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リレー小説21-25

リレー21 




スネークが異変に気がつく、
「あ、あれは・・・いったい・・・」
三人とも、元居た位置に倒れていたのだ。
一人意識を取り戻したスネークは二人に駆け寄り、
意識がはっきりしていないのを確認すると、冷却スプレーを取り出し彼らに吹きかけた。
二人はまったく同じ動作をした後、頭上に「!」「!」を掲げ、完全に意識を取り戻した。
「大丈夫ですか?、みさなん」
スネークの背後に突然マスターハンドが現れた。
「早速、奴の幻術にはまってしまったようですね。」
「やはりあれは幻だったのか・・・」スネークがつぶやく。
「皆さんは、あともう少しでさっきのガノンドロフにようになっていたかもしれません。」
「ひょっとして、最後に現れたのは本物のあんたなのか?」
「その説明は後です、皆さんを安全なところに飛ばします。」
三人が光に包まれはじめた。
「ここは奴のテリトリーになり始めています。この場所が完全に奴のものになる前に
 ひとまず身を隠して下さい。」
そう言うと、マスターハンドは指を(体を?)ぱちんと鳴らした
その瞬間、三人とマスターハンドは消えた。
スマブラ荘は、怪しい霧が立ち込み始めた・・・


「うわあっ!」「うおおおおぉぉお!?」「・・・!」
真っ暗な空間に三人が放り出された。
音もなく、風もなく、また光の無いひんやりとした空間。
スネークはタバコを取り出し火をつけた。
タバコの光で少しだけ周りが照らされる、少なくとも三人がお互いの場所を確認することができた。
「ここは・・・?」
「おそらくあいつが言ってた安全な場所だろう。」
「しかし、これでは暗すぎるな。なにか他に明かりは無いのか?」
ピットが何か思い立った顔をして矢を取り出した。
矢は光を放ち周囲を照らした。
スネークはその場所が何なのか経験から即座に気がついた。
「二人とも、どうやらここは倉庫のようだ」


ピットは顔をしかめ「倉庫?」と言った。
「そうだここは間違いなく倉庫だ、ダンボール被りたくなってきた・・・」
メタナイトが迷路のようにものが詰まれた先に階段を見つけた。
「階段がある、ひとまず上に上がろう。奴のいうことが本当ならこのまま動いても問題は無いはずだ」
「どの道それしか道は無いか、このまま蹲ってても仕方が無い行こう。」
飛んでいくには天井が低すぎるので、三人とも迷路をぬけて階段を上った
「矢をしまえピット、もう明かりは必要ない、どうやらここは民家のようだ。」
スネークを先頭に静かに階段を上って行く。
そして階段を上りきり、玄関と思わしき扉に手をかけたその時、
「パチッ」という音と共に部屋が急に明るくなった。
三人はすばやく振り返りすかさず戦闘体勢をとる
「みなさん、私です!マスターハンドです。」
しかしその姿はまるで違った。2頭身位の少年の姿をしていた。
「証拠はあるのか!」とスコーピオンを少年に向けるスネーク。
すかさず少年は右手を上げた、すると手首から先が次第に大きくなり「ゆびぱっちん」をしてみせると
スネークの肩の上からスコーピオンが消えた。
「この世界でそんな物騒なものはしまって下さい」
メタナイトが前に出た。
「・・・ここはどこなんだマスターハンド。」
剣をしまい少年に話しかけた。
「スネークやピットはともかく、最近のニンテンドーを知るあなたなら分かると思いますが。」
メタナイトは周囲をもう一度見渡し、結論を出した。
「なるほど、ここは『どうぶつの森』なのか。」


リレー22 

ミュウツーを踏みつけた露な足の主はマルスだった。
下半身には何も身に着けず、はだけた青い上着から乳房を覗かせた
だらしない格好で、ミュウツーのことをを見下ろしている。
「まだ、僕の中に出してもらってないのに逃げようだなんて……許さないよ、ミュウツー」
そう言うとマルスは、踏みつける足を肩口に乗せたまま、
淫裂に指を添え、中をぐちゅりと開いて見せながら、ゆっくり膝を折ってゆく。

