メニュー
Wiki内検索
最近更新したページ
タグ

7-500-4

…。……。………。…………。……………。………………。
 彼女達がホールへと足を踏み込んでから2時間は経っただろうか。この広いホールの中に、スパンスパンとなにかを打ちつけるような音が響いている。そのホールの中央では何と機械と女性が性交に耽っていた。一人の女性は胸と股間、尻以外を水色のつやつやとしているボディスーツに身を包み、立ち上がってカプセルに身をもたれながら背後からヴァギナを貫かれている。もう一方の女は一糸まとわぬ全裸で、機械人形が下になり、騎乗位の形で人工ペニスを絞り上げていた。2人の女どちらの顔も官能に染まり、幸せそうに見える。そして、自ら腰を動かしこのセックスを心から楽しんでいた。
「あはん…ふぅぅん…。どぉう?私の立ちバック、締まるでしょう…?ふふ、あはははは……私ぃ…バックの締まりには自信あるのよぉ…。そう!そうよ!子宮突き破るくらいにペニス突き上げてっ!あはんっ!気持ち良すぎぃぃ……あなた、本当に最高よぉぉぉ!!!」
 ボディスーツの女、サムスはまるで機械人形を自分の恋人のように認識し、喋りかけ、彼を楽しませようとしている。しかし、機械人形は彼女の言葉など全く聞かず、ただただ彼女に人口ペニスを突き入れるだけ。それでも、彼女は喜びに打ち震えていた。もう何回絶頂を経験したことだろう。20回。いや、30回か。もちろん、彼女自身がそれを覚えているわけはない。
「あひっ…あはあぁぁ…。あははははははははっ!!ちこつに、ちこつにひびくぅぅぅぅん!やっぱり!やっぱりこのたいいだいすきっ!きじょういだいすきぃぃぃんん!ほら、わたしのおま○こ、うねうねしてるのわかる!?これはね、あなたのち○ぽくわえられてすごくしあわせになってるんだよっ!わたしも、わたしもしあわせなのよぉぉぉぉ!あはんんんん……あん…いくぅ…。また、あなたのりっぱなぺにすでいっちゃうぅぅぅ!!」
 ブロンドの長い髪をした女、ゼルダはほんの2時間前までは男を知らぬ処女であった。しかし、今の彼女の姿に処女だった時代を推し量ることなど出来ない。今の彼女は思考も麻痺し、ペニスを受け入れては絶頂を繰り返すただのセックスマシーン。彼女は男のモノを自分のペースで楽しめる騎乗位に没頭していた。自由になっている両腕は、更なる快楽を求めて自身の乳首をつねり、胸を乱暴に揉みまわす。そしてまた絶頂に達したのであろうか。ガクガクと全身を震わせると、寝そべる機械人形に抱きつくように横たわる。それでも、彼女は腰の動きを決して止めようとしない。麗しきハイラルの姫と言われた彼女の姿は、もはや微塵も無かった。
 立ちバックに至極の快楽を感じていたサムスは、再び絶頂を迎えた。腹の中に媚薬を注がれ、絶頂で覚めようとしていた思考を再び悦楽の世界へと引き戻させる。
「あぁぁぁぁん!来たぁぁ!あなたの…私を幸せにしてくれる精液ぃぃ…。さぁ、もっと、もっと楽しませてぇぇ……え?」
 次なる絶頂へと向けて腰を突きだしたサムスであったが、突然コピーパワードの動きが止まる。まさか燃料切れ!?サムスは愕然とするが、その思いは一瞬だけだった。既に挿入されている人口ペニスの上部がカチャカチャと変形を始めていたのだ。形成されたのは、やはりペニス。そしてコピーパワードはもう一度サムスの腰をガシっと掴み、上部のペニスをサムスの排泄器官へと近づける。
