基本情報


略歴

アーズ国最強の独立部隊神器衆の一人。
神器衆は剣技や法術に才能を見せる個人戦闘集団であり、どちらかというと戦意高揚の為に作られたお飾り的存在であった。しかし、サウラ達の世代はそれぞれのメンバーがそれぞれの分野で実績を残し、発言力や地位を高めていた。

ザールック3325年、モルコアの戦いに参戦し、敵将のベルマを討ち取り、かって兵卒時代にライバル関係であり、モルコア方面の指令官となっていたアトレティア国将軍のゲルジュモルコア国より駆逐する。
3326年5月、五カ国連合会談によって結成された連合軍を率いてリゼルバ攻略戦に参戦するが、勝利を目前にしながら、アルスレーナの判断ミスにより連合軍は瓦解、アトレティア国軍の反撃により撤退することとなる。
翌3327年4月、女帝アルスレーナの暴走は徐々に加速をはじめ、リゼルバの攻略を命令されて第二次リゼルバ攻略戦に参戦。難攻不落といわれ、五カ国連合軍でも落とせなかったリゼルバを、サルファーが三段構えの策を用意して歴史的逆転勝利を果たすが、サウラはその作戦において、敵将ゲルジュを説得して仲間につけるという重役を任された。常に敵対する陣営にいたサウラとゲルジュは、兵卒だった時代、互いに全力を尽くして何度も戦いあい、「敵との友情」という奇妙な関係を築いていた。この感情は、古今東西様々な戦場で発生するのだが、自分が死力を尽くして戦っている相手なのだから、きっと相手も能力的にも人格的にも完成度の高い者なのだ…という、自分を美化する感情が生んだ錯覚なのかもしれない。
ともかく、サウラはゲルジュの元に単独で会いに行き、決戦時の反乱の約束をとりつける。あくまでも口約束であり、本当に実行されるか不安の中での戦いであったが、ゲルジュはこれに応え、リゼルバ攻略の立役者となる。

それ以後も、3328年チャリオスの戦いに参戦して勝利に貢献し、次の敵となるセルカティーナの元にサルファーと共に乗り込み、脅迫に近い形で強引に停戦協定を結び危機を回避する。これは、どんな形で結ばれた約束であろうとも決して破らないセルカティーナの性格を調べ上げたからこそ成立した脅迫だが、この時、サウラとセルカティーナは初めて会話を交わし、互いの存在に惹かれることとなる。

3329年、最大の激戦として戦史上に名前を刻むリゼルバの戦いにおいては、艦に艦をぶつけ乗り込んでの白兵戦という、奇襲というより殴りこみに近い強襲を繰り返し、セルカティーナとの激しい一騎討ちも行われるが、この戦いはジルダー出奔によるアトレティア内乱による全軍撤退に助けられ、敗北寸前だったアーズ国は、かろうじてリゼルバを守りきり、勝利をおさめた。

アトレティア内乱が本格的にはじまると、サウラはアリンと共に各国を渡り歩き、様々な隠密作戦を実行した。
その間の活動は記録に乏しく謎に包まれているが、一度は疎遠となったセロナバルス国との同盟に関わっていたことだけは確かである。
こうして水面下で様々な準備をしたアーズ国は、内乱で疲弊した頃合を見計らってアトレティア国総司令官の地位を奪った直後のガザデルールクフェルの戦いにて破る。
この戦いの最中、セルカティーナの元に単身おもむき、帰順する様に説得するが、サウラに心を奪われつつも、父の仇にかしずくことを拒絶した彼女は、サウラに部下を託して自刃した。

こうしてアーズ国はザールックの支配者となるが、女帝アルスレーナはこれに驕り、いよいよ暴走が止まらなくなる。
神器衆は彼女を諌める為、神器衆クーデター事件を起こすが、これに便乗したアルスレーナに私怨のあるナスティの暗躍があり、彼らの思惑を越え本当のクーデターになってしまう。
サウラは已む無く国王の地位に就き、更にガザデルー軍との戦いの直後に手に入れた六界の情報から、ルーイガルドに君臨するラスブロスが、転移ゲートを使って他の世界を侵略していると誤解した彼ら(ただ、当時はそう誤解しても仕方がない状況であった)は、積極的防衛として、六界連合軍の結成を決意、マドリアルの戦いによって転移ゲートを手に入れ、ヴァン・フレイ国へ外交使節として自ら渡り、王女ルナティスと会見。
歴史上はじめてラスブロス以外の者たちが六界の繋がりを作り出し、ルーイガルド侵攻作戦を実行させることとなる。

ルーイガルドに到達したサウラだが、国王という地位でありながら、六界連合軍第4部隊の指揮官ではなく、あえて将軍を選び、相変わらず前線を好んだ。
序盤こそ快進撃を続けた六界連合軍だが、ダルスバード艦隊を失い、大撤退戦となったハイネスブルの戦いにおいて大敗。
この戦いにおいてはさすがに最前線ではなく総指揮官となるが、エリシアの脱出作戦を即断で採用する器量を見せた。
続いて行われたカスタリアの戦いを、彼は「リトライ、仕切りなおしの戦い」と評し、まさにその通りに再編成された六界連合軍はこの初戦を大勝で飾った。

連合軍が陸路と海路の二手に別れた時は陸路部隊に編入され、17328年ガルーダ攻略戦に参戦、敵将イルザに尊敬に近いライバル視をされ、苦戦しながらもイルザを撃退、更にライアを討ち取りビアスコア帝国最大の決戦の勝利に貢献する。
陸路、海路部隊が合流し、ビアスコア帝国を降伏させた後は、フェルトビーン帝国に進軍。エイクレア攻略戦ゲルトエルトの戦いを経て、17328年8月、両軍最大の決戦となったカルダザルスの戦いに参戦し、イルザと激しい戦いを繰り広げつつ、挟撃の危機すらも乗り越えて勝利を収める。

17329年8月、シャクティアナ帝国との決戦となったエリス・ラゴンの戦いに参戦し、イルザバーナを討ち取るが、ラスブロスの猛攻により一度は撤退、六界連合軍はその直後にラスブロス強襲作戦を行い、サウラもサヌア傭兵団の強襲を成功させる為の陽動部隊として帝都で奮戦、六界戦争を勝利に導く。

六界戦争終戦後はアーズ国の国王として内政に勤めるが、元々神器衆は戦闘集団であり、よき内政官をうまく使いこなしたとはいえ、生来の性格もあり、サウラの治世はやや武断的に傾いていた。それが故の戦いも彼の即位中に幾度か行われるが、それでも権力者としての道をはずすことはなく、在位40年の間アーズ国に安定と発展の時代をもたらした。

人物

  • サウラは格闘能力に優れ法術の力により剣と同じ威力を発揮する小手を装備し、自ら最前線にて戦う闘士であり、アーズ国のほぼ全ての戦いに参戦している。
  • アーズ国の王は、代々アーズの姓を名乗った為、サウラも王位に就くと、サウラ・リグ・アーズと名乗った。
  • かつてのライバルゲルジュ、そして彼を父の仇とするセルカティーナとも、和平交渉や戦場で何度も出会い、言葉を交わすうちに互いの実力を尊敬し、信頼関係すらうまれた。この様に、サウラは敵味方関係なく、彼と関わった人を引き付ける不思議な魅力を持っていた。
  • セルカティーナとは、敵対する陣営にいながら、互いに恋慕にも似た惹かれあいをしていた。これは後世の創作ではなく、本人達の回想録や日記に確かに記されている。

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