長い長い旅路を僕らは歩んで来た。
勇者スランと賢者ソフィ、人界随一の強者である僕らは民の期待を一身に受けて
ただひたすらに魔王討伐の旅を続けた。
そしてやっと辿り着いた魔王城、すでに魔物は敵ではなく
魔王もまた、容易く倒せるものと思われた。
だが違った。
魔王は全く次元の違う強さを見せつけ、僕らを小枝を折り取るように
呆気なく地に伏せさせた。血と砂ぼこりの中、僕はソフィのことだけを考えていた。
どうか彼女だけは無事に逃げて欲しいと、僕はいいから彼女だけは、と。
そうだ、僕は彼女さえ幸せならなんだって良かったのだ。
だけど事態はそんな僕の想いなんて無視して動いていく。
指一本動かせない僕を魔王は抱えあげ、その首筋に牙を打ち立てた。
最初、それは血を飲み干すための行為だと思った。
しかしそれは違っていた。僕の身体はすぐさま変調を来していた。
全身の骨と筋肉が痛み、酷い腹痛に襲われて、身体がどんどん変化していった。
胸とお尻が豊かになり、腰がキュウっと細くなり、僕は女になっていた。
鎧を剥がされ服を破かれ、床に下ろされた時、僕は意識を失った。
次に意識を取り戻したのはベッドの上だった。
大きなベッドで、絹のシーツが張ってあり、見事なものだった。
起き抜けでボンヤリとしていた僕はうつ伏せで、状況がまったく読めなかった。
だけど次の瞬間、自分がなぜ起きたのか思い出した。
それはソフィの声が聞こえたからだ。「スラン逃げて」、と。
声のしたほうにとっさに顔を向けるとソフィはいた。
広いベッドの片隅で、彼女は裸だった。
白い肌と豊かな胸の彼女は白い何かにまみれていて、一目で何をされたのかわかるくらいだった。
そんな彼女を見て魔王への怒りが湧く前に、その仕草に奇妙なものを感じた。
目を手で覆い、顔を背けていた。
それがつまり、今から起こることを見たくないという意味だと認識する前に、
背にのしかかる重みを感じた。
腰を掴まれわずかに持ち上げられ、内臓を深々と抉られる。
未知の痛みに叫びをあげることすらままならない。
繰り返し繰り返しズンズンと膣奥を穿たれる感触で、自分が女になったことを思いだすほど
今の自分の状況を把握できていなかった。
抵抗すらできない、できることはシーツを掴むことくらい。
しばらくすると魔王はその肉竿をグッと僕の中に押し込んで動きを止めた。
何が起きるのかわからなかったけど、起きた事実は圧倒的だった。



熱い何かがお腹の中に広がり、染み込んでいくような感覚。
脈動がそこから感じられ、何か強制的に諦めさせられていくような不思議な現象だった。
取り返しがつかないのは女になってすぐの身でも分かった。
それが魔王の膣内射精だったのだ。
青ざめている僕の身体に再度の異変が起こった。
お腹の奥がカアッと熱くなって、乳首が尖り立ち、ペニスの跡に残った小さな豆のような
部分がキリキリと膨れ上がっていったのだ。
思わず起き上がって、魔王のほうを向き直った僕は、
思い出したくもないけれど、魔王に懇願した。
続きをお願いします、と。
それから何時間も可愛がられて、僕は白い粘液の中で眠りについた。
そして目覚めた時にはソフィに抱きしめられていた。
彼女は汚されてなお美しかった。
彼女の肌の温もりを感じながら僕は泣いていた。
幸せでいてほしかったのに、幸せでいさせられなかった。
だけど彼女はただただ僕を抱きしめていてくれた。

それから数十年後、魔王と僕らの子たちが世界を制した。
僕らは魔王妃と呼ばれ、人の歴史には最悪の反逆者として長く語りつがれることになる。
タグ

管理人/副管理人のみ編集できます