その日の朝、正樹は機嫌が悪かった。
林が話しかけても、何も答えなかった。
毎日、自分を愛しているふうなことをこの部屋にいるときには行動で示しながらも、
午後3時には他の女をメチャクチャに犯して、性奴隷に落とす。正樹のクラスメートを。

毎日、眠りにつくためのベッドで、悩んでしまう。
自分は一体なにものなのか・・・そして、林にとって自分はなんなのか・・・
囲われて同じベッドで眠りながら、手出ししようともしない。

林のことががすきかどうかという以前に、自分が男なのか女なのかというアイデンティティの問題よりも、
同じ女の体をもっているほかのクラスメートたちにあれだけ手を出しまくって・・・
それがたとえ仕事であるとしても・・・自分には手をつけようとしない。
それでいて自分を特別に扱うような行動をとる。

しかし、そんな葛藤をぶつけることは出来なかった。
絶対的な権力者である林にそのような行動をとることが怖かったし、
なにより自分が女であることを認めてしまうようで怖かった。なにに耐えているのかわからないが、
今は耐えるしかなかった。
そう思いながら寝て、おきたときにまだ機嫌が悪かったのがその日だった。



林は、絶対的な権力者だったが、正樹の前では一人の男でいたかった。
だから、他の少女たちとは違う、特別扱いをしていた。
でも、それなのに、彼女にはその気持ちがストレートになかなか伝わらない。
絶対的な支配者であっても、心まで支配することは難しい。

麻奈と加奈を、肉奴隷に落としたことで、建物の中の空気が変わった。
それまで処女たちが抱いていた、抵抗、そして男へ戻るという幻想は、あきらめに変わり、
そして残りの処女が少なくなるにつれ、期待にまで変化した。
次の日からの「特別性教育」は驚くほどスムースに進むようになった。
あきらめの空気と、林たち、特別性教育を施す男たちの技量の向上が、仕事の効率を高めた。

まさに、麻奈と加奈が「山」だった。自分たちが男か女かという「選択」においては、
勝負はほとんど決まったようなものだ。

粛々と進む淫乱少女の製造、快楽が全てを支配するこの世界で、
クラスメートの中でもマイノリティとなった処女たち。
残りが正樹を含めて10人となり、処女たちは戦う意思を失い、
セックスへの期待をはっきりと持ち始めた。

麻奈と加奈の次の日、午後3時に教壇に呼ばれた少女は、
男だったときにクラスで一番成績のよかった、「広美」だった。
県下でも有数の秀才は、東大へ入るべく勉学に励むはずの日常を、
性奴隷のそれへと変えることを受け入れ、いまではセックスしか知らないような淫乱少女に成り果てた。


次の日の「舞子」も成績のよい男だった。彼の評定は5段階評価でほとんど5ばかりで、
学校で唯一のK大学への推薦枠を、この2年の秋の段階でほぼ手中に収めていた。

そんなことは、ここではもはや何の意味も持たなかった。ここでは、従順な奴隷であり、
男たちに好まれたほうが、気持ちの良い思いが出来る。
いままで男の体に感じることの出来る程度の性感しか知らなかったクラスメートたちにとって、
女の体、しかも通常以上にセックスの能力と快感を高められた女の体は・・・あまりにも甘美なものだった。

正樹も、次第に「その日」への期待を昂ぶらせつつあった。
毎日特別性教育を目の前で見せられて、その場にいる自分をいつのまにか想像するようになっていた。

だが、その日はなかなか訪れない。おそらく、最後なのだろうと思ってはいたが、
そうなると、他の女にあれほど激しく交わる林が恨めしく思えてくる。

だから、機嫌の悪い時間の割合が増えていた。林も、そんな彼女をもてあます。
粛々と特別性教育が進むようになると、正樹に関わる時間も増える。だから、優しくしているつもりだった。

でも、この間まで男だったとはいえ、17歳の女の子の心は難しい。
自分と対等な恋人として扱おうとするからなおさら難しかった。
正樹は林の目線が自分と同じところにあることを感じていたが、
同時に支配者としての彼を無視するわけにもいかない。


林が未だに正樹に手をつけないのは、
まさに彼女が自分のあこがれの少女を生き写しにした存在だからだった。
そのほかの少女たちと同列におくことを彼は許さなかった。

正樹にとって姉、「美奈」が天使であったように、今、林にとって正樹は天使だった。
侵してはならない神聖な存在だった。
その天使を、しかしいつかは肉奴隷に落とすときが来る。
林は最後に楽しみを取っておくつもりだった。そして処女のうちから手元に置いた。
そのことで、二人は、特別な関係を築き、それゆえに齟齬も生まれる。

「君は僕の天使だ」などと歯の浮くようなせりふを面と向かって言うことの出来ない性格の林だから、
なおさらだった。

一昨日、昨日と、残った処女たちの中でもとりわけ気品のある「奈那子」と「友里」の二人が、
続けて淫乱少女の仲間入りをした。囚人服を身にまとっても、
生まれ持ったかのような上品さがあふれ出すような奈那子はその上品さをかなぐり捨てるように
最初のセックスから喘ぎ狂った。

「あはぁ・・・ん・・・きもちいい・・・です・」
四つんばいになって背後から犯されながら、クラスメートたちに、
官能に浸る無防備な顔を晒した。160センチ代後半、女性としては長身の、
しかし驚くほど細い腰周りを支えるしなやかな脚・・・その間からぽた、ぽた、と愛液が垂れているのが、
前のほうの席に座っていた処女たちにも確認できた。
淫靡なその情景は、処女たちの快楽への想像力をふたたびかきたてた。

「ふ・・・ん・・・くふ・・・」
深窓の美少女といった形容がぴったりの友里は、その上品な雰囲気では奈那子にひけをとらなかった。
しかし慎重派150センチそこそこで、麻奈や加奈と並んだときには、
少し地味な印象を受けるが、胸は双子よりも豊かで、カラダ全体が男の欲情をそそる、
ふくよかでありながら、無駄な肉などどこにもない、「やわらかな」少女だった。


その印象のまま、快感を心のなか、カラダのなかに押さえ込むように、
クラスメートたちの前では自制的に喘いでいた。
はちきれんばかりに、感情をあらわにした喘ぎ声でもだえ狂うようになるのは、
正樹の目の前でいつものように行われた「特別性教育」のときだった。

のこりの処女は10人になった。まだ正樹は処女のまま。
曖昧な立場にあることの不安が、正樹をすねさせる。

「おい、それ、とって。お塩。」
朝食の席で、林がそう頼む。機嫌のわるい正樹は無視する。
「・・・もういいよ。」
林はあきらめて、味のしないゆで卵を丸ごと、口の中に突っ込んだ。

教室に向かうとき、まだ機嫌の悪い正樹は、林と眼をあわせようともしなかった。
部屋の入り口で・・・そんな正樹に腹を立てたのか、林はその態度をとがめた。
「いい加減にしろよ、黙ってたら何もわからないだろ!」

なにを考えているのか、なにが不満なのかわからない林はそのストレスを正樹にぶつける。
急に怒鳴られた正樹は、少しビクンとしたが、それでも何も答えようとせず、あさっての方向を向く。

その正樹に、初めて林が手を触れた。腕をつかんで強引に体を引き寄せ、
おびえた目の正樹のあごを持ち、こうすごんだ。
「いい気になるなよ。お姫様だと思ってんじゃねえぞ。
お前なんか、今すぐにも奴隷に出来るんだからな。そうなれば、お前が機嫌を曲げても・・・」
そこまでいうと、その手を離した。


林はそのままひとりで歩いて教室へと向かった。
初めて正樹にさわってしまった。そして、あのように切れてしまったことが、なんとなしに悔やまれた。

正樹は、初めて林に触れられたことのどきどきと、
「犯される」かもしれないことへの恐怖をはじめて具体的に感じて、
言葉を発しないのではなく、何も発せない状態で、
ただいつもの廊下を事務的に通って、教室へと向かった。

初めてのコンタクトが、こんなふうだとは・・・正樹に芽生えていた乙女心の幻想は瞬時に費えた。
ゆれていた正樹の心が・・・混乱と呼べるレベルまで達しようとしていた。

授業中、上の空であの朝のことばかり考えていた。
自分を責める心と、林を信じられないという心がせめぎあう。
女として、林を信じられなくなれば、自分を女として定義し始めたその意味が薄れていく。
彼女の中で、この建物の中での一般的な向きと違う方向に、心は進みだしていた。

午後3時、数学の授業が終わると、いつものように儀式が始まる。
林が教室に入ってきて・・・誰の名前を呼ぶのか、全員の、とりわけ処女たちの注目が林に集まる。
一頃は、自分の名前を呼ばれないように・・・しかも目立たないように、
顔を伏せたり、机の下で合掌したりする者が多かった。

今は違う、ほとんどが、「呼ばれたい」願望をどこかに持っていた。


「藤田正樹」
林がそうつぶやいた。
わが耳を疑ったのは、正樹だけではなかった。処女のまま最後まで残されるのだろう・・・
それはほとんど既成事実のように、全員が感じていた。

「聞こえなかったのか?藤田正樹。」
あっけにとられた正樹は、返事を忘れていた。
「は・・・はい。」
ふらふらと教壇へ歩いて向かう正樹に、全員が注目する。うらやましいという目、
ねたみのまざった・・・ずっと林に囲われ、処女の中で特別扱いされ、そして自分よりもはやく・・・
そう思う処女たちの恨みを買いかねない。そしてこの意外な人選は、
ほとんどのクラスメートにとって驚きだった。

正樹自身、心の準備が全く出来てなかった。
自分の名前が呼ばれたことが信じられないというふうに足取りも思い。
最初のうちに呼ばれた、恵麻やさとみの足取りを思い出させる。
教壇にたどり着いた正樹は、覚悟を決めることができていなかった。
だが、林の手が彼女の肩に触れると、握りこぶしをつくって、覚悟した。
林は、まず正樹を抱き寄せて、キスをした。長身の林に抱きしめられ、
155センチの正樹は足が力はなれる。強烈な、濃厚なディープキス・・・
いきなり、口の中を快感が支配した。林の舌が正樹の下に絡み・・・口の中を蹂躙する。
正樹は空中に浮かんでその握ったこぶしをいつのまにか開く。
細い体が弓なりになる。目を閉じて・・・手を林の方に回して、
その濃厚な口付けに翻弄される。キスが終わると、教室に運び込まれたベッドに転がされる。

強烈なキスの後味は、覚悟を、期待へと変化させ、
カラダはそのときへの準備を始めている。
セーラー服のスカートの中に林の手に伸びて、軽くその秘唇に指が触れたときには、
じんわりと濡れているのが正樹にもわかった。



その瞬間、ニヤリと林が笑ったのを、目を閉じて快楽のときを待つ正樹は見ることが出来なかった。
なにかをたくらんでいるような笑いを。
そして、パンティが下ろされると、スカートをたくし上げた林は、
正樹のおまんこに顔を近づける。

正樹はその吐息を股間に感じると、キスに続いて、
与えられる快楽に浸る心の準備を済ませた。
林は、両手でそっと正樹の足を開いて、顔を股間にうずめる。

「あぁ・・・ん」
首を傾けて、正樹は喘ぎ声を漏らす。
林の舌が割れ目に触れて、あふれ出す汁とキスを交わす。
そのまま、少し上のほうへ向かう林の舌が、正樹のクリトリスを探し当てて、優しく刺激を始める。

「ぁ・・・いやぁ・・・」
突然の出来事だった。しかし、もう林への不信はどこかへ行ってしまった。
この気持ちのよさ・・・気持ちよく沈めてほしい・・・堕ちてゆく自分を受け入れることが出来る。

長く、濃厚なクンニリングスを受けて、カラダをくねくねとのけぞらせながら、
正樹は感じている。林の手は、正樹の胸に伸びる。
ブラジャーをずらしてもまれる、決して大きいとはいえない正樹の胸は、
それでももむととてもやわらかい。

