2chエロパロ板の「井上堅二 バカとテストと召喚獣でエロパロ」の作品をまとめたサイトです。

「明日は明久達と勉強会じゃから食事は不要じゃ、母上。日曜も向こうに泊まるゆえ」
リビングから弟の声が聞こえる。あたしと瓜二つの美しい顔に正反対のバカな頭を持つ弟だ。
「あら。勉強くらいあたしが教えてあげるわよ、秀吉」
秀吉の場合、バカはバカでも演劇に入れ込みすぎて成績が悪くなっているだけで、頭は悪くない(と思う)。
ちょっと気合を入れれば誰からも文句を言われない程度の点は取れるはずと、何度かあたしが見てやろうとしたことはあった。
「あ〜……、姉上はワシとはレベルが違いすぎるからのぅ。もう少し基礎を固めねばいかんと思うのじゃ」
その度になんだかんだと理由をつけてかわそうとするのはいつも通りなのだが、Fクラスのバカ達とは
勉強会という名目で集まっているらしい。いいことではあるのだが、姉として釈然としない部分がある。
最近秀吉が急に勉強に精を出し始めたのには別の理由があるのだ。
「吉井明久」
「んむ?」
「んー?いやー、こないだ入れ替わった時に随分親切にしてもらってさ」【原作6.5巻】
「ほう。まあ、あやつは女子には優しい男じゃからの」
「バカ。あたしはあんたとしてあっちのクラスに行ったんだから、吉井君はあんたに優しくしてんでしょ」
「んぉ?そ、そうかのぅ?しかし明久の奴は意外と頑固な所があると言うか、いくら言って聞かせてもワシを女じゃと思っておるようなのじゃ」
「ワシとしては、あやつにはしかとワシを男じゃと認めさせねばと思っておるところなのじゃが、これがなかなかどうして上手く行かぬ……」
(まんざらでもないくせに……)
秀吉はもじもじと悩ましげに腰をくねらせ、頬にかかる髪をくるくると指に絡ませながらブツブツと口の中で何かをつぶやいていた。
吉井君の言う『女の子らしくてかわいい』所ってこういうところだろうか。あたしからすればウザいとしか言いようがないのだけれど。
「そっか。あんたは吉井君にバカ吉!とかぶっ殺す!とか言われて殴りあったりしたいわけね」
「なぜそうなるのじゃ!?」
「だって坂本君なんか彼と親友って感じだけど、四六時中ああなんでしょ?男の子同士ってああいうものなんじゃないの?」
Fクラスの他のバカ男子とかね。あたしには理解できない世界だけど。
「むぅ……、そう言われればそうじゃが……。あれはあれで特殊な例じゃと思うぞ姉上」
「あんた達だってじゅーぶん特殊よ」

『どうしたの秀吉?いつもより声が高いみたいだけど、風邪……とは違うよね?』

「なぁんて吉井君たら顔を近づけてきて……。まったく何をされることかと思ったわ」
「……姉上の持っておる乙女小説とワシらの友情を同じように見て貰っては困るぞぃ」
「どうだか。明日だって彼の家にお泊りみたいじゃない?しかもここのところ毎週だし、家族としては心配よねぇ」
「姉上よ……。随分虫の居所が悪いようじゃがどうしたのじゃ?」
「別に。吉井君なら見た目もかわいい感じで悪くないし、そういう仲なら応援してあげようと思って」
「ふぅ。どうもワシの周りには思い込みの激しいのが多いようじゃな。姉上の考えておるようなことは一切ないぞい」
ワシも明久も健全な男じゃからのう。秀吉はため息混じりにそう言ってあたしから目を切る。
健全な男?健全な男は世にも稀な美少女である姉との二人きりでの勉強会より男同士の友情とやらを取るものなのかしら。
(確かめてやろうじゃないの)
「姉上―――?」
あたしは去りかけた秀吉の左腕を取って、振り向きざまの顔にキスをした。
「秀吉。お姉さまから大事な話があるから、これから部屋に来なさい」

「逃げずに言いつけどおり来たのは褒めてあげるわ」
「逃げても後が怖いからのぅ。身内から一生逃げ続けるわけにも行くまいて」
小さい頃から躾けてきた成果ね。内心ひとりごちながら、アタシは秀吉をベッドサイドへ促した。
「それで話というのはなんじゃ?姉上」
小首をかしげる我が弟。
「そろそろ建設的な努力をしてみたらっていう、ありがたい忠告よ秀吉。大体が、バカ同士寄り集まったってロクなことにならないっての」
「アンタはそれでよくてもアタシには色々風当たりあるんだから。勉強なんて系統的に学習していけば、
時間的にも労力的にも最小限の消費で効果が上がるものなのよ」
―――ひとしきり言ってやると秀吉はげんなりとした顔になって、
「なんじゃ、姉上までお小言かの?明久ではないが、やる前からこれではせっかくのやる気も萎えるのぅ」
また、吉井君の名前を出した。

