2chエロパロ板の「井上堅二 バカとテストと召喚獣でエロパロ」の作品をまとめたサイトです。

蝉の大合唱が響く8月、僕たちFクラスは補修のためにここ文月学園へ訪れていた。
雄「皐月リゾート?」
明「うん。今月にオープンする予定の大型娯楽施設だって。」
雄「んで、その皐月リゾートがどうかしたのか?」
明「いやぁ、実はプレオープンの招待チケットが当たっちゃってね」
秀「ほぅ、それは良かったのぅ!」
ム「………羨ましい」
雄「その招待チケットは何人行けるんだ?」
明「一応、カップル4組までOKらしいよ」
雄「――殺気!?」
雄二がそう呟いた瞬間、どこからともなく霧島さんが現れた。
霧「……雄二、私達も行く」
雄「翔子!?お前どこから沸いて出やがった!?」
霧「……雄二の現る所、翔子在り」
雄「一度教会へ身を清めに行く必要がありそうだな」
羨ましい呪いだ。
明「雄二、せっかくのお誘いなんだし、行けばいいじゃないか」
雄「いいか、第一あの招待チケットはカップル限定だ。俺たちはカップルじゃないから――おっと、唐辛子付きガムテープの出番はまだ早いぞ」
霧「……いけないお口は躾が必要」
どうりで最近雄二の唇が腫れている訳だ。
雄「百歩譲って、俺たちがカップルだとしても明久の許可が『僕はOKだよ』降りないと良い度胸じゃねぇか」
霧「……吉井は良い人」
明「それで、もし良かったら秀吉も一緒に――超殺気!?」


美「アキー?」
姫「明久君?」
どこからともなく鬼―もとい美波&姫路さんが現れた。
さて、僕はどうする?
美「今正直に言えば、右腕一本で許してあげるわよ?」
姫「今話さなければ、左腕一本の犠牲がでますよ?」
結局一本取れるじゃないか。
こうなったら、選択肢は一つ!
明「……逃げるッ!」
雄「おっと明久。ここから先は通行禁止だぜ?」
し か し ま わ り こ ま れ て し ま っ た !
明「雄二…!貴様裏切ったな!」
雄「一人だけ助かろうったって、そうはいかねぇ!」
明「雄二…!」
雄「持つべき者は、道連れだろ?」
明「貴様ぁぁぁァァアア!」
やはりコイツとは一度やり合うべきだろうか。  


美「アキー?私と行くのよね?」
姫「明久君?勿論お相手は私ですよね?」
明「いや僕は秀吉と――二人とも、
今すぐその包丁を捨てるんだ。いいかい?
この国には銃刀法違反という法律があってだね」
美&姫「愛は法律を超越するわ(します)」
明「カッコ良く言ってもそれは只の犯罪こう痛いぃぃィィィ!
ゆっっくりと両腕の感覚が失われていくぅぅぅ!?」
美「さぁ!言いなさい!相手は誰にするの!?」
姫「明久君!言って下さい!」
躊躇いなく包丁で僕の腕を切ろうとする二人は、鬼そのものであった。
明「もしも秀吉って言ったら?」
美「両腕が消し飛ぶわ」
明「もしも美波か姫路さんって言ったら?」
姫「選択肢により片腕が消し飛びます」
結局秀吉にしても両腕を失うし、
美波か姫路さんを選んでも片腕の犠牲は否めない!
くそっ!こうなったら!
明「ムッツリーーーニ!」
このあと、懸命な手術の結果、僕の腕はなんとか繋がった。
                 ☆


結局、僕の入院やらなんやらで、皐月リゾートの話は流れてしまった。
ただ、チケットを腐らせてしまっては勿体無いので4当分してそれぞれ
僕・霧島さん・美波・姫路さんに渡った。
その後雄二達は行ったらしいけど、僕はまだチケットを使ってはいない。
そう、このチケットは
〜秀吉と行く!皐月リゾート満喫ツアー・淡い一夏の思い出〜
の為の大事な切符だ。
そして今日、満を持して秀吉を誘う事にした。
【To-木下秀吉】
『この間の皐月リゾートの件なんだけど、良かったら僕と行かない?』
文面はこれで良いはず。
さぁ、送信しよう!
【送信完了】
さて、あとは返事を待つだけだなぁ。
良い返事が貰えると良いんだけど…
PiPiPiPiPiPiPiPi
そんなことを考えているとメールが来た。
秀吉だろうか?