絹のような傷ひとつない、透き通った白い肌が、服の下でピンク色に染まっていく。
そのピンク色の肌が、顔を上に移動させる林によってあらわになる。

「あぁん・・・ぁん・・・」
胸をすわれると、それはそれで別の快感が正樹を襲う。股間には林の手が移動して、正樹を刺激し続ける。

いつもとおなじだった。正樹のカラダは、このときをずっと待ちわびていたように
男からの刺激を悦んで受け入れ、反応する。


「あは・・・ぁん・・・うぅん・・・」
そして、スカートを脱がされると、下半身が全てあらわになる。
その状態で上半身を抱き起こされ、バンザイの状態になり服を全部脱がされ、
ブラジャーもはずされた。
林は、目の前にその全てをさらけ出し、
目を潤ませて自分を求めるその「天使」に激しい欲情を覚えた。

目が、林を求めている。林は自分の服を脱いで、パンツだけになると、
すでにテントを張っているトランクスの中心を指差した。
フェラチオしろ、という意味だった。その指示をうれしくさえ感じた正樹は目を潤ませたまま、
笑顔を作って、パンツの上から林のチンポの形を確認するように触れる。

「ふふ・・・せんせぇ・・・硬い・・・」
立派な林のチンポをパンティの上から握る。上
目遣いで林の顔を見ても、林は笑ってはいない。飽くまで支配者として振舞っている。

はやくしろ、と目で促す林のパンツを下げる。
全て脱がすと、左手で、これから自分を肉奴隷に落とすであろうチンポをいとおしそうに少しこする。
男だった・・・今でも半分は男のつもりの自分が、こうしてチンポを目の前にすると・・・なぜか感慨におそわれる。

「早くしろ!」
今度ははっきりとそういった林に一瞬ビックリした。すぐに正樹は口に林のチンポを含む。

笑顔のまま、林のチンポを口に含む。授業で教えられたように、
そして、自分が男だったときの知識をもとに、口でピストン運動を始める、
太く長い林のチンポは正樹の小さな口をいっぱいにした。むっとした感触がひろがる。
舌が蹂躙したときよりも、より、陵辱の感触が大きい。
それが、心地よい。正樹は、いま、完全にオンナだった。淫乱少女の一歩手前だった。

上目遣いで林の顔を見つめる。林は快感に耐えながら、正樹を見つめ返す。
舌を使って先っぽをなめていると、



「もういいぞ。」
そういわれて、口を離す。正樹の口から、チンポとの別れを惜しむように糸が引かれる。
口を離れたチンポを目にすると、これから始まる、処女との決別の瞬間への期待は頂点に達した。
林に抱かれるのを待つ正樹に、信じられない出来事が襲い掛かった。

「ご苦労だったな。藤田。もう服を着ていいぞ。」
「へっ?」
耳を疑うような一言。確認を求める間もなく、林は自分に背を向けて、真ん中に立った。
「筒井正人」

別の名前を呼んだ。状況が飲み込めない正樹は、呆然とするばかり。
「ほら、服を着て席にもどれ。」
林の言葉の意味がわからなかった。

「どうして・・・」
正樹は切なげに目を潤ませ・・・裸のままへたりこんで、そう聞く。
「おまえの役目は俺のチンポを立たせることだけだ。ご苦労だったな。」
なにか、林が目で合図すると、男が二人寄ってきて、座り込んだままの正樹を立たせる。
「まって・・・自分で立てる。」
ガッカリしながらも、何とか自分でたって、服を着て・・・席に戻る。
悔しさでいっぱいだった。また処女を失うことがなかったばかりか・・・その期待だけを与えられて、
自分がやったことは、他の女が抱かれるその準備だけだった。

「ほら、筒井、早く来い!」
顔がちいさくて、ショートカットのにあう、背が高い美人の筒井正人は、
さっきの正樹と同じように前戯をうけ、「成美」という名前を授けられ、
そして、林のチンポを入れられて、処女を喪失した。
正樹は、ファーストキスを奪われ、クリトリスをいじくられ、
胸をなめられ、フェラチオさせられて・・・それだけだった。
ひとりで興奮していた自分が・・・情けなかった。バカみたい・・・そうおもうと、自然と涙が溢れ出した。


林にとってはここで「天使」の処女をまだ奪わずにおくことで、
その「天使」を精神的にも支配しようとした。
正樹は、処女喪失の願望を顔にはっきりと見せた。それは、弱みになる。

このまま、処女のまま、淫乱少女たちと同じような奴隷に落とすことが出来れば・・・
そんな悪魔的な願望が林にはあった。
見せ付けるように、成美とセックスした。
成美が、痛みと戦い、快感を得ようと努力する間、
林はずっと「天使」にそれを見せ付けるために腰を振っていた。

それは、いつものように特別性教育を施すときも同じだった。
完全におあずけ状態の正樹・・・成美はその正樹に勝ち誇った表情をしながら、
肉奴隷に落ちていった。林は、その光景を作り出したことに満足していた。

正樹にとって、機嫌の悪かった朝の・・・けんかの代償が、これだった。
絶対的な支配者である林にとって特別な女である、天使である正樹・・・
その特別さゆえに、特別扱いを受けて、いい思いもした。しかし、苦しみのときが始まる。

ほとんどの残りの処女たちも、あと一週間もすれば、
いやでも天国に行くことが出来る。この次の日から、
もう今までのような掃除などの雑用も、処女たちの仕事ではなくなった。
あとは、天国へ上るその日が早いか遅いか・・・ただ待つだけだった。

ところが、正樹にとっては、突然地獄の日々が始まることになった。
陵辱を受けつつも、処女を奪われることなく、天国へもいけない。
林の「天使」は処女のまま、林の性欲を高潮させるためだけの「道具」として扱われることになった。

部屋に帰ると、そこはもう、正樹にとって安らぎの空間ではなくなっていた。
正樹は、今まで着せられていた洋服も全て取り上げられ、処女たちの囚人服でもなく、
日常を、コスプレと呼ぶべき扮装で過ごすことを強いられた。
そして、処女を奪われることのないまま、強圧的な林に、服従を強いられることになった
。一度裸にして、クンニをして、フェラチオまでさせた「天使」を天使のまま、服を着せておくことなどない。


林は、徹底的に正樹に屈辱を与えて、たまに優しくして・・・そして、自ら望んで・・・・処女を奪う前に、正樹を肉奴隷に仕立てる計画だった。
いままで、甘い顔をしすぎた。林はそう反省していた。
屈辱を与えることで、自分の立場を理解させる。それが目的だった。

正樹は、いきなり、メイドのコスプレに猫耳までつけさせられた。
林にそのような趣味はなかった。ただ、酔狂だった。そして、必要以上に幾重にもなっているスカートの下には・・・下着をつけることすら禁じられた。

あとはひたすらこの部屋の中で経験したものは、地獄だった。
「ちょっと来い。」
林に呼ばれると、正樹は逆らうことをしない。後が怖いからだ。
ソファの前に来ると、まず、ひざまずくように要求された。
「そのうっとおしいスカートを捲り上げろ。」
正樹は・・・それでも少し期待してしまう自分がたまらなくいやだった。
だが、もちろんその命令が処女喪失に結びつくことはなかった。

「そしたら、その場に座って、お前のガキのおまんこをこちらに向けろ。」
「は・・・い・・・」
その命令にただ、従う。ぺたんと座り込んで、腰を浮かせるようにして、林によく見えるようにする。
「ふふ。いい眺めだな。ガキのくせに、いっちょ前に濡れるんだな。」
「そん・・・な・・・」
酷い、と正樹はおもった。だが、確かに、林に見られることで、それだけで正樹の体は勝手に、
男を受け入れる準備を始めてしまう。正樹の意思と関係なく。
「気持ちよくなりたいか?」

「は・・・はい・・・」
正樹は、恥も外聞もなくそう答える。わずかな期待・・・そんなことはありえないとわかっていても、
その場で処女をささげることを内心の奥深くから望んでいた。
正樹は、やはり、林が好きなのだ。どんなにひどいことをされても・・・理屈では説明できない恋心が、
正樹には根付いていた。
「それじゃあ、これをつけてやる。」



林がそう言って取り出したのは、振動でオンナに快楽を与える大人のおもちゃ、ピンクローターだった。
「あぁん・・せ・・・せんせぇ・・・」
ノーパンのまま、正樹のクリトリスは林の指で上手にむき出しにされて、
そこにピンクローターが当てられた。処女のアソコにローターがゴムで固定された。

ちょうど、パンティのかわりにゴムつきのローターをはかされたような状態だった。
「あ・・ぁは・・・はぁ・・・ん・・・」
股間から全身に観応がは走り抜ける。

「ふふ、気に入ったみたいだな。今日はそのままずっと過ごすんだ。」
「イ・・・あはぁ・・・イや・・・ぁん・・・そんな・・・ぁん」
拷問、そんな言葉がぴったりだった。
正樹は、その先、体力の続く限り、もだえ続けた。
林に、うるさい、といわれれば、黙るように努力した。それでもたまに嗚咽が漏れる。

リモコンで動くそのローターは、ときたま、林の握るスイッチで動きが止まる。
そして、気まぐれなタイミングでまた動き始める。
正樹にとっては、林に、全てを奪われた気分だった。
処女を奪われる前に、この状態ではなにから何まで林に従わないわけにいかない・・・
「おい、お前、仕事をやる。」

「はい・・・ぁあ・・・ん」
ローターにスイッチの入ったまま、一つの命令を受ける。
「セックスしたくなった。今からさとみと典子を連れて来い。」
「は・・・はい・・・ぁん。」
「もちろん、その格好で行くんだ。」


それだけは・・・という思いで顔は紅潮した。クラスメートたちにこの痴態を見られるのだけは・・・
しかし、林の命令に逆らうわけにはいかない。正樹は苦しそうに、ゆっくりと、歩き出した。
「はぁ・・・ぁん・・・」
どうしても、一歩歩くごとにクリトリスに刺激が走って、エッチな気分も、とろけきった嗚咽も、
そしてあふれ出る汁も止まらない。歩き出したその場所から、
帰り道を記すかのように、ぽた、ぽた、と一滴ずつ廊下に汁をたらしながら、正樹は歩いた。

さとみと典子は、運良く同じ部屋にいた。
「なに、その格好?」
「ちょっと、みんなみてよ、この情けない姿。きゃははは。」
美里とユイカが最初にその部屋に入ってきた正樹を見つけて、
乱交の行われている快楽の宴は、一瞬中断した。
猫耳までつけたメイドの格好に、一同が爆笑した。

「先生が・・・さとみと・・・典子を連れてくるように・・・あぁん・・・」
その不自然さを見て取ったリサが、正樹に駆け寄って、スカートをめくり上げた。
ぶーん・・・そんな音を立てて正樹のクリトリスを支配・・・
正樹の体も心も支配しているローターがあらわになった。

「いや・・・ぁ・・・ぁん」
顔から火が出るほど恥ずかしかったが、
それでも止まってくれない喘ぎ声が、情けなかった。
「はいはい、さとみと典子ね。ねぇ、さとみ、典子ぉ。」
林に召される二人に、羨望の目が注がれた。うらやましい。そんな感じだった。
正樹への嘲笑とともに。
正樹は、初めて淫乱少女たちが普段の放課後どんなことをしているのかを見た。
彼女たちは、完全にオンナの体に溺れているようだった。


男だったことは完全に過去になりは手、もう、男に戻ることなど考えていない。
この先の運命が定かではない彼女たち、刹那の快楽に溺れる続けることをだれが攻められようか。
しかし、やっぱりショックだった。

心のどこかで最終的な抵抗を考え続けている正樹には、彼女たちの姿はショックだった。
「あ・・・ぁん・・・」
理性が思考を続けようとしても、すぐに機械の力がそれを強制的にストップさせる。

