「先生、しかし、それは・・・」
秋月亮(25)は自らの理性で、自身の指導教授の提案に否定的な言葉を吐いた。
「そんなことは分かっているよ。しかし、私は、人類の英知とか、そんなことはどうでもいいんだ。
私が生きてきた、研究を重ねてきたのは、このためなんだ。」
「先生、しかし・・・」

指導教授による「提案」とは、一人の人間をこの世から消し去り、
そのかわりに一人の「奴隷」を生み出すというものだった。そう。奴隷、は人間ではない。
少なくとも社会学的な意味でも、社会科学的な意味でも、倫理学的な意味でも。
「人間」と言う言葉が意味をもつほとんどの学問では、「奴隷」はその尊厳を否定されると言う意味では、
人間から遠くはなれた存在である。
ただし生み出される「奴隷」は、生物学的な意味では完全な人間となる。
そして、秋月が属するカテゴリーは、まだ駆け出しとはいえ、「生物学者」である・・・

「完全な性奴隷、セックスするための人形を作り上げるには、女の体をいくらいじっても無理だ。
従属のできる、男の、男の意識が必要なんだ。私の長年の夢なんだ。協力を頼む。」
秋月は、60にならんとする「老人」の見かけからは思いもよらない性欲の強さに、
それ以上反対することが出来なかった。
これは、天才とよばれる秋月が、完全な肉体再構成に成功して、自らの体にもっともフィットし、
精神的にも「セックスするためのカラダ」に耐えることのできる芸術品「優美子」を作り出す15年前、
彼の最初の挫折であり、後に乗り越えることになる「失敗作」の物語である。




理由は、簡単なことだった。
指導教授はあと4ヶ月で定年を迎える。彼はこの分野で優れた人材であったが、
同時にとんでもない異端児でもあり、現在と同じだけの研究環境を春以降、確保できない。
とても実用に十分な実験を重ねたとはいえない、「肉体再構成」の技術。
しかし、その技術を使えば、ひょっとしたら「若くて、美しく、かわいくて、何でもいうことを聞く、性奴隷」
を作り出すことが出来るかもしれない。

「ひょっとしたら・・・かもしれない」の構文は、科学者が人間を使った実験を行うにしても、
当然の禁句である。だが、その禁を犯してでも、人生の最後にいい思いをしたいというその思いの強さは、
秋月の想像を絶していた。

「先生、新田です。」
「入りなさい。」
すでに、呼び出されていたのは教授が自分なりの基準で連れてきた大学生で、
彼は15年経った今でも行方不明となっている。名を「新田誠」といった。
何も知らない彼を睡眠薬で眠らせて、天才・秋月亮が22歳のときに考案し、
動物実験を何度か行った装置につなぐ。

「ここは・・・?」
数日後、誠が目を覚ます。もちろん、その体は女のものとなっている。
「えっ?」
裸のまま、温かい部屋のベッドに寝かせられた誠は変わり果てた自分の姿に気づいた。
「これは・・・なんで?」



「おはよう、新田君」
「先生・・・えっ?・・・」
あっけにとられた表情は無垢で可憐な少女そのもので、
突然現れた教授に視線を集中しながらも、細くくびれた腰を、白く美しい足を、
大きく膨らんだ胸を、確かめるように可憐な手で触る。その姿はまるで無防備で、
マジックミラーの向こうで見ていた秋月ですら股間を膨らませてしまうほどエロチックだった。

自分の運命を理解することも出来ず、女の体を確かめる少女。
秋月は、自分の手の届かないところで彼・・・彼女がたどる運命に、興奮を隠しきれなかった。
倫理的にいけないことだと分かっていても、一人の人間を性奴隷に作り変えるという、
背徳の行為への興奮。この責任は自分にも及ぶかもしれないという不安。

確かめるように体を触る手が、股間に向かったところで、教授が言葉を発する。
「君は、奴隷になってもらうために、協力してもらった。」
「は、先生、それは・・・どういう・・・」
「だから、女の体を君に授けたのだよ。これから、君には奴隷として一日中セックスしてもらう。」
しばらくボウゼンとして動かない彼女。沈黙を教授が破る。
「喜べ。これからはセックスだけしてればいいんだ。気持ちいいぞ。」
「ふざけんな!」
そう叫ぶと、彼女は教授に向かってこぶしを作って飛び掛った。ハダカの美少女が男に向かって飛び掛る光景は、
なんともいえないものだった。弓なりになった裸体がわずか2歩、ベッドを降りて、
胸を揺らしながら教授に飛び掛る。

