概要

ライラックの戦いとは、ラドリザン6891年、クルーディア帝国とサムルトン国の間で起きた戦いである。
CHAOS CROWNの主人公となるグラスシードにとって人生の転機となり、様々な敵味方と出会うこととなった大きな意味をもつ戦いであり、後に「この戦いで歴史が動き始めた」と呼ばれることとなる。

戦闘に至るまでの背景



クルーディア帝国、サムルトン国、リアムス国、そして宗教国家パレス
これらの国々による大陸の戦乱も、クルーディア帝国の台頭によって終結のきざしがようやく見えはじめていた。

そんな情勢下であったラドリザン6912年、フェリサスを総指揮官とした大部隊が、サムルトンへ向けて出陣を開始した。
その進路上に、姉妹をつれた二刀流将軍として知られながらも、帝国貴族の失敗に巻き込まれる形で左遷されていたグラスシードが駐屯していた。

両軍の戦力

攻撃側守備側

クルーディア帝国軍
軍勢
サムルトン
総兵力52000兵力総兵力28000
フェリサス総指揮
軍師
主要参戦者

フェリサス

カスター

ゼクト

フレイズ

ラヴァ

ホーネット

ガスタル




グラスシード

リーナ

シルフィ

アレイナ

ラグ

ラディナ

クリディス
攻撃側守備側
軍勢
クライシス
総兵力兵力総兵力1500
総指揮リックス
軍師
主要参戦者

リックス
攻撃側守備側
軍勢
パレス
総兵力兵力総兵力3000
総指揮ホワン
軍師
主要参戦者

ホワン

イリアス

ディリアス

ヴォルガ

ライラックの戦い

帝国貴族の無謀な作戦に巻き込まれ、責任を取らされ左遷されたグラスシード
彼の焦りは激しく、自分達の僅かな兵力でサムルトンのライラックの街を陥落させようとしていた。
しかし、そこに突如としてクルーディア帝国の大部隊が姿を現す。
その正体は、フェリサスが、サムルトンへの国境に進軍するために出陣させた大部隊であった。
グラスシードは、フェリサスと意気投合したことから部隊を合流させ、共にライラックの街を陥落するべく出陣する。

ライラックの街は小規模なことから大軍が殺到することはできず、先陣にゼクト、時間差をつけてグラスシードを投入することで街を占拠しようとするフェリサス
これに対するサムルトンの将軍ホーネットは、部下の兵士たちをライラックの街で略奪させ、それを帝国兵の仕業と周囲に触れまわることで戦意を高揚させようとする人道に反した策をとる。
帝国兵の旗を掲げたホーネットの部下たちが暴れ、ライラックの街は混乱に包まれるが、旅の途中でこの街に逗留していたアレイナの進言により、グラスシードは敵兵の撃退とライラックの街に占領に成功する。

戦いそのものはあくまでも小さな国境戦に過ぎなかった。
しかし、グラスシードフェリサスが出会うという、歴史的な転機となる戦いであった。
また、グラスシード部隊に合流するべく派遣されたクリディス、ライラックの街を占拠しようと無茶な突撃をして自滅した部隊の副官だったラグラディナ、そして旅人だったアレイナグラスシード配下となったのもこの頃であり、彼の陣営が強化されていく意味でも、その存在意義は大きな戦いとなった。

偵察と邂逅

サムルトン領内に侵入したフェリサス率いる遠征軍。
グラスシードが囮として正面から戦っている間に、フェリサスは砦や街を次々と陥落させていく。
しかし、サムルトン領ソフィードにある工場地帯にて、かつて六柱将魔物と戦った時に破壊したというカオスゼロを密かに復旧しているという情報が入る。
真相を確かめるため、カスターグラスシードに偵察を依頼する。
これは、グラスシードが手柄をあげることを快く思わないカスターが、難題を押し付ける形で依頼したものだが、グラスシードはこの偵察でライラックの街から撤退していたホーネット、独自に編成された反帝国組織クライシスの勇者と呼ばれる男リックスと遭遇戦に突入、この戦いでホーネットを戦死させ、カスターの思惑とは逆に手柄をあげることとなる。

パレスの乱入

サムルトンへの進撃を続けるクルーディア軍は、侵攻部隊を4つのルートにわけ、それぞれのルートから進入するが、そこにパレスクルーディア帝国軍の背後をつくべく出陣したとの報告が届く。
パレスは独立国ではあるものの、実質上はサムルトンの庇護で生まれた国であり、傘下といっても過言ではなく、サムルトンからの命令を受け、帝国軍を撤退させるための出陣であった。
帝国軍にしても、元々この一回の戦いでサムルトンの首都を落とすつもりなどなく、ここが引き時と占領した地に駐屯軍を残すと、主力部隊は撤退を開始した。
しかし、去り際にフェリサスは、グラスシードパレス軍迎撃を命じた。

パレス追撃

出陣したときより、多くの部下と兵力を手にしたグラスシードは、自分の部隊だけでこの任務にあたることとなる。
国と名乗っているものの、決して大国ではないパレスは、盟主ホワン自らが、護衛のイリアスディリアスを引き連れて出陣、グラスシードとまずは舌戦を繰り広げる。
パレスの目的はあくまでも帝国軍を撤退させることなので、目的を完遂させた今本気で戦う必要はなく、傭兵ヴォルガを雇い、フレイズラヴァゼクトの援軍を得たグラスシード軍の追撃をかわしながら自らは帰国する。
この際、ホワンは撤退中に、帝国の村を襲うと食料を燃やした。
これにより、グラスシードは、村の復興を優先させ、追撃を諦めた。

戦いの結末

グラスシードは今回の遠征において、ホーネットを討ち取る勲功と、パレス撃退という功績を重ねた。
これによって彼の部隊は大隊に昇格、正式に「グラスシード隊」が結成され、国境の激戦区であるフォースの領主に任命された。


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