「ねえ……見てよ、僕の。
 さっきの……君の指のことを思い出したら……こんなになっちゃうんだ」
鮮やかなピンク色をした秘肉がミュウツーの目の前に晒される。
マルスは、愛液でてらてらと光るそれの中を、ゆっくりと指で掻き回す。
水音とともに透明な液体があふれ出し、腿をつたい落ちる。
「でも、指じゃ物足りないんだ……」
「何……!?」
弾力のある尻肉がミュウツーの視界を塞いでいく。
濡れた秘肉が顔へと押し付けられる。
そして、すっかりミュウツーの顔の上に腰を下ろしてしまったマルスは、
秘所をミュウツーの鼻に擦りつけはじめた。
「んっ……あ……気持ちイイよっ……」
息苦しさに荒くなるミュウツーの吐息が肉芽にかかり、更にマルスを昂ぶらせる。
自分の胸を鷲掴みにし、親指の腹で乳首を転がすと
背中を弓なりにのけぞらして、悶えた。
ひくつく膣からこぼれた蜜がミュウツーの顔を濡らす。

折りしも、男根の上で暴れまわるように腰を振っていたポポが
「んあっ……!イクッ、イッちゃうよぉ……!」
と臆面も無く叫びながら、達したところだった。
呆けたように開けられた口の端からこぼれ落ちた唾液が糸を引いている。
「ねえ、僕に代わってよ」
と、マルスはポポに声をかける。
いいよぉと、ポポは未だ余韻から覚めない表情のまま
自身の中に埋まったミュウツーの男根を引き抜いていった。

マルスは、ミュウツーの顔の上に押し付けた腰をずらしていき、腹の上へと移動する。
未だ天井に向かい屹立している男根に手を伸ばし、それを淫裂へとあてがった。
息を大きく吸う。
勢をつけて、腰を沈める。
「あ……くぅ……」
指とは比較にならないほどの太いものが、マルスの中に進入していく。
「ふぅ……入れるだけでイッちゃいそうだ……よ……」
とろんとした表情で、マルスはミュウツーに笑いかけた。


しばらくそのまま身体の中の収まった男根の感覚を味わった後、
ようやくマルスは動き始める。
硬いモノが肉襞を掻き分ける、マルスの中を押し広げる。
カリ首が内壁を抉る気持ちよさに、マルスはたまらず声を上げる。
「んぁ……あぁ……んうぅ……」
より強い刺激を求め、腰のグラインドが早くなる。
電流のような快感がマルスの体中を駆け巡る。
「うっく……はぁ……はぁ……」
息が段々と荒くなってゆく。
マルスの中が熱を帯び、ミュウツー自身を絞り上げるように収縮する。
「あぁぁぁっ……! もっと……!」
マルスは自分自身を狂ったように叩きつける。
亀頭が子宮口を叩き、マルスの臓器を揺さぶる。
肉体同士が勢い良くぶつかる音にあわせて、接合部から愛液がぐちゅぐちゅとあふれ出す。
何度となく目の前が暗くなり、達してしまいそうになるのを、
マルスは必死に耐え続け、腰を振る。

朦朧とした意識の中、マルスは無我夢中で叫んだ。
「くぁ……ああっ……出して! 僕の中に出してよっ……!」
その声に反応し、マルスの中の男根がびくりと脈打つ。
ミュウツーの身体が硬直し、白い液体が放出される。
その迸りを膣内に受けながら、マルスは満足げな表情を浮かべる。
そして全て搾り出されたのを感じ取ると、ミュウツーの腹の上へと崩れ落ちる。


その瞬間をミュウツーは待っていた。


足元には子供リンクがいた。
それをミュウツーは素早く足で払う。
何が起きたか分からないまま、子供リンクはバランスを崩す。
そのまま床へと叩きつけられる。

さらにミュウツーは勢い良く左腕を引く。
腕にじゃれていたのはカービィだ。
丸い体がころりと転がり、尻餅をつく。
キョトンとした表情で、ミュウツーの方を見つめるがまま動かない。

体を起こし、脱力したマルスを持ち上げる。
そして床に転がすと、ミュウツーは立ち上がり、
脱兎のごとく走り出した。
嬌声を上げるシークの横をすり抜け、床に転がるファルコを飛び越し
スマブラ荘の夜の闇の中へと消えていった。

あっという間の出来事であった。
取り残された者たちは、何が起こっているのか分からないまま、
追いかけることも忘れ、お互いに顔を見合わせるだけであった。


それから半刻後――
ミュウツーはスマブラ荘の端に位置する、スマッシュブラザーズ警備室にいた。
背もたれの無い簡素な椅子に腰を下ろし、
無数に設置された白黒のモニターを見つめている。

