最終更新:ID:SuG8CH8eDg 2013年10月13日(日) 18:01:42履歴
気がつけば、『此処』に居た。 恐らく校舎には誰一人と生徒は居ない、茜色の日が差す水泳部の部室内。部室の窓から注がれる西日に照らされ、ボクに向かい合って立っている彼が、オレンジ色に染まった顔が小さな笑みを浮かべた刹那。
「んっ……!」
部室内にはボクとムッツリーニ君だけ。普段とはまた違う、大胆な“雄”としての本能か、ボクに触れる唇と、ねじ込まれる舌の動きは二つ名の『ムッツリ』とは程遠い、大胆なものだった。
「ふっ……、く……、チュッ……んんっ……!!」
制服の姿同士で抱き合い、貪るような口づけ。
脳裏を焦がすジリジリとした快楽が、やがて全身に毒を流されたようにボクの身体へと蔓延する。
ボクの心臓がドクンドクンと鼓動を早め、薄目を開けてムッツリーニ君の顔を覗けば、楽しむような、いたぶるような、目の前の『ボク』をどう落とそうかと、熟考するような視線でボクを見ていた。
ニュパァ……、と突然唇が離される。
銀色の糸を引いて、目の前の彼を見ていると、ボクの身体の疼きが増すとともに、ボーッと何も考えられなくなる。
『……大分、具合がいいみたいだな。工藤愛子』
「ひ……卑怯だよぉ……ムッツリーニ君……、こんな……激しいキス……されたら誰だって……」
『……普段から挑発したお前にも原因がある。肉食派が聞いて呆れる』
「……こんなぁ……キスですらこんな激しいのなんて、想定していないし……!」
『……嫌いか?』
「きっ……嫌いじゃないけど、その、ムッツリーニ君……、ムッツリって言われているのに、こんなテク……」
『……お前のポテンシャル的に、受け止められない訳じゃないだろう? なら、問題無い』
挑発するような物言いで、すっかり身も心も蕩けたボクの身体にスッ……、と右手が伸びてきた。
「……やっ……! 待って、学校じゃ……駄目……!」
『……駄目だ。俺の女体の神秘を求める精神には逆らえない』
伸びた右手が、ボクのスカートの内側、太ももを撫でるとビクンッ! と背筋に衝撃が走った。
快楽の旋律が脳髄を伝わり、毒針の様に身体を麻痺させてくたぁ……、とムッツリーニ君の方に顎を預ける形で寄りかかってしまう。
まるで好奇心旺盛な子供の様に、もぞもぞとまさぐる手の動きがまたたくまに性欲のボルテージを高めてしまう。
ボクは圧倒的な快楽への欲求と、募る焦燥感に涙目になりながら腰を引く形になって膝を震わせながら快楽を待っている。
『……工藤愛子。まだ太ももを触っただけなんだが?』
「……えっ……? ッ!? ばっ……そんなの、見せないで……っ!」
そんな事をムッツリーニ君が呟く。
意識を向ければ眼前に差し出された指先はテラテラと夕陽に染め抜かれた粘性の液体が水飴の様についている。
無意識のうちに下着越しに溢れてしまう程、しとどに溢れさせた疼きの成果が晒されると、ムッツリーニ君の肩の上でフルフルと力なく首を横に振る。
『……壁に手を付けろ』
「……っ……!! う……うん……分かったよ……」
さっきまで学校だからと言っていたけど、もうボクには栓ない話だった。
溢れ切った欲情を止められず、部室の壁に手をつき荒い息を吐き『その時』を心待ちにする。
ボクが期待に心躍らせ後ろを振り向くよりもその前に、つき出したお尻に手が伸びる。
スカートの内側。しとどに溢れる液を受け止めていたボクの下着をズズズッ……! と、ずらされれば ニチャ……ッ…… と微かな音が響き、ボクは小さく呻きながら額を壁にゴリゴリと押し当てる。
『……前戯もいらないな……これは……』
「……ぅぅぅ……………!」
『覚悟はいいな? 工藤愛子。』
「こっ……ここまでシていて、そんな余裕……ッ……!!」
『……女体の神秘、じっくりと堪能する』
ジィッ……、と、ファスナーが下される音がする。
スカートを捲られ、完全に外気に晒されたボクの性器は疼きがやまない。
グイッ、と腰に手を宛がわれ上気した肌から汗が滴り落ちた刹那。
ジュクッ……!! とボクの性器に“何か”が触れ…………
「ッッ!!! ぅはぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!! あ……ぁ……? ハァ……ッ……」
チッ、チッ、チッ……と秒針の動く音。
白み始めた空がカーテンの隙間から見て取れる。
なんら変わらないボクのベッドルームには、ボク自身が息を荒げながら横たわっていた。
「……〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
“また”ムッツリーニ君にたぶらかされた……。
夢に出てくるにしろ、あんな事を学校でされる夢を見るなんて……。
ハァ……、とボクは息を吐く。ただでさえ寝不足気味なのに、夢の中でさえもムッツリーニ君にあんなことされたらっ……!
夢の中でたっぷりと弄ばれ、期待をしてしまったボクに対して、枕に顔を押し付けて身悶えてしまう。
「……っ!?」
不意に『異変』に気付いた。
悶えて足をバタバタとベッドに打ちつけていたら、何か下半身に違和感が……、って、コレ……
「……嘘でしょぉ……ボクぅぅ……」
男の子はエッチな夢で夢精をするとかなんとか、保健体育の授業で習ったけど……
……なんで、女の子のボクがこんな、パジャマまで染みるくらいにドロドロにさせているんだよぅ……、絶対お母さんに誤解されるっ……!
「……身体……抑え切れなくなっちゃてるなぁ……、ッくぅんっっっ!!!」
季節は冬なのに身体の火照りは最高潮。
寝汗とはまた違う、トロトロに溶けた液がボクの性器から粗相をしたように溢れ、ため息にも似た息を吐く。
興奮冷めやらぬゾクゾクと背を震わせて寝る前にたっぷりと楽しんだ『お楽しみ』をムッツリーニ君の妄想と共に始めてしまいながら夜明けを迎えてしまった。
to be continued...
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