「えぇぇぇ、うそぉぉぉ!?私、私アナルはまだ入れたこと無いのにぃぃ!?………うっふふふふふ…そうなのね?私のアナル処女が欲しいのね!?いいわ、あなたに捧げるわ…。さぁ、入れてぇぇ!私にまた新たな快楽をちょうだいぃぃぃぃっ!!」
 サムスのアナルは門を閉じたままだったが、その頑強な門すら、コピーパワードの人口ペニスの侵入を食い止める事は出来ない。彼女の直腸は亀頭を飲み込むと、後はすんなりと彼を受け入れた。初めてのアナルセックスの快感に、サムスの顔は喜びに沸く。
「んっはははははは!す、すごっ!!痛い…ちょっと痛いけど凄く気持ちぃぃぃ!!こんなに、こんなにアナルが気持ち良かったなんてぇ!はふぅぅぅぅん!こんなことなら、こんなことなら、もっと早く経験しておけばよかったぁぁ!もう!もう…あなた、焦らし過ぎよぉぉ…。アナルに入れるのがこんなに気持ちいいのなら、早く教えてよぉぉぉ!!」
 サムスは今まで通りに、コピーパワードへと感謝の気持ちを述べるが、何度も言うように機械が彼女の言葉に反応するわけがない。しかし、彼女はそれでいいのだ。自分に快楽を与えてくれる。それだけで、彼はこの世で最高の存在なのだから。
 時を同じくして、ゼルダの相手をしていたコピーパワードにも、下半身の変化が起きていた。サムスの時は初めのペニスの上部に現れたが、ゼルダは今騎乗位を楽しんでいる。そのため彼女のアナルに挿入しやすいよう、新たなペニスは彼女と繋がっている人口ペニスの下に現れた。尻穴に何がゴツゴツとしたものが当たる感触に気づき、サムスは一時腰の動きを止めて、その正体を確認した。
「はぁぁぁぁぁ…。あ、あなたぺにす2ほんもあったのぉ…?でもそこ、そこはわたしのおしりよぉ。いれるところじゃないわぁ…。でも…でもあなたがいれたいっていうの?いいわ、いれさせてあげる!わたしのあなるしょじょもあなたにあげちゃうぅぅぅ!!」
ゼルダは自ら尻穴を2本目のペニスの上に移動させ、一気に腰を落とした。アナルの入り口は少々きつかったが、入ってしまえば何という事は無い。腰を深く落として両方のペニスを加え込み、ゼルダは淫猥なため息をついたあと、激しく腰を動かしはじめた。
「んはあああああっ!これが、これがあなるせっくす!!?すごい!おま○ことはぜんぜんきもちよさがちがうっ!!ふああ…あははははははっ!おま○こもおしりのしょじょもあなたにうばわれたぁぁぁ……。なんだかじんじんしてぇ……へんなきもちぃぃぃ…。あっあぁぁぁぁぁ!?なかで、なかでぺにすどうしがごりごりこすれてるぅぅぅ!なにこれ!?こんなのはじめてぇぇぇぇ!!」
 2本もの巨大なペニスに腹部を圧迫され、呼吸をすることすらきついが、彼女の脳は更なる刺激を欲し、腰を止める事を決して許さなかった。ペニスを亀頭ぎりぎりまで引き抜いては腰を落とす、これを高速で繰り返すハードな騎乗位。この体位の魅力に取りつかれた彼女は、もはや本能だけで腰を振っていた。
「もう、もう、もうわらひ、だめぇぇぇぇぇっ!2ほんのぺにすにおかされて!もう!もういきができないっ!しぬ!しんじゃうううぅぅ!もう、いいっ!しんじゃってもいいっ!せっくすでしんじゃっても…いぃぃぃぃっ!!あっふああぁぁぁぁ!いくぅぅぅぅぅ!!!」