何かを探し求めるかのように、険しい表情でモニターを見続けるミュウツー。
その目を惹いたのは未使用地域を映す防犯カメラからの映像だった。
戦闘態勢を取る見慣れない2人の男と、マントを羽織った丸い生物。
相対しているのは頭身の低い少年。
その少年が何か話したかと思うと、少年の右手がみるみる巨大化する。

白く巨大な右手、そして指を鳴らすような仕草。
それは、今ミュウツーが捜し求めている者を髣髴とさせた。
「もしや……マスターハンドなのか?」
ミュウツーはひとりごちる。
そして、しばらく思いを巡らすと、モニターに映し出された未使用地域――
『どうぶつの森』と呼ばれる地域へ向かう転送器を作動させた。


リレー23

壁に背中をつけてドアを叩くスネークを無視して外へ出た3人は、久しぶりの快晴に目を細める。
少年の姿を模したマスターハンドは外の景色を見渡す。
「さすがにここまで侵食されてないようですね」
見渡す限りの白模様。所々に生えている木や地面に雪が積もり、緊迫したムードを和やかにさせる。
「そうか、もう・・・冬か」
メタナイトが地面の雪を掬った。冷たさを感じないのは手袋をつけているから。
「『どうぶつの森』とわかってますし、好きに遊んで構いませんよ」
マスターハンドのその言葉にスネークはマスターハンドへ片手を上げた。
「そうはいかない。ここへは遊びに来ているわけではないから―――って」
「わーい☆」
そのセリフの重たさを打ち壊すかのように視線の先でピットが雪玉を転がしていた。
「何をしているそこぉ!!」
転がすのを止めてピットがスネークの方を向く。
「だって、雪玉あったら転がしたくなるじゃん」
「・・・メタナイト、お前も何か言ってやれ―――てアイツもか」
気が付けば既にメタナイトの姿も見えなかった。
「何でも、偵察に行くみたいですよ」
とマスターハンドの声に聞く耳を持っていなかったスネークであった。

雪を圧縮させるような音が自分の足元から聞こえてくる。
メタナイトは近くに建物が無いか森の中を歩いていた。
「しかし、太陽が出ているのにもかかわらず寒いな」
実際、メタナイトの吐く息も白かった。
歩いてすぐ、駅らしきものを見た。
田舎にあるような木製の壁に石のホーム。駅前の広場もそれで広がっていた。駅前の片隅にはなぜか木箱がさらされている。無人―――ではないようだ。一匹のサルが昭和を感じさせる駅員の服を着て立っていた。
メタナイトはその駅員に話を聞いてみる事にした。
「失礼だが、この森・・・村について聞きたいのだが」
ニンテンドウの知識ならある程度持っているメタナイト。このゲームは『どうぶつの森』だが、実際住むのは森ではなく、『村』なのだ。
「何が聞きたいッキ?」
メタナイトの姿に対して疑いもせず、丁寧に対応する駅員。
「いや、なんというか全体的に聞きたいのだが」
「ここには色々あるので答えきれないッキ」
たしかにそうだ。
たかが村と家だけではゲームになんかならない。仕方ない、自分で調べるとするか。
「なら、地図でもくれないか? それが無いと迷いそうだ」
「地図なら交番へ行くといいッキ。そこの看板に詳しい場所が描いてあるからそれを参考にするといいッキ」
と、指を指した先には確かに何かの看板が立っていた・・・後ろ向きだが。
「ありがとう、助かった」
ホームを降りて地図を確認し、駅員に別れを告げた。
森の中を交番へ向けて進んでいる時の事だった。
      • 誰かにつけられている?
さっきから気配が後方からでまくっている。どうやら戦う気は更々無いようだが・・・。
「誰だ!!」
瞬時に方向転換して気配が出ている叢へ怒鳴った。
その人物は僅かに悲鳴をあげ、恐る恐るメタナイトの前へ姿を現した。


