2chエロパロ板の「井上堅二 バカとテストと召喚獣でエロパロ」の作品をまとめたサイトです。

「……雄二。雄二は非現実な事を信じる?」
「いきなり何を言ってるんだ。お前はハルヒか?」
「……何を言ってるの?これ…。実際にあると思う?」
「ん?『転校生』?あ〜。階段から転げ落ちて体が入れ替わるやつだろ。こんなのフィクションしかねぇから俺は信じねぇよ」
「……雄二が私の体になったら何をしたい?」
「婚姻届を燃やすか捨てるかして、実印を親に返す!」
「……それだけ?」
「あぁ。それだけ出来たら満足さ!」
「……私の体を触ったりしないの?」
「う〜ん…。そこまでは考えてなかっ……ぎゃーーーっ!!!」
「……雄二。酷い。覚悟していたのに」
「酷いのはお前だ!!いきなり目潰しをするなぁー!まったく…なら、お前が俺になったらどうするんだ?」
「……私の体に既成事実を作って出来ちゃった婚にする」
「恐ろしい事言うな、お前は!大体、俺が拒否してしまえば出来ないだろ?」
「……大丈夫。危険日は私が一番分かってるから、その日までは何もしない。その日を狙ってやればいい」
「翔子…。目がマジで怖いぞ……」
「……ちなみに今日は危険日」
「んな事、聞いてねぇ!!」
「……雄二。そこに階段があるから…しよ?」
「ちょ、待て!!いきなりやるやつがいるか!それに、階段から落ちたらケガをするだろ!?」
「……そっか。残念」
「分かればいいんだ。分かれば」
「……雄二。今夜も夜這いする?」
「するかっ!?しかも『今夜も』って言ったら、俺が毎回してるみたいに聞こえるだろ!」
「……少しでもみんなに私たちの既成事実を作ろうかと思って…」
「みんなって誰だよ…」
「……これを見ている人たちに」
「はぁ…。バカやってないで早く教室に行け。遅れるぞ」
「……うん。また後で」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「そこまで!!勝者、Aクラス!」

僕たちはAクラスとの試召戦争に負けてしまった。
召喚獣を使いこなし粘ってじわりじわりと点数を下げていくと言う雄二の作戦は見事に成功していた。
しかし…まさか時計台の鐘が落ちてきて、試合のペースが一気に崩れてしまい、僕は木下さんの召喚獣にあっさりやられてしまった。

「イタタタタ…」

召喚獣で殴られた痛みがフィールドバックされた所を擦っていると、木下さんから手を差し伸べられた。

「ほら、さっさと立ちなさいよ!」
「う…うん」

僕は言われるがまま木下さんの手を掴み、立ち上がった。

「まったく…。何でこんなバカの召喚獣にアタシが苦戦しないといけないのよ。けど…面白かったわよ。最近、なかなか楽しめてなかったし。それじゃ、復帰までの三ヶ月頑張りなさいよ!」

その時にふと見せた木下さんの笑顔。
僕はその時、秀吉の時にも感じなかった心のときめきがあった。僕は…木下さんに…恋をしてしまったみたいだ。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

とある日、僕は鉄人に追いかけられていた。

「コラ!!吉井ー!!今日は許さんぞ!補習室でみっちりしごいてやるからな!!!」
「不幸だーーー!!!」

僕が鉄人に追いかけられているのは、まぁ…いつものイタズラと言うべきか。雄二も加わっていたけど、雄二は僕を売って逃げた!次に会った時には覚悟しておけ、雄二!!
と心の中で思いながら走っていて、階段を降りるためにノンブレーキで角を曲がった。そこには…Aクラスの木下優子さんがいた。

「木下さん、危ない!!」
「えっ!?ちょ、吉井く…!!キャッ!!」

僕と木下さんは激しくぶつかり、一緒に階段から落ちてしまった。
階段から落ちたせいかちょっと意識が朦朧(もうろう)としつつも起き上がった。

「アイタタ…木下さん。大丈…」
「吉井ー!!!どこに言ったー!!」

鉄人の声が近くなってきた。今、鉄人には捕まるわけにはいかない。
木下さんには後でちゃんと謝ろうと、今は軽くゴメンと言い慌ててダッシュで逃げた。



「はぁ……はぁ……」

僕は階段から死角となっている備品倉庫へ避難した。

「こ、ここまで来れば鉄人も追ってこないだろう…ふぅ…」

僕は胸を撫で下ろすため胸に手を当てると…何だかいつもとは違う様な感触があった。まるで…女子の胸の様に。

「えっ…!?」

姫路さんみたくは感じなかったけど確かにふくよかな柔らかい感じはあった。
僕は慌てて服装を確かめると、ブレザーに赤いネクタイ。下を確認すると、赤いスカートを履き、白の縦のラインが入った靴下があり。そして、先が赤色の上履きを履いていた。

「僕、いつの間に女装を!?と言うか…声も変…。いつもと違うような…」

僕は備品倉庫にあった全身が見える鏡を見つけて僕の姿を確認した。鏡を見て僕は驚きを隠せなかった。

「き、木下さん!?」

鏡に映っていた姿は『吉井明久』ではなく『木下優子』だった。


鏡に映っている木下さんは、凄く驚いた表情をしていた。
その時。僕は、いろんな木下さんを見たくなり、鏡に向かって『笑顔』や『頬を膨らませ怒って』みたり、『上目遣い』をしてみたり、木下さんの一つ一つの表情に僕はドキドキしていた。

「木下さん、可愛すぎるよ…」

鏡を見ると、そのドキドキがあってか顔が火照っていた木下さんが居た。

「木下さん…」

僕はその木下さんを見て、男としての理性を抑えきれずに、木下さんの右手をスカートの中へ入れようとしていた…その時。

ブブブブ!!!ブブブブ!!!

