【輪姦】【レイプ】
【処女破り】
【ストーカー】

星野レイ(高校三年)
 ↑日米のハーフ。
高野小鈴(高校三年)
武田久美子(高校三年)
 ↑晶の娘で純粋女性
荒木翔太(高校三年)
 ↑久美子の彼氏
※大塚志乃(高校三年)
 ↑ゲスト出演
※由衣(高校三年)
 ↑ゲスト出演

一男・和也・勇次

―――――――――――――――――――――――――
◇◆ブロンドの氷◆◇

===転校生===

「おい聞いた?この時期に転校生だってさ」
ラグビー部の朝練から帰ってきた翔太が、女の子四人組に話し掛ける。
人一倍背が高く胸板も分厚いが、いかにも人の善さそうな目を見開いた。
ショートカットで童顔の久美子がそれに答える。
「昨晩親父に聞いたよ?何か事情が有るらしくて、私達五人に頼むって言ってたんだよね・・・」
腰まで届く黒髪を少し持て余しながら、小鈴が身を乗り出す。
「担任が?何で私達なのかな」
久美子が四人の耳を傍に寄せて囁いた。
「その子、元は男の子だったんだってさ」
黒いロングヘアーの外見とは裏腹の台詞を吐いた志乃を、すかさず由衣が嗜める。
「俺達と同じだって?」
「しぃちゃん?言葉」
志乃が肩をすくめた。
翔太が不安げに聞く。
「待ってよ、俺はそれ聞いても良いの?」
久美子がさも当然の如く翔太に告げる。
「あんた既に私の親公認の長い付き合いでしょうが・・・」
担任の娘久美子と翔太とは、恋人関係になって長いから信用されている。
志乃と小鈴は元男の子。
若干事情は違うが、苦労をしてきたから任せてくれたのだろうと思った。
小鈴と志乃は、お仲間が増えるのはやはり何か嬉しそうだ。
「どんな子なのかな?」
ホームルームのチャイムが鳴り生徒が席に着く。
担任の武田明が連れて来た一人の少女を見てクラスが騒めいた。
セミロングの髪はブロンド色に輝き、瞳はブルー、肌は吸い込まれそうに白い。
「今日転校してきた星野レイさん。日米のハーフの子だ・・・さ、挨拶して」
「宜しく・・・」
しかし、その美しさ以上に表情は固く、身の回りに氷のバリアを纏っている様に見える。
五人はレイがとてつもない苦労をしてきたのでは無いかと直感した。
「皆仲良くしてやってくれ・・・では、星野はあそこの席、高野小鈴の横に座って下さいね」
レイが話し掛け辛いオーラを放ちながら、小鈴の横に座った。
「高野、今日だけ教科書見せてあげて下さい」
「分かりました」



小鈴から机をレイの机にくっ付け、話し掛ける。
「私小鈴、宜しくね」
レイは小さく頷いただけ。
小鈴が何やらノートに書いて見せると、漸くレイが反応を示した。
『私と、あの子も元々男の子だったから、仲良くしてね?』
レイが横をちらりと見ると、小鈴がにっこり微笑み、志乃をちょいと指差す。
しかし、小鈴はドキドキしていた。
ブロンドの髪が何とも美しく、鼻筋が高い。
そしてレイから漂う香水とは違う甘い匂い。
『何か良い匂い・・・』
休み時間になると、レイに小鈴達やクラスメイトが話し掛けるが、殆んど喋らない。
何が有ったのか、計り知れない影がレイを覆っているのだけは分かる。
小鈴達は何とかしてあげたいと思うが、切っ掛けが中々掴めない。
『辛い目に逢ったんだろうね・・・私もママの様に何かしてあげたいけど』
小鈴はレイの心の底に渦巻く暗い過去が、何となく分かる。
学校が終わって、翔太と久美子を除く三人が一緒に帰ろうと誘ったが、レイはそれを頑なに断った。
だからといって、どうしたら良いのか分からない。
地道に話し掛けていくしか無いと思っていた。

===レイの過去===

レイは米国人の母と日本人の父との間に産まれた。
母は小さい時に離婚して母国に帰り、少年のレイを押し付けられた父は自暴自棄になっていった。
それでも、その時期はまだましだったと言える。
13才の時に進行性性同一障害が発現し、レイは女の子に変わってしまった。
父親は混乱した。
全てを受けとめる覚悟も余裕も無い。
それに女の子に変化してしまったレイは、離婚した妻とあまりにも似ていた。
妻への恨みがレイに向けられていく。
殴られ蹴られ、その挙げ句レイを施設に預け、父親は姿を消してしまった。
母親の行方は探し様も無く、施設でもハーフの元少年は阻害された。
好きで女の子に成った訳では無い。
グレる元気も無く、日々がただ無為に過ぎていったある日、レイをさらなる悲劇が襲う。


女の子としての心構え等はあまり知らない。
必然的に警戒心が緩く、夜一人で外に居る事も多い。
とある日、人気の無い道を施設に帰る途中、複数の少年にレイは見知らぬ家に連れ込まれた。
少年達を見たレイは、その中に施設の少年達が混ざっているのに気付く。
自分を見る目が違う。
「な、何?」
「お前、元男なんだろ?ならエッチさせて貰っても良いだろ」
「エッチって・・・まさか、僕と・・・え?」
レイが自分は女の子なんだと自覚した時にはもう後の祭り。
両手両足を少年達に押さえつけられ、服を乱暴に脱がされていく。
下着も全て剥がされた。
肌は抜ける様に白い。
「やだ!止めろよ!!」
ふっくらした乳房がまろびでて、ピンク色の乳首を見た少年達が喚声をあげる。
陰部に少し生えてきていたブロンドの陰毛を見た少年達から卑下た笑いが沸き上がった。
「あそこの毛も髪の毛と同じ色なんだな、やはり」
両足が無理矢理大きく左右に拡げられていく。
拡げられまいと、必死に抵抗する脚の付け根の筋肉が引きつる。
「いやだぁ!」
レイの両足が遂にがばっとほぼ水平近くまで開脚してしまった。
数人の少年が初めて見る女の子の淫裂を覗き込む。
ピンクの粘膜の横に控え目な花弁が顔を出していた。
身動き出来ない姿で、何とか視線から我が淫裂を隠そうと腰をくねらせる。
股間を覗き込まれる恥ずかしさに声さえ出ない。
一人が乳房を乱暴に揉みだした。
まだ芯が残る乳房に激しい痛みが襲う。
「痛っ痛い!」
芯が、揉まれる度にごりごりと激痛が走る。
痛いのだと知った少年が漸く揉む力を弱めた。
レイにとっては強い方が良かったのかもしれない。
少なくとも感じる事は無いだろうから・・・。
連続して送られてくる痛みが止んだ時、淫裂に指が触れたのが分かった。
ふっくらした大陰唇が花弁ごと割り開かれ、ピンクの粘膜が露出する。
花弁の合わせ目には、包皮が被ったクリトリスが見える。
ぽつと尿道口が有り、その下に膣口が少しだけ開いていた。
自分の股間を見ている少年達の、唾を飲み込む音が聞こえる。
死にそうな位恥ずかしく、悲憤でいっぱいになった。


