誰もが「オモシロいドラマ」を第1回から観たい。後で「見逃したのを後悔したくない」。だが、新作ドラマの情報を調べても、絶賛ばかり。本当のことは、分からない。ならば、どうする?その答えを出すのが、このWikiです。




さまざまなトピックスがあり、あの国は嫌いだが、そこで作られるドラマコンテンツは素晴らしいと思う。(ただし、映画は、テーマ主義に陥っており、連続ドラマほどのオモシロサはない)



韓国で、素晴らしいドラマが生まれる要因は、以下の国民性ではないか?


●激情/感情的。

●相手を罵ることを恥じない。

●対決を恐れない。

●執念深く、恨みを持ち続ける。

●「嘘も、百ぺん言えば真実になる」と信じる。= 嘘と信実の境界線が曖昧。

●両班の時代から続く、大金持ちと貧乏人の2極化。

・・

一方の日本は、「感情を表に出すのは恥/忖度/対決を避ける」など、「ドラマづくりに向いていない」。

「日本人が、オモシロイ作品を作る」には、「生まれ持った日本人的な心理/精神/価値観」を否定/払拭しなければならない。−−−だが、それは難しい。

何故なら、「西洋音楽と日本音楽の違い」は、音階の違いで明らかなので、西洋音楽に「日本の音階が混じる」と誰にでも分かるが、ドラマコンテンツの場合は、そうは行かないから。

−−日本的な劇作は、日本風として評価されるのではなく、オモンナイと見下されるだけ。

・・

ドラマコンテンツの評価基準をなぞって記すと以下になる。

【日本のドラマがダメな原因】


1. 無常/運命が描かれるので、主人公の〈主体的意志〉は弱い。
2. 日本人は、「対立を避け、感情を現さない」ので、ドラマになりづらい。
3. ゲーム全盛の影響で、「設定をドラマと勘違いする」人が増えている。

【韓流ドラマが素晴らしい理由】


1. 主人公の〈主体的意志〉は強い。
2. 現実社会も、ドラマ成分が強い。
3. 大学と制作現場が連携して、ドラマコンテンツの向上を図っている。






「日本のドラマの低品質」の理由は、


●国民性/精神風土が、ドラマに適していない。
※ 忖度/対立を避ける/感情を現さないのが美徳。

●ドラマの作り手に「共有された作劇法」がない。
※ 新藤兼人が牛耳ったシナリオ作家協会は、シナリオライターの親睦組織なので、「同業者を批判しない」。結果、シナリオの良し悪しは論じられない。シナリオライター養成講座は「評価基準を定義せぬまま、20枚シナリオ実習」


「韓流ドラマの高品質」の理由は、


●国民性/精神風土が、ドラマに適している。
※ 恨/激情/嘘をつくのが恥でない。

●制作現場と大学、研究者に「共有された作劇法」がある。
※ 正面対決/全員集合/小道具の活用/子役を使った幼少期のエピソードなど、標準的な技法があると感じられる。




以下に、韓流ドラマの評価表を列記する。




+4 : 「奇皇后」(歴史・大河ドラマ)


貢女として中国にやってきた女性が、モンゴル帝国の皇后の座に上り詰めるまでの物語。

1.〇。ヒロインは異国にあって、祖国への愛を忘れない。ゆるぎない主体性がある。
2.〇。異国の厳しい状況を、ヒロインは挫けずに立ち向かう。
3.〇。設定/説明は、最小限である。
4.〇。新キャラや、新エピソードで、「ドラマを逃げる」ことはない。

※ 中国の属国だった朝鮮人の厳しい立場の中で、同胞への愛を忘れない。
※ モンゴル王朝内の抗争の中で、ヒロインは生き抜く。
※ 50回を越える長編連続ドラマだが、ストーリーが停滞することはない。


+4 : 「馬医」(歴史・大河ドラマ)


高貴な医者の息子が、出生直後にとり違えられ、馬医になるが、その後、皇帝の主治医にまで上り詰める。

1.〇。主人公は、人と動物、貧富の差に関係なく、「命は等しく尊い」と信じて、自らの命も顧みず、手術に挑む。
〜主人公の哲学は明確で、魅力的である。
2.〇。主人公とヒロインの純愛は、作品中途切れることなく描かれる。敵/味方は、明確である。
〜「手術に成功する/失敗する」かが、ドラマとして機能する。
3.〇。設定/説明は最小限。サブストーリーに逃げることはない。
4.〇。幼少期の出来事が、物語の起点になっている。ストーリーの有機的構成度は高い。
〜「悪役の人生観に通じるシーン」が不要に感じるが、必要悪である。

※ 馬医から御殿医になるまでの出世物語でありながら、純愛ドラマになっている。
※ 50回を越える長編連続ドラマだが、ストーリーが停滞することはない。



+4 : 「愛はビューティフル、人生はワンダフル」(恋愛/家族ドラマ) 


