基本情報


略歴

アーズ神器衆の一人、元々は優秀な法術の使い手たる魔導師として前線にいたが、神器衆に就任すると前線から後方に下がり、持ち前の智謀をいかして作戦指揮官としてアーズ国の戦略を一手に引き受ける。
共に前線で戦っていた頃からサウラ神器衆の信頼も厚く、彼女が立案する作戦の元アーズ国軍はモルコアの戦いにも勝利する。
しかし、国王の病死により後継者として君臨したアルスレーナの暴挙に振り回され、3326年5月、五カ国連合会談で結成された連合軍によるリゼルバ攻略戦において、勝利を目前にしながら、アルスレーナの判断ミスにより連合軍は瓦解、アトレティア国軍の反撃により撤退することとなる。

翌3327年4月、暴君アルスレーナから少数の兵力で難攻不落の地リゼルバの攻略を命令され、第二次リゼルバ攻略戦を指揮。
ここでサルファーは三段構えの策を用意して、わずかな兵で歴史的逆転勝利を果たし、勝利の立役者としてその名を一気に轟かせる。

アトレティア国はすぐさまリゼルバ奪還の為に動くが、集結しつつあったフォックポルスロザンドガジャが、互いに反目していることに目をつけると、死の商人コルディアを送り込み、ポルスをつり出して撃破、ロザンドにはセロナバルス国、フォックにはフレイミスト国が、彼らの留守中に本拠地を襲うという偽情報をもって戦わずして撤退させ、これらの遠謀によってリゼルバを防衛した。
更に、チャリオスの戦いを勝利に導くと、西方から破竹の勢いで快進撃を続けていたセルカティーナと単独会見、脅迫に近い形で停戦交渉を実現て危機を回避する。
これは、どんな形で結ばれた約束であろうとも、一度交わした約束は決して破らないセルカティーナの性格を事前にサルファーが調べ上げたからこそ成立した脅迫である。

こうしてアーズ国の危機を次々とその知略で乗り越えるが、ガザデルー自らが指揮をして行われた最大規模の決戦となったリゼルバの戦いに、伏兵艦隊の指揮を執るため最前線に立ち、この戦いで艦は撃墜され、サルファー自身一時は生死不明になるほどの激戦を潜り抜ける。
しかし、数日にわたって繰り広げられたこの戦いは、ジルダー突然の出奔によるアトレティア内乱の混乱によって終結、リゼルバは陥落寸前でかろうじて救われた。

サルファーはガザデルー達による、ジルダー後継者を定める為のアトレティア内乱を利用して、水面下で様々な策を弄し、内乱が終結しガザデルーの疲弊が最大限に達した瞬間を見計らってルクフェルの戦いを仕掛けると、ガザデルー軍を相手に完全な勝利を収める。

その後、偶然六界の情報を知ることとなったアーズ国首脳部だが、この段階で得た情報では「帝王ラスブロスとは六界に次々と将軍を派遣し、六界の完全制覇を考える者」ととられていた為、積極的防衛によるルーイガルド侵攻作戦が提案される。

六界連合軍の結成を進めることとなったサルファーだが、ガザデルーを打ち破った事で世界の覇者になったと誤解した暴君アルスレーナが、アーズ国を衰退させていく行動を次々と行い、これを誅するため、神器衆と共に神器衆クーデター事件を実行する。
本来アルスレーナに王の自覚を持ってもらう為お灸をすえる為の反乱であったが、彼女の計算以上に不満の火は燃え上がり、結果的にアルスレーナは落命、神器衆アーズ国を奪う形になってしまう。
後世、権力欲をもって起こされた反乱と指摘される汚名を甘んじて受ける覚悟の元、マドリアルの戦いにより転移ゲートを抑え、アーズ国を中心とした六界連合軍の結成に尽力する。

六界連合軍は、ヴァン・フレイ国や、ラ・ディアス帝国といった強国と連合を組むこともあり、互いに上下関係を作らない円卓会議制をとったが、戦いでは本陣を設置する為、便宜上サルファーが総司令官の地位に就いた。
ルーイガルド侵攻作戦では、カティアの戦いでの大勝からはじまった空中艦隊による楽勝ムードが広がるが、手柄に焦った国が先走った結果、ダルスバード艦隊を自分たちにも使用させろとせまり、これに巻き込まれてサルファーもストリアールの戦いで艦隊を失う。
艦隊消滅によって戦意を喪失した地上部隊も、ハイネスブルの戦いで壊滅的打撃を受けていたが、サルファーはかろうじてこの本隊に合流する。

この敗戦以後、円卓会議制ではなくサルファーが実質的総司令官の扱いを受けることとなり、それぞれが勝手に動いていた六界連合軍をまとめ上げていくこととなる。
再編成後の仕切りなおしの戦いとなったカスタリアの戦いにも参戦、その直後、ストライアが独断でローヴァー攻略戦を行うが、ローヴァー国の港の重要性を知り、占拠下に置きたかったが、大義名分を掲げる立場上連合軍本陣にそれができなかったということもあり、この独断を黙認することとなる。

連合軍が陸路と海路の二手に別れた時は陸路部隊の総指揮官を務め、17328年ガルーダ攻略戦に参戦、ビアスコア帝国との最大の決戦を指揮するが、流れ矢を受け、その傷が元で軍議から離れた間に、「使えば勝てるが、人道に反する」と封印していた要塞への水攻めを霊虎によって強行される。

陸路、海路部隊が合流し、ビアスコア帝国を降伏させた後、フェルトビーン帝国に進軍。
エイクレア攻略戦ゲルトエルトの戦いを経て、17328年8月、両軍最大の決戦となったカルダザルスの戦いに参戦し、最後尾の本陣から戦局全体を見据えて、戦力を逐次投入、決戦を勝利に導く最大の功労者となる。
フェルトビーン帝国を力で制するだけではなく、皇帝チカを見つけ出し再び帝位に就ける懐柔策も行った。

シャクティアナ帝国との決戦となったエリス・ラゴンの戦いにおいては、戦局の限界点をいち早く察知し、崩壊の序曲が始まる瞬間に軍勢の撤退を決意、更にエリシアの提案した策をすばやく採用して、帝王ラスブロスの討伐に成功する。

こうして本懐を成し遂げて帰国したサルファーは、アーズ国国王となったサウラの要請を受け、神器衆を辞して内政官となり治世に全力を傾けた。
しかし、あまりにも巨大になりすぎたアーズ国は、様々な権力を持つ者が様々な派閥を作り出し、それぞれの野望が渦巻く野心の坩堝と化し、その調停に国内の各地を奔走する日々を送ることとなり、やがてその過労が元で若くして没することとなる。

人物

  • 六界連合軍の戦いにおいて何度かあった「大義名分・人道から外れた戦い」において、サルファーはつねに当事者にはなっていない。これは、彼女を「智の聖女」として祭り上げたい首脳部の暗黙の了解によって、常に穢れ役は別の将軍が勤めていたこともあるが、彼女自身も、兵に与える心理的影響から、聖女を演じなければならないことを理解して、何度かこれらの行為を見て見ぬふりをしている。

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