「もう止めてよ!」
止める筈は無いと分かってはいたが、言わざるを得ない。
片乳づつ、別の少年二人がやんわりと揉んでいる。
痛みを与えるより、気持ち良くさせた方が良いだろうとの余計なお世話を発揮させた。
痛みが消え、微妙感覚が乳房から送られてくる。
それが気持ち良さなのだと分かったレイが必死に我慢した。
ぴりぴりと乳房から心地よい刺激が子宮に届けられていく。
「ぅ・・・・・・」
突然子宮口から、何か熱い物が産道を滴れきているのが分かった。
本能的にそれを見られてはいけないと耐える。
再び少年達が沸いた。
「お?マンコの穴から何か滴れてきたぞ」
レイは乳房を揉まれ、とうとう蜜を溢れさせてしまった。
「あ・・・やだぁ」
一旦蜜が膣口から現れると、もう後は膣口から次々と熱い蜜が湧いてくる。
それを掬って粘膜にのばしていく。
ぴちゃ・・・ぴちゃ・・・
レイの耳にも自分の蜜の音が聞こえた。
乳首は既に勃起し、そこに触れる刺激が快感になる。
「ん・・・ぅ・・・」
声が漏れてくるのが止められなくなってきた。
心の中では同じ少年だから、触られるのはやはりおぞましい。
でも体は反応し、蜜が大量に湧いてくる。
経験の無い少年達にも、レイの体が気持ち良さを感じているのが分かった。
クリトリスを擦ると、より気持ち良いらしい。
少年達はクリトリスに手を伸ばし、包皮越しにくりくりと撫でる。
「あっ・・・」
びくんっ
はっきりとレイが反応を示したのを見て、少年達はより興奮していく。
陰部と胸に這い回る手に、快感の波が大きくなっていく。
「もう、止めて・・・」
声が上ずり震える。
蜜が尻を伝い、床にまで滴れていた。
「いや・・・やだぁ」
腰が自然に動いてしまっているのにレイは気付いていない。
体に熱が溜まり、切なく疼きだす。
クリトリスの包皮が剥かれ、直に擦られだすとレイの抵抗と我慢は限界になってきた。
背骨が反り、足先がぴんと伸びる。
「やだ!止めろよ!だ・・・駄目!あぁ・・・くっくうううぅ!!」
望んだ訳では無いのに、レイは産まれて初めてのアクメを経験した。




両手両足を押さえ付けられながら、レイははぁはぁと荒く息をつく。
「今のが、いったってやつだな」
「なんだ、結局こいつその気なんじゃないの?」
レイはいかされた事実に反論出来ない。
「じゃ、童貞喪失といきますかね」
一人の施設で見知った少年が、濡れそぼる股の間に割って入ってきた。
「やめろよ!こんなのいやだよ!」
レイが逃れようと必死になるが、手足はびくともせず、僅かに腰がくねくねと動かす事しかできない。
「ここまできて止める訳無いだろうが、諦めろ」
少年が若き怒張を膣口にあて、ずぷりと先を埋めていく。
「おぉ!入った入った・・・くぅ〜気持ち良い!」
初めて体内に侵入されていくおぞましさに、寒気が襲う。
膣内の壁を摺りながら肉棒が深く入り込み、膜の様な所で少し止まる。
「やだ!!い・・・あ」
ぷつっ!!
「い、痛あぁい!痛い!」膣口からレイの鮮血が溢れてきた。
「処女いただきぃ!」
あまりの痛みに涙が零れて止まらず、身体が硬直していく。
根元まで埋めた少年が、激しく腰を振りたて、怒張で膣内を凌辱する。
「あ!やっ!痛い!止めてよ!痛い!!」
子宮まで突かれ、下半身に重く鈍痛が響く。
鮮血は床にぽたぽたと滴れていた。
自分の身体が突かれる度に揺れ、レイプされているのを思い知る。
「駄目だ!もう出る!」
うっと呻いたかと思うと、少年は膣内に射精をした。
体内に放たれる物を感じながら、レイはただ絶望感に泣きじゃくる。
「うぅ、ひどいよ・・・」
少年達は次々にレイを廻し、精を放っていく。
ただただ少年達の性の暴力に耐えるしか無い。
股間から白い液体をどろりと溢れさせ、レイは気を失ってしまった。
「いやぁ、気持ち良かった!」
「でも、大丈夫か?面倒な事にならないか?」
「大丈夫さ、こいつ厄介者扱いされてるからな」
レイが漸く気付いた時は、白々と夜があけていた


腰が痛みに痺れてガクガクになる。
服を引き寄せ、身に付けながら我が身の不運を呪うしかなかった。
弱々しい自分が情けなく、不憫に思い、涙が止まらない。
「うぁっ・・・」
膣口から少年達の精液がどろっと流れてくる。
ふらつく足取りで、レイは漸く施設にたどり着く。
「あ、あの・・・」
施設の職員に何かを訴えようとしても無視される。
レイはその日以来自室に引き籠もった。
職員達は敢えて波風など端から無い様なそぶり。
数人の施設の少女が何とかコンタクトを取り、食事を差し入れる。
しかし、レイは最早誰も信じられなくなっていた。
引きこもるレイをこれ幸いに、凌辱する少年まで現れる始末。
さすがに施設長が異変に気付き、レイに問いただす。
ぽつりぽつりと事実を語るレイに、救いの手は・・・差し伸べられ無かった。
施設長は厄介者として、他の施設に預けてしまい蓋をする。
レイは自らの心に鍵を掛け、氷の壁を作る事でしか自我を保てなくなった。
そんなレイを、やはり移った先の施設の職員も少年少女達も疎ましく感じ、阻害する。
まだ学校に行かせてくれるだけ、百倍ましかもしれなかった。
レイを犯した少年達にとってレイは便利な存在だ。
訴えようともしなかったし、閉じこもって抵抗らしい抵抗もしない。
悪辣な性を解放させたいだけの対象・・・。
そんな時、レイは小鈴達に学校で出会った。