「おっと」
彼女の渾身の力を込めたこぶしは、教授にいとも簡単に受け止められた。
彼女は、腕力が、握力が、スピードがまったく男だったときと比べて衰えたことを早くも実感した。
「君は自分の立場を理解していないようだ。」
教授がにやりと笑う。
「いやだ、ふざけんな・・・」
その目にはすでにうっすらと涙がにじんでいた。




教授は、彼女の両手をもったままベッドへと押す。両手をつかまれた彼女は抵抗を試みるも、髪を振り乱し、胸を揺らすだけだった。男の力にはかなわず、ベッドへと押し倒されてしまう。
「あぁっ・・・!」
「さっそくお仕置きしてやる。そのまま待っていろ。」
教授は手を離し、服を脱ぎ始める。
彼女はその隙を狙って、教授の股間を蹴り上げた。
「うぉっ・・・」
すでにいきり立つペニスごと、急所を蹴り上げられ、教授はその場に倒れこむ。
彼女は逃げようと走って、ドアの方へと向かう。しかし、当然ドアは開かない。
「あけろ、助けてくれ!!」
泣き叫びながらドアを叩く少女の叫びを聞くものなどいない。それが無理と悟ったころ、
男が後ろから抱き付いてきた。
「ふふふ、そのくらいでないと面白くない。さぁ、こちらへ来るんだ」
再び、少女は力でベッドへと連れ戻される。
「おい、秋月、入って来い。」
秋月は、呼ばれると幾つかの「道具」を持って部屋に入る。

「はい・・・」
さぁ、こいつに奴隷としてのしるしを与えてやれ。
「・・・はい。」
秋月は倫理観と興奮の狭間にいた。これから自分がしようとしていること、
それは、一人の人間から、尊厳を奪うための契約である。

「いやだ、やめろ!」
鎖のついた首輪を取り出すと、彼女は当然抵抗した。力の限り暴れる彼女。
早くしろ、という催促に秋月は従うしかない。
がちゃっ。
そんな音と同時に、彼女は奴隷としての証をひとつ与えられてしまった。
「あぁ・・・ちくしょ・・・」
「そこにつなげ。そのあと、次だ。」
言われたとおり、秋月はベッドの足にその鎖をつなぐと、いわれたとおりに、
次のものを取り出した。それは、手錠だった。秋月は彼女の両手を取り、言われたとおりに手錠をはめる。




「いやだぁ!」
叫ぶ彼女は押し倒され、しかしまだ自分の運命を受け入れない。しかし、その時はすぐにやってくる。
「さて、処女をいただくとするか。」
「いやだ、やめろ!」
秋月は彼女の両手を押さえつける。ふたりの男に抵抗するだけの力を持たない彼女は、
必死に体を動かそうとするが、微動するのみで、むしろ胸がゆさゆさと揺れ、男の興奮を刺激してしまう。
服を脱いだ教授が、我慢できないとばかりに、チンポを彼女の、誰の触ったことのないおまんこに押し当てる。

「いや、いやだ・・・」
教授のくたびれて、腹が出た体が、彼女の美しく無垢な裸体にのしかかる。
「うぅ・・・」
「すばらしい・・・」
まさに、本物の女の体、しかも作られたものゆえに、完璧である。
その体に沈み込んで驚嘆の声をあげる男。秋月は、この少女を作った者として、その言葉を誇らしく思ってしまう。

「いやだ・・・やめろ・・・」
ばしっ、と音を立てて男が彼女を殴る。
「命令をするな!私はお前の主人だ。」
そういうと、男は彼女の足を開いて、いきり立つチンポをおまんこに挿入しようとする。
男を知らない彼女のおまんこには、当然そう簡単にチンポは入っていかない。