スカートから、何かが震える感じがももに伝わった。スカートに付いてるポケットを確認したら、それは木下さんらしい赤い携帯電話であった。

「電話?……これって、僕の携帯電話!?」

携帯のサムネイル表示が僕の…『吉井明久の携帯』の番号だった。

「もしもし!」
「……吉井くんでいいのよね?」

電話越しに聞こえる、何だか懐かしい声。

「うん!そうだよ。木下さんでいいんだよね?」

僕も念のため確認するように聞いた。

「はぁ…何でこんな事になったのかしら…。まぁ、いいわ。今すぐ屋上に来て。アタシの体で変な事したら、頸動脈かっ切ってやるからね!!」

そう言い残し、電話が切られた。

「うっ…。危ない危ない…。危うくやられるとこだったよ」

命拾いした僕は身なりを整えた後、備品倉庫から、屋上へ向かった。



僕が屋上に到着すると、僕が…吉井明久になってる木下さんがベンチに座って待っていた。

「やっと来たわね。とりあえず、隣に座りなさい」
「う、うん…」

言われるがまま、木下さんの隣に座ったけど、いきなり木下さんは立ち上がった。

「アンタね…。そのまま座ったら後ろから下着が見えちゃうでしょ!こうやって、ちゃんと押さえて座ってちょうだい!」

木下さんにポーズを取りながら説明されて、僕は言われた通りにちゃんとスカートを押さえて座った。
本題に入る前にふと疑問に思ったことがある。

「木下さん…」
「何よ!?」
「えっと…鉄人からは逃げ切れたの?」

僕はハラハラしながら聞いた。

「アタシが目が覚めた時にはすでに補習室に居たわよ。まったく…何でアタシが吉井くんだったとしても、補習室に連れていかないといけなかったのよ。まぁ、さっさと解いて出ていったけどね」

文月学園の補習室では鉄人からの補習授業やテストを終えてようやく解放されるのだ。僕は…いつも精神ライフが0になるくらいにしごかれてるけど…。

「さすがAクラス」

僕が感心していたら、木下さんが…。

「あんなのアタシ達からしたら補習の何にもならないわ。まぁ、西村先生は吉井くんが解いたんだから、鳩が豆鉄砲を食らったような表情ををしていたけど」
「鳩が豆鉄砲を食らったよう…?鳩は豆が好きだから……それが鉄砲みたいにたくさん撃ってくるんだから……。まさか!?鉄人は…僕のことが…好……イヤーーーー!!!!!!」
「……アンタ、つくづくバカね」

木下さんは頭を押さえて溜め息をついた。
そして、僕と木下さんはこの状態になってしまった原因を話し合っていた。

「本当にごめんなさい!!」

僕は土下座をして謝っていた。

「ちょ、止めなさいよ!こんなとこ誰かに見られたら誤解されるでしょ!分かったから頭をあげなさいよ」

その一言を言われて僕は頭を上げた。

「ありがとう、木下さん」
「別にいいわよ。それより…アタシたちが元に戻るまでの間の事を考えましょう」
「うん。そうだね」

そう言われて再度、ベンチに座った。
そして、木下さんが言った。

「さすがにこの状況を説明しても信じてくれないだろうし、大体信じた所で利用されるかもしれないから、しばらくはお互いのフリをしましょう」
「そうだね。その方がみんなに迷惑を掛けることは無いと思うから」
「じゃ、決まりね。それじゃ…お互いに、ちゃんと生活できる様に情報を交換しましょう」

そして、僕と木下さんは必要最低限の情報を交換し、追加で木下さんからは奥の棚を開けたら絞めると脅された。

「まぁ、これくらいあれば大丈夫でしょ。それじゃ、アタシはFクラスに行かせてもらうわ。屋上を出たらアンタは『木下優子』なんだから、ちゃんとやりなさいよ!!」
「それは大丈夫なんだけど…木下さんは大丈夫?」
「アタシを誰だと思ってるのよ。秀吉の姉の木下優子よ!演技くらいちゃんと出来るわよ」