リレー24

 さて、メタナイトが格好良く声を浴びせたところで時計の針は巻き戻る。

 ここは電車の中。
 スマブラ荘の転送装置がミュウツーを転送した先は、この古びた乗り物の中であった。
 相変わらず素ッ裸――では無く『りかけいのおとこ』風の服を着たミュウツーの向かいの席には、彼にとっては腐れ縁とも言える電気ネズミの姿があった。
「まさか、お前が転送先に設定されていたとはな」
 腕組みをし、静かにミュウツーは語りかける。
「新しいエリアだから、安全な座標を確定出来ていないのか?」
「らしいね。ボクが一番最初にマスターハンドに避難させられたから、それを踏まえての応急処置じゃないかなあ」
 ごく普通にピカチュウは言葉を返した。
 ピカチュウは喋れないハズ、だって? そうじゃない、逆に考えるんだ。 キャラを作っていると考えればいい。
 アニメやゲームで未だ人気の黄色いニクい奴は、こうも言った。
「ここに送り込まれてから、まだどこにも着かないけどね」
「…何?」
 つまり、皆が幻夢を見せられた頃からずっと、ここに居ると言うことだろう。
 それに呆れるより前に、ミュウツーの脳裏をよぎったのは
「…クレイジーハンドの仕業か…」
 ぎり、と拳を握る。僅かにシャツの裾が、戻りつつある念力によって、重力に逆らう。
「恐らくはね。外を見てよ」
 ピカチュウはそう言うと、自らも窓の下の肘掛けに飛び乗った。渋々ミュウツーも視線を窓の外へ向ける。
「何か気付かない?」
「何か、とは…?」
 窓の外を、景色が流れて行く。
 土手下に広がる田や畑が流れ過ぎると、電車はまだまばらな森の中へ差し掛かる。しかし木は増える事無く、ふっつりと途切れ、また土手下に田や畑が広がる。
 その光景は、まるで森に差し掛かる前に見た、それそのもの。

「空間がループしているのか…」
「多分、ね。このままだと、飢え死ぬ事になるかも」
 果てしなくローカル線なので、もちろん車内販売など無い。仮にそうでなくても、車内販売で得られる品など数限りあるので、いつかは飢えるのだが。
 3日は何も口にしなくても大丈夫と言われているが、さすがに体力はなくなってしまうものだし、精神もすりへる。事実、丸一日乗り続けたピカチュウは、飢えから猫被る事を忘れていた。
「ミュウツーが来てくれて助かったよ。ボクの電撃じゃ、空間そのものへの干渉は出来ないから」
 ピカチュウは心底嬉しそうに笑んだ。もしピカチュウが擬人化されていたなら、太陽のような満面の笑みを浮かべていたろう。
 しかしあくまでミュウツーは冷静だ。
「成程…空間をこじ開ければ良い訳か。しかしそれには、どこでループしているのか、繋ぎ目が分からないことには…」
「それなら大丈夫だよ。ボクが合図するから」
 そう言い、ピカチュウは運転席側の窓へと駆けていく。ちなみにこの電車は無人運転だ。
 ミュウツーは頷くと席を立ち、静かに目を閉じた。





「どうぶつの森駅〜、どうぶつの森駅だッキー 到着が遅れて済まないッキー」
 ふしゅうぅ、とブレーキシリンダに圧縮空気が入る音。
 ピカチュウとミュウツーは、連れ立って駅のホームに下り立った。
「…まさか、樹木の位置をループ位置に設定して、樹木の中が見えていたとは…クレイジーハンドも迂濶だな」
「ピカァ〜」
 人目があるからか猫被って、ピカチュウはミュウツーの肩で可愛く頷く。
 しかし腹が努力を無駄なものと嘲笑うかのようになり響き、あまり可愛いとは言えない結果となった。
「…良いよ、もう! どーせ任天堂キャラ以外誰も居ないだろうし」
「そんなものか…?」
 首を傾げるミュウツーの肩から飛び降り、ピカチュウは駅員の方へと走る。
 駅員サルもそれに気付き、軽く会釈して
「お客さん、この辺りじゃ見掛けないナマモノっキねー。…もしかしてさっきの人の仲間だッキか?」
「ボク達以外に誰か来てるの?」
「だとすれば、とんだ無駄足だったな…」
 ピカチュウは溜め息をつくミュウツーを睨み、駅員サルの方へ向き直る。
「それで、その人ってどんな人だったんですか?」
「お客さんと同じくらいのサイズの、マントを着た丸いナマモノだキー。地図を貰いに交番に向かったみたいだから、追い掛ければ追い付けると思ウッキー」
 言うまでもなく、メタナイトです。本当に(ry
 ピカチュウは駅員サルにお礼を述べると、ミュウツーの肩に乗った。
「行こう。ひょっとしたら「マスターハンドも一緒かもしれないのだろう? 今の状況では、奴の所へ行くのが一番良いからな…」
 ミュウツーはピカチュウのセリフを横取りすると、靴底で雪を踏みしめて歩き始めた。