「ふふふ、この大変さがいいのだ。」
そういいながら、おまんこにゆっくりと、挿入を試みる。
「いや・・・やめて・・・」
さっき殴られたことで、彼女の口ぶりからはすこし勢いが消えていた。
いや、それもあるが、彼女の体は当然、セックスに嫌悪を感じないように、
気持ちよくなれるように作られている。そのことも関係あったかもしれない。





「いやぁ・・・」
めり、めり、と音を立てながら少しずつはいっては、また出たりを繰り返すチンポ。
同時に彼女のおまんこには徐々に快感が走るようになっているはずだった。
その「はず」を証明するように、彼女の口からは拒否の言葉と同時に少しずつ嗚咽が漏れるようになっていた。

「いやぁ・・・ん・・・く・・・ふ」
「ははは、少しずつ気持ちよくなってきたようだな。」
「やめろ・・・そんなこと・・・あ・・・」
「我慢することはない。男だったときとは比べ物にならないほど気持ちよくなれる。」
「そんな・・・あ・・・ふ・・・」

「強情なやつだ」
なおも、少しずつ、なんとかチンポを入れようとする教授。
「あぁ・・・そんな・・・」
すこしずつ、「そんな」が彼女の口から多く聞こえるようになる。
自分のおまんこから走る快感を認めたくないのだ。秋月は、そんな彼女をいじらしく思った。かわいいと思った。
「あぁん・・・」
「おまんこが濡れてきたぞ!もうぐちょぐちょだ。」
教授はそう言って、今までよりも強くチンポをねじ込んだ。めり、という音がもう一度した。
「あはぁん・・・」
彼女は体を弓なりにのけぞらせ痙攣させて、その目はさかさまに秋月を見た。涙があふれ、
悲しみに満ち溢れた目からは、快感を与えられた幸せは見出すことが出来なかった。




「動くぞ。」
チンポがおまんこの深くまで突き刺さったあと、その言葉を合図に、教授は腰を振りはじめる。
「あぁ・・・あぁ・・・」
彼女の顔がゆがみ始める。目からは涙があふれ、教授の方を見たくないからか、
視線は私の方を向いて、しっかり見開いていた。

「あん・・・あん・・・」
顔のゆがみがだんだんと艶をおびはじめる。悦びのかけらが見え始める。
秋月は、自分がとんでもないことをしてしまったという恐怖感と
女の体を作ることが出来た達成感の狭間で揺れている。
「あぁん・・・」
初めてのセックスなのに、痛さだけでなく、確実に快感を植えつけられている。
セックスするための奴隷として作られた彼女には当然のことではあるが、彼女ができることといえば、
痛みに耐え、快感に耐えることだけだった。自然と声が漏れる。

「どうだ、気持ちよければ、気持ちいいといえ!」
「あぁ・・・誰が・・・デブオヤジ・・・」
ばしっ!と力任せに彼女の美しく、快感に耐える顔を殴る教授。
「ご主人様と呼べ!」

何度も殴られて、血が、涙が彼女の顔を覆うようになった頃、
「あぁ・・・ごしゅじんさま・・・もっと・・・突いてください・・・」
と、彼女が敗北を認めた。
「よく言えたな。ご褒美だ・・・」
ひときわ張り切って腰を振る教授。
「あぁん!・・・きもちいい・・・いやぁ・・・・」
目は少しも気持ちよさそうではないのに、確かに体は快感に打ち震えている。
そして身を守るために早くも服従を覚えてしまった少女。教授が彼女の中にスペルマを放出し、
再び彼女の体に倒れこんだあとも、涙は止まる風ではなく、悲しそうな目をやめることはなかった。
一部始終を見ていた秋月は、「お前もどうだ」という教授の申し出を断った。
「情けない男だ。」




そう言われても、この少女を今から犯す気にはどうしてもなれなかったのだ。
秋月は、少女の「世話係」を任されることになっていた。
「おい、おまえ、お前の名前は誠だったな。」
「うぅ・・・」
はいともいいえとも答えない彼女。
「じゃあ、これからはおまんこと呼んでやる。おい、秋月、あれをもってこい。」
「・・・はい」

秋月は、さっき一緒に持ってきた道具の中から、「おまんこ」と書かれた焼印を取り出す。
アイロンを改造してこのために作られた焼印を、コンセントにつなぐ。
「さぁ、これでおまえは本当に奴隷だ」
教授は自分の手で彼女の白いももの外側に焼印を押し付ける。秋月は彼女の体を抑えることを強要されている。