確かに、同じクラスの秀吉こと『木下秀吉』は演劇部に所属しているし、Cクラスへ木下さんに変装して挑発させたりと…木下家のDNAは凄いと感心してしまう。

「あっ、そうそう」

屋上を出ようとしたら、こちらに引き返してきて、突然スカートのポケットに手を入れた。

「あっ……」
「ちょ!変な声出さないでよ!!」

一喝された視線に目をやると、携帯同士を合わせて何かをしていた。

「はい」

僕は木下さんが持っていた赤い携帯を渡された。

「何かあったら、電話かメールをしてきなさい。さっき登録しておいたし」

僕の微笑みを見て…なぜかまた胸がキュンとなってしまった。

「あと、木下さんなんて他人行儀ね。これからは下の名前で呼んでもらって構わないから。それじゃ!」

木下さ…優子さんはそう言い残し屋上を出た。



「よし!!男は度胸だ!って、今の僕は女子だけど……」

僕も覚悟を決めて、優子さんが所属しているAクラスへ向かうのだった。
僕がAクラスに行くと、改めて設備の豪華さに目を奪われてしまった。

(やっぱりAクラスの設備はすごいよ!僕らもこんな設備を手に入れたいよ!)

僕は優子さんらしくやらないといけなかったので、お菓子を食べたり、ジュースを飲んだりしたかったけど、そこを我慢し席に座った。

「……優子。遅かったね」

霧島さんが声を掛けてきた。時計を見たら、授業開始間際だった。

「ご、ごめんね。霧島さん。ちょっとね…」

僕が何か言い訳を考えていたら、霧島さんが寂しそうな顔をしていた。

「ど、どうしたの霧島さん!?」
「……優子。私、何か悪いことした?」
「えっ…?えっと…」

僕はなぜ霧島さんが寂しそうにしているのか考えた……。
あっ!そういえばさっきまで僕は『霧島さん』って呼んでた。優子さんは『代表』って呼んでたよね?

「だ、代表!ごめんね!ちょっとボーッとしてて」
「……そう?それならいいけど」

霧島さんはちょっと不思議そうに見ながら席へと戻っていた。
僕が一息ついていると、後ろから視線を感じた。振り替えると久保君がこっちを見ていた。

「久保君。どうしたの?」

視線が気になったので質問をしてみた。

「あっ、悪いね。木下さん。何だか今日は木下さんじゃない様に見えてしまってね」

ギクッ!
僕、何かやっちゃった!?

「何でそう感じたのかしら〜?」

内心ドキドキしながら聞いてみた。バレてないよね!?バレてないよね!?

「今日の木下さん。何だか可愛く見えてね…。ちょっと気持ちが揺らいでしまったのだよ」

久保君はちょっと顔を赤らめ言った。
久保君は工藤さんが好きなはずだから、応援してあげないと。

「もぅ、アタシ何かに見とれてないで久保君が好きな人を堂々と見ていたらいいじゃない。応援してあげるから」
「ほ、本当なんだね!?ありがとう、木下さん!」

どうして久保君はあそこまで嬉しがっていたのだろう?男女の恋愛なのに……。
早く工藤さんと結ばれるといいね!!
そうして僕は…受けた授業はさっぱり解らず、だからと言って優子さんでありAクラスで羽目は外せないので、聞いてる振りをして、どうにか放課後を迎えた。

           ☆

「Fクラスに着いたわね。さて…アタシは吉井明久…。アタシは明久……」

アタシがFクラスの前に到着し、吉井くんになりきるために自己暗示を掛けていた。
掛け終わり、教室を見ると…異様な光景だった。
授業時間間際になっても、何もせずダラダラと過ごすFクラスの連中。…あっ、姫路さんだけはちゃんとやってるわね。

「姫路さん、頑張ってるね」

アタシが声を掛けると、姫路さんはびっくりした表情をした。

「あ、明久君!はいっ!次の試召戦争の為に頑張っています!」

姫路さんは嬉しそうに答えた。本当にこのクラスの連中に姫路さんの爪の垢を煎じて飲ませて上げたくなるわ。

「やっぱりすごいね。姫路さんは。今度、僕にも教えてよ!もっと強くなりたいからね!」

アタシがこのセリフを言った瞬間、騒がしかったクラスが一気に静まり返りアタシに注目されていた。どうして!?

「明久よ。どうしたのじゃ!?お主から勉強を教えてほしいだなんて!」
「そうよ、アキ!何か変なものでも食べたの!?」
「………明日は天変地異が起こるかも」
「ついに空腹に限界が来て可笑しくなったか?」
「明久君、大丈夫ですかっ!?はぅ…何か作ってくればよかったぁ…」
「吉井!!今日はもう帰っていいぞ!!」

えっと…どこまで吉井くんはバカに思われてるのかしら…。
秀吉と島田さんと土屋くんと坂本くんと姫路さん。しまいには西村先生にまで。
アタシは西村先生の早退を断り、授業を受けた。
吉井くんのノートを広げると…
ほとんど白紙。……はぁ…。
アタシが真面目に授業を受けていたら、西村先生が来た。アタシ、何かしたかしら?

