ラテン文字などの拡張補助文字や人工文字、ユニコード絵文字など特殊文字に関するウィキです。

拡張アラビア文字辞典】カテゴリです。
バーの派生字を使用する言語をまとめます。
拡張アラビア【ALEF】 | 拡張アラビア【TEH】

※上部に2種類の点が付いている場合、日本語表記では〈(上部)と(下部)〉、英語表記では〈(BELOW) AND (ABOVE)〉(一部例外有り)になっております。

基本字母

BEH - バー【ﺏ ﺐ ﺒ ﺑ】

基本発音ブ[b]
数価2
属性月文字
ユニコードU+0627
数値参照ا
表示形(独立形)U+FE8F
数値参照(独立形)ﺏ
表示形(語頭形)U+FBFE
数値参照(語頭形)ﺑ
表示形(語中形)U+FBFF
数値参照(語中形)ﺒ
表示形(語尾形)U+FE90
数値参照(語尾形)ﺐ
【発音が異なる言語】
・中国(小児経)[p]
【解説】
アラビア文字第2字母。
当初はヌクタ NUQTA と呼ばれる点が付いていなかったが、他字母との識別のため、7世紀後半から下に1点が付加された。
アラビア語の外来語表記では[p]音の転写として使用される。
中国語アラビア文字表記である小児経 Xiao'erjing ではピンインのB同様、無声音プ[p]を表す。

拡張字母

DOTLESS BEH - 点無しバー【ٮ】

ユニコードU+066E
数値参照ٮ
【使用言語・文字】
・†アラビア[b, t, θ(※語頭・語中では n, j 含む)]、アラビア数学記号
【解説】
初期アラビア文字の字母で、ヌクタ記号による加点が採用されるまでバー・ター・サーの3つの字母(ヌーンとヤーの語頭系と語中形も含めると5字母)が区別なく使用された。
現在はアラビア数学記号用の特殊文字として復活した。

BEEH - ビー【ﭒ ﭓ ﭕ ﭔ】

ユニコードU+067B
数値参照ٻ
表示形(独立形)U+FB52
数値参照(独立形)ﭒ
表示形(語頭形)U+FB54
数値参照(語頭形)ﭔ
表示形(語中形)U+FB55
数値参照(語中形)ﭕ
表示形(語尾形)U+FB53
数値参照(語尾形)ﭓ
【使用言語・文字】
・サラーエキー[ɓ]、シンディー[ɓ]、トゥアレグ[β]、ハウサ[ɓ]、パルカリ[ɓ]、‡パンジャブ[ɓ]
【解説】
シンディー語では、入破音を示す2点が縦に連結したヌクタ記号《:》をバーの土台の下に置くことで入破音のブ[ɓ]を表す字母を生み出した。

PEH - ペー【ﭖ ﭗ ﭙ ﭘ】

ユニコードU+067E
数値参照پ
表示形(独立形)U+FB56
数値参照(独立形)ﭖ
表示形(語頭形)U+FB58
数値参照(語頭形)ﭘ
表示形(語中形)U+FB59
数値参照(語中形)ﭙ
表示形(語尾形)U+FB57
数値参照(語尾形)ﭗ
【使用言語・文字】
・アヴァール[p]、アゼルバイジャン[p]、アラビア(外来語)[p]、アルバニア[p]、ウイグル[p]、ウォロフ[p]、ウズベク[p]、ウルドゥ[p]、オスマン・トルコ[p]、オルムーリー[p]、ガウリー[p]、カザフ[p]、カヌリ[p]、カバルダ[p]、キルギス[p]、クムク[p]、クルド[p]、コモロ[p]、サラーエキー[p]、シーナー[p]、シンディー[p]、スス[p]、ソニンケ[p]、タジク[p]、タタール[p]、ダリー[p]、ダルグヮ[p]、中国(小児経)[pʰ]、ヌビア[p]、ノガイ[p]、バシキール[p]、パシュトー[p]、パトワーリー[p]、パルカリ[p]、バルティ[p]、バローチー[p]、パンジャブ[p]、ブラーフイー[p]、プラール[p]、ベラルーシ[p]、ペルシア[p]、ボスニア[p]、マンディンカ[p]、ヨルバ[p, kp]、ラック、ルガンダ[p]
【解説】
ペルシア語において、無声音を示す上2点下1点《∵》のヌクタ記号をバーの土台の下に置くことで、無声音のプ[p]を表す字母を生み出した。
ジャウィ文字 Jawi を使うマレー諸語を除き(ジャウィ文字ではVEH《ﭪ》がP音)、ほとんどのアラビア文字使用言語で採用されている。
アラビア語の一部方言表記では、外来語用に使用されていることがある。
【備考】
・ジャウィ文字の下3点付きヤー《ۑ》と上3点付きヌーン《ڽ》(共に発音は[ɲ])の語頭・語中形が同型。