どうやら本格的に再教育が必要のようね。
「やる気、ねぇ……」
「代表のベッドルームに押し入ったのは愚鈍な弟の男らしさの現われとして喜ぶべきなのかしら?秀吉」
「!?……っ」
特に労して手に入れたわけでもないけど、代表から聞き入れた情報は存外効果があったらしく、
弟の表情をこれ以上ないほど引きつらせることが出来た。
とんっ、と肩を小突くとまるで人形にそうしたように秀吉の体はベッドに沈む。
「あーぁ、秀吉もお年頃ってわけか」
お姉ちゃんも迂闊に裸で歩き回っちゃダメね。
アタシは秀吉の体に影をつくりながら、当てつけに言った。
「っ違……」
「違うの?」
回らない頭で言い訳しようとした弟は、アタシの言葉がスイッチになったみたいにびくりと体を振るわせる。
(そうよ。アンタはそうでなくっちゃ)
「秀吉が好きなのはやっぱり男の子?」
「それとも……女の子?」
アタシは秀吉がロクに抵抗しないのに満足して、緩んだパジャマの襟元に指を滑らせた。
「答えなさい。秀吉」
ごくり、とやけに大きな音で秀吉の喉が鳴るのを、アタシは耳よりも指で聞いていた。

姉上。と、か細い呻き声が聞こえる。アタシはそれを無視して、服の上から弟の胸に爪を立てた。
秀吉は痛みからかそれとも別の何かのためか、顔を赤らめながら髪を振り乱している。
「誰もいない、なんて言わせないわよ」
普段なら鏡を見るようにさえ感じる秀吉の顔にはうっすらと涙が浮かんでいて、それを見下ろすアタシの顔は
アタシには映らないけど、嗜虐的な胸の高まりが、弟のそれとまったく逆であることを教えていた。
「ぁ……」
「要するに!」
秀吉の唇が開きかけたのを無視して、アタシはその耳を震え上がらせるべく言葉を切る。
目で獲物を制止しながら履物を一気に下ろすと、股下には見るだに申し訳なさそうにうなだれる男性の象徴があった。
「アンタがここをバキバキにしてイヤらしいこと考える相手は誰なのかって聞いてんのよ」
その言葉が耳に届くと、秀吉はほとんど唯一自由になる両手で目を覆った。
体を浮かせて束の間秀吉を解放してやり、その間にも抵抗しようとせずにいるのを見て、アタシは口の端を持ち上げる。
ベッドに体を預ける秀吉はすすり泣いているようでもあり、時折無音の私刑室を虫が這うような音が横切る。
今この時の弟の肌の色を想像しながら、柔らかく指を跳ね返してくるお腹の上に腰掛けると、んっ、とくぐもった吐息が漏れた。
「やめるのじゃ、姉上……」
「あら、なにかされると思ってるのね。秀吉」
「全部アンタ次第なんだけどな」
ね、秀吉。アタシはぷにぷにとソコをつついて囁く。
「アンタよりこのコに訊いた方がよさそうね」
縦笛の音孔を抑えるようにきゅ、きゅ、と押し揉んでいくと、じれったそうに頭を持ち上げてアタシに応える秀吉の性器。
秀吉の口からかすかに聞こえる抗議を却下して、アタシは触れ合っている秀吉の性器の求めに応じてやる。
それは手のひら越しに、熱いと感じられるほどの熱を伝えながら硬さを帯び、次第にはっきりと天井を向いた。
あらあら、しょうがないコね。
「このコはアタシがいいみたいだけど……」
目の端に捉えた弟は顔を真っ赤にしながらもがいていた。
「何とか言ってみたら?男なら」
アタシはそれが無理であることを承知で、さらに秀吉が反発しそうな言葉を選んだ。
(アンタはアタシの物なのよ。ずっとね)
秀吉に預けた体がふっと沈み、アタシは全身で獲物の降伏を知る。
絶頂にも似た快感が電気になって巡り、刺激のないままにアタシは高まっていた。
「いい機会だからきっちり教え込むことにしようかしらね」
アタシは再び立ち上がってこれから邪魔になるものを脱ぎ捨てる。
ショーツの縁に指をかけた時、つい数瞬前の有様を反芻してまたイキそうになった。
掴めそうなほどゆっくりと熱っぽい息をアタシは吐いた。これまで幾度となく思い描いてきた、アタシと秀吉の終幕が降りる時なのだ。

