場所にあるもので（さばきをまぬがられる）ものはひとつとしてない。かれらのさばきはすべて定められ、書き刻まれている。(一五) 彼はすべてのものについて、大小にかかわらず、大なるものは大なりに、小なるものは小なりに、それぞれの道（行状）に応じてさばきたもう。(一六) 彼が、ひとりひとりにさばきを行う、と仰せられるとき、えこひいきをしたり、袖の下を受け取ったりはなさらない。人が地上にある万物を彼にさし出したところで、えこひいきなどなさらないし、いっさい何も受け取られない。彼は正義の裁判官であられるから[5]。(一七) イスラエルの子らについて、もし彼らが義をもって彼のもとに立ちもどるならば、彼は彼らのすべての罪を許し、すべてのあやまちをなかったことにしてくださるだろう、と書き定めてある。(一八) また、すべての咎からたちかえるものに対しては、毎年一度だけ憐みをかけられるであろう、と書き定めてある[6]。(一九) その道と思いを頽廃させたすべてのもののなかで、洪水以前には、ノアを例外としてだれにもえこひいきはされなかった。彼が特別優遇されたのは、彼（神）が洪水をまぬがれさせてやられた彼の子らのためであり、これは彼（ノア）に命じられたとおりに彼の心がそのすべての道において正しく、彼について定められたことに少しももとらなか0たからである。(二〇) 主は、乾いた大地の上にいるすべてのもの、すべての被造物、人間にはじまって獣、家畜、空の鳥、地上を動くすべてのものにいたるまで抹殺する、と言われた。
(二一) 彼はノアに洪水の難をまぬがれさせるために箱舟を造るよう命じられた。(二三) ノアは命じられたとおりに、第二七[7]ヨベルの第五年[8]に箱舟を造った。(二三) 彼はその(年週の)第六(年)の二月、二月の朔日から一六日までかけて乗り込んだ。彼と、われわれが彼のところへ連れて来たすべての者が箱舟に乗り込んだ。一七日の夕方に主は外から(戸を)閉ざされた。(二四) 主は天上の七つの水門[9]と、数にして七つのロをもった大きな淵の泉の口を開かれた。(二五) 水門は四〇日四〇夜にわたって天から水を流し落しはじめ、淵の泉も全世界が水浸しになるまで水を吹きあげた。(二六) 地上の水はかさを増し、すべての高い山々より一五キュビト深くなり、箱舟は地上から浮き上がって水面を漂った。(二七) 水は地表に五カ月、一五〇日間あった。(二八) 箱舟はさらに進んで行ってアララテ山脈中の山のひとつルバル(山)の頂上に止まった[10]。(二九) 四月には大いなる淵の泉はかれ、天の水門はふさがり、七月の朔日には地の深淵のロはことごとく開き、水は(地)下の淵〈流れこみはじめた。(三〇) 一〇月の朔日[11]には山々の頂が姿を見せ、(あけて)一月の朔日には地が姿を見せた。(三一) 第五年週の第七年には地上から水がひき、ニ月の一七日には大地は乾いた。(三二) その(月の)二七(日)には彼は箱舟を開いて、獣と家畜と鳥と動くものを出してやった。
ヨベル書 第五章 注
創世記6章1節-8章19節参照。
一 [1] 創世記6章2節の神学的に問題のこの語句(へブル語bene ha elohim)がエチオビア語訳で「神の子」と訳されていることは、エチオビア語訳旧約がヨベル書その他のエチオピア語外典・偽典に及ぼした影響をチャールズのように過大評価してはならないことを示す。
二 [2] 創世記6章5節。
四 [3] 原文は「彼が創造した」(「創造された」ー受身)とあるが、ギリシア語ektisaをektiseと読み誤ったものであろう。
八 [4] 創世記6章3節
一六 [5] 申命記10章17節。
一八 [6] 贖罪の日への言及である。ミシュナ（シェヴオス1章6節）では、故意の罪であろうとなかろうと、あらゆる種類の罪がいわば機械的にあがないの日に許される、と言うのに対し、ヨベル書のこの個所は悔い改めの必要性を強調する点が注目に値する。
二二 [7] サマリア歴代誌により、エチオピア語写本の「二二」を訂正。
二二 [8] 世界暦一三〇七年。
二四 [9] エチオピア語エノク書89章2節。
二八 [10] 外典創世記10章12節と同じ。もっとも、同外典の筆写者は誤って、'l lwbr twr'「ルバル山上に」を書き落としている。「ルバル山」はミドラシュ「ノアの書」にもアララト山中の山のひとつとして言及されている。
三〇 [11] 世界暦一三〇九年。
[日本聖書学研究所 編: "聖書外典偽典 第4巻 旧約聖書偽典, 教文館, 1975/6, pp.38-40, （村岡崇光 訳: "ヨベル書"）]
エチオピア語エノク書 第六章
