「チーフ!物資搬入用のカプセルの準備が整いました」

「今回の穴の大きさなら衣服も送れるそうだな」

「はい。やはり人が通れるほどではありませんが…」

「よし、支援物資の中から選別して贈る準備をしておけ!」

「は、はい!」

今回の工事で衣食住の環境もだいぶ整い、
ライフラインは軒並み揃った。

問題はやはり精神面か…
娯楽の欠如は当然として、それに外に出られないという緊張感や圧迫感は拭えない…
ガス状の医薬品…一種の麻酔薬を入れようという話もあった位だ…なにかしら手を打たなくては…

「チーフ!アメリカの新薬研究所の方々です!」

「マーカスです。よろしく」

「現場責任者のアレサンドリです。こちらこそ…」

この新薬研究所はアメリカの最先端の
『娯楽と精神面での究極の解決方法を見つけた!』との連絡があり、
その解決策を持ってはるばるアメリカからやってきた。

「こちらを御覧ください」

机の上で開けられたジュラルミンケースの中には、
まるで毒々しいキャンディーのように藍色の液体がガラスタンクに収められている。

「これは…TS薬です。気体状にして吸引、もしくは食事に混ぜて摂取しますと、性別が反転します。」

「そ、それでどうしようというのですか…?」

「いいですか?恋愛というのは精神面での安定をもたらします。それは理解していただけますね?」

「ああ。私にも妻がいる。それは十分理解できる。」

アメリカ人曰く、
恋愛関係に発展すれば精神面で余裕ができる。
危機的状況下では男女というのはより燃え上がる物だ、
とかなり無茶苦茶で突飛な考えだ…
そもそも、地上には妻子がいるじゃないか。


いいですか、それにTS薬の注入である娯楽が1つ増えるのです」

「娯楽…彼らには娯楽が不可欠だ。それはなんだ!」

「性交ですよ…」

「性交…!?」

「ほら、発展途上国とかだと、すること無くて毎日しまくりじゃないですか。
 だからああいう国は子どもが多いんです。他のどんな娯楽よりも快感が得られるんです」

「だが…いくらなんでも無茶苦茶すぎる…」

「そう仰ると思いまして、我々もある秘策をご用意いたしました。」と、
後ろの研究員達がやはり机にケースを並べ、一斉に開け放つ。

「この薬は!?」

「これは"属性付加薬"です。
 そうですね…例えば【巨乳】【委員長】【泣き虫】【ポニーテール】…
 カプセルを食事に混入させると、あら不思議。
 そのカプセルの情報を意識する傾向に精神を"軽く"導くことが出来るのです。
 もちろん、ホルモンバランスやなんかもいじりまして…」

「じゃあ【洞窟の中にいることを不思議に思わない】とかも出来るのか!」

「ええ…まあ」

こ、これは…
確かにこの薬を使えば精神面は解決するだろう。
しかし、精神高陽剤とほぼ同一の効果がある…危険だ…

「チーフ!このメイド服…誰が着ると思って送って来てるんですかねーw見てくださいよw」

メイド…!?なぜ!?
メイド…メイド…

ああ、今は精神面彼らを支える方法を考えなければ…
本当にTS薬なんて使っていいのだろうか…
誰かが麻薬を送れ、なんて冗談で言っていた…それだけは良くない…

「チーフ?このメイド服見てくださいよ!」

またメイド…いや集中しなくては…
黙っていろアンドレス…

「アンドレス…ちょっと静かにしててくれ…」
「どうしたんですかチーフ?ほら、メイド服っすよw」


集中…メイド…薬…メイド…
いかん…メイドが頭から離れない…

メイドメイドメイド…

うおおおおおおおおおお!!!!!!

「ホセ!TS薬と【優しく、でもご主人様にちょっぴり甘えたいお年頃なのをなかなか隠せないツンとしたつもりのメイド】
 の属性付加薬を食事の中に入れろ!あとそのメイド服、後々送ってやれ!クフフフフh」

「はい!?あああ、チーフが言うなら…」

「但し、TS薬は少しずつ送れよ!いいな!ヒャハハハハハ」

「ああ、はい!チーフが言うなら…」

「ホセ、お前も属性付加薬選んでいいぞ!フヒヒh」

(チーフが壊れた…)

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一ヶ月後。

「ご、ご主人様、そろそろ…下着とか…そのブラ…送ってもらいたいんだけど…
 みんな…胸、大きくなってきててさ…あとティッシュ…」

地上チームは歓喜に湧いた。



30秒くらいで思いついた
スレ汚しスマヌ
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