忘却からの帰還〜Intelligent Design

1990年代から新たに地球平板説が広がりを見せている。創造論・インテリジェントデザイン運動とは関連性は見られず、その勢力はまだまだ創造論や気候変動否定論に比べれば小さいが、着実に勢力を拡大している。

インターネット時代の地球平板説が、古代の地球平板説と大きく異なるのは、万有引力の法則、経度による時差を誰もが知っている状況で、なおかつ地球が平板だと主張している点にある。そのため、奇妙な仮説を主張する。

円盤型質量によって生じる重力の問題を解決すべく、重力を円盤自体の加速度運動でつくられるイリュージョンだとする：

• 普遍加速(Universal Acceleration)

なお、円盤の厚みや密度は定められていない。また北極方向の重力が働かないようにするには万有引力が存在しないか、円盤の質量が無視しできるほど小さいかが必要。万有引力を否定する記述も見られる。

代替案として、平板地球の下に無限平板を置くか、無限平板に平板地球を埋め込み、万有引力で「下向き」の重力をつくる説もある：

• Davisモデル

この場合も、円盤の厚みは定められていない。無限平板の場合、単位面積当たりの質量が重力の大きさから定まるが、密度や「鉛直」方向の密度分布は任意である。このため、厚みは定まらない。

平板地球上の一部だけを太陽が照らすために、太陽はスポットライトのように地上を照らしているとする：

• 太陽のスポットライト効果

スポットライト太陽では起きえない日出とに日没を、光を曲げることで実現する：

• 電磁加速(Electromagnetic Acceleration)

そして、帳尻が合わないところは、すべて陰謀論で対処：

• 人工衛星
• 南極の氷壁
• 南半球の航空便
• 天体関連

ただの間違い・勘違いみたいなのもある。

• 地球平板論者の北極星

行き当たりばったりに作られている面があり、その主張は全体としては一貫していない。最低限の一致点は:

• 地球平板論者たちの一致点

太陽光と日出日没についても、相反する主張が存在している。

• 「光線は直進する」と「光線が曲がる」が両方あるインターネット時代の地球平板説
• 地球平板説の「発光する月、月の満ち欠け、月蝕」
• 地球平板説の「パースペクティブによる日出と日没」

そして、さらに奇妙な連鎖

• 地球平板説と反ユダヤ主義

あるいは古き時代の名残のようなもの

• 古代の地球平板説の名残り

地球平板説に対する批判

• 参考資料:地球平板論者は本気か？(Live Science 2012, 2017)
• 参考資料:地球平板説と戦う (Rachel Brazil, 2020)
• 参考資料: 地球が平板だったら起きること (Doug Main, 2018)
• 参考資料: 天気は地球平板仮説を否定する (Matthew Cappucci, 2020)
• 参考資料: ロケットがなくても地球が球体であることを示す方法 (Ian Whittaker, 2017)
• 参考資料: 地球平板論者への異論 屈折(Alex R. Howe, 2020)

• 参考資料: 地球が平板なら生活はどうなるのか (Daisy Dobrijevic. 2021)

地球平板説の心理

• 人はいかに地球平板説を信じるようになるのか

第三者たち

• 2020年の地球平板説 by 若い地球の創造論者Dr.Faulkner
• インテリジェントデザイン運動が見ている「地球平板説」

• 方法
  • ゼテティックメソッド
  • 地球平板実験「コインで日没」
  • 地球平板実験「ラグビー場」
  • 地球平板観測「水平線の彼方の光景」
• 重力と自転
  • 地球平板説の地球のサイズ
  • 円板のつくる重力
  • 普遍加速
  • Davisモデル
  • コリオリ力
    • コリオリ力とトイレの水
  • フーコーの振り子
  • 天体による重力変位
  • 潮汐
  • 高度による重力変位
  • 地下質量による重力変位
• 太陽光
  • 太陽の高度と方位
  • スポットライト太陽と季節
  • 地球平板説の太陽の見かけの大きさ
  • 電磁加速(Electromagnetic Acceleration)
  • 地平線と夜光雲
  • 月面と月の満ち欠けと月蝕
    • かつては月は発光することになっていた
    • その名残のサンセットフルムーン
  • 地球平板説の日蝕
  • 地球平板説の惑星
  • 恒星と南半球の夜空
  • 平板地球を一望できない
  • シカゴ蜃気楼
• ただの間違い
  • 地球平板論者の北極星
• 陰謀論

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