「西村先生。どうしたんですか?」
「吉井…。頼むから保健室に行ってくれ!!お前がまともに受けてたら気持ち悪くて仕方ないんだ!!」
「そうです!何だかいつもの明久君らしくないです!」
「これは…病院に行った方がいいんじゃない?」
「本当に明日は何が起こっても不思議ではないのじゃ!」

……吉井くんがどれだけの生徒なのかこれだけで把握出来ちゃったわね。
さすがにこれ以上居座ると危ないと判断したアタシは保健室に行き、下校時間を迎えた。



放課後に優子さんと合流し、案内も兼ねて一緒に帰った。
ふと、優子さんを見たらちょっと寂しそうな顔をしていた。

「優子さん。どうしたの?」
「アタシたち。ちゃんと戻れるのかしら……」

優子さんが凄く不安そうにしていた。
優子さんがこうも不安そうにしている顔は初めて見た。

「大丈夫!!どうにかしてちゃんと戻ろう。ね!優子さん」

僕は優子さんの肩を抱こうかと思っていたら、身長差があってちょっとつま先立てて、肩に手をつけることが出来た。
優子さんはこの光景にクスクス笑っていた。

「アハハ。そうね。ちゃんと戻れる方法。頑張って探しましょう。吉井くん」
「優子さんも、僕の事は『明久』で良いよ。名字って呼びあうのちょっと変ですし…」
「そっか…。それじゃ、アタシもそうさせてもらうわね。よろしくね、明久くん」
「こちらこそ、よろしくね。優子さん」

僕と優子さんはお互いに握手をし、お互いの家の場所まで歩いていった。
そして、優子さんの家に着いてここで別れる事になった。

「それじゃ、アタシは一人で帰るから」

優子さんは一人で帰ろうとしていた。

「それなら、僕が着いていくよ。女の子一人じゃ危ないし」

そう言われた瞬間、優子さんは顔を赤くした。

「明久くん。今はアンタが女の子なんだからね!」

「あっ…そうだったね」

僕たちはお互いに笑いあった。

「あっ。そうそう。さっき言っておいたクローゼットの奥は絶対に開けないこと!気になったらメールちょうだいね。わかった?」
「うん!それじゃ、優子さん。気をつけて帰ってね。おやすみ!」
「うん。おやすみ」

僕は木下家の中に入っていった。

      ☆

「全く…本当に大丈夫なのかしら?でも…さっきの一言。凄く嬉しかった…」

アタシはボソッと呟きをし、明久くんの住んでるマンションへ向かうのだった。



僕は優子さんに教えられた扉を開け、中に入った。
僕が想像していた様な女の子らしい感じではなかったが、白を基調に落ち着いた部屋になっていた。

「ここが…。優子さんの部屋……」

秀吉の部屋には何度か遊びに来たことはあったけど、優子さんの部屋は初めてだったから凄くドキドキしてしまった。

「良い香り…。本当に僕は優子さんの部屋にいるんだなぁ…」

女の子の香りをくんかくんかした後、この欲求に溜まった理性を少しでも抑えるために、ベッドにダイブをし枕を顔に埋めて、足をバタバタさせた。しかし…これが逆効果だった。

「優子さん…。いつもこれで寝てるんだよね…」

僕の理性は限界ギリギリに達し、ふと足元を見ると、スカートが捲れて下着が見えていた。
本当に僕の理性に何か切れた様な感じがした。我慢しきれず、息を荒げて右手が下に行こうとした……。

「ハッ!!ダメだよ、ダメ!!しちゃいけないよね。えっと…着替えしようかな」

どうにか修復出来た僕は、着替えに入ることにした。

「あっ…シャツのボタンって逆なんだ…」

まずはブレザーを脱ぎ、ネクタイを外しブラウスを脱いだ。そして、スカートがハラリと落ち、ふと鏡に視線を向けると、そこには下着姿でこっちを見ている優子さんがいた。

「優子さんらしい色で…凄くドキドキしてきたよ……」

ライトグリーンで統一した下着を見て、体が異様なまでに興奮していた。

「はぁ…はぁ…。優子さん…」

もう僕は限界だった。
女の子が下着姿で居ることに興奮し、おそるおそる右手を下へと差し伸べた……。
優子さんの下着にもうすぐ触れようとしていた……その時。

「姉上。入るぞ」

突然、秀吉が部屋を開けた。僕はびっくりしそちらに目を向けた。

「ひ、秀吉!!ノックくらいしてよ!」
「……?何をそんなに恥ずかしそうにしておるのじゃ?」
「だって…下着姿…」
「変な姉上じゃな…。姉上の下着姿など、毎日見ておるのに、何を恥じらっておるのじゃ?」

え……?秀吉は優子さんの下着姿を毎日見ている?えっ…?秀吉と優子さんって、姉弟なのに…そんな関係を!?