===友情===

小鈴達はレイの氷を溶かすのを諦め様としない。
レイもなぜここまで気に掛けてくるのか分からない。
ふと、この人達は違うのかもしれないとも思ったが、やはり信じる事は出来ないレイだった。
小鈴は今日も話し掛ける。
「ねぇ、今日皆でスイーツでも食べに行こうよ」
レイは珍しく気まぐれで、その誘いを受けてみた。
「良いよ・・・」
小鈴達の本当に嬉しそうな笑顔にレイは戸惑う。
「ほんと?嬉しい!美味しいんだよ〜」
志乃も同調した。
「あそこは良いよな!」
何故、皆嬉しいの?
何故、私なんかを。
お節介な人達・・・。
レイはそう思っていた。



レイは初めて小鈴、久美子、志乃、由衣の四人と連れ立って歩いた。
翔太を含めて、この五人は何か違う。
それは何か分からないが、そう思った。
久美子が文句を垂れる。
「小鈴や、しぃちゃん、レイちゃんと一緒に歩くと私目立たないわ」
志乃が憮然とした。
「なんでだよ」
「端から女の子の私より可愛くて綺麗なんだもん、あなたたち」
小鈴が腰まで有る黒髪をなびかせながら応える。
「そんな事言われても困るよ」
由衣が口を挟んだ。
「彼氏持ちの久美ちゃんに言われたくないよね」
確かに今日はレイが居るから、確実に人目を引いていた。
由衣も久美子も可愛いと、小鈴や志乃も思っている。
それはレイの心を何とか溶かしたい為の会話でもあった。
レイの頬が緩み、少しだけ微笑んだ。
「あ、レイちゃん笑うと可愛いじゃない!」
由衣が肘でつっつく。
小鈴と志乃が覗き込む。
「ほんとだ!」
「その上、青い瞳が綺麗なんだよな」
俯いたレイの頬が赤く染まった。
何か居心地が良い。
生まれて初めてそんな気持ちを味わった。
スイーツを食べながら、レイも少しだけ会話を交しだす。
何気ない会話に、凍り付いた心が少しずつ溶けていく感じがする。
しかし、その時レイは自分を付け狙う目に気付いていなかった。
有段者の志乃が何かの気配を敏感に感じ取り、窓の外に視線を投げた。
『気のせいか?何か居た気がしたが』

取り敢えず場は楽しい空気に満ちていた。
レイは思う。
施設に帰りたくない。
施設の事を考えると心が沈む。
小鈴と志乃は悪いとは思ったが、レイの後を付けた。
とある施設の前で立ち尽くした後、施設内に入っていったのを見た。
小鈴の心が痛む。
「私と同じなのかな」
訳を知る志乃も呟く。
「施設か・・・」
その時志乃が小鈴に小さく囁いた。
「小鈴、そのままで聞いてくれ・・・やはり誰か着いて来てる」
「ほんと?私達?レイちゃんかな」
二人は施設を離れ、再び志乃が呟いた。
「着いて来ない・・・レイだ。少し注意した方が良いな」
「レイちゃん、何か有ったのかな」
「俺がちょっと今後注意していくから、小鈴は危ない橋を渡るなよ」
「う、うん」


レイは、スイーツを出す甘味処で自然と頬が緩むのが不思議だった。
前には四人のタイプの違う美少女達が自分を囲んで明るく輝いている。
その内の二人が元男の子だとはとても信じられないと思った。
その中でも小鈴と名乗る、日本人では無いが日本人形の様な少女につい視線を投げてしまう。
何故かは分からないが、気になるレイだった。
施設に帰って来たレイは、先程までの楽しい雰囲気とまるで違う事につい落ち込み暗くなる。
自室に戻った時、相手の名前が書いていない封書が届いていた。
それを見て愕然とした。
いちいち自分の行動を把握しており、見るに耐えない卑猥な内容。
もう自由にして欲しい。
女の子になってから、一つも良いことが無い。
不幸の切っ掛けでさえ有った。
次の日も学校では、例の5人組が何時も傍にいてくれたが、帰宅時には誰かの視線を感じていた。
そして封書が届いた。
次の日も次の日も、心が追い詰められていく。

小鈴達がレイに語り掛けてきた。
「何か有ったんじゃないの?相談に乗るよ、友達でしょ?」
「何も無いよ・・・」
小鈴達は自分の生い立ちを告白する決意をした。
ぽつりぽつりと重い過去を語っていったが、今の表情は皆すこぶる明るい。
少なからず衝撃を受けた。
思わず小鈴の手を握る。
「レイちゃん、私達に言って?信用して」
レイは漸く自分の過去と生い立ちを語りだした。
皆言葉に成らない。
そして泣いてくれる。
自分の為に涙を流してくれる五人を見て、初めて友人が出来たんだと思った。
涙が止まらない。
俯いて、顔を臥せて泣き続けた。
その場しのぎの慰めなんか誰も言わず、ただ傍に居てくれたのが嬉しい。
ストーカー行為も担任の明に相談し、裏世界に精通している妻の医大教授晶が解決に乗り出す。
特に志乃がレイの傍を片時も離れない。
しかし、志乃がどうしても離せない用事が有り、小鈴と久美子が一緒に帰ったその日事件か起きた。
狂いだしてきたストーカー連中に帰宅途中の三人が遂に襲われた。