「……ワシも丁度言いたいことがあったのじゃ」
「!?」
背中越しに、聞こえるはずのないモノを、アタシは聞いた。
何?
「いよいよとなってワシのなけなしの勇気も奮い立ったようでの」
どん、と鈍い音がして、アタシは肩を床に打ちつけた。痛い。天井を仰いだのは一瞬。きっ、と眉を吊り上げた弟の顔がそれに替わった。
(秀……吉……?)
「ずっと考えておったのじゃが、姉上が言うように劣情を催す相手を、ワシはまだ知らぬ」
はっきりと、言って聞かせるような弟の言葉は、アタシの耳を真横に流れていった。
「じゃが、姉上に対するように暖かく、ともにあって心の躍る気持ちにさせてくれる相手を、どうやらワシは見つけたようじゃ」
物理的に大きく揺れていたアタシの頭は、それを受け入れられそうにない。
「明久のことを姉上が気に入らんでも、ワシはあやつと、あやつの周りの者たちが好きじゃ」
「あやつに会いたいと思う気持ちは、いかな姉上でも止められぬ」
それがどうやら、ワシの今の幸せというやつらしいでのぅ。秀吉はそう言って柔らかく笑った。アタシが忘れていた秀吉の顔。
アタシではさせられない、秀吉の顔。
そっか。
吉井君にはコイツを笑わせることが出来るのね。
真っ白な、空っぽな宇宙のようになったアタシの心に、ひらひらとその認識が降りてきた時、アタシは溢れ出る涙を止める事が出来なかった。
アタシはアンタを思い切り傷つけたのよね。秀吉。
でも。
もう二度と振り向かせることが出来ないとしても。今この時だけはアタシのためにありなさい。

「変態三重苦の上に、弟がホモなんてイヤよ、秀吉」
「は?」
相変わらず鈍いわねこのバカは。
「アタシを抱きなさい。アタシから離れていくって言うなら、それなりの証明が必要だわ。一人前の男としての、ね」
「別に縁を切るというわけでも家を出るというわけでもないのじゃが……」
「五月蝿い。女の子にここまで言わせて何もしないなんて、男の風上にも置けないわよ」
「しかし……」
「出さなきゃ平気よ。それに、このままならどこにも行かせないから。全身の関節逆に曲げてこの部屋で一生飼ってあげる」
「……姉上は見目も頭もよいが暴力的じゃからいかんのじゃ」
なんですって?と言うより早く、アタシのお腹に杭が打たれた。
「ひぅっ……!」
「姉上が望んだのじゃぞ?ワシも色々と言われ放題じゃったからの。たまには弟が姉を仕置きしてやるのもよいか」
「ひ、秀吉が……調子に、乗るなぁ……」
外にあった時は弱々しくさえ思っていた物が、アタシの内では暴君のように暴れていた。
制御下を離れた快楽の神経が秀吉の動きに歩調をあわせ始め、鼓動と、秀吉が胎内を叩く音とが耳の奥で二重奏を奏でた。
(嘘……!?こんなに……)
僅かの間にアタシは意識を細切れにされる。自由の利く一瞬を繋ぎ合わせて、
「いやぁ……」
アタシはそんな懇願をしたけど、秀吉は『完璧な』笑顔でそれを退けた。
軽い絶望の後、杭を飲み込んでいる部分があげる歓喜の声に、アタシは融けてしまうのだった。

―――目を覚ました時、アタシはベッドの上で、新しい寝着に包まれていた。反射的に辺りを見回すと、秀吉の顔を見つけた。
「……どのくらい寝てた?」
「2時間ほどかのぅ」
すっかり夜中じゃ。秀吉は何もなかったようにあっけらかんと言った。
そう。
(アタシの負け、か……)
「さて。準備をして寝るとするかの。ワシは明日は海じゃから、約束に遅れんようにせんと……」
「は?」
「ん?なんじゃ姉上」
「秀吉。アンタ確か、明日は勉強会って言ったわよね?」
「うむ。皆で集まって海に行って、それから旅館で勉強会じゃ」
「あらそう。お目当ては吉井君の水着姿?」
「姉上よ。なぜそうなるのじゃ……」
「それとも浴衣姿かしら。あわよくばお風呂で背中なんか流しちゃったりしてね」
「じゃから何ゆえすべて明久絡みと思うのじゃ!」
「じゃあちょっとでも考えなかったって言える!?ちらっとでも喜ばなかったって言える!?」
「……ぁ、当たり前じゃ。ワシと明久は男同士じゃぞ……?」
「アタシの目を見て言ってごらんなさいよこのヘンタイ!」
「な……っ」
「気が変わったわ。おバカなアンタが間違い起こさないように、足腰立たなくなるまでお説教してあげる」
「安心なさい。約束だし時間には間に合うようにしてあげるから」

前言撤回。死ななきゃ治らないようなバカには譲歩する理由も必要もないみたいだわ。

<終>

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