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あるところ、黄土色の長方形の石で四方を囲まれている、遺跡の内部ような場所です。そこに一匹の狐さんが倒れていました。どうやら気絶しているようです。

何十分経ったでしょうか、狐さんは意識を取り戻し、ゆっくりと目を開けました。まず最初に目に入ったのは太陽です。狐さんの顔を真っすぐ照らしていましたが、その光は丸く開いた石の天井の穴からしか届いていません。
狐さんははっとしました。
―空飛ぶ大きな戦艦を自分の戦闘機で追いかけていた狐さん。その戦艦にあと一歩のところで突然視界を塞がれました。目の前には忍者のような人。次の瞬間ガラスの破片が飛び散り、強い風が狐さんに吹き付けました。
脱出しようとしましたが、装置が作動せず、狐さんは強い空気圧のせいで息ができず意識が遠くなり、戦闘機はくるくると回転しながら落ちていきました。
地上に近づきあと数十メートルの所まで来たとき、思い出したかのように脱出装置が作動し、狐さんは空中に投げ出されました。大きな樹の枝にぶつかり、地面に打ち付けられた瞬間、その地面が崩れ、狐さんは地下へ落ちていきました。―

狐さんは倒れたまま通信機のスイッチをいれると苦しそうな声で言いました。
「…こちら、フォックス…至急救助を………」
返事はありませんでした。
フォックスは、小さくため息をつき立ち上がろうとしましたが、全身に強い痛みを感じ諦めました。やはり体を強く打ち付けからです。
下に積もったやわらかい砂がクッションの役割をしてくれただけでも幸運な事でした。
フォックスはしばらく天井に開いた穴を見つめました。ここから出るにはあの穴だけしかないのですが、天井までだいたい15メートル程あります。もし自由に動けたとしてもとても届きそうにありません。
「まいったな…、なんとかしないと」
周りを見渡します。同じような壁が四方を囲んでいて、もともとは出口があったであろう場所には崩れた石材と砂で塞がれていました。



このままだと力尽きることしか残されていない、そんな絶望的な事がフォックスの脳裏をよぎりました。
その時です。一瞬穴の向こうを何かが飛び越えていきました。
フォックスは慌てて上半身をなんとか起こし、穴のむこう向けて「誰か!助けてくれ!ここだ、穴の中だ!」と叫びました。
すると何かが穴の中を覗き込みました。逆光で黒いシルエットがこちらをじー、と見つめているように見えます。フォックスはもう一度大声で助けを求めました。するとさっきまで一つしか居なかったシルエットが2つ、3つ、4つと増え、一つ目同様こちらを覗き込んでいます。
(よかった!なんとか助かりそうだ…!) フォックスは安心しました。
次の瞬間、一つのシルエットが穴のなかに飛び込んできました。ふわりとフォックスの側に着地します。フォックスはその時助けを求めてしまった相手の姿を見ました。
緑色の体に二つの光る目を持った『プリム』と呼ばれる、フォックス達の敵でした。次々と残りのプリム達は降りてきて、あっという間にフォックスは囲まれてしまいました。
フォックスは素早くホルスターに手を伸ばしましたがそこに納まっているはずの銃がありません。どうやら落下した際に落としてしまったようです。
「くそっ…!来るな!」
フォックスは腕の力だけで近づくプリムたちから逃げるため後方へ動いていきましたが、すぐに背中に壁が当たりました。



四体のうちの一体が、まずフォックスの両足を押さえました。続いて三体のうちの二体が両腕を壁に押さえ付けます。フォックスは「やめろ」と「触るな」を繰り返している間に、壁にもたれ掛かったまま大の字にされました。
残りの一体はフォックスの正面に立っています。何の感情も感じられない目がフォックスを見ていました。するとそのプリムはフォックスのベルトを外していきます。
「な、何を…、する気だっ」
返事はありません。プリムは次にフォックスのつなぎ服のファスナーをゆっくり下ろしていきます。ジジジ…と音が微かに響いていました。
フォックスはわけもわからず逃れようと体をうねらせていましたが、プリム達が強い力で押さえているため少しも動かず、ただ全身に鈍い痛みを感じるだけでした。
ファスナーが一番下まで下ろされると、フォックスのふわふわした胸とお腹、下着がファスナーの隙間から現れました。
次の瞬間、プリムは下着の上からフォックスの股間を揉み始めました。突然の刺激にフォックスは驚きます。
「うぁ!?や、やめろ…、なんで、こいつ…!」
返事はありません。ただプリムは黙々とフォックスの男性器をぐにぐにと揉んでいました。
「ぐ…、なんでこんな目に…。くそ、やめろ!」
プリムはフォックスのまだ柔かい竿を握りました。突如、握った手がバイブレータのように、ヴィーンと音を立てて振動し始めました。



