第87回
最終更新：ID:gYYnwZFGVA 2018年02月12日(月) 20:35:05履歴
本編87回 『金貨と骸』 
◇依頼主
ジーア・ドラゴントゥース
◇依頼
ガーディアンの足止め
◇冒険内容
依頼は比較的簡単なもので、あっけなく終わった。
君たちは日が昇りきる前に本日の拠点、王都ダーレスブルグへと帰還する。
「その身体では無茶です！」
「無茶かどうかはわらわが決めること。指図は無用だ」
冒険者の店へと歩みを進めるにつれて、聞こえてくる声。
どうやら君たちが依頼を受けた店で諍いが起きている様子。
人ごみをかき分け、そこに現れたのは、応急処置を済ませたばかりなどと一見では相手に悟らせぬ。
凛とした佇まいの幼き竜姫だった。
どうやらもう一仕事ありそうだ。
かつてドラゴンオーダーが遺した無数の騎竜の屍。それは街の復興費用の数割を占める金貨に化けたという。
それだけの量を何処の誰が、何の目的で求めたのか。
考えたことはあるだろうか？
その答えの一片をジーアは持っていた。
“漆黒の砂漠”で騎竜ともども重傷を負い、撤退中に砂漠の毒をたっぷり傷口に取り込み、つい先ほどまで意識不明の重体だったという彼女。
ひとまずベッドにむりやり寝かしつけ、事情を聴いたところ。
少女が差し出したのは魔動機とアンデットとフォールンが合体した、なんとも奇妙なキメラのパーツだった。
これは竜の遺骸を用いて作られているのだという。
勝者が戦利品をどう扱おうと当然の権利。しかしだからといって竜の尊厳を辱める行為を見逃す気はないと息巻くジーア。
彼女は漆黒の砂漠に存在していた工場を発見、その破壊を試み、そしてガーディアンに返り討ちに遭ったのだ。
今の自分ではあれらには勝てないと協力を要請する少女に。
断ったら一人で突っ込みかねないと見た冒険者たちは依頼を引き受けることにした。
ジーアの誘導に従い“漆黒の砂漠”に。
冒険者たちがガーディアンを引き付けている間にジーアが工場を破壊するという作戦通りに、ジーアは離脱に成功。
元ドラゴンオーダーの指導者さえ跳ね除けた兵器との戦いが幕を開ける。
ブレス砲の集中砲火をうけファニーの騎竜であるカルセドニーが半死半生、他の面々もあわやとなる一面があったものの。
ファニーはその絶大な破壊力を誇る兵器の爪や牙をひらりひらりと幻惑し。
ノルドが的確なタイミングで支援、回復を飛ばして体勢を立て直し。
そしてベレディアが練り上げられた技をもって着実に兵器をスクラップに変えていく。
ついに最後の一体を破壊したのだが、それによって機密保持のために自爆装置が作動。
あわてて念のためにジーアにかけておいた【レスキュー】を使用し、ともに【エスケープ】で脱出。
近隣の祠から空に浮かぶキノコ雲を見上げることになった。
ジーアは物的証拠こそつかめなかったものの、今回の兵器を作成したのはクリアサファイアだと情報を冒険者たちに伝える。
これは終わりではない。はじまりだという予感があった。
ボスデータ×5体
ベレディア 剣とは優秀なものがひとつだけあれば事足りるのだ
ファニー 優れた盾は守るべきものを傷つけさせず、また自分も傷つかない
元ドラゴンオーダー指導者。
ジーア・ドラゴントゥース
◇依頼
ガーディアンの足止め
◇冒険内容
依頼は比較的簡単なもので、あっけなく終わった。
君たちは日が昇りきる前に本日の拠点、王都ダーレスブルグへと帰還する。
「その身体では無茶です！」
「無茶かどうかはわらわが決めること。指図は無用だ」
冒険者の店へと歩みを進めるにつれて、聞こえてくる声。
どうやら君たちが依頼を受けた店で諍いが起きている様子。
人ごみをかき分け、そこに現れたのは、応急処置を済ませたばかりなどと一見では相手に悟らせぬ。
凛とした佇まいの幼き竜姫だった。
どうやらもう一仕事ありそうだ。
かつてドラゴンオーダーが遺した無数の騎竜の屍。それは街の復興費用の数割を占める金貨に化けたという。
それだけの量を何処の誰が、何の目的で求めたのか。
考えたことはあるだろうか？
その答えの一片をジーアは持っていた。
“漆黒の砂漠”で騎竜ともども重傷を負い、撤退中に砂漠の毒をたっぷり傷口に取り込み、つい先ほどまで意識不明の重体だったという彼女。