小鈴が毅然と言い放つ。
「あんた達、何か用?」
「その合いの子に用が有るんだよ!お前らは関係無いから消えな」
そのストーカー達は明らかにレイに執着していた。
小鈴が久美子に囁く。
「しぃちゃん呼んできて、ポケットの中で携帯繋げておくから」
「だ、だって!」
「良いから!」
「分かった・・・絶対呼んでくるからね」
久美子は一目散に逃げたが、連中には久美子の姿は目に入っていない様子だ。
「レイちゃん、逃げるよ」
小鈴はレイの手を掴み、駆け出した。
目の前に立つ少年を突飛ばし、怯んだ隙をつく。
駆けに駆けた。
息があがり苦しい。
脚が上がらなくなる。
その間にも携帯に場所の通報は忘れない。
「はぁっはぁっ、小鈴・・・僕もう駄目」
「我慢して!」
路地をすり抜け、藪を飛び越え二人は駆けたが、距離は縮まっていく。
小鈴も限界をとうに越えていた。
志乃が来る時間さえ稼げれば良い。
それしか無い。
「うぅ!もうだめ!」
廃ビルの前で小鈴が捕まった。
小鈴が押さえつけられ、それを見たレイが押さえつけていた少年を両手で突飛ばす。
「小鈴!」
「レイちゃん、ごめんね、私・・・守れなかった」
小鈴とレイは抱き合って覚悟をした。
小鈴とレイがそれぞれ押さえつけられて、服を剥がされていく。
お互い全裸にされている相手を気づかい、せめて早く済ませてと祈る。
小鈴が目を瞑ったその時、体が急に軽くなった。
久美子から連絡を受けた翔太が小鈴に馬乗りになっていた少年に、その体躯でタックルをかました。
レイに馬乗りになっていた少年は志乃に喉への抜き手をかまされ、反吐を吐きながら悶絶する。
翔太が微笑みながら頭を掻いた。
「間に合った?」
小鈴が手を叩く。
「翔太格好良い!」
志乃が周りを睥睨しながら言う。
「二人共後ろで隠れてな」
翔太の恵比寿の様な表情が鬼の形相に変貌する。
「翔太、四人ずつ半分こするか?」
「了解」



翔太が鋼の身体で、タックルをかまし、跳ねとばしていく。
当然の様に光り物を出して突いてきたが、志乃がその肘を手で跳ね上げ、喉輪で地面に叩きつける。
瞬く間に叩き伏せられていく少年達に、レイは瞬きする間もない。
しかし、先程翔太に飛ばされた少年が、小鈴の喉元に刃の先端を突き付けた。
「お、お前らこいつがどうなっても良いのかよ!」
翔太はしまったと歯噛みしたが、志乃は全く動じていない。
「刃物を突き付けたって事は、お前どうなっても良いんだな?」
「へ!意気がるな!」
「ん〜・・・」
志乃が少年に向き合った瞬間だった。
ドンッ!!
縮地の法で間合いを詰めた志乃の掌底が、いつの間にか少年の顎に数インチの距離に有った。
思わず刃先を志乃に向ける為小鈴の喉元から外す。
その瞬間少年は顎を発勁で打ち抜かれ崩れ落ちた。
駆け付けた久美子が二人に服を渡す。
ふとレイは少年達の中に施設の少年を見かけた。
「この人、施設に居た」
「え?施設の?何てこった・・・」
志乃が腕を組む。
小鈴が言葉を発した。
「こいつらどうするの」
久美子が思い付く。
「私のお母さんに任せちゃおうか」
「晶教授かぁ、無事に済まないだろうね」
「仕方ないよ、もう呼んでるしさ」
その後晶教授の部下達が少年達を何処とも無く連れ去って行った。
若干行く末が気になる五人だったが、敢えて考えない事にした。
志乃がレイの肩に手を掛ける。
「遅くなってごめんな、間に合って良かったよ」
「志乃さん、ありがとう」
レイは危ない目に有ったが、そのおかげで掛け替えの無い友人達に出会えたと嬉しく思う。
「施設にはもう帰りたくない!」
自分を阻害するだけの存在である施設にはもう帰りたくない。
でもどうすれば良いのかは分からない。
自分は一人なんだと暗く沈みそうになる。
小鈴がレイに向き直った。
「レイちゃん、私んちに来ない?取り敢えずさ」
「でも迷惑だし・・・」
「気にしないで、それからの事は後で考えよう?」
「うん・・・」
後日話し合う事にして、その日は解散した。



===想い===

「ママ〜、ただいま」
いつもなら養母である悠に抱きついて甘える小鈴だったが、この日から控える事にした。
「小鈴お帰り、レイちゃんもお帰り」
悠はにこにこと微笑んでいる。
「あ・・・あの・・・こんばんは」
「ママとパパには言ってるから心配しないで」
「気にしないで我が儘言ってちょうだいね」
悠の傍には息子の賢と久美が、興味深げに見つめている。
「新しいお姉ちゃんだよぅ、ご挨拶は」
二人の子供はぺこりと挨拶をし、にししと笑う。
五歳になる久美がレイの傍に来て呟く。
「お姉ちゃん、きれい」
ブロンドの髪と青い瞳に久美は見とれていた。
レイは意外な事に、綺麗だと誉められた事が無いからどきまぎする。
「さあ、夕御飯にしましょうか、レイちゃんはそこに座ってね」
「でも・・・悪いし」
悠はレイの傷んだ心が不憫に思う。
「遠慮は無し!はい座った座った」
立ち尽くすレイを小鈴が無理矢理座らせた。
久美は相変わらず、レイに見とれている。
連絡を受けた修も帰ってきた。
「レイちゃん!宜しく」
小鈴が修にお辞儀をする。
「パパ、一人増えました、お仕事頑張ってね」
「おぅ、任せとけ」
久々に落ち着いた夕御飯を食べた気がする。
尚且つ上げ膳据え膳と気は使わない。
夕御飯後、レイの荷物を後日取りに行く事と、施設を出る段にあたって筋を通す事を話し合う。
後の事は落ち着いた頃又話し合う事にした。
レイはまだまだ緊張していたし、悠と修は大人であるから心から信用できずにいたのは正直な所。
実は一番舞い上がっていたのは小鈴だったりした。
レイが凄く気になる。
一緒に暮らす事が無性に嬉しいと感じた。
「小鈴、レイちゃんと一緒にお風呂入ってらっしゃいな」
「はーい、行こ?」
「あの・・・その・・・」
小鈴がレイを広い風呂場に引っ張っていく、
小鈴がいきなり服を脱ぎ全裸になった。
「早く、入ろうよ」
レイは目の前の裸の日本人形に体の芯が熱くなってきていた。
頭の中は男のままなのだから、それは当然の事だと言える。