「うあぁっ!くっ、あぁ…」
フォックスは思わず声が出てしまうほどその振動に感じてしまいました。一度感じてしまうとフォックスの性器はムクムクと大きくなっていきました。
完全に堅くなるまでそう時間はかかりませんでした。下着は小さなテントを作り、フォックスは相変わらず振動と揉みの攻撃に歯を食いしばりながら耐えています。
プリムはそそり立った性器を確認したあと、下着から竿の部分だけ出しました。まだ若い性器が露出されます。
今度は両手で包み込むように竿を握られるとフォックスはあまりの快感に身体が電気を流されたようにビクッ、ビクッ、と反応し、食いしばっていたはずの口は小さく開いたまま喘いでしまいました。
プリムの攻撃は続きます。どこから出したのか、透明のオイルのようなものをフォックスの性器にたっぷり付けたあと、振動する両手を上下に動かしはじめました。
オイルはフォックスのモノから出される透明な粘液と分離しながら、ぬちゅぬちゅと音を立て上下運動を潤滑にしていきます。
「はぁ、はぁ……」
フォックスの口から抵抗の言葉が消えてしまい、代わりに知らない間に乱れていた呼吸音だけがもれています。フォックスにはだんだん近づいてくる射精感がありました。



フォックスはうっすらと涙を浮かべていました。性感に負けてしまったから、敵という存在の彼らにこんな事をされて感じてしまっている自分自身が、情けなくて悔しかったからです。
それでもフォックスの身体は無意識に射精への準備を進めていきます。
性器の先っぽはだんだん赤みを増し、フォックスの心拍数が上がるたび、呼吸はさらに乱れていきました。
「はあ、はあ、はあ、…う、くっ!うあっ…!もう、ダメだっ……うっ!」
フォックスは仰け反り、上半身がビクビクッとなりました。下腹部では性器がプリムの手の中で同じようにビクビクッと動き、白い精液を数回にわたり放出しました。
溢れた精液はお腹の毛を濡らします。プリムの手の動きは止まりました。
「ハァ…ハァ…。こんな、奴らに…」
フォックスは死にたくなるような凌辱感を感じていました。溜まっていた涙が頬を伝いました。
その時、止まっていたプリムの手が再度動き始めました。射精により敏感になった性器を刺激し始めます。フォックスは痛いようなくすぐったいような激しい刺激に悶え、身体が強く痙攣し始めました。
「ぐああぁっ!や、やめ…!!ひ、あ…っ!」
フォックスは休む間もなく射精してしまいました。



それからどれくらい経ったかわかりませんが、フォックスにとって地獄の時間が続きました。
あれから何度も何度も精液を絞りだされ、フォックスのお腹と頭のなかは真っ白になっていきました。
性器が痛くなって、それから殆んど何も出なくなるまでの記憶はありましたがそれ以降は覚えていません。なぜならフォックスはそこで気絶してしまったからです。


遠くで声が聞こえます。聞き覚えのある声でした。
………ス!……ックス!……ォックス!

「しっかりしろ!!フォックス!!」
「………ファルコ…」
そこには青い羽根を持つ見慣れた顔がありました。あの四体はいません。そしてフォックス自身の萎えたオイルと精液で汚れた性器と下着、精液がしみ込んだお腹の毛がに目線を移動させました。
「・・・。」
ファルコは何も言わずフォックスの下着の位置を直し、つなぎ服のファスナーをしっかり上げ、ベルトをしめてあげました。
「ファルコ……俺…、俺っ…!」
フォックスは力なくファルコの肩にしがみ付き顔をひっつけました。あの最中伝った涙がぽろぽろとこぼれます。ファルコは黙ったままフォックスを抱き締めました。
「何も言わなくていい、何もだ…」
抱き締めたままフォックスの頭をぽんぽんと叩きながら言いました。そして立ち上がりフォックスに肩を貸し立ち上がらせます。
「…さて、帰るぞ」
「・・・。」
返事は頷きだけでした。
ファルコはフォックスを抱えたまま穴の外にのびるロープを昇っていきます。ただ涙だけが薄暗くなった石室に落ちていきました。
2008年03月17日(月) 16:41:51 Modified by smer




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