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むくちじょ(仮題)
機械的なチャイムの音とぷしーと気の抜けた音と共に、目の前の両開きの引き戸が開かれる。 それと同時に文字通り雪崩込む様にして、人の群れが電車の中の狭い空間へと押し寄せ流れて行く。 その人の群れの中を、僕は激流の中の小船の様に押し流されながらも、 小柄な体を生かして人の群れを上手く摺り抜け、何時もの向かい側のドアの前へと向かう。 ……良かった、今日は上手く何時もの位置に陣取れた。 そう思った僕は一人、安堵の溜息を付く。 これがもし、通路のど真ん中とかだったらかなり厳しい事になる。 人の群れに
https://seesaawiki.jp/w/n18_168/d/%a4%e0%a4%af%a4%... - 2008年02月15日更新



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