レイもおずおずと服を脱ぎ、裸になった。
さっき犯されかけた時はそんな余裕は無かったが、真白き肌に小鈴は息を呑み見とれてしまう。
「レイちゃん・・・肌真っ白・・・綺麗だね」
股間にはブロンド色の陰毛が輝き、張りの有る乳房がピンク色の乳首を頂点につんと尖っている。
レイは恥ずかしさに身体まで真っ赤に染まった。
掛け湯をし、向かい合って湯槽に入る。
赤く染まる白い肌にドキドキが止まらない。
小鈴は彼氏が欲しいとは思っていたが、ここにきてその思いに自信が無くなってきていた。
膣内の温度が上がり、蜜が今にも溢れそうになる。
わざと平常心を装う様に何気ない会話をしてみた。
先に湯槽から上がり、小鈴が身体を洗い清める。
肌色の健康的な肌にレイもつい目を向けてしまう。
視線を感じた小鈴は、子宮口から蜜がとろりと流れてきているのを感じる。
それを湯で流して誤魔化した。
入れ代わりにレイが身体をソープで洗う。
身体に纏う泡、それが流されていく肌につい溜め息が漏れる。
レイもまた不思議な感覚を覚えた。
初めて味わう心地よい体内の熱。
言葉ではごく普通の会話を交わしていた二人。
しかし未だ処女にもかかわらず、小鈴ははっきりと濡れてきていた。
先に上がった小鈴が脱衣場で、そっと蜜を拭う。
ぬるりとティッシュに蜜がまとわり着いた。
パジャマを着た小鈴が気を取り直してレイに声をかける。
「レイちゃん、私のパジャマ着てね?ここに置いとくから」
「はい、ありがと」
レイも冷静になろうとシャワーで水をかぶって、取り敢えず熱を冷ました。
修と悠の頑張りで、小鈴も自分の部屋を持ち、セミダブルのベッドをプレゼントしてくれていた。
レイを自分の部屋に招き入れ、冷えたジュースをごくりと二人で飲み干す。
冷たさが身体に染み入り、漸く人心地がつく。
小鈴は髪の毛を上でくるくると纏め上げる。
時たま面倒では有ったが、養母の悠の長い髪に憧れて伸ばしたから切る気は更々無い。
「僕も髪の毛伸ばそうかな?小鈴の綺麗」
「レイちゃんなら似合うと思うよ、絶対」
小鈴がにこりと微笑んだ。


湯上がり肌のレイに小鈴が化粧水を勧めた。
女の子の身だしなみが身に付いている小鈴にレイは素直に感心する。
ゆったりと歓談し、落ち着いた時が過ぎた。
「さ、もう寝ようか」
「僕、床で寝る・・・」
「な、何言ってるの!一緒に寝るの」
「良いの?ありがと」
「じゃパパとママにお休みの挨拶しにいこ?」
小鈴が修と悠の頬にキスをしてお休みの挨拶を交わした。
ぺこりとレイもお休みなさいと言ってみた。
ベッドに入り、灯りをリモコンスイッチで消す。
暗闇の中でも静かな会話が続く。
適度に柔らかいベッドにレイは心からほっとし、深い眠りに入っていった。
「レイちゃん?寝たの?」
小鈴は中々寝付けない。
レイに寄り添う。
甘い体臭と、小さな寝息を感じ動悸が早くなる。
そっとレイの胸に指先でパジャマ越しに触れた。
弾力の有る感触に思わず手を引っ込める。
起きないのを確かめると、今度は手の平で乳房に触れてみる。
こりっとした乳首の存在に身体が熱くなり、ついやんわりと揉んでしまった。
「ん・・・・・・」
ぴくりとレイの身体が震え、びっくりした小鈴はすぐ手を引いた。
ますます寝れなくなってくる。
レイに背中を向け、何とか寝ようと努力した。
落ち着いてきたかなと思った時、レイが寝返りをして小鈴の背中にくっついた。
吐息がうなじに何度も注がれ、身体が震える。
「ん・・・ぁぁ・・・」
脚がもじもじと動きだす。
自然と股間に手が伸び、パンティの中に手を入れて陰部を擦ってしまう。
必死に声を押し殺し、快感に耐えた。
「く・・・ぅぅ・・・」
手が止まらない。
「ぁ!!!」
びくんびくんと数回震え、小鈴はいってしまった。
そうっとトイレに行き、溢れきった蜜を拭い、パンティを履き替える。
自分のパンティを見ると、それはぐっしょりと濡れていた。
寝室に戻り、レイの横に滑り込む。
小鈴は再びレイに背を向け、身体を丸くして何とか眠りつく事が出来た。
次の日、若干疲れ気味の小鈴を見てレイが首をかしげて尋ねる。
「小鈴、どうかした?」
「何も無いよ、うん」
まさかオナニーしたとは言えない小鈴だった。




若干寝不足の頭をこんこんと叩きながら、小鈴はレイと一緒に学校に来た。
四人は今か今かと待ち構えてた様だ。
「小鈴、レイちゃんおはよう」
小鈴とレイが挨拶を返す。
「おはよー、昨日はありがとう」
「あ・・・おはようございます」
志乃が嬉しそうに微笑み、語り掛ける。
「レイも随分明るくなったな」
翔太は少し不安そうだ。
「あれで全員かな」
志乃もそう言えばと少し思案する。
「だと良いんだけど・・・万が一は連絡してくれ」
二人は頷いた。
久美子がレイに囁く。
「レイちゃんもう施設には戻らなくても良いから、卒業したら考えよ?」
「うん・・・でも、皆に迷惑かけっぱなしで、ごめんなさい」
五人が気にしないでと口を揃える。
レイに話し掛けるクラスメイトも増え、それにも応える事ができるようになっていた。