 彼女の絶叫と共に子宮と直腸に媚薬が勢いよく流し込まれる。もう一度、もう一度アナルセックスを楽しみたかった彼女だが、彼女の肉体は既に力尽き、意識を保つことさえままならない。機械に奪われても、心の底では未だに愛しているサムスの嬌声を聞きながら、彼女の意識は遠い奈落へと落ちて行った。

…。……。………。…………。……………。………………。
 今際の際に彼女、ゼルダが見たもの、それは幻だったのかもしれない。けれどそれは幻と言うにはあまりにもリアルで現実味を帯びていた。周りは真っ暗な闇。本当にここはあの世なのかもしれない。しかし、この暗闇の中に一点の光を彼女は見つけた。彼女はその光に向かって走り出す。気づけば、剝ぎとられたはずのドレスもきちんと身にまとっている。そして、全身を襲う快感の螺旋からも解放されていた。一体なんなの、ここは?何で私はここにいるの?自問自答しながら、ただ光のもとへと急ぐ。そこにあったのものは……。
「これは…。」
地面に光る正三角形の光。それは真ん中を白ぬきにして、大きな三角形の中に小さな三角形が3つ光り輝いていた。それは、彼女にも見覚えがある。トライフォース。ハイラルに住む、選ばれた者に与えられる神の能力。勇気、知恵、力。その中の一つ、知恵のトライフォースをゼルダは受け継いでいた。しかし、彼女はその能力の意味を知らぬまま命を落とそうとしている。一瞬彼女の表情が曇るが、人の気配を感じ彼女ははっと顔を上げた。暗闇で気がつかなかったが、トライフォースの光の先にいる2人の人物。それは…彼女はよく知っている。一人は緑の衣に身を包んだ青年、そしてもう一人は2m以上の長身を誇る悪鬼のような大男…。
「リンク!……ガノンドロフッ!?」
宿敵、ガノンドロフの姿を見たゼルダは攻撃に備えるために印を結ぶ。しかし、どうも様子がおかしい。2mほどの間隔をあけてリンクとガノンドロフが立っているというのに、2人は一切干渉しないのだ。ゼルダはガノンドロフに敵意が無い事を悟り、印を解く。そして、2人に疑問を投げかけた。
「ここは一体どこなの!?何故あなた達がここにいるの!?」
 彼女の問いに、緑衣の勇者リンクは堅く口を閉ざしたまま何も話そうとしない。元々酷い無口であるが、この状況下で何も教えてくれない彼に少なからず苛立ってしまう。それに対し、ガノンドロフは大声で笑うと、低く大きな声で彼女に話しかけた。
「地獄…とでも言ったらどうする、娘?」
「!!」
「っはははは!冗談だ。我もこのクソガキも、安安と死ぬタマでは無い事は、貴様も良く知っていることだろう?」
 ガノンドロフは腕を組み、ゆっくりと歩きながら話を続ける。
「しかし呆れたものだ。トライフォースに選ばれし姫君が、肉欲に溺れ身を滅ぼすなどと…。」
「…ッ!!見ていたのか、貴様!」
「娘。貴様はトライフォースの加護を得るには、あまりにも未熟すぎた。その肉体に死を迎え入れ、知恵のトライフォースを返上するがいい。」
 ガノンドロフは右の拳を小指から握ると、その拳を紫の炎が包む。力のトライフォースの加護を受けた彼は、溢れんばかりの生命エネルギーの炎を身にまとい、攻撃に加える事が出来る。思わずゼルダは身構えるが、ガノンドロフは拳を広げると、再び腕を組んでリンク、そして彼女の周りを歩きだす。今のガノンドロフからは、近づいただけで弾き飛ばされるような、ピリピリとした殺気を感じる事が無い。本当に戦闘の意思は無いのだろうか?