「何を悩んでおるのじゃ?あと少しで夕飯が出来上がるから、早く来るのじゃぞ?」

秀吉はそう言い残し部屋を出ていった。

「ふぅ…仕方ない。もうすぐ夕飯だし急ごう」

僕はクローゼットから、パーカーを着込み、青のストライプのスカートを履いて、下へと向かった。
下へ向かうと、秀吉が料理の準備をしていた。今日はカレーみたいだ!
僕は秀吉の元へ寄りカレーの匂いを嗅いだ。

「すごく美味しそう!何か手伝うわよ」

僕は優子さんの真似をし、秀吉に言ったけど…何か秀吉が固まっている。

「どうしたの?秀吉?」
「いや…いろいろ聞きたいのじゃが…。姉上が手伝いをすると言うことと、姉上がちゃんと服を着ていること…」

えっと…優子さんって、普段家の中ではどんな生活をしているの!?手伝いなら分かるけど…服を着ていることを不思議がられるって、どう言うことなんだろう……。
僕は考えながらも、秀吉が作った美味しい夕食を食べ終えた。
食事も終わり、しばらくのんびりとしていると、秀吉がお風呂から出てきた。

「ふぅ…。さっぱりしたの。姉上、空いたぞ」
「うん。わかった…わ……」

秀吉に言われてまた気づいてしまったけど、お風呂…か。僕の理性がまた切れないように頑張らないとね。
僕は着替えを用意し、お風呂場へと向かうのだった。



僕はもの凄く葛藤していた。
パーカーとスカート、靴下を脱いだ所までは何とか出来たけど、次に手がなかなか行けないでいた。

「優子さんの裸…見えちゃうよ……ね?」

鏡に向けて呟いている優子さんの表情は、まるで発情した様に火照っていた。

「……ダメだ、ダメ!!ゆ、優子さんと約束したんだ!裸をマジマジ見ないって!」

僕は視線を上に向けた。下を向くと見えてしまうからだ。
そして、視線を上に向けたままブラのホックを外し、ショーツを脱ぎお風呂場へ向かった。

「ふぅ………」

僕は浴槽に浸かりまだ天井を見上げていた。初めは何も問題はなかったけど、やっぱりずっと上を見ていたせいか段々と首が痛くなってきた。

「優子さん、ゴメン!!」

僕は首の痛みに耐えるのが出来なくなり、下を向いた。そこには、お湯でゆらゆら揺れている優子さんの裸。白い肌はほんのりと赤みがかっていた。
しばらくして、どうにか少し気持ちを落ち着かせた僕は、浴槽を出て体を洗うことにした。
優子さんが普段使ってるであろうスポンジにボディーソープを染み込ませ、泡立てて体を洗っていった。

「柔らかいなぁ……。んぁっ…」

肌が敏感なのかな…。スポンジで洗っているとくすぐったい。そして何だか気持ちがいい。そしてスポンジが敏感なところに触れたときに思わず声が出てしまった。

「こ…ここも綺麗にしないといけないよね…?」

僕は下を見た。さすがにここを洗わないのは不衛生だよね。決して、えっちな気持ちじゃなく、清潔にするためなんだから仕方の無いことだ!!僕はそう言い聞かせて洗い始めた。

「……ひゃぅっ!?」

しかし、スポンジが下に触れた途端、体がビクッと反応する。

「…んっ……あっ…」

優子さんの声が浴室内に響く。
秀吉に聞こえていないか、心配になった。
僕は今にもえっちをしてしまいそうな気分を必死に抑え、体を洗い続けた。
その後も悪戦苦闘しつつ、何とかお風呂を終えることが出来た。

「ふぅ……。やっと終わった」

お風呂からようやく出て、優子さんの部屋に戻った。
ふと、携帯に視線を向けると、ランプが点滅していたので確認した。
相手は優子さんからだった。

『明久くん、ちゃんと頑張ってるかしら?こっちはアタシだけだから、気楽にやっているわ』

そう言えば、姉さんは泊まり掛けで出掛けてるんだった。

『とりあえず、戻るまではお互いにバレないように頑張りましょう。戻るまではアンタが木下優子なんだから、しっかりしなさいよ!あと、悪いんだけど朝起こしに来てもらえるかしら?朝は苦手だから…そうしてもらえると助かるわ。それじゃ、おやすみ』

優子さんからのメールを確認し、僕は優子さんに返事を返した。

ふと時間を見ると、もう遅い時間になっていた。
僕はまだ起きていられるけど、優子さんが何時に寝ているか分からないから、もう寝た方がいいかも…。と思い、僕は電気を消してベッドに潜り込んだ。

「……寝れない…」

僕は今、優子さんの部屋で、優子さんのベッドで寝ている。
ベッドから香ってくる優子さんの匂いにクラクラする。
優子さんの体が目の前にある。目を閉じるとお風呂での出来事が頭の中に蘇ってくる。

「はぁ……」

何だかドキッとしてしまう溜息。体が何だか火照ってくる。

『戻るまではアンタが木下優子なんだから、しっかりしなさいよ!』

優子さんからのメールを思い出す。
今、自分が動かしている身体。入れ替わっちゃっているけど、誰が見ても僕は優子さんなんだよね…。
そして優子さん本人は僕の身体になっている。ということは木下優子という人物は僕しかいない……。

「僕は優子さんなんだ。……いえ、アタシは優子よ」

アタシの体なんだから、好きに触ってもいいじゃない……。
今まで自制してきた思いがここにきてガラガラと崩れ落ち、そして…ついに右手が下へ向けて伸びていった。

―――――
――――
―――
――


「はぁ……。はぁ……。…ふぅ……」

あれから一体、どれくらいの時間が経っただろうか…。気がついたら、僕の体全体が凄く熱くなり、興奮し放心状態になっていた。僕は処理をしていた時に、とある言葉が頭に出てきた。