「いやぁ!!」
断末魔とも言うべき彼女の叫び声が響く。しかし、そんな抵抗も力で男にかなわないこと、
悲鳴が女のもの以外のなにものでもないことを改めて思い知るだけで、しかも、
その叫びが終わったときに、足には「おまんこ」という焼印がしっかりと記されていた。

「あとは、頼んだぞ。」
秋月は、彼女をこの部屋で飼うための世話係だった。
奴隷は、セックスするとき以外、鎖につながれることになっていた。
そして、奴隷は、自殺することのないように、両手を離れた状態でつるされ、
食事も、排泄も、秋月の世話のもと、立ったまま行うことと、決められた。

「うぅ・・・」
あまりの屈辱に、人間らしい言葉を失うのも仕方がないことだった。さらに、
彼女は、セックスするとき以外でも、
常にコンセントにつながれた電動バイブをおまんこに・・・おまんこのおまんこに・・・差し込まれ、
蹂躙されることが、教授により、決定されていたのだ。




「おまんこ、気分はどうだ。」
「うぅ・・・」
はじめの2・3日は、教授の顔を見ると抵抗の意思をあらわにしてにらみつけていた彼女が、
つるされている状態からの解放を喜ぶようになるまでにはそんなに時間はかからなかった。

ずぽっ。
音を立てておまんこのおまんこに突き刺さったバイブがぬかれる。
「あはぁ・・・」
教授は鎖から彼女を解放し、へたり込む彼女の顔、左の頬をいきり立つチンポでたたく。
「どうだ、こいつが恋しいだろう。」

彼女にとっては、このときだけ、唯一人間に近い行為を許される時間。
この邪悪な「ご主人様」でも、わずかな安らぎにすがらないわけにはいかない。
「はぁい・・・ご主人様・・・」
そのチンポを両手で持ってすぐにしゃぶる彼女。彼女にとっては、
せめてものアピールの時間でもあった。気持ちよくするから、解放してほしい。
せめて、鎖からといてほしい。そういう思いを毎日フェラチオに注いでいた。

「あん・・・あん・・・」
しかし、その願いを口にしても、かなえられることはなかった。彼女に出来るのは、
少しでも教授の射精が遅れるように願うことだけ・・・
フェラチオしている間は、唯一、おまんこのおまんこに何も突き刺さっていない時間。
そんな時間を、簡単に終わらせないように、しかし、気持ちよくないと殴られるむずかしさもある。
そんな時間ですら、おまんこには幸せな時間となっていたのだった。

「いやぁん・・・きもちいぃ・・・あぁん」
ベッドの上では、すこしでもかわいくして、かわいく喘いで、次の一日を楽に過ごしたいと願うおまんこ。
両手が鎖でつながれ、おまんこにバイブが突き刺されたままなのは変わらないが、
その日の教授の気分によっては、彼女は座ることも出来るような状態でつながれることも、
両手の自由がかなり利く状態でつながれることもあった。
その程度の自由を求めて、必死で快楽に喘ぐ姿を、秋月は毎日そばで見せられていた。




1ヶ月ほど経ったある日のことだった。
「あぁん・・・いくぅ・・・」
教授がイったのと同時に高みにのぼりつめさせられる、性奴隷おまんこ。
秋月はその後始末をして、おまんこを指示通り再び鎖につなぐために、教授が部屋を出たあとも部屋に残る。

放心状態のおまんこのおまんこについたスペルマを機械的にふき取り、
いつものようにバイブを突き刺そうとすると、おまんこが秋月に聞いてきた。
「秋月さんは、おまんことエッチしたくないの?」
「なにをいうんだ・・・」
「いっつも、硬くしてるでしょ・・・おちんちん・・・」
なにを考えているのかは分からないが、まだ自由になる手を秋月の股間にのばすおまんこ。

そのとおりだった。秋月は、教授とおまんこのセックスを見ながら、いや、それだけではない。
おまんこの世話のために部屋に入るときはいつでも、チンポをギンギンに昂ぶらせていた。
そして、おまんこは教授とのセックスの最中、何度も体をのけぞらせて・・・秋月の方を見つめながら喘いでいた。
それを秋月は気づいていた。その視線に、恋をしていたのも・・・認めたくはないが、事実だった。