BEHEH - ベーヘー【ﭚ ﭛ ﭝ ﭜ】

ユニコードU+0680
数値参照ڀ
表示形(独立形)U+FB5A
数値参照(独立形)ﭚ
表示形(語頭形)U+FB5C
数値参照(語頭形)ﭜ
表示形(語中形)U+FB5D
数値参照(語中形)ﭝ
表示形(語尾形)U+FB5B
数値参照(語尾形)ﭛ
【使用言語・文字】
・シンディー[bʰ]、パルカリ[bʰ]
【解説】
シンディー語において、有気音を示す上2点下2点のヌクタ記号《::》をバーの土台の下に付加して有声有気音BHを表す字母を生み出した。

BEH WITH THREE DOTS HORIZONTALLY BELOW - 水平の下3点付きバー【ݐ】

ユニコードU+0750
数値参照ݐ
【使用言語・文字】
・ソンガイ[ʔʲ]、フルフルデ[ʔʲ]
【解説】
アフリカ諸言語において、バーのヌクタ記号が3点リーダ《…》のように並ぶことで、口蓋化した声門閉鎖音(拡張ラテン文字表記では《Ƴ》あるいは《ʼY》)を表す字母を生み出した。
【備考】
・これ以降はユニコードに登録されているが、収録フォントは少ない。

BEH WITH DOT BELOW AND THREE DOTS ABOVE - 上3点と下1点付きバー【ݑ】

ユニコードU+0751
数値参照ݑ
【使用言語・文字】
・ウォロフ[p, mp, mb]、プラール[p]、フルフルデ[ɓ]
【解説】
ヌクタ記号を除去していない状態のベーの上部に、上3点のヌクタ《∴》を付加して生み出されたアフリカ諸言語の拡張アラビア文字。
ユニコードでは、発音の関係上、TEH部ではなくBEH部に分類される。

BEH WITH THREE DOTS POINTING UPWARDS BELOW - 上向き下3点付きバー【ݒ】

ユニコードU+0752
数値参照ݒ
【使用言語・文字】
・コモロ[ɓ]、ザルマ[p]、ソンガイ[p]、ハウサ[ɓ]、プラール[ɓ]
【解説】
PEHのヌクタ記号を反転した上3点の記号《∴》をベーの土台の下に付加して示す。

BEH WITH THREE DOTS POINTING UPWARDS BELOW AND TWO DOTS ABOVE - 上2点と上向き下3点付きバー【ݓ】

ユニコードU+0753
数値参照ݓ
【使用言語・文字】
・ハウサ[ʧ]
【解説】
前述の上向き下3点付きバーに上2点のヌクタ記号《:》を付加して生み出した。
ユニコードでは、発音に関連性のあるTEH部ではなく発音には関連性のないBEH部に分類される。

BEH WITH TWO DOTS BELOW AND DOT ABOVE - 上1点と下2点付きバー【ݔ】

ユニコードU+0754
数値参照ݔ
【使用言語・文字】
・ザルマ[ɲ]、ソンガイ[ɲ]、プラール[ɲ]、フルフルデ[ɲ]
【解説】
バーの下部のヌクタ記号を2点に増やし(形状は2点リーダ《‥》に近い)、さらに上部に鼻音を示す上1点ヌクタ記号《.》を付加して、NY[ɲ]音を表す。
ヌーンと関連が深いが、土台はバー系のため、BEH部に分類される。

BEH WITH INVERTED SMALL V BELOW - 下付逆V字付きバー【ݕ】

ユニコードU+0755
数値参照ݕ
【使用言語・文字】
・アフリカ[p]、アラビア数学記号、コモロ[ɓ]
【解説】
バーの土台の下に、点の代わりにサーカムフレックス《ˆ》が下に付加したもの。

BEH WITH SMALL V - 小文字V字付きバー【ݖ】

ユニコードU+0756
数値参照ݖ
【使用言語・文字】
・アフリカ[ʧ]
【備考】
バーの土台の上部にキャロン記号《ˇ》を付加したもの。
発音に関連性の高いTEH部ではなく、なぜかBEH部に分類される。

Wiki内検索

メニューバーA

記号説明

  • [ ]…IPA発音表記及びフリガナ/意味
  • 【 】…特殊文字見出し
  • 《 》…特殊文字
  • 〈 〉…連字
  • 『 』…作品名
  • 〓…ユニコード未登録の字母
  • †…廃字, 携帯電話絵文字の代替テキスト
    • ‡…特殊な字母, 代用表記, 異体字


【略称】
  • IPA…国際音声記号
  • キルシェン…キルシェンバウム音声記号
  • i.t.a.…イニシャル・ティーチング・アルファベット
  • 大…大文字/小…小文字
  • 半…半角形/全…全角形

管理人/副管理人のみ編集できます