「と、言いたいところだが……トライフォースは我々のような人間が選ぶものではない。選ぶのはトライフォースだ。己を得るに値する者を。」
「……え?」
「娘。何故我のような邪悪な存在が、力のトライフォースを得たのか分かるか?」
「……いいえ。」
「簡単なことだ。我はこの世界で、誰よりも力を欲していた!この大地を!海を!空を!全て我が手中に収めんばかりの強大な力を!!……だからこそ我を選んだのだ。持てる力を持て余すことなく全て自らの野望に投じ、それを実現しうることが出来るこの我を!」
「………。」
 ガノンドロフは再び笑い声を上げる。何がおかしいのか、ゼルダには分からない。
「で、何が言いたいの?」
「貴様達も同じという事だ。このガキはたった一人で世界を救うために、我という強大な敵に立ち向かうための勇気を欲し、貴様は世界の発展とその平和に尽力するために知恵を欲した。どちらも、いっぱしの人間が考えるような勇気と知恵の比ではない。そして娘、貴様のトライフォースが持ち得ているもの。それは、知恵だけではないのだよ…。」
「え……?」
 それまでは口を固く閉じたままのリンクだったが、女性とも受け取れるその澄んだ声でゼルダに優しく語りかける。
「それは、愛。この星を愛し、大地を愛し、生き物を愛し、人を愛し、この世の全てを愛する。博愛。それが君の持つトライフォースの本当の意思…。」
「リンク…?」
 ガノンドロフに続くように、リンクが初めてその口を割る。その表情は未だに堅く、機械的にも思えなくない。もしや彼は……。
「愛…?それが私の持つトライフォースの…本当の姿…。はっ!」
「……。」
「…リンク、私は謝らないといけない。私は、貴方の求婚を断って別の人を見つけてしまった…。あなたが嫌いというわけじゃない。でも、でも…。」
「ゼルダ、それ以上は言わなくていい。君は自分で最愛の人を見つけ、本当の愛を知ったんじゃないか。愛のトライフォースを受け継ぐものとして、それ以上嬉しい事は無いだろ?君の選択は……正しかったんだよ。」
「リンク…。」
 彼はそれ以上触れないようだが、ゼルダの心中は複雑だった。ハイラル戦乱の後、彼女はリンクから求婚の言葉を受け取っていた。しかし、それを返答する直前になってサムスと出会い、彼女の心は揺れ動いた。そして、彼女を選んだ。今まで会うことも出来ず、こんな形になっての求婚の断り。彼は…本当にこれでいいのだろうか。
「ハッハッハッハ!どこまでも考えの浅いガキ共だ!」
「……ッ!」
 リンクへの複雑な思いを、ガノンドロフの笑いが遮った。
「しかし、どうするというのだ?貴様の愛する人間は機械如きに心を奪われ、貴様の命の灯ももうすぐ消えようとしている。これが、貴様の望んだ未来なのか…?」
「………嫌だ。こんな…こんな形であの人と別れたくないッ!もっと、もっと…ずっと一緒にいたいのに!やっと気持ちを伝えられたのに!こんなにも早く別れてしまうなんて……嫌だ!寂しい!切なすぎるよ……。」
 ガノンドロフの問いに、サムスは涙ながらに自分の思いをぶつける。この凶悪なる魔王は含み笑いを浮かべると、左手の甲を彼女に向かって掲げてみせる。
「今の貴様が唯一、助かる術を教えてやろう。いやなに、難しいことじゃあない…。トライフォースを…解放しろ。」
「!?」