「君を抱くことはできない・・・」
「どうして?」
「きみは、教授の・・・」




「奴隷だから?・・・でも、それはあなたも同じでしょ?」
そういわれると、秋月はおまんこと顔を見合わせた。
「な、なにを・・・」
「だって、いっしょじゃん。おまんこはいつもつながれてる。あなただっていっつもつながれてるじゃない。」

教授に逆らうと、将来が閉ざされる・・・たしかに、将来を人質にとられた、秋月は、奴隷だった、と感じた。
「奴隷同士、仲良くやろうよ。」
そういうと、おまんこは、秋月に抱きついて、キスをしてきた。そのすさまじい快感に秋月は目を閉じ、
体を震わせて快感に耐える。

「かわいい!」
おまんこはそういうと、秋月のズボンとパンツを一緒に下ろし、フェラチオを始める。
「あぁ・・・男のちんちん・・・なつかしい・・・」
おまんこはそういったりしながら、私のチンポを丁寧になめる。
「なんかいもいけるよね・・・おまんこ・・・今日は楽しみたいの・・・」

自分も、奴隷だと、認識した秋月とおまんこの、奴隷同士のセックス・・・
「あぁん・・・あん・・・やっぱり・・・いい・・・」
「おお、きもちいい」
「あはぁ、どう、秋月さん、おまんこのおまんこ、気持ちいいでしょう。おまんこも、若いおちんちん、気持ちいい!」
女性上位で私を攻める性奴隷おまんこは、秋月が作り上げたものだ。
その美しくゆがむ顔を見ながら、罪の意識にさいなまれる秋月は、おまんこを四つんばいに転がして、
バックの体勢から攻める。

「あぁん・・・きもちいい・・・あきづきさぁん・・・おまんこ・・・しんじゃう・・・しんでもいい・・・」
おまんこは、涙を流して喘いでいた。それは、はじめておまんこがうれしくて流す涙だった。
「あぁ、どれいどうし・・・いっちゃうよぉ・・・」
本当に、幸せな絶頂を始めて迎えた性奴隷おまんこ・・・




全てが終わったあと、ふたりの奴隷は、それぞれの役割に戻らなければいけない。

しかし、そこに戻らないことを選択することも出来る。主人に対する反逆を、ふたりは選ぶことが出来る。

「それじゃあ、おれはもう・・・」
「あきづきさん・・・」
おまんこは、泣きながら秋月の方の背中にすがる。
「君の人生をメチャクチャにしてしまって悪かった。それ以上は何もいえない。」

「あきづきさんは・・・悪くない。しってる・・・今日は・・・最高だったよ」
泣き続けるおまんこに、鎖をつながず、私は部屋を出た。
「あきづきさん、さようなら・・・おまんこ・・・今日はしあわせだったよ。」

いつの間にか自分のことをおまんこと呼ぶほど、悲しい自分の運命を受け入れていた彼女が
精一杯の笑顔で見送った。秋月は、その顔を、鏡越しに見ただけで部屋を出た。
秋月は、部屋を出て、泣いた。おまんこの世話をする私が、命令のとおりに動きながらも、
せめてもの優しさですこしずつ鎖をゆるくしたり、何か食べたいものを持ってきたりするのがうれしかった、
と言っていた。そして、奴隷の仲間として、親近感すら感じてくれていた。
毎日、教授とセックスするときに、視線で秋月と交わることが出来るのがとっても幸せだったと・・・



普段鎖でつながれている彼女が、その鎖をつかって首をつっているのが発見されたのは次の日だった。
秋月は、もう、逃げるしかなかった。

幸運なことに、事件は発覚することなく、教授はどういうわけか直後に自殺し、
秋月は京都の研究所に職を見つけることが出来た。

これは、天才・秋月が若かりし頃、15年前の「失敗作」の物語である。
自殺などすることなく、自らの快楽を幸せに感じ、セックスをとことん楽しむことの出来る
精神的な強さを兼ね備えた
「芸術作品・優美子」を生み出す、15年前の物語である。
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