「さて、案内してもらおうかな?メイドさん。」
「は・・・はい・・・あぁん・・・」
ゆっくり歩くことしか出来ない正樹は、さっき残してきた水滴の残る道を帰る。
そんなことを気にする余裕もない。

「もっと早く歩けないの?」
「道もわからなくなるんだね。正樹のバカは。」
特別扱いを受けていた正樹への鬱憤が、噴出するようだった。
さとみと典子の嘲笑に耐えながら、全身に走る快感に耐えながら、林の待つ部屋にたどりついた。

この部屋に他の女が呼ばれることは、今までなかったことだ。そのことも正樹にはショックだった。
ローターに支配されて、思考もままならない中でも、ショックと感じた。
「よくつれてきたな。それ、ごほうびだ。」
部屋に着くなり、正樹はへたり込んだ。そんな正樹の目の前に、林は勃起していないチンポを差し出した。
「は・・・はい・・・」


唯唯諾々と、その意味を悟り、手で林のチンポを握る。生涯二度目のフェラチオを開始する。
「うぐ・・・んぁ・・・はぁ・・・」
ローターが止まるわけではない。そんな中で、正樹は林に怒りを説いてもらいたい一心で、
懸命に口を、唇と舌をフル稼働して、そのチンポを大きくする。

むっとしたにおいが口中に広がる。処女のままということは、
体にもまだ「男」が残っているということなのだ。正樹たちの体は、処女を奪われたときに、
淫乱少女としてのスイッチが入るように出来ている。そうなると、
男の体臭は苦にならなくなる。しかし、今の正樹には、まだそのにおいは、嫌悪の対象でしかなかった。

それでも、正樹の口の中で、むく、むく、と林のチンポが成長する。
男と女の間を揺れ動く正樹の精神は、フェラチオ自体を苦痛と感じても、同時にそれが、幸せと感じてしまう。
「んふ・・・ぁん」
喘ぎ声を漏らしながら、その行為は続く。
しかし、しばらくすると、林は一方的にチンポを抜く。
「もういいぞ。お前は、そこに立ってみていろ。」
そういうと、さとみと典子のほうへ2,3歩歩いて、二人の肩を抱き、ベッドへといざなう。
二人がいつも寝ているベッドで、林は他の女と3Pに及ぼうとしている。

そこは、体を介さずとも二人が愛を語り合った、愛の巣のはずだった。
正樹の少女としての聖域だった。切ない乙女心はなおもずたずたに切り裂かれてゆく。
「あぁん、せんせぇ・・・えっちぃ」
さとみが、かわいらしい猫なで声を上げる。林はさとみとキスをして、典子はフェラチオの続きを命じられる。
「おぉ、さすがだ、藤田とは比べ物にならないな。」
そう一言口にした林に、
「処女と一緒にしないでくださぁい。」
そう答える典子。

正樹は、しかし、命じられたまま、部屋の隅っこに立って、メイドの格好のまま、
体中に走る快感に耐え、その行為を見守ることしか出来ない。地獄の、始まりだった。




「おれ、それでもやっぱり男に戻りたいな・・・」
正樹の親友、翔太は、今は笑顔がとってもよく似合う、さわやかな印象の美少女だった。
カラダには、ものすごい特徴があるわけではない。クラスメートたちの間では、だが。
黒髪に黒く丸い目が印象的で、
160センチくらいの、普通にいそうで、なかなかいない、そんな美少女だった。

今、正樹は授業のときもコスプレを強要され、場合によっては休み時間のたびに着替えを要求された。
昼休み、翔太と二人で話していた正樹は、時代を感じさせる、綾波コスプレに身を包んでいた。

「うん・・・」
青色のかつらをかぶらされた正樹がそううなずく。
ただ、相槌を打っただけだったが、「男に戻りたい」などという願望を、
口にする翔太の無防備さに驚く。
目を丸くして口を半開きにする正樹を見て、正樹は続けた。

「もうさ、こんなこと言っても、いつ林に犯されるかには影響ないんじゃないかな。
たしかに、セックス、気持ちよさそうだし、やってみたいし、男に戻れても、帰る家もない。
それに無事に帰れるとも思えないし・・・だから、ただの無意味なつぶやきだよ。
こういうのを、白日夢、っていうのかな。」


翔太は、この状況の中で自分たちの置かれていた立場を冷静に分析してみせた。
自分のそして自分たちの運命・・・それはもはや受け入れるしか選択肢のない現実だった。
だからこそ、男に戻るという、願望を「夢」として持ち続けている、そういう意味だった。

「ほんとに、一ヶ月前にはまだ男だったのに・・・みんな変わっちゃったし。」
変わっていないのは、翔太と正樹の親友関係・・・それくらいのものだった。
特別扱いを受けていたときの正樹にも、今、地獄にいる正樹にも、同じように親友として接する翔太。

他の処女たちは、正樹を腫れ物のようにしか扱わない。
正樹と親しくすることでどんなアクシデントに見舞われるかわかったものではない。
それでも、翔太は別だった。それは、少年だった正樹が、突然少女へとその姿を変えられ、
林に異常な扱いを受けても・・・変わらない、ずっと変わらない、そう思えるものだった。
本当の親友、そう呼ぶにふさわしい存在だった。

正樹の感情は、男と女の間を揺れ動いていた。
この世界が地獄へと突然変貌したあの日、夜までずっと彼女の体を支配していたピンクローターは、
寝る時間になってようやくそれをとることを許された。

快楽というよりも深い苦痛から解放された正樹は、心の底から安堵を覚えた。
しかし、不思議なものである。
何時間もの間、ローターに支配された正樹の体は、それを奪われたときから、喪失感を感じてしまっていた。
しかも、寝るのは林と、淫乱少女たちのセックスが行われた、彼女にとって聖域だったベッドである。


典子やさとみの香りが残るそのベッドは、それ自体正樹にとって屈辱だった。そのうえ、なぜかカラダは快感の源を失ったことで、うずき始めた。
「はぁ・・・ん・・・」
正樹は、林の目を盗んでオナニーした。
しかし、林の目に留まってはまずい。長く続けることは出来なかった。
そうするとうずきは止まらない。

電気が消されて、林が隣で眠りにつく。
正樹は、どうすればそのうずきから逃れられるかを知っていた。だが、実行できなかった。
林に向かって、一言「抱いてください」と、そう請えば・・・
どのような形かはともかくそのうずきを鎮めてくれるだろう。
だが、それが出来なかった。
その一線を守らせたのは、男としてのプライドだった。

どれだけカラダに女性としての快感を与えられても、処女を奪われるまでは、彼女は完全に落ちない。
彼女は、依然として、「男」なのだ。体が女のものであるだけの・・・すこしずつ女性に順応しているとはいえ・・・
この建物の中では処女はまだ「男」なのだ。

だから、男を選択するココロはまだ生きている。
快楽を求めながらも、正樹の中に「男」が復活しつつあった。
そして、林に奴隷として扱われている正樹の最終兵器が、それだった。
彼女が、最終的に「男」に戻ることを選択すれば、林は、約束の上では、
彼の天使である「美奈」も、そのほかの淫乱少女たちも失うことになる。
だから、「男」としての心は、正樹にとって、林に対抗する唯一・最終・究極の手段だった。

そして、その気持ちを、翔太の一言が高めた。
男に戻る、その願望はきっと処女全てがまだ持っているし、淫乱少女たちの心にもどこかに残っている・・・
そう、正樹はなんとなく信じていた。その最終兵器があればこそ、地獄のような陵辱の毎日に耐えることが出来た。


あの日から3日が経過していた。
2人の処女が、淫乱少女に変身していた。

直美と菜穂の二人は、二人とも長くて綺麗な髪を持つ、やや長身の美人だった。
胸は直美のほうが大きいが、菜穂は顔も小さく、細い体でも魅力を感じさせた。
長い黒髪のよく似合う美人は、それだけでも気品を称えている。
しかし、二人とも、ほとんど抵抗することなく処女をささげ、
その長い髪を振り乱しながら痛みと快感をそのカラダ、全身で感じ、表現した。
そして、特別性教育もすんなりとすすみ、肉奴隷へと落ちていった。

問題は、正樹の扱われ方だった。
その二日間、正樹は、午後3時にやはり教壇に呼ばれ、林のチンポを立てるための道具として扱われた。
「ヘタクソ。もっと気持ちを込めてしゃぶれ!」
「そんな舌使いで気持ちよくなるか!」
と罵倒されながら・・・
涙を流しながら林のチンポを・・・それでも優しく、気持ちを込めて奉仕した。
涙だけでなく、別の液体も正樹の体は分泌してしまう。
フェラチオしているだけで興奮を感じる「女」としての正樹と、普通にチンポをなめることに嫌悪を感じる、
「男」としての正樹が、彼女の中に同居していた。

特別性教育の場でも同じだった。今処女を奪ったその少女の体の中から出たままの、
チンポをしゃぶってふたたび大きくさせられた。
それでも・・・正樹は林の命令に答えてしまう。処女でありながら、性奴隷として扱われる正樹・・・
強靭な理性が、彼女の心を何とか支え、平常とはいえないまでも、気力を失わずにすごせていた。


そして、基本的に林とずっと一緒にいる放課後・・・ほかの女を次々と抱く林・・・
ただ突っ立ってみているだけだった正樹は、いつからか、
林の淫乱少女たちの行為に「参加」させられるようになる。
ただし、淫乱少女たちのおまんこをなめる道具として・・・・であった。

林の手がふさがっているときに、次の相手のアソコをぬらすための行為を「準備」、
林のスペルマまみれになったおまんこを洗わなくてもいいくらいきれいにすることを「掃除」という。
林は、そうやって正樹が「準備」あるいは「掃除」した淫乱少女のおまんこをひときわ愛した。

やはり、彼にとっては「美奈」がアイドルであり、その体とつながり、
直接の性奴隷として扱うその日がくるまでの間も、天使といやらしい交わりをしていたかった。
「美奈」の唾液交じりのおまんこは、それだけで気持ちよさが違う気がした。
しかし、そんな気持ちはゆがんでしか伝わらない。正樹は、自分が女として扱われないこと・・・
道具としてしか扱われないことが、とても悲しかった。

「ヘタクソ!もっと心を込めてよ」
「くすくす・・・」
淫乱少女たちは、「準備」のときに正樹をヘタクソ、と罵倒した。
それを横から笑う声も聞こえていた。なにを笑われているのか、正樹にはわからず・・・
それだからこそ、負けん気を発揮してしまった。
正樹は、すこしずつうまいクンニリングスを覚えていった。
準備のときはともかく、淫乱少女たちも意識を朦朧とさせている「掃除」の時には、
「あぁん・・・とってもいい・・・」
そんな「お褒めの言葉」ももらえるようになった。
だが、気づく。そんなことをうまくなっても、自分が人として認められるわけではない。
道具として、すこし性能がよくなっただけにしか淫乱少女たちには見えていないと・・・


林と二人きりになったときに「抱いてください」の一言が言えれば、解放される。でも、やっぱり言えなかった。
女としての恥じらいではなく、男としての最後のプライドが、正樹の解放を阻んでいた。

そんな「地獄」で味わっている苦痛を、親友の翔太に打ち明けていた。
翔太は、そんな正樹のために何もしてやれないことがつらかった。
「俺に出来ることなんて・・・こうして話を聞くことだけだな。」
力の弱い処女たちの悲しさだった。
こうして、男として親友と話すのも、これが最後になるかもしれない。
この会話も、きっと何らかの方法で監視されているだろう。翔太との別れになるかもしれない。
たとえ、名前が変わって、淫乱少女に落ちても、親友関係は変わらない、と信じてはいるが、
親友関係そのものが変わらなくても、なにかが変わってしまうだろう。
昼休みのわずかな時間でも、男の上に乗ってよがり狂うクラスメートの声が聞こえている。