「貴様に宿る愛のトライフォース。忌々しい事だが、愛は時に勇気、そして力さえも凌駕する。そのトライフォースに眠る力を解放すれば、貴様も…そして貴様の愛する者とやらも助け出すことなどた易いことだ。一言、難を上げれば…。娘、貴様が愛の力を宿す器であるかどうかという事だけだ。貴様の求めにトライフォースが答えなかったのであれば、どうしようもない自分の運命を呪って死んでゆけ。」
「………。」
 自分の左手に宿るトライフォースに、そんな力があったなんて。ゼルダは絶句して、自分の左腕を覗いてみる。普段は何の変哲もない左手の甲に、トライフォースの形をした紋章が光り輝いている。傍に立つリンクも彼女の手の変化を知り、彼女を勇気づけるために彼女に言った。
「さぁ、ゼルダ。戻るんだ。君の愛する人の元へ。そして必ず助け出すんだ。俺も、君の無事を祈っている。」
「ありがとう、リンク…。でもガノンドロフ、最後に一つだけ聞かせてもらう。何故?何故敵であるあなたが私に助言する?さっきのトライフォースの解放が、嘘ではないという証拠はあるの!?」
 今は戦う理由は無いとはいえ、敵であるガノンドロフにはつい敵対的な態度を取ってしまう。だがガノンドロフは彼女の怒気をひらりとかわすと、独特な野太い声で返答した。
「……本当にハイラルの人間はどんなものにでも理由を付けたがる。くだらんな…。まあいい。しいて言うのであれば、我は今亜空軍に加担しているためだ。」
「!?」
「だが、亜空軍の中にも我のようなこちらの世界出身の者達を快く思わない者が大勢いるのでな…。貴様らには、その愚鈍共を片付ける駒となってもらう。それと…証拠か…。これも簡単な理由だ。我は100年前に、この力のトライフォースを解放した。貴様らの先祖であるリンクとゼルダを相手にしてな…。」
「………。」
「だが奴らの勇気と知恵のトライフォースを前に、結果は敗北。いいや、惨敗と言ってもいいくらいだ。おかげで我はあの忌々しい6賢者共に封印され、悠久の時を何一つの楽しみも得られずに彷徨い続けることとなってしまった。どれくらい年月が過ぎたのかも、どれくらい食物を口にしていないのかも分からぬ時の中で、我は死を迎えようとしていた。しかし、力のトライフォースはそれを許さなかった!」
 そしてガノンドロフは3度の笑い声を上げる。ゼルダも、それに寄り添うリンクも彼の言葉にただ耳を傾ける。
「力のトライフォースは半分、そう半分だ!たった半分の力を我に与えたことで、我はあの封印から解放された。あの時の喜びといったら例えようがないぞ。この天地を従える野望に向け、再び一歩を踏みしめる事が出来るのだからな!!……だが、トライフォースの力を酷使した者に待つもの。それは肉体の崩壊だ。我の身体を見てみろ。我の身体は100年前、鋼の筋肉に覆われていた。しかし、3度トライフォースの力を使ったことで我の肉体は醜く老化を始め、永遠と言われた我の肉体もあと100年が限界だろう…。貴様も…ゆめゆめ気を付ける事だ。」
「ガノンドロフ……。いや、何も言わない。貴様はあくまで敵。次に出会った時、命は無いと思え。」
「ほざけ、青二才が。我を滅ぼす力を得る時まで、せいぜい愛する者を喰らい強くなれ。愛の力が我が暴力を凌駕することを、この我に示して見せろ。その時を…楽しみにして待っているぞ。」
「……当然。」
 ゼルダは吐き捨てるように言うと、背を向け、元来た道を戻る。愛のトライフォースの解放。この力を得たとき、自分の身体に何が起こるかは全く分からない。けれど、今の私には敵を打ち倒す力が必要だ。愛するサムスを、偽物の愛の世界から救う力が欲しい!その力を今、私に貸してトライフォース!私は…生きたい!愛する人と共に生きたいっ!