4つの家族の男女が深い因縁で結ばれて、物語が進行する。

1.〇。主人公は「いとこの男性二人」「姉妹二人」。シリーズの中盤から、主人公が4人としてストーリーは展開するが、絡まりあっているので、群像劇的な散漫さは無い。
〜「悪縁が発覚して、家族を傷つけない」ために、主人公のそれぞれが「真実を隠す」のが、それぞれの〈主体性〉である。
2.〇。ドラマ成分は「対決・対立・摩擦・葛藤・恋情」だが、それらすべての要素が満ちている。
※ 日本のドラマでは、直接対決や全員集合を避ける傾向があるが、この作品は「ドラマを逃げない」。
3.〇。設定/説明は最小限。サブストーリーに逃げることはない。
4.〇。「自殺サイトで知り合った高校生が、男の子は死に、女の子は助かる」事件から、ストーリーのすべては始まり、無駄なエピソードは無い。

※ 4家族の因縁は、不自然でもあるが、ドラマの集中度を高めるためであり、ご都合主義だとしても許される。
※ 50回を越える長編連続ドラマだが、ストーリーが停滞することはない。




{韓国映画アカデミーの女性教授は、素晴らしい作品の条件として、「感情/情報/見せどころ」の3つを挙げている。つまり、これらは「十分条件」。
韓国では、「ドラマ(演劇要素)」はあって当たり前の「必要条件」。「ドラマ的要素が欠落した」韓流ドラマは皆無である。}

とすれば、優劣を分けるのは、

●主人公の感情の強さ(主人公の主体性・哲学の魅力) → ストーリーを牽引する進行感。

●情報(ストーリーが展開する舞台のリアリティーと魅力/設定のリアリティーと魅力) → 設定に、違和感がないこと。

●見せ所(劇的なシーン) → 二律背反な命題に引き裂かれる主人公」

★★ 韓流ドラマに、叙事的な進行、団子の串刺しは、アナエナイ。★★




【備忘録】※ クラス分類は、考慮中。

https://www.wowkorea.jp/profile/drama/

●クラスA : 必要条件 : 演劇的要素あり。設定・出来事に違和感なし。新キャラ・サブストーリーに逃げない。十分条件 : 主人公の哲学の価値。メッセージ性。オリジナリティー。

「たった一人の私の味方」〜冤罪の父親と、娘の半生。
「キム秘書は一体なぜ?」〜御曹司の社長と秘書の、「ギャップ恋愛もの」。
「彼女の私生活」〜隠れオタクのヒロインは美術館との文芸員。館長との「契約恋愛もの」。
「食パン王、キム・タック」〜製パン大企業の嫡男と庶子の兄弟の半生記。
「愛の不時着」〜北朝鮮の軍人と、韓国の女性の恋愛。北朝鮮を批判するのでなく、同じ民族として親近感を持って描く。
「梨泰院クラス」〜主人公は居酒屋で成功し、仇敵の親子と対決する。「復讐せずに許す」のが新機軸。
「ピノキオ」〜報道被害者とニュースキャスターの復讐を越えたストーリー。親子2代の因縁の物語。
「冬のソナタ」〜出生の秘密、交通事故、記憶喪失、三角関係、失明の危機を越えて貫かれる「初恋」劇。
「彼女のIDはカンナム美人」〜(容姿に傷つき)美容整形手術を受けたヒロインと、(容姿で生きづらい)イケメン男子の恋愛ストーリー。


●クラスB : 必要条件を満たしている : 演劇的要素あり。設定・出来事に違和感なし。新キャラ・サブストーリーに逃げない。十分条件がない :

「1%の奇跡」(2003年26話) 〜財閥御曹司と小学校の女性教員の「ギャップ恋愛」もの。サブストーリーとして、デパート社長の御曹司と家庭に恵まれない女性研修医の恋愛もある。
「真心が届く」 〜スターと、弁護士の「ギャップ恋愛」もの。
「パスタ〜恋ができるまで」(2020年20話 )〜イタリアレストランのカリスマシェフと新人ヒロインの「ギャップ恋愛」もの。
「相続者たち」 〜上流階級の高校に紛れ込んだ貧乏なヒロインの奮闘と御曹司との恋愛。
「イケメンですね」 〜アイドルグループに「女装して加わったヒロイン」の奇想天外な恋愛ストーリー。

●クラスC : 必要条件に欠陥がある : 演劇的要素を増すために、「設定/主人公の心理」に違和感がある。新キャラ・サブストーリーで、主筋を逃げている。十分条件がない :

「紳士とお嬢さん」 〜「行動心理に納得できないキャラクター(ヒロインの父親、ヒロインの恋仇の執念)」が存在する。50話を越える長編ドラマなので、メインの主人公の男女の他、第二の主人公として数人が設定されている。



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