(一) そのころ人の子らが数を増していくと、彼らに見目麗しい美人の娘たちが生まれた[1]。(二) これを見たみ使いたち、（すなわち）天の子[2]たちは彼女らに魅せられ、「さて、さて、あの人の子らの中からおのおの嫁を選び、子をもうけようではないか」と、言いかわした。(三) 彼らのなかの筆頭たるシェミハザ[3]が言いだした。「実は、 あなたがたはこういうことが実行されるのをひょっとすると好まず、わたしだけがこのけしからん悪事のしりぬぐいをするはめになるのではないかと心配なのだ」。(四) 彼らは異口同音に答えた。「この計画をふいにしないこと、これを確実に実行することをいっしょにはっきりと誓い、（誓いを破った者は）仲間はずれにするとしよう」。(五) そこで一同は誓いをたて、そこで仲間はずれを罰とする誓いを結んだ。そこに居合わせたのは合計二〇〇人であった。(六) 彼らはヤレデ〔の時代[4]〕にヘルモン山の頂におりたった。この山をヘルモンと名づけたのは、そこで仲間はずれを罰とする誓いを結んだからである[5]。(七) 以下はみ使いたちの名である[6]。彼らの長たるシェミハザ、アラキバ、ラメエル、コカビエル、アキベエル、タミエル、ラムエル、ダネル、エゼケエル、バラクエル、アサエル、アルメルス、バトラェル、アナニエル、ザキエル、シャムシャエル、サルタエル、トゥルエル、ヨムヤエル、サハリエル。以上は二〇〇人のみ使いの首長たち[7]であり、他はみなこれに従った。
第七章
(一) 彼らは妻をめとり、各人ひとりずつ女を選びこれと関係をもち、交わりはじめた。また女たちに医療、呪いを教え、（薬）草の根や灌木の断ち方を教えこんだ。(二) 彼女らははらんで、背たけがいずれも三〇〇〇キュビトというとてつもない巨人[1]を生んだ。彼らはすべての人間の労苦の実を食いつくしてしまい、人間はもはや彼らを養うことができなくなってしまった。そこで巨人たちは人間を食わんものと彼ら（人間）に目をむけた。(三) 彼らは鳥や獣、（地を）這う生き物や魚に対して罪を犯し、互いの肉をくらいあい、血をすすり[2]はじめた。そのとき、地はこの狼籍者たちに対して非をならした。
第八章
(一) アザゼルは剣、小刀、楯、胸当ての造り方を人間に教え、金属[1]とその製品、腕輪、飾り、アンチモンの塗り方、眉毛の手入れの仕方、各種の石のなかでも大柄の選りすぐったもの、ありとあらゆる染料[2]を見せた。(二)（その後）はなはだしい不敬虔なことが行なわれ、人々は姦淫を行ない、道をふみはずし、その行状はすっかり腐敗してしまった。(三) シェミハザは、すべての魔法使いと（草木の）根を断つ者とを教え、アルマロスは魔法使いをいかに無効にするかを教え、バラクエルは占星家を、コカビエルは（天体の）兆を、タミエルは星の観察の仕方を教え、サハリエルは月の運行を教えた。(四) 人間どもが、滅んでゆくと彼ら（天使たち）は大声にわめき、その声は天に達した。
第九章
(一) そのとき、ミカエル、ガブリエル、ウリエル、ラファエル[1]が空から見おろすと、おびただしい血が地上に流され、ありとあらゆる暴虐が地上に行なわれているのが見えた。(二) 彼らは互いに言いあった。「彼ら（人間ども）の叫び声で、人気のない*[2]大地が天の門までこだました。(三) こんどは、きみたち天の聖者たちを人間どもの魂は告発して言う。『至高者の前にわれわれの訴えを入もちこんでもらいたい』。(四) 彼らは彼らの主なる王に言った。『主の主、神々のなかの神、王のなかの王、あなたさまの尊い御座はいつの世にも（変わらず）あり、あなたさまの御名はいつの世にも聖にしてほむべく、あなたさまご自身はほめたたえられるべきおかた。(五) あなたは万物を造られ、万物をすべる力はあなたにあり、いっさいはあなたの前に開かれて明らさまに（おかれて）あり、あなたの視線はすべてのものにとどき、あなたの眼に隠れうるものはなにひとつとしてない。(六) あなたは、アザゼルがしたこと、地上で不法を教え、天上に行なわれる永遠の秘密をあかした次第をごらんになった。(七) また、その同輩を指導する権限をあなたからいただいたシェミハザは魔術を暴露した。(八) 彼らは連れだって人の娘らのところに通い、これと、すなわちこの女たちと寝て身をけがし、彼女らにこれらの罪の数々を明かした。(九) 女たちは巨人を産み、こうして全地は（流）血と暴虐に満ちあふれた。(一〇) こんどは見よ、死者の魂が叫びだし、天の門にまでこだまし、地上に行なわれる暴虐（の手）をのがれることのできない彼らの陣き声が（天に）のぼった。(一一) あなたは何事にかかわらず、それが起こる前からご存知であり、このことも、彼らにかかわることもご存知である。にもかかわらず、このことに関して、彼らにどう対すべきか、われわれに何ひとつおおせにならない」。
