管理人さんが帰ってくるまでの仮まとめです

人形を作るキモいヤンデレ



俺の部屋には複数の喪子さんもどきがいる。
大きさはそれぞれだけど、初めて会った大学に入ったばかりの喪子さん、初めて髪を染めた時、まだ垢抜けないながらも服装が派手になり化粧に慣れた頃…今に至るまで、髪型が変わるか体型の変化に気付く度、喪子さんの人形を作る。

仕事に慣れて、さらに自分を磨いて、君はもうすっかり都会のきれいなOLさんだ。東京にも馴染んで、田舎から出てきた彼氏がいたこともない女の子には見えそうにない。
でも、俺は今よりぽっちゃりしてた頃の方が好きだ。就活生の頃の黒髪ボブの人形が、最近のお気に入り。

東京に就職すると決めた時は驚いたけど、おかげでキャリアアップできた。社会人になってから始めた人形作りも慣れたもので、人気のアニメキャラや芸能人に似せた物を作れば良い小遣い稼ぎになる。
気が早いかもしれないけど、喪子さんは頭がいいから、俺が家事と育児の傍ら人形作家をして、支えるのもいいかもね。専業主婦なら、ずっと一緒にいれる。
…俺の作る人形、想像だけど喪子さんの体の隅々までリアルに作ってるから、商売の評判も上々なんだ。特別料金はもらうけど。

ねぇ、なんで最近そんなにきれいになったの?十分細くなったのに、モデルみたいになろうとしてるのはなんで?誰の為?
俺の為じゃないよね、だって俺はどんな喪子さんも愛してる。豚みたいに太っても、顔が崩れても。
それに…俺達は知り合いですらないんだから。
俺の為にきれいになろうと努力するなんて、ないんだ。

俺はこの先年老いても喪子さんを愛してる。でも、女性は年をとりたくないよね。だからダイエットが成功した暁には、人生で最も洗練されて美しい喪子さんを、等身大で精巧に残してあげる。
だからその喪子さんに、俺の為にウェディングドレスを着せるのを許してね。まだ汚れを知らない喪子さんなのに、そのもどきと結ばれた事も。


やっぱりダメだ、どんな喪子さんでも愛してるのに、美しくなるのは全て俺の為じゃなきゃ許さない。



終わり

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