学校も終わり、念のため志乃が小鈴の家まで護衛を勤める。
「しぃちゃん、わざわざごめんなさいね」
「良いって!何か有ったら連絡しろよ、じゃな」
志乃が颯爽と帰っていくと、レイが小鈴に聞いた。
「志乃さんって強いんだね、僕びっくりしたよ」
「しぃちゃん凄いよ!合気柔術の達人らしいから」
「そうなんだ」
「しぃちゃんも色々有ったからね・・・より腕を磨いてるみたい」

夕食を済ませた二人は悠の子供達と遊び、風呂はなるべく意識をしないように入る事にした。
「明日の休み、ママとパパと一緒に施設に荷物取りに行きましょ」
「でも、やっかいになって良いのかな・・・なんか悪くって」
「施設に居させる方が心配だから、気にしないで」
「こんなに親切にされたの初めてだから・・・」
「はいはい、暗い話しはもうおしまい!寝よ?」
悠と修にお休みの挨拶を済ませ、二人はベッドに潜り込む。
本来寝付きの良いレイは、すぐ寝息を奏でだした。
しかし、小鈴は少し悩みだしている。
このまま一緒に居て良いのか。
自分の気持ちが抑えられなくなるのでは無いか。
「レイ・・・ちゃん」
何となく名前を呼び、再び背を向け丸くなる小鈴だった。



次の日、悠と修に連れられて二人は施設に行った。
事情を説明し、引き取る旨を施設長に伝える為。
しかし施設長は引き止めるどころか、厄介払い出来たかの様に冷たく言い放った。
「ふむ、そうですか、まぁどちらが悪いか分かりませんし・・・隙でも有ったんじゃないですかねぇ」
いかにもレイが悪いとでも言いたいか口振りに、レイが唇を噛んで下を向く。
小鈴が激昂しようとした瞬間、修より先に悠が啖呵を切った。
「てめえ!それが長たる者の言い方かよ!!」
施設長がびくっと怯む。
「お前らみたいな阿呆ぅが居っからあんな馬鹿が増えんだよ!くたばりやがれ!クソボケが!!」
施設長が何も言い返せずに口をへの字に曲げる。
レイの荷物をさ取り、とっとと施設の外に出た。
小鈴が肘で悠をつつく。
「ママ、男に戻ってる」
「だってよ!レイが悪い訳無いじゃんか」
「はい、落ち着いて」
「あ・・・つい・・・」
悠が真っ赤になってうつむいた。
レイは、男に戻る程自分の為に激昂してくれた悠に胸が熱くなる。
修がからかい、悠がぷいと横を向いた。
「悠、男らしかったな」
「やめてよ、あなた」
腰まで届く黒髪をなびかせて闊歩する悠を見て、レイが小鈴に囁く。
「ママ、怖かった」
「あんなママ見たの久しぶりだよ?怒ると男に戻るんだよねぇ」
「おぅ、口直しに美味いもんでも喰いに行こうぜ」
修が後ろを振り向き提案する。
一旦家に寄り、賢と久美を連れてレイ達はレストランへ行き、ゆっくり買い物をし夜に帰宅。

その夜もまた小鈴にとっては我慢の一夜になった。
寝顔を見ると身体が疼き、レイに触れたくなる。
手を伸ばしては引っ込めと、まんじりともせず一夜が過ぎる。
次の日、修は二日間の出張に朝早くから出掛けた。
志乃達が遊びに来たりと、日中は穏やかに時が過ぎていったが・・・。
そしてまた夜が来て、レイは隣で平和にすやすやと寝入っている。
漏れる吐息。
甘い体臭。
身体に触れる体温。
女芯が熱く疼きだす。
『あぁ、体が熱い』
そうっと部屋を出て、悠の部屋に入る。
「ママ・・・」
小鈴は悠に抱きついた


「どうしたの?」
「ママ・・・えーと、あの・・・」
「抱いて欲しいの?レイちゃんが気になる?」
「分かる、の?」
「分かるよぅ、やっぱり小鈴も男の子だったんだ」
「そうかも・・・」
「抱いてあげても良いけど、解決にはならないかもしれないよ?」
「うん、分かってるよ、でもまだ暫くはレイちゃんを此処に居させて欲しい」
小鈴のパジャマと下着を取り去り、悠もネグリジェと下着を脱いだ。
唇を静かに重ね合わせ、舌を絡ませる。
既にスイッチが入ってしまっている小鈴が熱い吐息を唇の端から洩らす。
「ん、んん、んふぅ」
そのまま小鈴の陰裂に指を這わしていく。
ぴちゃ、くちゃ・・・
小鈴の耳に唇を当てて熱く囁いた。
「あら・・・凄く濡れちゃってるよぅ?」
「あぁ、ママ・・・」
勃起したクリトリスの包皮を爪先でくりくりと剥き、淫核を露出させて直に撫でる。
「そこっ!うぅ!くふぅ」
「お豆ちゃん随分大きくなった・・・」
下半身に電流が走り、腹筋に力が入って、思わず足先がぴんと伸びた。
首筋から乳房に舌がぬるぬると這っていき、クリトリスをきゅっきゅと摘む。
悠の背中に爪を立てて、強い快感に身を震わせる。
「あぁ、気持ち良い」
「もっと良くしてあげようか?」
小鈴が頷いた。
親指でクリトリスを擦りながら、中指を処女膜を破らない様に膣口に潜らせていく。
そして薬指で少し色づいた肛門にも挿入し、乳首も舌で転がし片方の乳房をやわやわと揉んでいく、
小鈴は大声で悶え狂いたいのを必死に我慢した。
「あ、うふぅ・・・く」
体全体があまりの快感で悲鳴をあげ、筋肉がつりそうになる。
「あぁっ!ママ!私もう駄目」
「良いよぅ、いって?」
その言葉を待っていたかの如く、小鈴の体が痙攣しだした。
喘ぎを抑える様に悠が小鈴の唇を唇で塞ぐ。
「う!んん!む!んんんん!んっんん!!」
ビクビクッと数回体が跳ねる様に痙攣し、絶頂に登りつめ、一気に力が抜けていく。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・ママぁ・・・」
「小鈴、早かったね」
小鈴を豊かな乳房の間に抱き寄せた。
「私、今後我慢出来る自信無いよ」
「それはママからは何も言えないよぅ?レイちゃんが良いなら我慢しなくても良いんじゃないかな?」
「え?」
意外な言葉に小鈴は驚いた