『絶対に、アタシの体に変なことをしないでちょうだいね!』

絶頂の余韻に浸りながら、僕は優子さんに言われたことを思い出していた。

「明日、どんな顔をして優子さんに会えばいいかな…」

そんな事を思いながら、僕は眠りについた。



「んっ……。ここは…。あっ、そういえば…僕は今、優子さんだから優子さんの部屋で寝てたんだった…」

目覚ましが鳴り響き、寝ぼけ眼で辺りを見渡すと、いつもと違う光景に初めはちょっと驚いたが、現状を思い出し起き上がった。

PIPIPI♪

携帯が鳴り、サムネイル表示を見ると『吉井明久』と表示されていた。つまりは、優子さんからの電話だ。昨日の事があり、複雑な気分になりながらも電話に出た。

「もしも……」
「明久くん!!!今すぐ来て!!大変なの!!明久くんの体…病気になっちゃったかも…!?」
「優子さん、落ち着いて!?分かった。いますぐ行くから!!」

僕は優子さんからのSOSを聞き、慌てて制服に着替えて、僕が住んでるマンションへダッシュで向かった。



「はぁ…はぁ……。ゆ、優子さん!だ、大丈夫!?」

僕は息切れしながらも、寝室に入り確認した。

「あ、明久くん……。こ…これ……大丈夫なの?」

優子さんは下を指差し、僕が視線を向けるとズボンがテントを張るかの様になっていた。
僕はそれを見た瞬間に安堵の表情を浮かべた。

「優子さん。これは男特有の……」

ここまで言い掛けたときに、ちょっとしたイタズラ心が芽生えてしまった。

「明久くん!大変よ。早く何とかしないと取り返しのつかないことになるかも!」

僕は優子さんのマネをし、優子さんで遊んでみた。

「ちょ、明久くん!!ふざけてないで…何とかしなさいよ!」

優子さんは怒りながらも、足を開き僕が次にする行動を待っていた。

「ふざけてなんかないわ。アタシが木下優子なんだから。それじゃ…は、始めるわね」

僕はベッドに乗り上がり、右手をグーパーし始めた。

(僕のを他人の手で触られたらどうなるんだろう……)

僕は、右腕を優子さんの下に手を伸ばし……。

「アキ君ただいま。お姉ちゃん、やっぱりアキ君が心配になって、深夜バスで帰ってきちゃいまし……た…」
姉さんは凄くウキウキ気分で寝室に入ったが、姉さんの視線に入ったのは……。

『今から不純性行遊をしようとしている男女』

「アキ君……」

僕は生ツバを飲み込んだ。

「不純性行遊の現行犯でマイナス100万点です」

僕はこの時…ある言葉が脳裏を過った。

『さようなら。僕の一人暮らし生活』

「木下優子さん…ですね。わたしはアキ君のお姉さんの吉井玲(よしいあきら)と言います。よろしくお願いしますね」

優子さんがまだ着替えている間、僕は姉さんに呼ばれて、イスに座っていた。

「あっ…こちらこそ。僕…いえ、アタシは木下優子です」

僕はいつも見慣れてる姉さんのはずなのに…どうしてか凄く緊張していた。

「それで…アキ君とはどの様な関係なのですか?」
「えっと…吉井くんとは、と、友達です」

僕はちょっと視線を外し、頬を掻いた。
一瞬、姉さんは僕をじぃっと見た。

「ちょっと質問を変えますが…ウソをついていませんか?」

姉さんの質問に一瞬、ドキッとしてしまった。

「そ、そんな事はありませんよ!!」

僕はどうにか冷静を装うも、頬を掻きながら答えた。

「……やっぱりそうですね」

姉さんは、何か急に穏やかになった感じがした。

「やっぱりって…何がですか?」

僕は聞き返すと、姉さんはハッキリした表情で僕を見て、こう言った。

「優子さん…。いえ、あなたはアキ君ですよね?」

僕はこの一言に今からでも心臓が飛び抜けそうな感じになった。

「な、ななな、何をいってるんですかっ!?」

僕は明らかに動揺を隠せないでいた。

「姉さんに隠し事なんて出来ませんよ。アキ君は嘘をつく時は、いつも右下の頬を掻くクセがあるのです」
「……やっぱり姉さんには隠し事は出来ないね」

僕はいつもの調子に話し、ここまでの経緯について話した。

「なるほど…。大変なことになりましたね」「姉さん…。この事はまだ内緒にしてもらえるかな?」
「それはもちろん構いませんよ。早く戻れるようにわたしも協力させてもらいますね」
「ありがとう、姉さん!」

姉さんがこれだけ心強いのは初めてに近いかも!見直したよ、姉さん!!