「あぁん、あぁん・・・はぁ・・・」
二人の会話の中断した間に、その喘ぎ声が割って入る。
一瞬、二人がこれからたどる運命を否応なしに認識させられる。
「俺たちも、ああなるんだろうな。くやしいけど・・・」
はかない運命だった。早いか遅いかの差で、翔太はもうすぐ淫乱少女になってしまうだろう。
そんなふうに悔しがる翔太に、正樹は一言も声をかけられなくなってしまい、
切なげに目を伏せるだけだった。目が合うと、泣いてしまいそうだった。


そして、午後3時。
教壇にまずは正樹が呼ばれ、林にフェラチオさせられる。
正樹は何も考えないように、黙々と作業をこなした。
林の罵倒にいちいち応えることすらしなかった。いろんな感覚が麻痺していた。

この日も、翔太が指名されることはなかった。
「ひかり」と名づけられた少女は、観念したように、自分から足を開く。
無意味な抵抗よりも、従順さを示すことで、一瞬の苦痛をも緩めようとする。
苦痛に絶えず晒されるのは、正樹一人だった。

すんなりと特別性教育が終わると、これもいつものように、正樹はコスプレを命じられ、
処女でも受けることのできる性的拷問を受ける。
この日は、どこから呼んできたのか・・・その道の男が正樹の体を縄で縛った。
プロの技で亀甲縛りを施された正樹は、その上から、水玉のワンピースを着せられた。
季節に似つかわしくない、夏服は、コスプレとは定義できないものだったが、
夏服の薄さ・・・そして露出の適当さ・・・下着もつけずに縄と体の上は直接ワンピースだったから・・・
ワンピースの上からでも、正樹が縛られているのははっきりとわかった。
服と肌の間からもれて見える縄がひときわ淫靡だった。

「ふぅん・・・あぁ・・・」
その格好のまま、正樹は双子の一人、加奈と、夕美子を呼びに行かされた。
この建物の一角、淫乱少女たちがその狂った宴を繰り広げる場所までは
普通に歩いても2、3分かかる距離だった。
その距離を、両手をも縛られ、自由の利かない正樹が歩く。



「あぁ・・・はぁ・・・」
動けば動くほど、正樹の体を縛る縄は、性感帯を攻撃するように体中を締め付ける。
股間の割れ目にそっている縄は・・・一歩歩くごとにクリトリスを刺激した。
そして、全身の敏感な部分に容赦なく刺激を与え続ける。

「はぁ・・・ん・・・」
いつものように、下着を着けない正樹の歩いた跡には、いやらしい汁がたれていく。
そんなことを気にする余裕がない正樹。
しかも、帰り道には、その跡をクラスメートにはっきりと見られる。
初めて呼ばれる彼女たちは林の部屋の正確な位置を知らない。
だが、正樹の案内は必要なかった。正樹のたらしてきた汁をたどれば、その部屋にたどり着く。

そして、林を「準備」したあと、クラスメートたちの交わりをじっと見つめ続ける。
その間も・・・ひとり切なく体を悶えさせる。
正樹の目の前で痴態を恥ずかしげもなく晒すクラスメートたちは、
どの面々もいずれ劣らぬ美少女であると同時に、完全な肉奴隷だった。

林に求められれば、肛門すらなめた。林は、そんな美少女たちを支配する快楽に浸り、
淫乱少女たちは、カラダを貫かれるとそれだけで幸せなのだ。
別世界の悦楽・・・正樹にはまだ理解できないその世界。

ついこの前まで、もっとも身近な存在だった林が、いつのまにか遠くに行ってしまった。
翔太とあえなくなる放課後は、まさに地獄としか形容し得ない時間だった。
強制的にカラダに与えられる快楽も、慰めになるものではなかった。


そんな中で、処女のままでも、体が女性としての快楽を徐々に深く刻み込むのと逆に、
意識の中での自分は、どんどん男へと回帰していった。
今の正樹には、自分が女であること自体が、苦しみでしかなかった。

いま、「勝負」のときが訪れれば、絶対に勝てる自信があった。
だが、その時はなかなかやってこなかった。

翌日からも同じ扱いを受ける。
もはや、待ちかねたように処女を奪われていく残りの処女たち。
「沙智子」「京香」「りえ」次々と名前を与えられては肉奴隷へと身を落とす。
残った処女はこの時点で4人。正樹と、翔太はまだ残されたままだった。

正樹が特別扱いを受けられなくなり、処女のまま性奴隷のような扱いを受けるように那手から、
毎日、正樹と翔太は昼休みを二人きりで過ごしていた。
その会話の内容は、他愛もないものだったが、
毎日、最後には目を合わせて、別れの言葉のかわりとするのがならいだった。

いつ、彼女たちのどちらか・・・とくに翔太が、淫乱少女の仲間入りを果たすのかは、わからなかった。
毎日が、最後の覚悟だった。

囚人服に身を包んでいるのはもう、3人で、もうこここまでくると今日か明日かとその心の準備を固めていた。
もう、いつでもよかった。翔太ですらも、もう、早く肉奴隷に落ちてしまいたかった。
処女の日常は退屈すぎて、淫乱少女たちの快楽に浸る毎日が魅力的に思える。

だが、その翔太も、最後の二人まで、待たされることになる。
「瑠美」「里穂」・・・つぎつぎと正樹がしゃぶって大きくしたチンポの生み出す快楽に落ちて、
そのステータスを淫乱少女へと変え、処女を奪われるときに脱がされた囚人服を着ることは二度とない。


「里穂」が特別性教育を終え、初めて快楽の宴に参加し、
とどまることを知らない快楽の波にその身をゆだねている頃、
囚人服に身を包む唯一の処女、翔太は眠れない夜をすごしていた。

確実に、正樹とも別れのときがやってくる。自分がこうやって男としての意識を保ち続けていられるのも、
確実に今日が最後だ。そう思うと眠れなかった。
親友との別れを明日に控えた正樹が、地獄から解放され、林と同じベッドで眠ることを許されたのは、
午前1時を回ろうとする頃だった。

悶々とした気持ちを、抱えて、この数日何も林に言えなかった、
不満を表すことも出来なかった正樹が、ベッドの中で、林に話しかけた。

「ねぇ・・・せんせぇ・・・」
まるで恋人だった頃のように、甘えた声で話しかけてみた。
林は驚いたように、眠かった眼をぱちりと覚ました。
「ん?どうした、藤田?」
「・・・・・・」
正樹は言いたいことがたくさんありすぎて、口ごもってしまう。
「どうした?言いたいことがあるならなにか言えよ。」
林もこのときを待っていた。
正樹が、自分から女を選び、淫乱少女へ落ちることを、処女のまま選択させることが、林の望みだった。
そのためにとことんつらい目にあわせてきた。

正樹は、処女のまま、フェラチオの技量もかなり高められ、淫乱少女たちといい勝負になっていて、
毎日、コスプレの上クリトリスを初め全身に与えられる快楽に耐え、身もだえするその顔も、
紅潮する肌も、どれもこれも「女」としての正樹の能力の図抜けた高さを見せ付けていた。
だからこそつらい目にあわせ、それでも心の奥底で、正樹は・・・「美奈」は、林にとって天使そのもので・・・
大切にしたいという優しさと、苛め抜きたいというサディスティックな欲望・・・その歪んだ妥協点が、
処女のまま性奴隷として扱うことだった。


「どうして、こんなふうにするんですか?」
正樹は、もう、ほとんど泣きそうにたずねた。
「何の話だ?」
逆に林がとぼけて聞きかえす。
「・・・先生は、あんなに私に優しくしてくれたのに・・・私、そんなにひどいことしましたか?
今のまま・・・明日もこんな風にされて・・・私は一体どうなるの?」
不安を吐露する正樹に、林は何も答えない。

そんな質問に答える必要はない、というふうな態度だった。
正樹の質問は要領を得ないものだったが、その口調が泣きの入ったものだったので、
ようするになにを言いたいのかは、林にも伝わった。
「先生、答えて!私はどうなるの?」
林はまだ答えなかった。「おまえは一体どうしてほしいんだ?」と聞けば自ら彼女は落ち、
処女のうちに、淫乱少女への道を選択するだろう。
しかし、まだもう少しいじめてやるつもりだったから、そうしなかった。

「先生・・・私は・・・私はどうなってもいい・・・でも・・・翔太は、
みんなと同じように気持ちよくしてあげて・・・せめて・・・お願い。私と仲がいいからって、差別したりしないで・・・」

正樹の不安の最大のものは、自分のことと同じく、
正樹がとんでもない陵辱を受けるのではないかという危惧だった。正樹には想像もつかないような・・・
そして、最後に残されたのが正樹と、その親友の翔太だったことは、
翔太がどんな扱いを受けるかわからない、その可能性を、不安を十二分に示していた。

「おまえと親友の翔太を、普通に?ふふふ、おめでたいな。」
翔太を最後まで残しておいたのは、陵辱を与えるためではなかった。
正樹を苛め抜きながらも、親友を話し相手として残しておいた、林なりの優しさだった。
だから、明日、翔太に必要以上の陵辱を与えるつもりはなかったのだが、
とりあえず正樹が面白いことを言ったので、含みを持たせた答えを与えた。


「先生が、もし翔太に酷いことをするのなら、私にも覚悟があります。」
「覚悟?」

林の口調が変わった。
「いま、覚悟といったな。覚悟か・・・みんながセックスを楽しみまくってるのに、
お前一人のせいでその生活を奪う覚悟か?
それとも、翔太のタテになって先に肉奴隷に落ちる覚悟か?
ここから決死の覚悟で逃げ出す覚悟か?一体どの覚悟だ!」

林が怒鳴るようにすごむ。
正樹は押し黙ってしまった。なんとか翔太を守ろうとする気持ちだけを伝えるつもりだったが・・・
正樹の「セックス」への欲望はとっくに見抜かれている。
「覚悟」がなにを意味するのか、正樹は考えてもいなかった。
ただ、売り言葉に買い言葉のような文脈で出た言葉に過ぎなかった。
でも、それが何の覚悟かを言い表すことが出来ず、黙ってしまった。

「何の覚悟も出来てないくせに、えらそうなことをいうな!」
絶対的な権力を背景に、林はベッドの上でも正樹を言い負かした。
正樹はそれ以上口答えも出来ず、翔太を守ることも、自らの扱いに文句を言うことも出来なかった。
朝までなき続けた・・・いつのまにか寝てしまって・・・翔太が処女を失う・・・その日を迎えた。

昼休み・・・続いてきた二人の親友関係も、確実に今日で最後だ。
二人は、いつもの場所に座り込んで、黙っていることしか出来なかった。
その沈黙を破ったのは、翔太のほうだった。
「なぁ、なにをそんなにブルーになってるんだ?べつに、みんなと同じになるだけじゃないか。
そんなに、悲しむことじゃない・・・死ぬわけじゃないし・・・」


そんなことはない・・・男としての翔太は、確実に死ぬのだ・・・・そう、言えなかった。
「うん・・・」
正樹の頭を支配しているのは、せめて翔太を、必要以上の陵辱を与えることなく、
落としてほしいということだった。正樹の親友である翔太が、それゆえにとばっちりを食う可能性があることが、
とってもいやだった。

親友の行く末を案じる正樹・・・彼女はもう、自分のことなどどうでもよくなっていた。
陵辱にも慣れた。そのうち犯されるだろう。たぶん、明日。
そのときに自分がどんな選択をするか・・
本気で肉奴隷としての生活を楽しんでいるクラスメートたちをあえて男に引き戻すのか・・・
自分も彼女たちの仲間入りを果たすのか・・・それすら、理性で決定できる自信があった。
処女として受けた限りない陵辱は、彼女の精神を強靭に鍛えた。