【From-霧島雄二】
『先週行ってきた皐月リゾートだが、不思議と楽しかったぞ。
ところでお前、俺の名前の登録を≪坂本雄二≫にしてるか?
いや、ちょっと嫌な予感がしただけだから、違うならスルーしてくれ。』
なんだ雄二か。凄まじい勘に驚いたけど、
その部分については丁重にスルーさせて頂こう。
【To-霧島雄二】
『楽しいに決まってるじゃないか!
好きな人とのデートなんだから!』
これでOk。
PiPiPiPiPiPiPiPi
おっと、またメールだ。
【From-木下秀吉】
『ワシと行って、明久は楽しいかの?』
今度こそ秀吉だ!
ただ、秀吉の前に雄二に返信しちゃわないとな。
秀吉からのメールで文面が消えちゃったから、もう一度打たないと…
『楽しいに決まってるじゃないか!
好きな人とのデートなんだから!』
この文面だったよね。
よし、送信っ!
【送信完了】
次は秀吉に返信しなきゃ、と思った矢先にまたメールが来た。


【From-木下秀吉】
『そう言われると照れるのじゃ…
では、明日9:00に駅前集合じゃ!
楽しみにしておるぞい!』
…ん?よくわからない。
困惑しつつ、送信BOXを見てみる。すると…
[7/22 22:45]【To-木下秀吉】←[New]
[7/22 22:35]【To-木下秀吉】
[7/20 4:44]【To-須川亮】
[7/19 4:44]【To-須川亮】
[7/18 4:44]【To-須川亮】
[7/17 4:44]【To-須川亮】
[7/16 4:44]【To-須川亮】
[7/15 4:44]【To-須川亮】
人生通算二度目痛恨の送信ミス。
〜秀吉と行く!皐月リゾート満喫ツアー・淡い一夏の思い出〜
に早くも暗雲が立ち込めてきた。
               ☆


天気は快晴。気温湿度共に良好。
今日は正にデート日よりといったところだ。
結局、昨夜は楽しみで眠れなかったため、
僕は少し早めに家を出て待ち合わせ場所へと向かった。
駅に着いてみると、時計の針は7:30を指していた。
残り1時間半をどう過ごそうか迷っていると、後ろから声をかけられた。
秀「ぉ…おはようじゃ、明久」
明「やぁ秀吉、待たせちゃったかな?」
秀「ほんの3時間前に来たばかりじゃ」
三時間前は≪ほんの≫の内に入らないと思う。
明「それにしても、相変わらず可愛いね」
秀「面と向かって言われると照れるのじゃ…」
明「照れてる秀吉も可愛いよ?」
秀「そんな事言われても嬉しくないのじゃ!(*´∀`*)」
明「秀吉、顔と台詞が逆だよ?」
秀「これは照れてるだけなのじゃ!」
これ以上揶揄うのも可哀想なので、早速電車に乗ることにした。
電車に揺られる事1時間。ようやく僕たちは皐月リゾートへ到着した。
途中、僕は車内でジーンズ職人の被害に遭遇したけど、
秀吉は気づいていないみたいだしここで言う必要もないだろう。


秀「中々大きい施設じゃの!」
秀吉が感嘆の声を漏らすのも無理はない。
なにせここ皐月リゾートの面積は某夢の国と同じクラスの大きさらしい。
明「パンフレットによると、東西南北でフロア分けされているらしいよ」
秀「今ワシ等がおるのが東側じゃから、東フロアから楽しむかの」
明「東側って言うと、遊泳施設の方かな」
秀「早速入るのじゃ」
明「OK!」
朝早いと言うのに、施設内はもう賑わいを見せていた。
仲良く泳ぐカップルや、包丁を持った美波。
浮き輪ではしゃぐカップルに、包丁を持った姫路さん。
明「秀吉、逃げよう!」
秀「明久、急にどうしたのじゃ!?」
明「せめて今日一日は生きたい!」
秀「なぜ死ぬことが前提なのじゃ!?」
神様、どうか今日だけは…!
                ☆


明「はぁはぁ、ここなら安全だね」
秀「はぁはぁ、一体何があったのじゃ?」
全速力で疾走すること5分。
なんとか敵に気づかれることなく、僕たちは西フロアに到着した。
明「なんでもないさ、ちょっと殺人鬼の姿を見かけただけだから」
秀「それは≪ちょっと≫の内に入らんと思うぞ!?」
明「そう?ゴキ〇リと同じ頻度で見かけるけど」
秀「世も末じゃな…」
そんな世間話に花を咲かせていると、施設内に放送が入った。
『皆様、この度は皐月リゾートへお越し頂き、誠にありがとうございます。
本日はプレオープン記念企画と題し、
東フロアにて水無しウォータースライダーを開催します。
紐無しバンジーに匹敵する恐怖を、是非ご体験下さい。』
明「世も末だね」
さてはこの施設、如月ハイランドと関係があるな?
この狂気は普通じゃない。
秀「じゃが、単純に考えれば滑り台の様なものではないかの?」
明「秀吉、なら一度見に行かない?」
秀「良い考えじゃな。」
僕にはわかる、この施設なにかがヤヴァい。