「しかし、困りましたね…」
「何がなの?」
「男性同士の不純性行遊は認めていますが、女性同士の不純性行遊はどうしましょうか?男性同士のを見るのは好きなのですが、女性同士と言うのは初めてでして…」

前言撤回。やっぱりいつもの姉さんだった。
僕と優子さんはマンションを出て学校に向かうのだった。



僕と優子さんは学校に向けて一緒に歩いていった。
優子さんが僕の顔を見て聞いてきた。

「明久くん、大丈夫?何だか顔が赤いけど、風邪じゃないでしょうね?」
「風邪じゃないけど…実は……」

僕が言いきる前に、優子さんはその異変に気づいていたみたいだった。

「ちょ、アンタ!ブラ着けてきてないの!?」

シャツからは2つの突起物が飛び出していた。

「優子さんからの電話で慌てて出てきちゃったから……」

優子さんは頭を抱えた。

「もぅ、何をしてるのよ。まさか、アンタの顔が赤い原因って……」
「うん。そう言うこと……」

優子さんはかなり考えた。

「仕方ないわね。ちょっと待ってなさい」

そう言い残すと、コンビニへ入っていった。しばらくしてすぐに出てきたら、そのまま公園の屋外トイレに連れていかれ個室に入った。

「明久くん、上を捲りなさい」

優子さん!?僕…な、何かされちゃうの!?
僕は意を決して、シャツを上に持ち上げ優子さんの目の前で胸を見せている状態になっている。何だか、胸がドキドキし物凄く恥ずかしくなった。

「優子さん……」

僕がいろいろと待ち構えていたら、胸の先に何かを貼られた感じがあった。

「んぁっ……」
「ちょっと!変な声出さないでよ!今はこれで我慢しなさい」

優子さんは、自分の胸先に絆創膏を貼ったみたいだ。

「一旦は応急処置したから、もう大丈夫だと思うわ」
「ありがとう、優子さん」
「待って。もぅ、髪もまともに溶いてないでしょ?やってあげるからもう少し待って」
「う、うん。よろしく」

優子さんは僕が持っていた鞄から櫛を取り出し、髪を溶いてもらっていた。しかし、何か違っていた。
髪を溶いてもらっているだけなのに、なぜか凄くドキドキしていた。そして、僕の顔をチラッと見ると、更にドキドキしてしまい見ることが出来なくなっていた。

「よし、終わったわよ」
「うん。ありがとう…」
「もう時間が無いわね!急ぐわよ、明久くん!」

そして、二人はトイレから出てきて、優子さんは僕の手を繋ぎ、急いで学園前に到着し、お互いの教室へ向かうのだった。



「ふぅ…ギリギリ間に合った」

僕は始業のチャイムギリギリに教室に入り、席に座り一息ついていた。
そして、周りを確かめると、みんな備え付けのパソコンを起動させていたので、僕も同じ様に起動させた。
そして、立ち上げが終わると僕はパソコンの中身を見ていた。

「へぇ〜。この中でミニゲームとか出来るんだ。後でやってみよう」

しばらく画面を眺めていたら、Aクラス担任の高橋先生が入ってきた。

「みなさん、おはようございます。それでは授業を始めますので、ワードを開けてください」

僕はどれを開けていいのか分からなかったけど、それらしい物を見つけて開けた。
画面に映されたのは、何だか文字が書いてあった。
僕は普通にノート代わりに使っているのだと思っていたら違っていた。
僕はその文章を目で追っていった。
そこに書かれていたものに僕は衝撃の事実を知ることとなった。

『吉井明久くんへ
突然、手紙を出しちゃってごめんね。
アタシは2年Aクラスの木下優子よ。
本当は口で言いたかったけれど、恥ずかしいし、今までの事を考えて聞いてくれないかもしれないから、手紙で書かせてもらうわね。
今まで黙っていたけれど、アタシは…吉井くんの事が好きなの。

最初の頃は、いつも「秀吉、秀吉!」と間違われる度にムカついていたけど、前に街中を私服で歩いていたときに「秀吉のお姉さんだよね!」って言ってくれた時があったでしょ?
あの時は平静を装ったけど、内心は凄く嬉しかったわよ。ちゃんと言ってくれて。
そして、いろいろ話していたら吉井くんはこう言ったよね?
「木下さんとたくさん話したから、もう秀吉と間違えることはないね」って…。

いつも、みんな「秀吉!秀吉!」ばかりだったけど、アンタはちゃんとアタシを見てくれていたわね。
ちょっとずつ…吉井くんに興味が沸いてきちゃって、今では忘れられない存在になっちゃったの。
本当に吉井くんがアタシの気持ちに答えてくれるなら、明日の放課後に屋上に来てほしいの。
それじゃ、吉井くん。待っているから。