「!!!」
 下半身への強烈な刺激を受け、ゼルダは現世へと舞い戻った。あれは…夢だったのか?しかし、その思考を遮るように彼女の割れ目とアナルには巨大なペニスが入り込み、彼女に絶えず刺激を与え続ける。再び淫欲に支配されそうになるが、自分に必死に言い聞かせ、理性を保つ。
「あっはあああ!!くっそぉぉ!今まで身体中を好き放題にして…!そして私のサムスも…あふあぁん!気持ちぃぃ……。ッ!違う!違う!こんなの違う!!くぅ…はぁはぁはぁはぁ…私はお前たちを許さない……。私の愛する人を…サムスを……返せぇッ!!!」
 その時、彼女の周りを光が包みこんだ。いや、単に光という例えでは甘すぎる。まるで小さな太陽がこの場に出現したのかと思うほどに眩しく、しかし暖かい光。それはゼルダと交わっていたコピーパワードを弾き飛ばし、偽物の性器を焼き切っていた。その光に、性交に夢中になっていたサムスも腰を止めて思わず目を丸く開く。そしてその光が小さくなること、その中心にいたのは…。
 シーク。ゼルダが変身したシークの姿がそこにはあった。しかし、サムスが知っているシークとは違う…。全身を黒と白の戦闘着に身を包み、髪の毛を束ねていた包帯はとれ、ブロンドの髪が逆立っている。美しいルビー色の眼は遠くからでも分かるほど毒々しい赤に染まり、更に彼の周りを赤黒いオーラが覆っているような、そんな幻覚さえ見せてしまう。
 変身前のシーク…ゼルダと交わっていたコピーパワードは彼女の変化に人工知能ですら混乱しているようにも見えたが、右腕をガンポッドへと変化させると、彼を抹殺するために行動を開始した。向かってくるコピーパワードに向け、彼は怒気を含んだ台詞を吐き捨てる。
「下らない機械人形なんざ、嬲ったところで何の面白味も無いが……。」
コピーパワードは目にもとまらぬスピードでシークへと近づくと、左の拳を彼に突き出す。しかし、彼は胸先三寸でそれを避ける。それと同時にあたりに響き渡る3つの轟音。彼はコピーパワードの拳をかわすと同時に、右の拳を3発敵の腹・胸・顔面へと叩きこんでいた。強固な装甲が拳型に凹み、身体のバランス機能が著しく損なわれる。前屈みに倒れ込むコピーパワード。しかし、シークは追い打ちをやめることはない。右足を軸に回転し、左足の踵を頭部へと突き刺した。その一撃で敵の頭部は爆散し、完全にその機能を停止する。
 コピーパワードと未だ繋がったまま、サムスはゼルダの変貌ぶりに目を丸くして驚いていた。
「な、何なのあの強さ…。本当にあなたはゼルダなの…?んはあっ!!」
 コピーパワードが1体倒されたことを知り、サムスを犯していた敵はペニスを引き抜いてサムスを打ち捨てると、シークに向かって身構えた。しかし、その場にシークはいない。確実に敵が近付く足音がするが、コピーパワードのカメラではシークの動きを察知することすら出来なかった。胸に潜り込まれた形で接近を許した彼は、人工知能のカメラで更に赤みを増したシークの瞳を覗き込む。
「散々、人の女を弄びやがって…。貴様のクリエイターがこの場にいたら…八つ裂きどころじゃ俺の気が済まねえぞ…!」
 Devil……人工知能が彼の姿にその単語を投影させた時、既に勝負は決していた。コピーパワードが反撃する暇すら与えず、シークは手刀を横に薙ぎ払う。暗器、鉄糸舞。瞬時に敵は十字の形に分解され、ただの鉄の塊と化していた。ガラガラと音を立てて、そのパワードスーツ型をしていたロボットの残骸が地面に転がる。そして、サムスの本当のパワードスーツが入った頑丈そうなカプセルを、彼はいとも簡単に粉砕した。だが、シークは突然胸を押さえてうずくまる。これまでか…。
 30回以上もコピーパワードによって絶頂に導かれたサムスは、腰の痛みがひどく立ち上がれなかったが、どうにか這うようにしてシークの傍へと近づく。彼の顔には冷や汗が浮かび、胸を抑える手も酷く痙攣している。
「く…うぅ…。ゼルダ、ゼルダ大丈夫!?」