しかし、そんな正樹の想像をはるかに超えて、この日、翔太に与えられる「特別性教育」は、
残酷なものだった。それは、翔太にとってではない・・・正樹にとって、である。

午後3時、まず、正樹が呼ばれる。
「ふふ、親友の運命がこのチンポにかかってることを忘れるなよ・・・」
正樹を脅す林。その脅しに正樹は屈するしかない。いつもより、丁寧に、心を込めて、林のチンポをなめ上げる。
自分の口の中でむく、むく、と成長するチンポの感触にも慣れた。
慣れた・・・つまり、嫌悪感を帯びた行為なのだ。このときほど、自分が本来あるべき性・・・
男性への復帰を強く望む瞬間はない。しかし、それでも、親友のために、懸命に、丁寧にその行為を続ける。

「もういいぞ。うまくなったな。藤田。」
初めてフェラチオについてほめられた。別にうれしくはなかったが。
そして、その指示通りに正樹は林の忌々しい肉棒から口を離す。最初はその口の「汚れ」が気になったが、
もはやなんとも思わない。
その次の瞬間、正樹の唾液で黒光りがとてもいやらしいチンポを天に向かって立たせたまま、
林が残された二人の処女のうち、一人を呼ぶ。


「岡本翔太」
覚悟は出来ていた。翔太はゆっくりと教壇に向かう。

林の前に跪いたままの正樹が、後ろを向く。処女のまま肉奴隷として扱われている正樹を除けば、
最後まで純潔を保った少女。親友の正樹と目が合う。さようなら、そう、目で語った。
教壇の近くに来ると、翔太はその目を林に向ける。覚悟をした目が放つ眼光は、悲しく、美しかった。
凛とした、美少女。黒く美しい髪は後ろでまとめられ、あごの輪郭は空間との境目がはっきりしない、
美少女特有の幻のような線・・・それは、みずみずしく、
他のクラスメートたちと同じように透き通るような肌の生むものだった。

林は、そのあごを右手で持つ。キスするような仕草を見せる。
翔太は、女としてのファースト・キスを林にささげた。
「うぅん・・・」
林の舌が、翔太の口の中を蹂躙する。
(なんて・・・うまい・・・)
正直な感想だった。体が・・・溶けていくような錯覚を感じた。

手から力が抜けて、倒れそうになると、林がそのくびれた腰に手をかけて支えた。
もう勝負あったようだった。

キスひとつとっても、林の技量は格段に上がっていた。
セックスするために作られた美少女たちと、毎日何度も交わることで、いまなら処女にでも、
激しい快楽を与えることが出来るだろう。
そのような余裕を持った林は、しかし、あっさりと翔太を肉奴隷に沈めることはしなかった。

「藤田」
キスをやめて、もう一度正樹を呼ぶ。
「は、はい・・・」
正樹は、親友が淫乱少女へと落ちていくその過程を目に焼き付けようと決めていた。
だが、翔太が処女を奪われる前にもう一度呼ばれるとは、意外だった。


「岡本の体は、セックスの準備が出来ていないようだ。準備しろ。」
「えっ?」
正樹は一瞬意味がわからず、聞き返した。しかし、聞きなれている言葉である。
それに対する返事が返ってくるまでに、その意味を悟った。
「わからないのか?岡本のおまんこは、俺のチンポを受け入れる準備が整っていない。」

聞きなれていた、「準備」の意味をようやく理解した。
そう言うと林は、まだ濡れていない翔太の股間に触れて・・・
そこを触っても指が濡れていないことを、正樹に示した。」
「親友が、気持ちよく初めてのセックスを出来るように、お前がその舌で、準備してやれ、
と言っているんだ。ただし、処女膜を破るようなマネはするなよ。」
正樹はあぜんとした・・・正樹と翔太に、処女どうしのレズ行為が命じられた。

「聞こえないのか?」
林の命令である・・・逆らえばどのようなことになるか分からない。自分はともかく、翔太までその犠牲になる。
正樹は、ひざ立ちのまま歩き、翔太に近づく。
「や、やめろ、正樹。」
翔太は拒否の姿勢を示したが、男たちが、翔太を捕らえて床に転がした。

「うわぁ!」
倒れた翔太の足を、正樹がつかんで、彼女の囚人服のズボンを脱がせ、それをそこら辺に投げて、
ふたたび足を持ち、ゆっくりと開く。
その感覚・・・やわらかい手が、優しく自分の股を開く・・・さっきと同じ悲しい目で二人は見つめあう。


正樹が舌を出して、目を伏せると、ゆっくりと翔太の女芯へと近づく。

「あ・・・は・・・」
正樹の舌が、これから林のチンポを受け入れる割れ目に触れる。思わず声が漏れた。
男の意識を残している翔太には、見かけ完全な女である、正樹によって性器をなめられることのほうが、
男である林に刺激されるよりも、性的興奮を覚える。

「い・・・いや・・・やめ・・・あ・・・」
正樹は、親友のおまんことはじめて対面し、そのこれから受ける傷をあらかじめ癒すようなきもちで、
丁寧に・・・心を込めて・・・せめて気持ちよくなってほしかった。
自分が何度も、望まない快楽を与えられたのと同じ部分を・・・割れ目から上に舌を移動させて、
すでに少し大きくなっていたクリトリスを探し当てる。
淫乱少女たちの罵倒を受けながらその技量を高められた正樹の「準備」は、
処女には刺激が強すぎたのだろうか。

「はぁ・・・ン・・・あぁ・・・ン・・・きもち・・・いい・・・」
男同士の意識のまま、親友であり続けた二人の、レズ行為がつづく。
翔太は、完全に女の声で喘いでいる。正樹は、何も考えないように・・・
ただ、翔太を気持ちよくしてあげたい、その気持ちだけをもって、丁寧に、なめた。
両手は、美しく、肉付きのよい脚をなでていた。

「あぁん・・・はぁ・・・あん・・・」
目の前に、完全に女の体で、舌で、手で、自分の体に官能を走らせている親友の姿が悲しかったが、
翔太の感じるその悲しみはすぐに快楽で上塗りされる。
目に正樹の姿が入るとまた悲しみが襲ってくる。そして、また官能が上書きする。

「準備」は確実に整いつつあった。正樹は、その舌に、しょっぱい、ねばっこい液が絡みつくのを感じていた。
正樹は正樹で、親友が完全に女であるような気がして、悲しかった。
その悲しみを打ち消すように、せめて気持ちよくしてあげたい・・・その気持ちだけで、続けた。


「ふふ、盛り上がってきたな。岡本、お礼をしてやれ。」
林が岡本に命令する。
正樹ほど従順に林に従うことのない翔太でも、その言葉に従うしかなかった。快楽は彼女の頭を朦朧とさせて、林の指示を聞いた翔太は、「そうしなきゃ」と不思議に抵抗できなかった。

「あぁん・・・」
ベッドの上で、快感が走り続ける体を回転させ、正樹の股間に顔をうずめる翔太。
翔太のクンニは、ぎこちないものだったが、屈辱による官能を受け続けてきた正樹には、
親友の舌が戸惑いながらも自分の汚れた性器に触れたことが、恥ずかしくもあり・・・うれしくもあった。

「あぁん・・・しょうた・・・」
「あん・・・」
二人は、シックスナインの体制になって、お互いの大事な部分をなめだす。翔太の技量は、
正樹をとろけさせることは出来なかったが、その行為自体が・・・正樹の意識を朦朧とさせ、
それでも必死に翔太に快感を与え続けた。
「あン・・・・はぁ・・ん・いく・・・いくぅ!」
いつしか、翔太はカラダの中に激しい衝動を感じて・・・クリトリスだけで、
いかされた。目の前が真っ白になる。

「翔太・・・」
正樹は、このゆがんだ友情の表現が中断すると、突然現実に引き戻された。
絶頂に達した翔太・・・その官能に浸った顔を見ていると、自分がしてしまったことの意味が・・・
いろいろと考えてしまう。

「ごくろうさん。藤田。もういいぞ。」
「きゃっ!!」
正樹は、突然、林によってその体を振り払われた。


イかされた翔太は、その絶頂を与えてくれた正樹が振り払われて、
自分の体から引き剥がされていくのを目にして、愛しさでも友情でもなく、
ただ、その快感が遠くへ行ってしまうような気がして、ただ手を伸ばした。
絶頂を迎えた体はうまく動かず、正樹を取り戻そうとして起き上がることも出来ず、
その目は正樹との距離を測る遠近感を失っていた。

朦朧とした意識の中・・・翔太の視界には、正樹の変わりにひとりの男が入ってきた。

林であった。
「もう、準備万端だな・・・もっと気持ちよくなるぞ。」
そう、聞こえた。まだ意識がはっきりしない翔太の視界に、自分の股間に、
そのおぞましいペニスを押し付けようとしている林の姿がとらえられた。
しかし、まだ体に力が入らない。抵抗できない。
「いやだ・・・」
ココロはそう叫んだが、抵抗できない。体に力が入らない。
そして、力が入らないことが・・・翔太にとって幸運だったのか、
不運だったのか・・・すんなりと淫乱少女へと落ちていく引き金となる。

「あぁん・・・」
はいってくる・・・正樹が心を込めて愛したその入り口に押し入って来る。
翔太の口からでた声は、抵抗や、意地という男としてのプライドから解放された、
これ以上ないほど処女を失うためのしっかりとした準備を経た、
気持ちのよさ・・・ほんのすこしの痛みを伴った・・・が現れていた。

「はぁ・・・ん・・・」
よく濡れていた彼女の性器は、はじめてとは思えないほど悦んで林のペニスを受け入れた。
あれほど仲のよかった正樹の、愛を示す行為が、
男としての翔太の意識をいつの間にか消し去る助けとなってしまった。
ゆっくりと、林は動き出そうとして、一瞬動きを止める。


「おまえは、今から葵、岡本の新しい名前は「葵」だ。」
その瞬間、葵のもとの名前はクラスメートたちの記憶から消えた。
男としての彼女は死んだ。あとは、淫乱少女へ落ちていくだけである。

「はぁん・・・ぁ・・・あん・・・あん」
もう、葵は朦朧とした意識の中で必死に喘いでいた。
ゆっくりと動き出した林のチンポが彼女の中で暴れて、その手が体中を撫で回す・・・
自分が女であることを教え込まれているようだった。
その気持ちよさを何とか自分の中で消化しようとする、だから声が出てしまう。
「葵・・・」
正樹は、今は名前の変わってしまった親友が、いきなり初体験から激しく乱れているのを見て、動揺する。
自分がその準備をしてしまったことを、すこし後悔する。
だが、そのおかげで葵を苦しみから救えたと・・・思いなおした。
しかし、どれほど自分を納得させようとしても自分のしてしまったことが消えるわけではなかった。

「あぁん・・・ぁ・・・ん・・・いやぁ・・・」
その声が・・・艶をおびた喘ぎ声が・・・自分がなにものであるかを雄弁に語っている。
耳に入る自分の喘ぎ声は・・・もっと、もっと、
気持ちよいことを求める彼女のカラダの正直な欲求を正直に表していた。

「あぁん・・・また・・・いくぅ!」
彼女がイかされるのとほぼ同時に、林が葵の中に精液を注ぎこむ。
「はあ・・・はぁ・・・」
息を激しく荒らす葵。


「ふふふ、おい、藤田。掃除しろ。」
一番近い場所から親友の処女喪失を見守った正樹に、再び屈辱の命令が下される。
林の精液でと、自身の血にまみれた葵のおまんこを、口で「掃除」しろという意味だった。
「は・・・い・・・」
逆らわずに、従う正樹。
「あぁん・・・はぁ・・・」
また、イかされた直後にもかかわらず容赦なく淫靡な刺激を与えられて・・・
葵は搾り出すように喘ぎ声を出す。気を失いそうなほどの・・・容赦ない快楽・・・
正樹はその快感を自分が与えざるをえないことが悔しく・・・
そしていつのまにか発達していた自分の性技を心の中で恥じた。
いつのまにか、自分も奴隷になってしまった・・・その思いを強くした。