第一〇章
(一) その後、大いなる、聖なる至高者は語りかけ、アルスヤラルユル[1]をラメクの子（ノア）のところにつかわすに先立って、こう言われた。(二) 「わたしの名によって彼に、『身を隠せ』と言え。また、来たるべき終末を彼に明示せよ。全地は滅亡するのだ。大洪水が起こって全地に及び、地上にあるものは滅び失せるのだ。(三) いま、彼が難をのがれ、彼の子孫が世々代々[2] 生き残れるように彼に指示せよ」。(四) 主はまた彼ラファエルに言われた。「アザゼル[3]の手足を縛って暗闇に放りこめ。ダドエルにある荒野に穴を掘ってそこに彼奴を投げこめ[4]。(五) 奴の上にごつごつした、鋭い石をいくつものせ、闇で奴を覆い、そこに永久に坐らせておけ。また奴の顔に何かかぶせて光が見えないようにせよ。(六) 審判の大いなる日に、彼は炎の中に放りこまれるのだ。(七) み使いたちが堕落させたところの地をいやせ[5]。地のいやしを、すなわち、わたしが地をいやし、人の子らは、寝ずの番人たちが語り[6]その子らに教えたところのもろもろの秘義のゆえに減びることはない、とふれよ。(八) 全地はアザゼルのわざの教えで堕落した。いっさいの罪を彼奴に帰せよ」。(九) また神はガブリエルに言われた。「ててなし子や不義の子、姦通の子らをねらい、姦通の子、寝ずの番人が生ませた子を人間のなかから滅ぼし去れ。奴らを引き出し、互いに挑みあわさせたら、殺し合って自減するだろう。どうせ長い寿命ではないのだから。(一〇) 彼ら（父親）はみんなおまえに哀願することだろう。しかし、彼ら（子）を思う父親どもの願いはかなえられはしない。彼らは永生を望み、各人五〇〇年の寿命を希望しているのだが」。(一一) 神はミカエルに言われた。「シェミハザとその同輩で女たちとぐるになりありとあらゆるけがらわしいことをして自堕落な生活をした者たちにふれよ。(一二) 彼らの子孫が斬りむすんで果て、愛児の減亡を見たら、彼らを七〇世代、彼らの審判と終末の日、永遠の審判が終了するまで、大地の丘の下につないでおけ。(一三) その日彼らは拷問の火の下をくぐらされ、永久に獄舎に閉じこめられるであろう。(一四) そのときそれは燃えつき、減び[7]、いまからはじまってすべての世代の終わりまで彼らとともにつながれたままになるだろう。(一五) すべて快楽の（とりことなっている）魂と、寝ずの番人の子孫を減ぼせ。彼らは人間に乱暴を働いたから。(一六) いっさいの乱暴を地上からなくせ。いっさいの悪行は消えうせ、正義と道理の木[8]が生えいでよ。そうすれば、（すべての）行ないは祝福となり、正義と道理は喜びのうちに永遠に植えられるであろう。(一七) いまや、すべての義人は（減亡を）のがれ[9]、一〇〇〇人の子をもうけるまで長生きし、青年時代および老境[10]を安らかに全うすることであろう。(一八) そのときは、全地が正義によって耕され、一面に木が植えられて祝福に満ちあふれるであろう。(一九) 喜びをもたらすありとあらゆる木が植えられ、ぶどうの木も植えつけられ、こうして植えられたぶどうの木はたわわに実り、なんの種子をまいても種子の量の千倍の収穫があり、オリーブの種子をひと握りまけば、酒ぶね一〇ぱいの実がとれる[11]。(二〇)きみは地上のいっさいの暴威、暴逆を一掃し、いっさいの罪、不敬、地上に行なわれるすべてのけがれたものを除き、こういったものを地上から払拭せよ。(二一) 人の子らはすべて義しいものとなり、すべての民はわたしを神として崇めたたえ、わたしにひざをかがめるであろう。(二二) 地はいっさいの腐敗、いっさいの罪からきよめられ、災禍、苦難にいっさいあうことなく、世々にわたって、永遠に、二度と洪水をその上にわたしは送らない。
エチオピア語エノク書 第六章 注
一 [1] 創世記6章1-4節参照。創世記のこの特異な記事は以後ユダヤ文学の随所に言及されている。たとえば、ヨベル4章15節、5章1節以下、ルベン遺5章6-7節、ナフタリ遺3章5絵s津、エノク書の創世記記事へのこのような扱いも、 これを正典の位置からはずす動機となったと見られる（アウグスティヌス『神の国』15章23節参照）。
二 [2]「神から生まれたもの」の意。15章1-7節参照。
三 [3] これはバラクエル（後段七節）などとともにクムラン出土のアラム語エノク書断片から回復された形。
六 [4] ェチオピア語「アルデスに」。これは (en tais hēmerais) yared eis を読みちがえたもの。4Q Hen bywmy yrd.