「それは、レイちゃん次第だけどね」
「このままだと、普通の結婚出来ないかも・・・」
「知らないの?日本でも同性結婚出来るようになったんだよぅ」
「ほんと?」
「うん、そうだよ?男の子だったママも結婚出来たんだから、今や垣根は無くなってきたも同然だし」
「レイちゃんが何ていうかなぁ」
「それは小鈴とレイちゃんの問題・・・さぁママも気持ち良くしてちょうだい」
「うん、わかった」
悠が大きく股を拡げ、小鈴がそこに顔を埋め、赤茶けた淫唇に舌を這わす。
「あん、良いよぅ・・・凄く気持ち良い、舌を中に入れて?」
甘い薫りのする蜜を吸いながら、膣口に舌を挿入していく。
同時に中指と薬指を肛門に埋め、ゆっくり出し入れした。
「あふぅ・・・ああん・・・くうぅ」
悠の大きな尻が上下に激しく揺れ動きだす。
「あ!し、小鈴(しゃおりん)駄目ぇ」
思わず小鈴が悠の溢れる蜜で溺れそうになる。
とどめとばかりにクリトリスを指でしごきだす。
「あふぅん!!小鈴上手だよぅ!ママ変になる!」
「変になって、ママ」
攻めが激しさを増す。
「あっ!だめ!いく!もういっちゃうからだめ!」
「いかせちゃう」
「ああ、いくう!あっあっ、いく、いくう〜!!ああ!ああぁぁ!!」
小鈴の頭を太股で挟み込み、手で股間に押しつけた。ベッドがギシギシと軋み、盛大に悠の体が跳ね、がくりと力が抜けた。
「はぁ、はぁ・・・ママも簡単にいかされたよぅ」
「ママの弱いとこ良く知ってるもんね」
「ふふ、レイちゃんと仲良くね?家を出る日も来そうだねぇ」
「出ていきたくないよ」
小鈴が悠の胸に顔を埋めて泣き出した。
「大学は行かせてあげるから、その後は独立しなさい!」
「でも・・・でも」
「血は繋がってないし、元男の子同士だけど、小鈴はいつまでもママの娘なんだよぅ?」
「ん・・・絶対ママとパパに親孝行するからね」
しゃくりあげる小鈴に、悠は優しく頭を撫でる。
「さ、部屋に帰りなさい」
小鈴は涙を拭いて、悠の部屋を後にした。



部屋に帰り、レイの横に滑り込むと、レイが寝呆け眼で小鈴に問い掛けた。
「どこかに行ってたの?」
「うん、ママのとこ」
「小鈴、お休みぃ」
「お休み」
ぱたっと頭を枕に沈めると、とたんに寝息をたてはじめる。
何とか体を静めた小鈴は漸く眠りについた。
そして実はレイも又悩んでいた。
夜何度か目を覚ます度に小鈴に寄り添い、小鈴の下半身から漂う女の匂いに体が熱くなる。
しかし、セックスに免疫があまり無いレイは、それをどう処理したら良いか分からない。
『抱き締めたらどんなに気持ち良いんだろ・・・』
お互いがお互いに遠慮し、気遣っているとは思ってもみなかった。
学校でも少しずつ意識しあう二人。
由衣は目ざとかった。
「ねえ、貴方達、何か意識しあって無い?」
小鈴とレイが思い切り狼狽える。
「あら、分かりやすい」
由衣がくくくと笑う。
志乃と翔太は今一良く分かっていない様子。
久美子が思い出した様に囁いた。
「あのストーカー連中ね、他には居ないみたい。まぁ私のお母さんを敵に回す無謀な人は居ないでしょ」
晶教授の顔を思い出し、皆でほっと一安心と顔を見合わせる。

その日学校から帰って小鈴は決心をした。
もう自分の気持ちには嘘は付けない。
断られても良いから、気持ちを伝えようと。
夜早い目に二人で自室に入り、レイの横に座る。
「レイちゃん?私・・・いや、僕の事どう思う?」
レイとてそれは望んでいた展開でもある。
「僕も好きだよ?」
「ほ、ほんと!?」
レイが確かに頷いた。
小鈴がレイに抱きつき、その勢いでベッドに倒れこんだ。
頬に頬を寄せ、小さく耳元で呟く。
「良いい?」
「待ってたんだよ?」
小鈴が少しびっくりして、レイを見て、嬉しそうに微笑んだ。
「嬉しい!」
「ねえ、小鈴は処女だろ?僕が貰っても良いかな」
今度は小鈴がしっかりと頷いた。
「小鈴の処女は誰にも渡さないから!」
小鈴も漸く分かった。
両方望んでいた事だということを。
「レイちゃんが破って」
「でも、ママとパパは大丈夫かなぁ」
「ママとパパはこうなる事は知ってるよ?」
「開放的なんだね」
レイと小鈴がくすりと笑った。