「誰だ!」
 メタナイトの声に、ピカチュウが悲鳴をもらす。しかしミュウツーは全く怯む事無く、薮から出て姿をあらわした。
 しかし、メタナイトには擬人化されたミュウツーは全く知らない者に映ったらしく
「…誰だ?」
「こいつはミュウツーだよ、メタナイト。クレイジーハンドのせいで、女体化した皆を慰めるためにこんなんにさせられたらしいけど」
 ピカチュウが挨拶もそこそこに、手短に説明する。
「そうか。それは…災難だったな」
「…ああ」
 あまり思い出したくないのか、ミュウツーは眉をひそめる。
「ところで、メタナイト」
「何だ?」

「飯! 飯食わせろ! 腹ァ減ったんだよクレイジーハンドの畜生のせいで!」
 黄色い体には似合わない口調で食事を要求するピカチュウ。
 メタナイトは苦笑いをもらし、ピットとスネークがいるハズの小屋への道筋を簡単に説明した。
 しかし
「ボクあんまり物覚えよくないから、ミュウツーが覚えて連れてってよ?」
「何故そうなる…。仕方ない」
 という事にななった。



 ここか?と辺りを見回すミュウツー。彼が道筋を間違えるはずもないので、違うハズが無いのだが。
「どうでも良いから、早く中に入ろうよ。寒いんだよこのクソッタレな森はよォ!」
「やれやれ…」
 溜め息をつきながら、ミュウツーは小屋の扉に手をかけた。


リレー25

「失礼だが・・・」
メタナイトは交番の前にたどり着き、こんな寒いのにも関わらず表に立っている真面目そうな警官に声をかけた。
「何でありますか?」
見かけ通りに真面目な口調。しかも敬礼までしてくれた。
「地図を拝借したいのだが」
「こちらであります」
懐から取り出した丸くくるまれた紙をメタナイトへ渡した。
広げてみるとなるほど、この村の全体の地図が描かれていた。駅前にあった掲示板と同じものなのでこの地図で間違いなかった。
「ついでに中へ入って落し物とかを見てみるでありますか?」
「落し物?」
マントの中へ地図をしまった時に警官に変わった事を言われ、メタナイトは片目を細める。
落とした覚えは無いのだが、何が落としたのかは気になる。
それに、もしかしたらクレイジーハンドを倒すアイテムらしきものがあるかもしれないしな。
「わかった、見てみよう」
「それでは、交番の中へどうぞであります!」
「失礼する」
警官に誘導されるままにメタナイトは交番の中へ入っていく。
中に入ったメタナイトはテーブル4列あるうちの2列の上に落し物が飾られてあった。
葉っぱの形をしたものもあれば便箋、さらに食べ物までが落し物として扱われていた。
「あのぉ、好きなもの持ち帰っても構いません。たぶん・・・」
そして入ってからずっとこっちを見ていた別の警官が声をポロポロ落とすような小声で話しかけてきた。
「そうか、なら遠慮しないでもらっていくか」
メタナイトが最初に目が言ったのは、便箋でもなく葉っぱの形をしている何かでもなく―――食べ物だった。
採れたてらしいモモを全部拾ったメタナイトは自分の中で必死に否定をしていた。
こ、これはピカチュウが空腹を訴えてたから持って行くんだからな。決して、決して私が食べたいからではないからな。
「だ、だれに向かって話しているんですか・・・」
気が付いたら小声の警官が心配そうな顔で声をかけてきた。しまった、いつのまに声に出してしまったんだ私は。
「後はこれを頂きますか」
と、釣竿ももらっておく事にした。これで栄養的にも問題は少しだけなくなった。
「これに『餌』は必要ないのか」
「大丈夫だと思います。たぶん・・・」
信憑性低いなぁおい。
と―――、
「・・・これは何だ?」
ふと気になった落し物を手に取った。
「さぁ、自分にもわかりかねます。どうもすみません・・・」
「いや、気にする事は無い」
メタナイトはしばらくそれを眺めていたが、これも持って行く事にした。
「あとはこの葉っぱ型をしたアイテムを二個ほど持っていきます」
「家具の事ですか。大丈夫だと思います。たぶん・・・」
というわけなのでどんな家具か確認もせずに2個ほど手にとった。
「この位持っていくことにする」
「・・・随分たくさん引き取っちゃいましたね」
モモを数個、気になったアイテム1つ、釣竿、そして未確認の家具を2つ持っていこうとするメタナイトに向けての言葉だった。
「さて、小屋に戻るとするか」
メタナイトは地図を確認しながら交番から離れて行った。


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2007年05月06日(日) 18:30:10 Modified by smer




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