六 [5] ヘブル語 chērmòn を cherem に関係させたもの。
七 [6] 以下の天使名については、ミリクの論文 “Turfan et Qumran" 参照。
八 [7] 異読「十人組の首長たち」。
第七章 注
二 [1] ヨベル書7章22-23節には三種の巨人があげられている。
三 [2] 創世記9章4節、使徒行伝15章20節参照。
第八章 注
一 [1] ギリシア語による。エチオピア語「その背後にあるもの」。ギリシア語 metalla を met auta と読みちがえたか。
一 [2] エチオビア語には「および世界の変化を」とつづくが意味不明。ディルマンは「地の金属」とするがむり。ギリシア語 metalla （金属）のまずい語源訳としても。
第九章 注
一 [1] ギリシア語による。あるエチオピア語写本が「ウリエル」の代わりに示す「スリエル」は、天使として、タルムッド（ベラコス51a）に出ている。
一 [2] 67章2節参照。
第一〇章 注
一 [1] ウリエルの別名らしい。
三 [2] ギリシア語およびチャールズによる。ディルマン「全地のため」。
四 [3] レビ記16章10, 22節参照。上記レビ記のアラム語訳（偽ヨナタン）では、ツクの荒野、エルサレム近辺のベイト・ハルデというところにこのアザゼルの羊は連れていかれて崖からつき落されることになっている。ダドエルはベイト・ハルデのくずれた形であろう。同じ地名は「ハロドナ」という形で、ワディ・ムラバアット出土の後117年の婚姻契約書に出ている。正確にはエルサレムの南5キロメートル、ブケイアへの路上にある今日のキルベト・ハラザンである。Ｊ・Ｔ・ミリクによれば、ドダエルはアドダエルがもとの形で、chaddúdhé 'ēl 「ごつごつした神の山」を意味し、五節の「ごつごつした鋭い石」に関係するという。(Biblica 32 [1951] p. 395)。
四 [4] これは仮の審判であり（ユダ6、�競撻�2-4)、終末の、正式の審判は別にある。本章12章14節、16章1節、19章1-3節、21章7-10節等参照。
七 [5]「救え」の意。ラファエルは「神はいやされた」を意味する。
七 [6] ギリシア語による。ェチオピア語は「殺した」
一四 [7] 意味不明。ギリシア語Ｓ 「すべて審かれて減びる者は」。
一六 [8] 選民イスラエルをさす。
一七 [9] ギリシア語とチャールズによる。
一七 [10] エチオピア語、ギリシア語の「安息日」は、sēbhūthahón を shabbathahōn と読みちがえたもの。
一九 [11] イザヤ書5章10節とは逆。
[日本聖書学研究所 編: "聖書外典偽典 第4巻 旧約聖書偽典, 教文館, 1975/6, pp.38-40, （村岡崇光 訳: "エチオピア語エノク書"）]
外典創世記のネフィリムについての記述
上記に該当する「外典創世記」の記述はごくわずかだが、以下の通り：
外典創世記 （1Q GenAp 第二欄）
(一) 見よ、そのときわたしは受胎が警護者たち[1]によるものであり、〔 〕が聖天使たちによるものであり、そしてネピリム[2]たちに〔 〕と心に考えた。(二) それでわたしの心はこの子供のために転倒した。 `` `` [1] 警護者とは警護の天使のこと、ダニエル書4章10節(邦訳は13節)参照。聖天使は同所の「聖者」と同じ。
[2]「ネピリム」創世記6章4節 参照。
[五 外典創世記 概説・翻訳 伴康哉 (日本聖書学研究所: "死海文書 -- テキストの翻訳と解説 --", 山本書店, 1963-1975, pp.231-246]
ネフィリムとウォッチャー:
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- 聖書に登場する巨人たち
- 創造論者にとっての「神の子ら」と「ネフィリム」
- ネフィリムを堕天使と人間の混血種だという保守Wiki
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