2年Aクラス
木下優子より』

僕は優子さんからの『ラブレター』であろう内容を確認した。
その時、僕は心の中で覚悟を決めた。

……優子さんに告白しようって。

そして、放課後になり、僕は何となく屋上へと向かっていた。

「はぁ…。本当にどうなっちゃうのかしら…」

アタシは放課後の屋上に居た。ただ、ぼんやりと眺めていただけだった。
何も理由はないけど、ただこうしていたかった。
すると、突然扉が開く音が聞こえた。

「あっ、すみません。今すぐ出ま…何だ。明久くん…。どうしたのよ?」

扉に視線を向けると、そこには明久くんがいた。

「別に何でもないよ。ただ…優子さんがここに居るんじゃないかなぁ…って思ってただけだよ」

明久くんが隣に座り、しばらく黙り込みのんびりと時が経っていると、明久くんが口を開いた。

「優子さん…」
「何かしら?」

アタシは空を眺めながら聞いた。

「今まで優子さんの気持ちに気がつかなくてゴメンね。優子さんの体になって気づいちゃったんだ。どうしてか僕の顔を見ていると胸の鼓動が激しくなったりしちゃうんだよ」

アタシは吉井くんが言っている事にアタシは恥ずかしながらも耳を傾けていた。

「実はね。僕も優子さんの事が好きだったんだ。前の試召戦争の時に手を差し伸べてくれたでしょ?あの時に見た優子さんの顔。今でも忘れられないんだ。今は入れ替わっちゃってるけど、僕の気持ちを伝えるよ!!」

アタシは明久くんに肩を抱かれて、真剣な目で言った。
アタシは明久くんのセリフに嬉しさと戸惑いを隠せないでいた。アタシが返事をなかなか返せないでいたら、明久くんは真剣な目でこちらを見つめていた。


「絶対に優子さんを幸せにしてみせる!!たとえ戻れなくなったとしても、絶対に幸せにするよ!」


アタシは明久くんに抱き締められた。
アタシはここまで真剣になってくれていたことに嬉しくなり、胸の鼓動は激しくドキドキしていた。
そして、アタシの答えがまとまった。

「アタシで本当にいいのね?」
「うん!!優子さんがいいんだ」
「……わかったわ。本当にちゃんと幸せにしなさいよ!」
「わかった…」

アタシは明久くんと唇を重ねあった。重ねあった途端、頭の中が溶けるようになった。



どれくらいキスをしただろうか。アタシがまぶたを開くと目の前には明久くんの顔があった。

「明久くん!戻ってるわよ!」

アタシがそう言うと明久くんもまぶたを開け確認した。
お互いに凄く喜んだ。抱き合って喜んだ。初めはお互いに照れが出来てしまったけど、すぐに笑っていた。
そして明久くんは改めて『僕と付き合ってもらえませんか?』と言ってきた。
アタシの答えはもちろんすぐに決まっていた。

「よろしく頼むわよ、明久くん!」



アタシは久しぶりにアタシの家に帰ってきた。

「ただいま〜」
「おかえりなのじゃ!姉上。今日は何かあったのかの。凄く幸せそうな顔になっておるぞ?」
「べ、別になんだっていいでしょ?それにそんな顔なんてしてないわよ!」
「そうかの。まぁ、いつもの姉上になったみたいでよかったのじゃ。昨日の姉上は何だかおかしかったの」

アタシはその言葉に反応し「どんな風に?」と秀吉に聞いた。
すると、秀吉はこう答えた。

「昨日の姉上は、本当に姉らしく女の子の様に見えてしまっ――あ、姉上っ!ちが……っ!その関節はそっちには曲がらな……っ!」

アタシは秀吉に教育的指導した後に、部屋に入った。

「ふぅ……。久しぶりのアタシの部屋」

懐かしむように呟くと、そのままでベッドの上に寝転んだ。

「アタシが明久くんの彼女か…。うふふ♪えへへ♪…って!!アタシ、何言っちゃってるのかしら!?アタシ、落ち着きなさい!!」
アタシは思わず出たにやけ顔と本音に戸惑いを隠せないでいた。
ベッドの上で悶えていたら、ふとゴミ箱に目に入った。
「あれ…?どうしてこんなにティッシュが…。そして…枕や布団が汗くさい…。まさか!!……あ〜き〜ひ〜さ〜〜〜!!!」

アタシは部屋を出て脱衣所に向かいショーツを確認し、その要素をすべて足し導いた答えを見つけると一気に怒りが込み上げてきた。



翌日、優子さんに屋上へ呼び出された僕は例の事がバレて関節技を決められた。そんな時にこんな言葉が聞こえた。

「このバカ!バカ!!バカバカ!!!もぅ……ちゃんと言ってくれたら、やらせてあげてもよかったのに…」
「えっ?優子さん。何?」
「な、何でもないわよーーー!!!」

顔を真っ赤にさせ、更に関節技を決めた優子さん。
でも……そんな優子さんに僕は思わず微笑んでしまった。
関節技を終え、半泣き状態だった優子さんを僕は後ろから抱き締めた。

「優子さん、ごめんね」
「き、気にしなくていいわよ。あと明久くん……。もぅ、アタシたち恋人同士なんだから、『くん』『さん』は無しでいきましょう。それでこの件は許してあげてもいいわよ」
「クスッ。うん。わかったよ、優子…」
「もう、笑うなぁ!…明久……」

お互いに照れながら顔を見合わせそして、お互いの唇を重ね合った。
今までに無いくらい、熱い口づけを…。
END

このページへのコメント

前から気になってるんだけど
コレいつまで編集中?

0
Posted by HT 2012年02月26日(日) 16:09:22 返信

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