外伝第２６回 お人好しな彼女
最終更新：ID:nTypk4DoNA 2017年06月21日(水) 01:09:53履歴
外伝26回 『お人好しな彼女』 
◇冒険内容
ダーレスブルグまでの護衛任務の帰りに立ち寄った帝都ルキスラ、そこで宿を取った石鶏亭の冒険者たちは落ち込んだ様子で同じ宿に泊まる、シオンと名乗る女性と出会う。彼女は石鶏亭の冒険者と縁があるようで、一行が石鶏亭所属の冒険者と知ると、よければフットランドまで案内してほしいと言う。曰く、彼女はかれこれ1か月はルキスラの城門が閉まる前にたどり着けていないのだというのだ。その理由は、翌日になると一行は身をもって知る事となる。
道を歩けば懐かれている子どもに足を止められ、ひったくりがあればいの一番に飛び出し、トラブルがあれば声をかけ――ああ、彼女は度の過ぎたお人好しなのだ。人が困っている姿があれば手を差し伸べずにいられない。人でごった返す帝都ルキスラ、どこを歩いても人の絶えることの無いこの街で、困りごとが起こらない時なんて一時もない。その全てに首を突っ込んでいれば、城門にたどり着くことすらままならないのも道理と言うべきか。見かねた一行は彼女の際限ない人助けを手伝う方向で徐々に城門への歩を進めて行くことに。
迷子の子どもの母親を探し、道行く男性の落とし物を探し、チンピラを軽く伸し、どうにかこうにか日が暮れる前に城門へとたどり着こうという一行の前に、一人の少女が立ち塞がる。少女はシオンに街から出ないで、という。行かないで、一緒にいたい、と懇願する少女の様子は尋常なものではなく、蠢く黒い影を生み出し平穏な街の一画を異常に染め上げていく。警戒を強める一行に、少女だったものは【ポリモルフ】を解き、一匹の猫――グレイマルキンとしての正体を露わにする。彼はシオンが好きで、彼女と一緒にいたくて、そのためならば手段を選ばなかった。お人好しな彼女の足を止めることは難しくもなかったから。
一行はグレイマルキンが何らかの外部からの干渉を受け、その歪んだ感情を増幅させられていることを感じつつ、今にも周囲にも危害を加えそうなグレイマルキンを抑えるべく武器を構える。元凶を叩くためにほんの少しだけ彼を抑えてほしいというシオンの要請に答え、グレイマルキンの生み出すガストの群れを叩き伏せた。
正気に戻ったグレイマルキンは、迷惑をかけたことを詫びて雑踏の中へと消え、一行は帰路へ着く。予定外の寄り道となった一日で得た物は人々の笑顔くらいのものでしたが、それはほんの少し一行の胸を満たしたかもしれないし、そうでないかもしれない。ただきっと、それは人が人として在るために大切なもの、なのかもしれない。
◇報酬（礼金）
一人頭5,000G
ミィナ
ティエ
ミルフィ?
ダーレスブルグまでの護衛任務の帰りに立ち寄った帝都ルキスラ、そこで宿を取った石鶏亭の冒険者たちは落ち込んだ様子で同じ宿に泊まる、シオンと名乗る女性と出会う。彼女は石鶏亭の冒険者と縁があるようで、一行が石鶏亭所属の冒険者と知ると、よければフットランドまで案内してほしいと言う。曰く、彼女はかれこれ1か月はルキスラの城門が閉まる前にたどり着けていないのだというのだ。その理由は、翌日になると一行は身をもって知る事となる。
道を歩けば懐かれている子どもに足を止められ、ひったくりがあればいの一番に飛び出し、トラブルがあれば声をかけ――ああ、彼女は度の過ぎたお人好しなのだ。人が困っている姿があれば手を差し伸べずにいられない。人でごった返す帝都ルキスラ、どこを歩いても人の絶えることの無いこの街で、困りごとが起こらない時なんて一時もない。その全てに首を突っ込んでいれば、城門にたどり着くことすらままならないのも道理と言うべきか。見かねた一行は彼女の際限ない人助けを手伝う方向で徐々に城門への歩を進めて行くことに。
迷子の子どもの母親を探し、道行く男性の落とし物を探し、チンピラを軽く伸し、どうにかこうにか日が暮れる前に城門へとたどり着こうという一行の前に、一人の少女が立ち塞がる。少女はシオンに街から出ないで、という。行かないで、一緒にいたい、と懇願する少女の様子は尋常なものではなく、蠢く黒い影を生み出し平穏な街の一画を異常に染め上げていく。警戒を強める一行に、少女だったものは【ポリモルフ】を解き、一匹の猫――グレイマルキンとしての正体を露わにする。彼はシオンが好きで、彼女と一緒にいたくて、そのためならば手段を選ばなかった。お人好しな彼女の足を止めることは難しくもなかったから。
一行はグレイマルキンが何らかの外部からの干渉を受け、その歪んだ感情を増幅させられていることを感じつつ、今にも周囲にも危害を加えそうなグレイマルキンを抑えるべく武器を構える。元凶を叩くためにほんの少しだけ彼を抑えてほしいというシオンの要請に答え、グレイマルキンの生み出すガストの群れを叩き伏せた。
正気に戻ったグレイマルキンは、迷惑をかけたことを詫びて雑踏の中へと消え、一行は帰路へ着く。予定外の寄り道となった一日で得た物は人々の笑顔くらいのものでしたが、それはほんの少し一行の胸を満たしたかもしれないし、そうでないかもしれない。ただきっと、それは人が人として在るために大切なもの、なのかもしれない。
◇報酬（礼金）
一人頭5,000G
参加PCピビア
ミィナ
ティエ
ミルフィ?
NPC・シオン（半神半人/外見20代前半/女） ルキスラを1か月も彷徨った迷子の天才（他称）。当人は必死に否定している。
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