ひとまずベッドにむりやり寝かしつけ、事情を聴いたところ。
少女が差し出したのは魔動機とアンデットとフォールンが合体した、なんとも奇妙なキメラのパーツだった。
これは竜の遺骸を用いて作られているのだという。
勝者が戦利品をどう扱おうと当然の権利。しかしだからといって竜の尊厳を辱める行為を見逃す気はないと息巻くジーア。
彼女は漆黒の砂漠に存在していた工場を発見、その破壊を試み、そしてガーディアンに返り討ちに遭ったのだ。
今の自分ではあれらには勝てないと協力を要請する少女に。
断ったら一人で突っ込みかねないと見た冒険者たちは依頼を引き受けることにした。
ジーアの誘導に従い“漆黒の砂漠”に。
冒険者たちがガーディアンを引き付けている間にジーアが工場を破壊するという作戦通りに、ジーアは離脱に成功。
元ドラゴンオーダーの指導者さえ跳ね除けた兵器との戦いが幕を開ける。
ブレス砲の集中砲火をうけファニーの騎竜であるカルセドニーが半死半生、他の面々もあわやとなる一面があったものの。
ファニーはその絶大な破壊力を誇る兵器の爪や牙をひらりひらりと幻惑し。
ノルドが的確なタイミングで支援、回復を飛ばして体勢を立て直し。
そしてベレディアが練り上げられた技をもって着実に兵器をスクラップに変えていく。
ついに最後の一体を破壊したのだが、それによって機密保持のために自爆装置が作動。
あわてて念のためにジーアにかけておいた【レスキュー】を使用し、ともに【エスケープ】で脱出。
近隣の祠から空に浮かぶキノコ雲を見上げることになった。
ジーアは物的証拠こそつかめなかったものの、今回の兵器を作成したのはクリアサファイアだと情報を冒険者たちに伝える。
これは終わりではない。はじまりだという予感があった。
ボスデータ×5体
参加PCノルド 的確な支援と回復はパーティーの生命線
ベレディア 剣とは優秀なものがひとつだけあれば事足りるのだ
ファニー 優れた盾は守るべきものを傷つけさせず、また自分も傷つかない
NPC◇ジーア・ドラゴントゥース（人間/女/12歳）
元ドラゴンオーダー指導者。
インタールード
「ひどいことするなぁ」
少女は嘆息する。
笑って済ませるには大きすぎる損害であった。
国がひとつ傾くとは言わないが、街がひとつ立て直せるだけの額ではある。
「ころしちゃおうか」
販売ルートが確立できるまで、幾重にも保険をかけていたはずなのだ。
なのに『勘が騒ぐ』などという漠然とした理由でいきなり本丸に攻め込まれるなんて理不尽極まりない。
鮮やかな手札も繊細なトリックも、相手がこちらの話を聞いてくれてこそ。
話を聞かずにダイレクトアタックを仕掛けてくる相手には効果が無かった。
「でもなぁ」
しかし、邪魔だという理由だけで排除してしまうのも考え物だ。
命は大切である。とても大切である。
気まぐれに、そのときの感情で無造作に扱ってしまっていいモノではない。
なに、笑って済ませることができない額というだけだ。
大笑いができるのなら元が取れないこともない。
「そうだ」
ひとつ思いついた。
ザルツ地方に伝わる流派がひとつ【カサドリス戦奏術】。
少女はあれが当時から好きだった。特に“熱狂の”ハインツが演奏のクライマックスに自らの愛器を叩き壊すのが。
奏者にさえ予測不可能なメロディに惚れ惚れとしたものだった。
ふたつの文明を乗り越えてきたドラゴンオーダーの指導者にしてあの若さ。
否、幼さといってもいい年齢で担ぎ上げられ、実際に一時期はまとめ上げていた名器。
きっと、思わず口角がゆるむような天上の調べを聴かせてくれるに違いない。
最近は『我が子』もいい具合に仕上がってきた。
石鶏亭という力強い音色にも負けない楽曲となるだろう。
「こわしちゃおっか」
このページへのコメント
GMお疲れさまでした。
支援が的確だったのかは、いまだもって疑問。
結果論からいけば、まぁ上手くいったのだけども。
ノルドは楽でいいね。
バフと回復を配るだけの簡単なオシゴト。
レスキューも言われるまですっぽり忘れておりました＜ぉぃ
さて、この分だと今後、恐ろしいことが待ち受けてそう。
戦々恐々と待っております。ﾉｼ