「あぁん・・・いい・・・」
喘ぎ声を搾り出し続ける葵のおまんこから、正樹は林の出したスペルマと、
葵の処女膜の向こうにあった血を、吸い出す。
そのことが葵にはとてつもない快感になる。正樹とのレズ行為でイかされ、
林に処女喪失のセックスでイかされ・・・すっかり敏感になり、疲れた葵の感覚は、正樹の舌に激しく反応する。

葵は・・・自分が落ちつつあるのを感じていた。もう、抵抗なんか出来ない・・・
正樹の舌が与える感覚は・・・あまりに甘美だった。

「さぁ、葵・・・もっとしてほしいか?」
林が、自分のチンポを葵の目の前に差し出す。
「あぁん・・・は・・・はぁ・・・」
髪を振り乱して、目を潤ませ・・・葵は首をタテに激しく振る。その意味するところは明確だった。
「その気持ちを表してみろ。」
顔の前に差し出された林のチンポを・・・まるで躊躇することなくつかんで口に含む。
「そう、それでいいんだ・・・」


葵は完全に落ちていた。下半身には正樹が刺激を与え続け・・・ただでさえぎこちない初めてのフェラチオは集中などできないものだった。みようみまねの・・・必死の・・・フェラチオ・・・あとは、儀式として葵に女を選択させるのみ。

初めて、教室で・・・クラスメート全員の前で、特別性教育が行われていた。
林の取り巻きの男ひとりが、神とペンを持ってくる。それを受け取った林は、
葵の口からチンポを抜いて、最後の仕上げに入る。

「あぁん・・・あぁ・・・」
切なそうに喘ぎ続ける葵。正樹はまだおまんこをなめ続けていた。その快感に耐えながら、
自分の口から離れた林のチンポを手を伸ばしてつかみなおそうとする・・・

「ふふ、そんなにほしいか?」
「は・・・はい・・・」
そう言うと、葵は顔を伏せる。また、イきそうなのだ・・・
「それじゃ、その女を蹴飛ばしてこっちへ来い。自分が女であることを認めろ。そしたら・・・これをやる。」

「はい・・・うぅ・・」
力いっぱい、葵は正樹を振り飛ばし、蹴り飛ばした。
「痛い!」
突然蹴られた正樹は、痛みよりもショックを顔ににじませた。
目には、自分を蹴り飛ばして「女」つまり淫乱肉奴隷に落ちることの契約を済ませようとしている、
親友だったはずの葵の姿が映る。

目の前の快楽に負けて、親友をすらけりとばした葵・・・そして、
その行為の準備を自ら行ってしまった正樹・・・取り返しのつかない行為をしてしまったことにようやく、気づいた。

しかし、おそかった。目の前で葵は署名まで済ませ、気づけば林の手で押し倒されて・・・
もう、二度目のセックスが始まるところだった。


「あぁん・・・はやくぅ・・・」
「いくぞ、葵!」

そこで正樹と葵の目が合った。彼女は、さっき別れを交わした、
悲しい目ではなくて、正樹に対して勝ち誇った目をしていた。
それは、決別の言葉だった。彼女は永遠に、男としての自分を失って、
今、完全な肉奴隷へと変貌した。

正樹は、彼女の知っている親友が永久に消えてしまったことを知る。
そして、次の瞬間には、深い官能を受け入れ、溺れ、沈んでいった。
「あぁん・・・あん・・・あぁん・・・」
目を半開きにして、完全に官能に溺れる葵。戦いは全て終わったことを示していた。
あとは、いつもと同じように、快楽の宴が始まる。そこに参加できないのは、正樹一人。

自らの手で、結果的に親友に対して「特別性教育」を施す形になってしまった正樹。
そのことで自分にすら嫌悪を覚える。そして、最後に処女として残された正樹は、
もう味方を全て失ってしまった。さらに・・・いつもと同じように地獄が始まる。

処女奴隷として放課後は地獄のような日々であった。
それも、きっと今日まで・・・明日には、勝負のときが訪れる。
自分は、きっと勝つ。自由を手にするんだ・・・負けても、葵たちとおなじ淫乱少女になって、
気持ちよくなれる。だから、今日で地獄は終わり・・・そう信じて、耐えるしかなかった。




宴のときはいつか終わって、夢は必ず覚める。
正樹が中学校のときに国語で習った、鎌倉・室町初期の名作は、
なぜかどれも「物事は移り変わり、変わらないというものは何もない」という意味の書き出しで
始まっていたような気がしていた。

不条理な力によって、民族の復活・保護という刺激的な標語のもとで、
2年6組の全員が突然、「子どもを生むための性」である女性にその姿を変えられて、一ヶ月ちょっと経った。

修学旅行の途中、バスごと拉致されたクラスメートたちが、ひとり、またひとりと
淫乱肉奴隷に落ち、この建物の中でめくるめく官能の毎日をすごすのにも、終わりがやってくる。
彼女たちに伏せられていた事実が、明かされたのは、葵が淫乱少女の仲間入りを果たした次の日だった。

クラスメートたちは、3月までこの建物で過ごし、そのあとは、高校3年生の少女として、
全国各地の「里親」のもとに送られ、そこで高校に編入する。
一年後、まるで普通の少女たちのように、全員が東京都内の大学、女子大、短大に入学する。
そのとき、彼女たちは再び集結する。

集結した彼女たちは、全員がひとつのプロダクションに所属し、
順にアダルトビデオ女優としてデビューする。美人ぞろいの彼女たちは、
日本のAV界を席巻し、強制女性化プロジェクトの資金を稼ぎ出すとともに、
作られた淫乱少女の体の優秀さを証明する。

「つまり、お前たちは、子どもを生むためじゃなくて、初めから、
セックスするための女として生まれてきたんだ。うれしいだろう。」

林の「うれしいだろう」という言葉に、正樹ですら心臓がどきどきする。
今、この計画を聞かされて、反発を示すものはいなかった。


「セックスするために生まれてきた」という言葉のもつ非日常的で、堕落した響き・・・
まともな高校生活を送って、まじめに大学まで行き、優等生のレールを歩いてきた正樹には、
心のどこかで「落ちてみたい」道だったことが否定できない。
しかも、その上である程度社会生活の保障までついてくる。

とにもかくにも、社会復帰できて、高校にいけて、大学にまで通える。
進学校に通っていた彼女たちにとって、それは文句のない未来だった。
そして、セックスが仕事となること・・・それもまた、淫乱少女たちにとって反対のしようのないことだった。

全国に散らばる中でも、首都圏に住む何人かは、高校卒業前にグラビアモデルとして、
彼女たちのような人工の美少女がどれほど映像で映えるか・・・それが男たちにどれほどアピールするかを、
一足先に「実験」する。
そう、その後のアダルトビデオ計画自体が、
「セックスの道具」としての「強制女性化プロジェクト」の実験の中枢を占める。
すでに、実際にセックスをしたときの彼女たちの優秀さ・・・
つまり、人工の少女たちの優秀さは証明済みだった。
あとは、彼女たちが「映像に収まった」ときにどうか、であった。

33人のいずれ劣らぬ美少女たち・・・彼女たちがどれほど世間の男たちを魅了し・・・
平たく言うと、彼女たちをおかずにしてオナニーさせることが出来るか・・・
すでに立ち上げの準備が始まっている製作会社がどれだけ儲けを出し、
国家的プロジェクトに資することが出来るかどうか・・・それが、言ってみればこの実験の最後の段階である。



ただし・・・そう、少女たちがその未来に向かうには、
もう幾つかのただし書きを乗り越える必要がある。
その大きなもののひとつが、もはやその名前すら淫乱少女たちの中でうわさとなってきている、
最後の淫乱少女「美奈」の誕生にある。
彼女が、最後に男を選択すれば・・・それは約束上、
彼女たち全員を男に戻すことになる。

そうなったら・・・もしそうなったら、この計画には初めから破綻があったことになる。
しかし、実はこれよりも高いハードルをいくつも乗り越えてここまでたどり着いたプロジェクトである。
林の手にその成否がまかされてはいるが、このプロジェクトに関わったもの全てにとっての勝敗は、
最後まで処女として残った正樹が、肉奴隷としての自分を、選択するかどうかにかかっていた。

地獄は、その日も続いた。
正樹は午後3時に呼び出され、意思とは関係なく林に犯され、抵抗しようとしまいと、
快楽の渦の中に飲み込まれていく、自分を想像しないように・・・心がけていた。
それは、その事実がおぞましかったから、というよりも、快楽に負けてしまう自分を、
想像するのが・・・認めるのが怖かったからだった。
それでも、どっちみち犯され・・・そのあとに勝負のときが訪れる。そのときのことばかり考えるようにしていた。

だが、おそらく林や、そのほか上層部の人間も、
このまま正樹に「選択」をさせることがいかに危険であるかを知っていた。
だから、まず、処女のままの正樹にも、クラスメートたちの将来像を示した。
そして、林は、処女のままの正樹に、「女」を選択させ、そのあと合意の上で処女をいただく腹だった。

つまり、正樹がこの屈辱から抜け出すには「女」を自ら受け入れる・・・というより、
林に対して、セックスしてくれるように自ら哀願するほかない、のであった。
そのまま地獄が何日か続くと、正樹もなんとなく気づきだした。
ひょっとして、自分はいつか、みずから哀願して、セックスさせられるのではないかと・・・
心の奥底で望んでいることを・・・



子供を生むための道具にされたことと、これほどのセックス三昧・・・
淫欲地獄がうまく結びつかなかった全てのクラスメートたちにとって・・・
AV女優としての未来が決められているとはいえ、
女子高生として社会に復帰し・・・大学入学の保障まで与えられるという将来像は、
少なからず魅力的なものに映った。

それは、正樹にとっても一緒だった。この退屈すぎる・・・地獄のような日々から解放される・・・
普通の女子高生・・・そこまで行かずとも、この重く深い運命を背負ってでも、
人間の住む世界に戻れることは・・・喜びだった。
あとは、男として戻るよりも、女として戻る方が魅力的であることを、正樹に説得しなければならない。

「ふふ、どうだ?女として社会に戻る気分は?」
「まだ決まっていません・・・」
正樹は、林と話すときにはつい女性としての口調を作ってしまう。
自分が、林の前では「美奈」であり、天使であることを、感じ取っていた。
だからこそ、この扱いが信じられず、受け入れられなかったのであるが・・・

林への反発、ほとんどそれだけが、正樹に自分が女であることを拒否させていた。
本音では、違った。最初のうち、林が優しかった頃と同じ、今でも正樹は女として優しくされたかった。
そして、これほどの美人に生まれ変わってしまった今、普通の男に戻ることなど、
冷静に考えれば、何の魅力も感じないことだった。
いつのまにか、家族やそれまでの生活はどうでもよくなっていた。

だが、姉へのあこがれはまだ残っていた。
林が・・・林でなくてもいい、誰かが、姉にそっくりな自分を、姉の代わりとして見れば、
それだけであこがれの存在に一歩近づけるような気が、今でもしていた。
今までの自分には近づくことすら不可能だった雲の上の存在。
一番近くにいても、雲の上の存在だった「美奈」になれるような気がしていた。

そして、美奈の弟として見られるプレッシャーからも解放され、公権力の強制の元、
公然と、堕落することが許されるような・・・これからの生活はそんな生活に思えた。
正樹だって、その甘いにおいに引き寄せられる。


しかし、今は地獄のような日々が続いていた。
正樹は、処女のまま、放課後の宴に参加させられる。
葵が淫乱少女の仲間入りをして、次の日からは午後3時の儀式はなくなった。
というよりも、意味が変わった。午後3時、今までと同じように正樹が教壇に呼ばれる。

そして、今までと同じように林にフェラチオさせられて、
それによって大きくなったチンポは淫乱少女たちの誰かに差し入れられる。
そのまま淫欲の宴へと全員がなだれ込んでいく。それが日常になった。
正樹は、そこで、唯一の処女奴隷として、林の、淫乱少女たちの性欲処理のための道具として生きていた。