「……それは…私の台詞だよ…。良かった…あなたが助かって…。でも…私はもう…動けない……。生きて…サム……ス……。」
 うつぶせのまま、静かに瞳を閉じるシーク。まさか…死んでしまったの!?サムスは悪寒に震えたが、まだかすかに脈はあった。彼を肩に担ぎ、何とか立ち上がろうとするサムス。しかし、突如としたホール内の赤いランプとけたたましい警告音が一斉に鳴り出した。そして近づいてくる大勢のロボットのモーター音。サムスはよろよろとパワードスーツのほうへと歩み寄ると、右手を分身に触れる。わらわらとロボット達が集結するホールの中心で、サムスは言葉を口にした。分身と一体となるあの言葉を。
「生体融合!(フージョン)」
 サムスの身体は光に包まれ、その中央で彼女の身体にパワードスーツが次々と装着されてゆく。遂に戻ってきた。自分の…本当の力。次の瞬間、サムスの最大出力のチャージショットを受け、10体ほどのロボットが虚空へと消し飛んだ。愛する人を肩に担ぎ、右腕の砲塔で次々とロボット達を殲滅していくサムス。
「どけぇ!お前たちにも、この島にももう用は無いっ!!」
オリジナルのパワードスーツを着用した戦士と、彼女に担がれる漆黒の装束に身を包んだ忍者。この2人がエインシャント島を脱出するのに、そう時間はかからなかった。

 コォォォという静かなエンジン音を耳にし、男は静かに目を開ける。エンシャント研究所のあのどんよりとした空気ではない。いつも吸っている、あの人と共に生活している空間の空気。起き上がろうとするが、背中に痛みを感じて思わず声を上げる。しかし、今寝ているのは柔らかかく彼女の匂いも残るベッドの上。サムス所有するマザーシップの中で、シークはこの戦いに勝ったんだと理解した。
「あら、やっと起きた?おはよう、私の旦那様!」
「……えぇ、だ、旦那様!?あ、あぁ……サムス…?私は……。」
「ゼルダ、とてもカッコ良かったわ。あの、私が全然敵わなかったパワードスーツをいとも簡単に粉砕していくんだもの。まるで…王子様に守られた気分だったわ。…なんてね。」
「そ、そう…良かった…。」
 彼はあのエインシャント島を脱出してから丸2日間も眠り続けていた。それだけ、トライフォースの力を解放するためには肉体に負担をかけると言うことなのだろう。あの時はまばゆいばかりに光り輝いていた自分の左手の甲は、今は何も反応することは無い。
(助けてくれたんだ。トライフォースが…。あれは…夢じゃなかったんだ……。)
「どうしたのゼルダ?自分の左手なんかじっと見て?」
「え?あ…あははは。何でも無い。何でも無いよ。」
 安心しきった彼は上半身を再びベッドに投げかける。そして瞬く間に眠りについた。今では完全なるゼロスーツを身にまとっていたサムスだったが、今回の作戦の最大の功労者の眠りを妨げはしない。静かに眠る彼の唇に軽くキスをすると、自動操縦にしていた船の操縦桿を握る。彼女が目指しているのは、とある高原。
 パワードスーツを取り戻した後、以前に賞金稼ぎとして手を組んだことのあるキャプテン・ファルコンからの通信が入っていた。自分達が脱出した2時間後、エインシャント島は亜空間爆弾により消滅。その際助け出した亜空軍司令官、エインシャント卿の話によれば、自分達は亜空軍の黒幕タブーの傀儡にすぎなかったのだと言う。タブー。禁忌という意味を持つ敵の名。そいつが、自分の欲求のためだけにこの世界を滅ぼそうとしている。
サムスはファルコンが言うレジスタンスの誘いに対し、すぐに合流させてもらうと返答した。ベッドで幸せそうに眠る、彼と出会い、愛を育み、そしてこれからも共に生活していくだろうこの世界を、私は守る。彼と共に。我我の世界を全く知らない奴などに、この世界を好きにさせるわけにはいかない。操縦桿を強く握りしめる彼女の瞳は、誰よりも自信に充ち溢れていた。


<BACK
2008年04月12日(土) 15:02:10 Modified by smer




スマートフォン版で見る