『うぁぁぁああぁ!!!体が!身体がぁぁあ!!』
『熱い!皮膚が!摩擦で!溶ける!』
『このままだと床に激とt――』
水無ウォータースライダーの開催場につくなり、断末魔が聞こえてきた。
明「ね?危ないでしょ?」
秀「……(ガクガクブルブル)」
明「わかって貰えてなによりだよ」
秀吉は顔を真っ青にして体を震わせていた。
秀「…ひ…さ…しろ…」
明「ん?どうしたの?」
秀「明久……後ろ……」
明「僕の後ろがどうかしたの?」
振り返ると、そこには
美&姫「「ウェルカム」」
て き は い き な り お そ い か か っ て き た!
                ☆

明「…ん…ここは……?」
気がつくと、そこは見知らぬ天井。
そして見慣れた美少女。
秀「明久…!目を覚ましたか!」
明「秀吉…!僕は一体?」
秀「あのあと姫路と島田に水無ウォータースライダーを92回程やらされ、
島田の折檻を受け、姫路の手料理を食べて今に至るのじゃ」
明「わかりやすい解説ありがとう(ガクガク)」
僕、よく生きているなぁ…。
明「ところで、元凶は?」
秀「島田と姫路は上手く撒いたから心配は無用じゃ」
明「助かるよ…」
ふと気づけば、もう当たりはすっかり暗くなっていた。
せっかくの秀吉とのデートだと言うのに、
ほとんど何もしないまま終わってしまった。
明「そう言えば、いろいろあったせいで秀吉の水着姿が拝めなかったなぁ」
秀「なぜワシの水着が見たいのじゃ…」
明「可愛いからに決まってるじゃないか!」
秀「自信満々に言われても困るのじゃ!」


秀「…そもそも、どうして明久はワシを誘ったのじゃ?」
急にしんみりとした声で、僕に尋ねる。
明「……それは、その……」
つい言葉に詰まってしまう。
思えば、なぜ僕は秀吉を誘ったのだろうか?
秀吉といると、いつも楽しくて癒されて幸せで…そして、
胸がドキドキする。
この感情こそ、≪恋≫ってやつなのだろうか。
だとすれば、やっぱり……
明「秀吉の事が、好きだからかな……」
秀「……ッ!」
瞬間、秀吉は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
そして、また僕に聞く。
秀「明久が言う≪好き≫というのは、どういう意味なのじゃ?」
明「だから言葉のまま…」
秀「そうじゃないのじゃ!」
秀吉が珍しく声を荒立てた。
秀「ワシが聞きたいのは……」
秀吉は涙声で呟いた。
僕はずっと、秀吉に中途半端な気持ちを伝えて
苦しませていたのかもしれない。
そう思うと、僕は言葉を発せずにはいられなくなった。
そして、真剣に、ありのままの気持ちを秀吉に伝えた。


明「僕は秀吉が好きだ…!一人の異性として!」
秀「――ッ!」
明「秀吉、僕と付き合って欲しい!」
言った!もう僕の気持ちは正直に伝えたぞ!
振られたとしても、僕は構わない。
だって、自分の想いを好きな人に届けられたのだから。
秀「…ワシも……ずっとお主が好きじゃった……」
そう言うと、涙をボロボロ零しながら、秀吉は僕に抱きついた。
秀「明久、目を瞑るのじゃ」
明「…え、えっと、はい」
目を瞑ると、秀吉のサラサラした髪が頬に当たった。
そして、
秀「…ん…んッ…」
明「――!?」
秀吉との口づけを交わした。
そんな、淡い一夏の思い出。
               ☆

そして数日後…
雄「よぉ明久、秀吉」
明「おはよう雄二」
秀「おはようじゃ」
雄「朝から一緒に登校か。お熱いなぁ?」
明「なっ、なにを言ってるのさ!?」
秀「……(ポっ」
雄「そーいや、皐月リゾートが取り壊されるらしいな」
秀「さりげなくスルーしおった!
明「えぇっ!?どういうこと?」
雄「なんでも、アトラクションで死傷者がでたり、
殺人鬼が暴れままわったり大変だったらしいぞ」
明「へ…へぇ…」
雄「男子高校生が1名大怪我を負ったらしいしな」
明「……」
雄「ん?どうした明久、顔色がハワイアンだぞ?」
明「な、なんでもないさ…」
僕たちが関係していない事を祈ろう。
              ★

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