「あん・・・おいしいです・・・」
陵辱されているという感覚が麻痺していた。林のチンポをしゃぶりながら、
その「味」についての感想を求められるとこう答えてしまう。
だが、それは一面で本当の気持ちでもあった
。林はフェラチオを受けるのが「うまく」なった。正樹の口の中ですこしずつ大きくなり、
そして正樹のしゃぶるリズムと加減にあわせるように動く林の肉棒・・・
いい具合に正樹の口の中に刺激を与える・・・

それは、むっとしたにおいや体液のしょっぱさを嫌う正樹の感覚と矛盾した気持ちよさを生んでいた。
なにより、フェラチオしているときほど、自分の体が女のものに変えられたことを実感する瞬間はない。
フェラチオをしているときに、ガラス窓に移る自分の姿を見ると・・・
いっそう淫靡な気持ちを刺激される。憧れだった姉と同じ顔をした少女が、
フェラチオをしている。しかも、その少女は、自分と全く同じように動く。

「ふ・・・うん・・・うぅん・・・」
そうすると、フェラチオしているだけでなぜか感じてしまうのだ・・・処女膜を破られていない正樹は、
淫乱少女たちとは違って、体中を、意識の隅々までを「女」に譲り渡していない。
それでも、体が淫乱に作られていることで、あるいは正樹の本性か、性的興奮を覚えてしまう。


正樹は、フェラチオしながら、同時に股間からあふれる汁をどうすることも出来なかった。
貞操帯がつけられていた。革のベルト状の貞操帯には鍵がかけられ、
その中にクリトリスを刺激するようにピンクローターが埋め込まれていた。
スイッチのついたローターはしっぽのようであり、正樹は自分が動物に・・・
ペットになってしまったような気がした。
いや、正樹は完全に、人間でも、人間の奴隷でもなく、ペットだった。
貞操帯からでている「しっぽ」はそれを象徴的に表しているに過ぎない。

「ふふ、絶世の美少女も、このままでは、だれの役にも立たないな。」
林が、みんなと同じように自分の処女を奪い、
そのあとで女であることを認めさせるという順序で正樹を落とそうとしていないことは明らかだった。

「ずーっと処女のままじゃ、宝の持ち腐れだと思わないか?」
林は、言葉のふしぶしに、お前はかわいい、最高だ、というメッセージを忍ばせる。
その言葉をすこし読み込むだけで、正樹に芽生え始めた美少女としての自尊心は、
刺激され、女へとその意識をすこしずつ傾けさせる。しかし、その悩みは一瞬で中断される。

クリトリスから全身に流れる激しい快感は、正樹の自我を押しつぶす。
そして、フェラチオを強要されると、女性である自分に嫌悪さえ感じる。
淫乱少女たちのおまんこをなめさせられると、男としての自分がよみがえる。
しかし、そこで性的快感が高まっても、自分の体が示す反応は女そのものであり、
ふと現実にもどると、革の貞操帯はびしょびしょに濡れ、
支えきれなくなったいやらしい汁を・・・ぽた、ぽた、と垂れ流し始める。

それを誰かに見つかると、
「いやらしい、正樹ったら。処女なのにもうこんなに感じちゃってるのね。」
「はやく女の子にしてもらえるといいねぇ。」
などとからかわれる。
外側からの刺激と内側からの衝動・・・正樹のココロは絶えず男と女の間を揺れていた。
正樹は、その実生粋の淫乱少女だった。その芽が、処女のうちから出始めていた。

しかし、現実問題、処女のままで女を選択させるという林の考えは、
その実クラスメートたちとの約束をほとんど無視したものであった。
正樹が処女のまま過ごしていることは、ただ選択のときを先延ばししているだけで、
本来処女を奪われたあとにやってくるはずの選択のときが訪れないということは、
約束は無視されているといって差し支えない。
現段階で、正樹は「男」を選んでいる状態、と推定されているから彼女は処女を奪われることはない。

しかし、「男に戻る」ことを選択できるのは処女を奪われたあとだけである。
このループをとめることが出来るのは、正樹が「女」を選択することだけである。
このまま3月まで処女のまま過ごしたとして・・・
淫乱少女たちは計画通りにそれぞれの「里親」ののもとに旅立つだろう。
正樹は・・・男に戻れるかもしれないが・・・一体それがなんになるのか?



32人の淫乱少女たちは、誰一人男に戻ることなど望んでいない。
それを正樹が止めることなど、そもそも許されるのだろうか?

矛盾に満ちた正樹の立場に、誰も異議を差し挟まなかった。
淫乱少女たちは、正樹が処女を選んだあとに「男」を選択する可能性を恐れているのだ。
そして、正樹には、この孤独な処女肉奴隷としての生活の中で、選択の余地のない・・・
選択しようがない状況が、壮大な罠のように思えた。
自分が置かれている矛盾した状況が、決して逃れることの出来ない罠のように。

逃れることが出来るとしたら・・・それはただひとつ、
自分が淫乱少女たちの仲間入りを選択することである。そして、それは、
今までの淫乱少女たちと違って、ただセックスしていればいい肉奴隷を選択することだけではなく、
自らの痴態を写真や映像に残して、世の中の男たちに晒す人生を選ぶことなのだ。

「おまえたちは、それぞれの高校で、一年間女王として君臨できる。男など選び放題だ。
ちやほやされる美少女の気持ちを実際に体験してもらう。」
林は、淫乱少女たちの4月からについて、そんなふうに言う。
正樹も、自分の運命さえ受け入れれば、学年一、いや学校一の美少女として一年間を過ごすことが出来る。
その地位は、まさに姉の過ごしてきたものだった。普通の男だったに過ぎない正樹にとって、
異性から限りなくちやほやされる生活・・・そもそも男には無理な生活だ。

正樹を魅了したのは、そっちの方だった。学園のマドンナとしての生活・・・
あるいは東京に行くことになれば、グラビアモデルである。札付きの美少女・・・
その充実した毎日は、想像に難くない。この処女奴隷としての単調かつ屈辱の毎日と比べれば・・・
その後、AV女優になるという運命も、淫乱少女に落ちたあとなら、すんなりと受け入れられるはずだ・・・
だから、はやく楽になりたい・・・

男としての意識がはっきりと残っている正樹にとって、
自分が数え切れないほどの男の性欲の捌け口となることは、
屈辱であると同時に、その男たち全てをしたがえることの出来る、
征することの出来る、魅力的な存在に変わることにすら思えた。



あとは、勢い・・・というか一歩を踏み出す勇気の問題だった。
そう、気持ちは決まっていた。決断をただ、口にさえすれば・・・あとはなし崩しに話が進んでくれるはず。最後の処女となってから、一週間・・・処女奴隷は、自ら処女をささげる決意自体は固まっていたのだが・・・

そして、その一歩は、実に単純な罠で導かれることになった。
ただひとりの処女となってから9日目、いつものように午後3時前になると、正樹は気持ちの準備をする。
もう、コスプレを強要されることはなかったが、処女であることを象徴するように、
授業中もずっと貞操帯がつけられていた。その上から、セーラー服をきて授業を受けていた。
ある意味、どんなコスプレよりも屈辱的な格好だった。スカートの上から、貞操帯の形が鈍い輪郭を作っていた。

今日も、まずは林のチンポをしゃぶる・・・その行為にすこしずつ順応しつつも、
やはり心の準備が必要なことだった。そのあとは、
一体どんな、屈辱と快楽が与えられるのだろう・・・いつのまにか、屈辱は耐えるものだけではなく、
正樹にとって楽しむものへと変わろうとしている・・・

だから、簡単に罠に落ちた。
「今日は、藤田ではなく、他の人に先生を大きくしてもらおうと思う。」
午後3時、気持ちの準備をして前に出ようとした正樹は、肩透かしを食った格好になった。
「誰か、先生のチンポをしゃぶりたい人。」
林のこの問いに、淫乱少女32名の反応は・・・
まず、ユイカとさとみが手を挙げた。

「はい!」
正樹一は一瞬安堵した。これで、自分は一息つくことが出来る。
このあとのことはともかくとして、一瞬の安堵すらも正樹には貴重だった。
一方、淫乱少女たちは、お互いをけん制していた。
しかし、さとみとユイカの二人が真っ先にその意思を示したことで、徐々に挙がる手が増えていく。
「はい!」
「はーい」


簡単な計算か、あるいはアメリカ大陸を発見した人物を聞かれているように、
淫乱少女たちは、全員の前でのフェラチオを望む。
正樹はつぎつぎと「はい」の掛け声で手を挙げる淫乱少女・・・クラスメートたちを見て、混乱する。

その光景は、ぐちゃぐちゃにかき回された正樹の価値観を根底から帰るのに十分だった。
今まで毎日、屈辱と嫌悪に支配されたその行為を、クラスメートたちは立候補して望んでいるのだ。
「はーーい!」
麻奈が手を挙げると、加奈も負けじと挙げる。
「はい!」
元気印といったかんじの里穂が挙げる一方、お嬢様然とした友里も高々と手を挙げる。
次々と手が挙がる。

全員の前でのフェラチオを、林のチンポを、争うクラスメートたち。
正樹は、今まで自分が苦しんできたことがおろかに思えてきて、
それが乗り越えなければならない壁のように感じた。

ふと正面・・・林を見ると、正樹と目が合った。動揺する正樹に、林は微笑を浮かべる。
その目は、性欲をあらわにした目だった。野獣の目だった。
これだけの淫乱少女たちを毎日相手にしても、林が本当にセックスしたいのは・・・自分なのだ。
そのことを強く感じてしまう。
林の目線と、「はい!」「はい」そんな声が何重にも頭の中でこだまして、正樹に迫る。

「はい!」
気づくと、正樹は真っ赤に紅潮した顔を伏せて、高々と、まっすぐに腕を伸ばして、手を挙げていた。


一瞬にして、淫乱少女たちの声がやんだ。
静寂が訪れる。その原因が自分にあると知った正樹は、顔を上げることが出来ない。怖かった。恥ずかしかった。期待していた。待っていた。

手は、高く挙げたままだった。もはや後戻りの出来ない道を渡った。
そして、後戻りしたいとも思っていなかった。

「藤田。前に出て来い。」
正樹は、呼ばれると、前を見ないように、顔を伏せたまま歩き出す。
全員が自分に注目しているのがわかる。
クラスメートたちの目線の中、教壇までの歩きなれた数歩半が異様な、
短いような・・・永遠に続くかのような数歩だった。
教壇にたどり着くと、伏せたままだった顔を、あごを片手で持たれて、あげさせられた。

「藤田。しゃぶりたいのか?」
顔を上げると、もう林は勝ち誇った顔をしていた。しゃぶりたいのなら、
しゃぶってもいいぞ、そんな表情だった。
「は・・・い」

泣きそうな目をして、顔を真っ赤にしたままの正樹。
しかし、林は容赦しない。
「しゃぶって、それだけでいいのか?」
正樹は、あごを片手で持たれたまま、ゆっくりと左右に首を振る。
「じゃあ、どうしてほしいんだ、言ってみろ。」
ついに、そのときが来た。もう、後戻りは出来ない。覚悟が決まった。


正樹は、一瞬、唇を真一文字に結んだあと、
「先生に、私の処女を奪ってほしいんです。」
と、よどみなく言ってのけた。
林は、にやりといやらしい笑いを浮かべて、なおも続ける。
「もっと具体的にいわないと、わからないぞ。」
「先生の、ふといおちんちんを、私のおまんこに入れて・・・そして、かき回して!
私・・・もう、我慢できないんです・・・私にも、特別性教育をして・・・ください。」
淫乱少女であることを自ら認めた瞬間だった

もう一度にやりと笑った林は、片手で正樹の顔を持ったまま、キスしてきた。
「あぁ・・・」
目を閉じて、口の中に林の舌が侵入してくるのをただ受け入れた。
女を選択して最初の行為・・・林の舌が自分の舌と愛しそうに絡み合って、自分が、愛されているのを感じた。
短いキスが終わると、女を選ぶ儀式が訪れる。