お互いパジャマと下着を脱がし合い、横になる。
どちらからともなく、唇が近づき静かに重なり合う。
初体験の時の様に緊張し、体が震え合う。
互いの唇の感触に脳髄が突き抜ける様に電気が走り抜ける。
次第に激しく舌が絡み合い唾液の交換に我を忘れた。
肌と肌が触れ合い、相手の熱が興奮を高めていく。
もうそれだけで絶頂にいきそうな快楽を味わう。
小鈴がレイのつんと尖った乳房を揉みしだき、レイも又小鈴の丸く大きな乳房を鷲掴みにした。
「レイ・・・あぁ」
「小鈴、気持ち良いよ」
いつまでも揉んでいたい位、相手の乳房に夢中になっていく。
「レイのあそこ見たい」
小鈴がレイの上にまたがり、顔を陰部に近付けた。
「小鈴のここいやらしい」
「レイのだって」
同時に顔を埋め、舌で隈無く愛撫をする。
上に位置する小鈴の蜜が、レイの顔にまで滴る。
レイの蜜も甘い匂いを漂わせ、尻まで溢れていた。
ずずっと蜜を啜りあい、体の中に飲み込む。
「レイの蜜美味しい」
「小鈴のクリトリス、大きくてエッチだね」
小鈴は自分が好きな、三ヶ所攻めをしてみた。
肛門と膣口と淫核。
レイの体がびくりと震え、小鈴の陰部から口を離し、思わず喘ぎだす。
「ああぁ!そ、それ凄ぎるよ!」
熱湯の様な蜜が湯水の如く溢れ、じゅぶじゅぶと音を奏でる。
負けじと小鈴の大きいクリトリスを吸い込む。
小鈴の体が反り返る。
「あうっ!ああぁっ」
お互いの攻めがお互いの興奮を掻き立てた。
手と口が止まらない。
何度も小さくいきながら、大きな絶頂に昇っていく。
「レイ!もうだめ!いきそう!」
「小鈴、僕もいく!」
「レイ一緒にいこう?」
「「あああぁぁ!!」」 二人は同時に蜜に塗れながらえもいわれぬ絶頂に達していった。
はぁはぁと荒く息をつきながら、抱き合う。
「小鈴・・・こんな気持ち良かったの初めてだ」
「素敵だったよ・・・」
「じゃ処女貰うよ?」
「うん、指で破って」
小鈴がレイの長い指を迎え入れる為に、股を拡げた。
中指を第一関節まで入れ、緊張を解す。
そして間から薬指を潜り込ませていく。
小鈴は横を向いて目をぎゅっと瞑った。


つぷ・・・
二本の指が入り口に埋まり、膣内に沈めていく。
「痛くない?」
「ま、まだ大丈夫」
指が膜に突き当たる。
「くぅ!」
「痛い?力抜いて」
「うん!うん!」
小さくぷつっと音がして、膣口から鮮血が流れだしてきた。
「痛っ、痛い!レイ!」
小鈴が歯で下唇を噛み締める。
愛液混じりの血が下に敷いたバスタオルに染まっていく。
「指、抜く?」
小鈴が首を横に振る。
「だ、大丈夫、静かに動かしてみて・・・」
「うん、いくよ?」
レイが指を静かに出し入れしていく。
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ
「い、痛いけど、ちょっと気持ち良くなってきた」
痛みと快感がない交ぜになり、小鈴は初めて味わう破瓜の痛みに喜びさえ味わっていた。
指二本で出し入れしながら、親指でクリトリスを捏ねていく。
「いやぁ!あぁっ!う・・・す、凄いよ・・・」
強烈な快感が痛みを消し去ったかと思うと、後は膣内に深く出し入れされるのが快楽に変わる。
小鈴はシーツを握り締め、どこかに飛びそうになるのを必死に我慢した。
「レイ!勘弁してぇ!おかしくなるぅ!で、でも止めないでえ!」
小鈴の腰が大きくグラインドしていた。
「お尻にも入れて!」
レイが膣内の指を中指と人差し指に替え、肛門には薬指と小指を埋め込み、ぐいぐいと責め立てる。
じゅぽっ!じゅぽっ!
小鈴の体が跳ね回り、首を左右に激しく振りたて悶え狂う。
「いい!いいよ!凄い!凄いい!ああっ狂いそう!狂っちゃうう!!」
初めて見る小鈴の我を忘れた悶え様に、レイの男の気持ちである庇護欲が沸き上がる。
「小鈴狂いそうなくらい気持ち良いんだね?」
二三度深く頷き、頭を後ろに折れそうな位反らす。
「だめえ!またいく!レイ!い、いっても良い?」
「良いよ?」
「嬉しい!いくう!いくうう!あぁっあああ!!」
がくがくがくと痙攣をし、小鈴はふと意識が遠くなっていった。
気が付くと、小鈴はレイの胸に抱かれていた。



「凄すぎ・・・ほんとに気が狂っちゃうかと思った」
「可愛かったよ」
「なんか、何時の間にか主導権握られてるね」
「そう言えばそうだね」
「レイはタチだったんだ・・・で、僕はどうやらネコなのかな?」
「それで良いんじゃ無いかな?」
「レイも明るくなった」
「小鈴のおかげだよ」
初めて結ばれた二人は体を激しく求め合った。
何とも奇妙なカップルになった二人は遠慮しなくなった。
学校でも、仲間に宣言し大学卒業の時に一緒に暮らし、生活基盤を築いた後は将来を約束しあった。
他の四人もそんな二人を祝福し、支え合う友情を交わし合う。

それから四年が過ぎ、医大に進んだ二人はインターンになり、住み慣れた悠の家を出る事になった。
養子縁組を解消し、二人は一個人として、同性結婚を選ぶ道を取った。
「ママ・・・今までありがとう!」
悠と修と子供達が玄関で二人を見送る。
「あなた達はいつまでもママの娘だよぅ?」
「あぁ、この家はお前達の家なんだからな」
悠が二人を抱き寄せる。
「レイも小鈴も、いつでもこの実家に帰ってらっしゃいね」
レイと小鈴が悠の胸の中で涙した。
「ママ、少しの間だったけど、凄く幸せでした」
「親孝行する、絶対!」
「さぁ行きなさい!ママは大丈夫だから」
小鈴が子供達の賢と久美に語り掛ける。
「賢、久美、ママとパパを頼んだよ?姉ちゃんまた遊びに来るからね」
子供達はただ頷くしか出来ない。
二人は医大の寮に住むため一緒に購入した車に乗り、遠ざかっていく、
家の中に入った悠が修に取り縋って泣き崩れた。
「とうとう行っちゃった・・・寂しいよぅ!」
「悠、いつでも会えるだろ?たまに行ってやれや」
「ぐす・・・うん」

小鈴とレイはその後、悠達の恩に報いる為に晶教授の厳しい指導の元、医者になった。
どうやら、落ち着いた頃お互いの卵子に遺伝子核を組み込み、子供を産み合うらしい。
ママでもあり、パパでもある。
いつか大きくなったお腹を抱え合った二人が見れるだろう。
悠と修はそんな孫の誕生を今から楽しみにしている。
レイと小鈴は今日も今日とて仲睦まじく、いつまでも笑い合っていた・・・

===END===



投下完了です。
エンドまで投下。
今回ちょいと苦しみましたです。
アメリカでは同性結婚って有るから、近未来の日本でも有るのではないかと。
次回は今までのオムニバスを抜けて、荒唐無稽な感じになりそうです。

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