舐められた部分が冷たく感じる。それだけ自分の身体が熱くなっているのだろうか。
「…何で…」
そう呟くのが精一杯で、また涙がこぼれてしまう。
「……本当に忘れたのかい?
 …まあいい。僕は、君たちほどのことはしないよ」
…君たちほど?ボクが、れい君に、何かをした?
何も思い当たることが……なんだろう、考えると記憶にモヤが掛かった感じがする…
「…んむぅ…」
気がつくと、れい君の唇とボクの唇が再び重ねられていた。
今度は舌も絡められた、濃厚なキス。
「…んぅっ…はぁっ…」
もう、熱いだとか冷たいだとかも感じる余地はない。
ただ、このまま流されてしまいたい。快楽に…

その思いを悟られたかのように、れい君の唇が離れる。
「…あ…」思わず切なげな吐息が漏れる。
「…フフ…」
れい君の笑う顔…冷たい笑顔だったけど、そこには確かに『麗さん』の面影があった
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