紙とペン・・・ここにいるクラスメートたちが、自分を女として、
淫乱少女として認めたその契約の証・・・正樹はそこにサインして、
「私は、これからの一生を、女として生きることを誓います。」と書いた。

その紙が取り巻きの男の誰かに回収された。これで、女としての自分を認める儀式は終わり、
あとは、淫乱少女に・・・性欲に溺れる肉奴隷の世界に・・・天国へと・・・落ちてゆくだけ。
「よく出来たな。美奈。ほら、まずはしゃぶるんだ。」
男だったときの名前と、永遠の決別の瞬間が訪れた。姉と同じ、美奈という名前を与えられ、
肉奴隷に落ちていく、その最初のフェラチオだった。


「あぁん・・・」
まだ処女のままの美奈には、フェラチオも苦痛だった。
美奈の中に「男」もまだかなり残っている。しかし、重い決断を下したあとの解放感で、
美奈の気持ちは、昂ぶっていた。だから、気持ちを込めて・・・美味しいと感じてしゃぶることが出来た。

「ふぅん・・・」
林を上目遣いに見つめながら、続ける。
貞操帯につけられていた、鍵がいつのまにか外された。
美奈はフェラチオしたまま、スカートを自分で脱いだ。
もう、おまんこからは林のチンポを受け入れるための潤滑液が必要以上にあふれていた。
ぽた、ぽた、とたれる美奈の愛液・・・

「もういいぞ。美奈。」
そういわれると、美奈はチンポを握ったまま、口から離した。
先だし汁とよだれが混ざり合って、別れを惜しむ糸となる。
しかし、いま別れを惜しんだチンポは、すぐにもう一度美奈の中に入ってくる。
ベッドに美奈は転がされ、林が聞く。

「もう一度いうんだ。どうしてほしい?」
美奈は、処女なのに・・・「男」が残っているのに、とろけきった声で、焦点の合わない目で・・・答える。
「ここに・・・美奈のおまんこに先生のおちんちんを入れてください。」
美奈は、上半身の服を脱ぎながら、足を開き、
ぐちょぐちょになった花唇を見せつけるように腰を上げ、そう答えた。

クラスメートたちの注目の下、もうココロは踊りだしていた。
そう、彼女は淫乱少女たちの中でも一際つよい光を放つ美少女であり、
ここでの絶対的権力者である、林の「天使」なのだ。

ブラジャーがはだけた状態になったときに、林の手が美奈の両膝をつかんで、
美奈の秘唇に今まで何度もしゃぶったそのチンポが当たる。
準備万端に濡れていても、処女のそれには、簡単に入らなかった。



「うぁ・・・あぁん・・・いたっ・・・ぁん・・・」
しかし、これまで32人の処女を奪ってきた林は、手際よく美奈の中に侵入していく。
「イや・・・はぁ・・・・あん・・・」
痛みと快感が入り混じった、不思議な感覚だった。
どうやら、奥まで入ったところで、林の腰が一端止まる。
淫乱少女としての本当のスタートラインに、美奈は立った。

「あん・・・あぁ・・・ぅ・・・あぁん、はぁん、ぅん」
林が腰を振りはじめた。美奈は、痛みに耐えるために軽く唇をかむ。
しかし、すぐに嗚咽が漏れる。その繰り返しだった。
美奈のおまんこの中の肉ひだは・・・処女とは思えないほど林のチンポを、
愛しそうにとらえて、すぐに快楽を運んできた。林は、ようやく天使をその手の中に入れたことに、
満足して、腰を振り続けた。

二人が結合しているその部分は、こすりあうたびに美奈の愛液がいやらしい音を立てさせる。
血と愛液が混ざって、林のチンポに絡みつく。美しさと可愛さが見事に同居した顔は、
どのようにゆがんでも、ただただいやらしく、乳首だけでなく乳房全体がぷくっと膨れ上がり、
林のチンポを受け入れ、その手によって少し固定された腰から、きゅっとくびれたウェストは、
無駄な肉などついておらず、どのようにくねっても美奈の感じている気持ちのよさと痛さを、
これもまたいやらしく表現していた。

処女を失ったばかりでありながら、淫乱少女・・・
美奈は、クラスメートたちの中でも、やはり飛び切りのカラダを持っていた。


「あぁん、あん、ぅん・・・やぁ・・・・ん・・・ぁん・・」
唇を軽くかんで、痛みと、快感を表現する美奈。目は半開きで、
そのカラダは林の動くリズムで動く。美奈のカラダは林のリズムを受け入れるように、
収縮したかと思えば、膨れ上がる。全身で、その喜びを表現するのみならず、
おまんこの中・・・林のチンポはかつてないほどの快感を覚えていた。

うれしい、そう思った。
苦痛が快感へと変わっていく。この人の手でみんなと同じように処女を奪われ、
後は、今までと同じように特別扱いのお姫様の生活が待っている。
そして、快楽に溺れる淫乱少女としての生活が・・・

「もう、いくぞぉ!あぁっ、いぃ・・・あぁ!」
「いやぁ・・・あぁん・・・せんせぇ・・・いい・・・」
美奈の体は、あっという間に林を果てさせた。その子宮に熱いものが注ぎ込まれるのを感じて、
林の腰の動きが止まると、美奈は初めて自分が淫乱少女の仲間入りしたことを実感した。
そして、自分が、「美奈」とよばれる少女になったことを、実感した。

「ふふ・・・本番は・・・これからだぞ・・・」
林は、半分息を切らしながらそう言った。
毎日、見せられていた、特別性教育で本当に性奴隷へと落とされていく自分を想像する。
これから、ようやく天国が始まる。限界のない快楽が。もう、美奈の興奮は止まらなかった。


***


「あぁん・・・おじさん、すごい・・・きもちいい・・・」
淫乱少女、美奈は年老いた白髪のチンポを差し入れられて、その腰の動きに狂わされていた。
時は経ち、美奈たちクラスメートがその体を女に変えてから、5ヶ月近くが立っていた。
2月の初旬まで続いた、官能の宴が突然終わりを告げ、
「社会復帰」のために淫乱少女たちは禁欲のときを強いられた。

淫乱少女たちは、しかし、「それがなければ死んでしまう」ようなセックス中毒の欠陥体ではなかった。
禁欲を命じられた間に、勉強もしたし、クラス全体としての結束を確かなものとしていた。

別れのときが近づいていた。今は3月の中旬である。
淫乱少女たちは、中断していた「修学旅行の続き」の旅にでていた。今は東京にいた。
と、いうのは林が言い出して、実現したことだったが、その実、強制女性化プロジェクトのうち、
「性産業従事にかかる女性化」の中間報告の意味合いを持っていた。
平たく言えば、お忍びでやってくるお偉いさんに、淫乱少女たちの体を楽しんでもらうための旅行だった。

その日、美奈の上で腰を振っていたのは、時の総理大臣だった。
「おじさん・・・いってもいいの・・・中に出してください・・・」
容姿、肉体の生み出す快感、売春婦としての作法、
どれをとっても美奈は淫乱少女たちの中でも特別だった。だから、特別な相手をつけられた。
総理大臣を、おじさんと呼んだ美奈は、その癒しのパワーで最後には夢中にさせてしまった。
美奈の顔、体・・・外見がまず総理大臣を昂ぶらせ・・・そのカラダから香るにおいも、しぐさの一つ一つも、
まさに芸術品だと、彼は後で表現した。


他の淫乱少女たちも、それぞれの役割を立派に果たしていた。彼女たちは、国家の庇護のもと、生きていく価値を自ら示したのである。

総理大臣は、明日も美奈を抱くことになった。国家元首を、美奈の体が魅了した。

昼間は、修学旅行そのものだった。
美少女の集団は、目立つものだった。渋谷でも、表参道でも・・・彼女たちにかなう美女などめったにいない。

一年を里親の下で過ごして、一年後には淫乱少女たちは再び東京に集結する。
だが、そんな未来はともかく、別れのときは迫っていた。この「修学旅行」が終われば、
クラスとしては終わり・・・数奇な運命をともにした彼女たちは、
それぞれ別の土地で一年間の女子高生としての生活を送る。

「美奈ぁ。どうだった?総理。」
親友の葵が総理大臣の感想を求めてきた。
「うーん。とっても紳士的で、優しいおじさんだった。」
外の世界の人間と、セックスするのは初めてであり、しかもそれが一ヶ月ぶりのセックスだった。
美奈の体を優しく愛撫して、芸術品とまで褒め称えた総理大臣とのセックスは、悪いものではなかったようだ。

美奈の里親は、北海道の、函館にいた。縁もゆかりもない土地での生活がもうすぐ始まる。
だが、少しだけましだった。クラスメートたちが淫乱少女へと落ち、めくるめく淫欲の宴を繰り広げたあの建物は、
その近くにあったのだ。

そこで、新たな「強制女性化」のプロジェクトに従事する、林のそばにいることが出来る。
また今年、何らかの方法で男たちが集められて、何らかの目的を持った「強制女性化」に晒されることになる。
子供を生むための女、性産業のための女、次は何のための女なのだろうか・・・
美奈が知る由もなく・・・ただ、たまに林と会えるということは、
新しい生活への不安の中にいる美奈には、うれしい材料だった。


「あたしは、かならず淫乱女子東大生になるんだ。」
クラスで一番成績のよかった広美は、入学を約束された一流私大に満足せず、
大学入試にガチンコで臨むつもりだった。

淫乱少女たちは、メリハリよく勉強もこなし、実のところ概して成績もかなりよかった。
むしろ、男だったときよりもほとんどの淫乱少女たちの成績が上がっていた。
2月に行った模試の成績がそれを雄弁に語っていた。

もとからK大学の推薦を勝ち取ろうとしていた舞子も、
国家権力の力により、望みのものを得ることが決まっていた。
彼女たちは、事務的に一般入試に出かけていくだけで、合格そして入学を保証されることになっていた。

そして、女子大生となった1年後の再会を誓いながらも、別れの時にはみんなが涙を流していた。
東京で、「修学旅行」の終わりとともに、クラスメートたちはそれぞれの新しい家に向かって旅立つ。


東京駅で最後の別れを告げた後は、それぞれの旅立ちのときだった。
電車で新しい家に向かう者、飛行機で向かう者・・・
同じ方向に行くものは可能なところまで一緒だった。

羽田空港へ向かう途上、福岡に向かう親友の葵との別れを惜しむ美奈。
「また・・・ね・・・」
「うん・・・美奈も、元気で・・・」
つらいときも、うれしいときも、男だったときも、処女だったときも、
淫乱少女に落ちてからも、ずっと親友だった。ずっとクラスメートだったみんなとの別れ・・・
それ以上に、一足先に飛行機の時間が来た葵との別れは、涙のにじむものだった。

函館行きの美奈は、最後まで待たされて、ひとり飛行機に乗って、新たな旅路へと向かった。

ふと、気になるのは今日、朝から姿を現さなかった、林のことだった。
「次の仕事の準備」ということだったが、それがなんなのか・・・
美奈は、また一年後にあえるクラスメートたちのことばかり気になっていたが、
林はどうしたのだろう・・・なぜか、もう会えないような気がして不安になった。

だが、もしもう会えないとしても、女子高生として新たな人生を踏み出した美奈にとっては、
初めての男との別れも、女として生きていくいい経験になるだろう。
「もう二度とお目にかかりません」確かそんなフレーズで終わる小説が、
姉の本棚から拝借して読んだ小説の中にあった。

そこで描かれていたのと同じ、美奈は少女なのだ・・・女子高生なのだ。
作られた淫乱な体を持っているだけ。しかし、女子高生として生きる。
シンデレラのごとくあの建物の中での生活を送ってきた美奈・・・新しい生活が待っている。
飛行機は、その小説を書いた作家が生まれ育った、津軽平野を通過していた。もう、函館まではすぐだ。


―完―
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