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107 勇者を想って亜美が(ry ◆NHANLpZdug sage 2009/12/20(日) 14:01:28 ID:OH9j3JIW



−家出15日目−

虚しい。全てが虚しい。家出したら、高須君はあたしを追いかけきてくれるかな?そう思って家出してみた。
ただ待ってるのも暇だったから、スー地方でのんびりはぐれメタルを狩ったりしていた。
次、再会した時には、戦力になれる様に。それで、喜んで貰えたら良いと思って。
でも、いつまで経っても迎えに来てくれやしないからカンスト寸前。あたしはもうこれ以上は強くなれないと思う。
仕方ないからこっちから動いてみるか。そう思ったのが失敗だった。
とりあえず、闘技場がある大きな街が良いな。そう思って、まだ行った事のないサマンオサへと向かった。(ついにロマリアまで出禁になっちゃったんだよね)
そしたら、そのサマンオサで妙な噂を聞いてしまった。勇者と呼ぶにはあまりに邪悪な目つきの男がふらりと現れて王様を暗殺して逃亡したらしい。
最初、え!?と思った。何かの間違いでしょ?って。そして、気になって詳しく調べてみたらやっぱりデマだった。
正しくは、一夜のうちに魔物が化けた偽王を討伐し、永らく続いた恐怖政治から民衆を解放した。
そして、当の勇者は風の様に人知れずどこかへ去って行った。と、言う事らしい。
ふ〜ん。英雄譚マニアの実乃梨ちゃんが好きそうな話だよね。
ヒドイ話だ。高須君たちはあたしが抜けても、お構いなしで順調に旅を続けてるらしい。
要するに、あたしはあのパーティーにとっては、そもそも必要の無い異分子だったんだ……
そう思うと、むしょうに悲しくて情けなくて涙がでてくる。
はぐれメタルを絶滅寸前にまで追い込んだ罰が当たったのだろうか……今度はあたしが、はぐれチワワになってしまった。
そして、そんな可哀想なあたしをさらに地獄のどん底に突き落とす様な事が起きた。
とうとう、サマンオサの闘技場まで出禁になってしまった。あたしが居ると賭けが成立しなくなるとか言って追い出されてしまった。
まさか、ギャンブルの世界からも爪弾き者にされるなんて…ここでもあたしは異分子なんだろうか……もうヤダ。

−家出16日目−

自称、プロギャンブラーだったのに、闘技場を追い出されたあたしは無職になってしまった。
賢者というのは職ではあるけど、お金にはならない。だいたい、賢き者なんていう呼称が偉そうで気に入らない。
今後、あたしは大魔道士とでも名乗る事にしようかな……大魔道士アミ。うん、悪くないじゃない。


しかし、履歴書には書けない。面接で「特技はイオナズンです。」などとは言えない。
でも、あたしにも生活がある訳で……さて、どうしたもんだろう。

−家出18日目−

生活費が底を突きかけ、追い詰められたあたしは最終手段を取る事にした。
昔、実家で読んだ古書に載ってた伝説の魔道士。彼女のライフスタイルを真似てみる事に決めた。
彼女の主な収入源は盗賊いじめ。そこら辺の盗賊や野盗をしばき倒して金品を強奪するのだ。
何か、ほとんど強盗と変わらない気もするけど「悪人に人権は無い」らしいし、多分大丈夫だろう。

−家出20日目−

メシウマ。盗賊いじめ。何て良いアルバイトなんだろう。
世の為にならないゴミ共をこの世から駆逐したついでにあたしの財布は潤い、ささくれだったあたしの心も癒やされる。
しかも、サマンオサ地方は治安が悪かった為かやたら盗賊の数が多い。これは良い趣味を見つけてしまった。やったね。
アルバイトで稼いだお金で新武器を購入。バハラタの武器屋の親父にムリ言って造らせた特注品。カスタム仕様のりりょくのつえ。
りりょくのつえっていうのはMP3くらいを打撃力に変換する杖なんだけど、この特注品はリミッターが無いのだ。
つまり、この杖はあたしのMPを限界ギリギリまで吸って打撃力に変換する。
その破壊力は推して知るべし。軽く振ってみたら、凄い衝撃波が起きて大惨事になった。
あたしは思わず、ルーラで飛んで逃げてしまったけど、バハラタ民の皆様には気の毒な事をしてしまったなぁ〜

−家出21日目−

今日、倒した盗賊が妙な事を言っていた。以下、追憶。
「さて、死にたくなけりゃあ、貯め込んだお宝全部出して貰いましょうか?」
あたしは盗賊の親分らしきオッサンの喉元に杖の切っ先を突き付ける。
子分たちが、生意気にも黄金色の鎧なんか着込んでた盗賊集団だし、きっと蓄えもいっぱいあるだろう。ワクワク。
「くくぅ…人の皮を被った悪魔め。鬼!人手なし!!」
はて、何の事やら。鬼なんて呼ばれても、思い当たる節は無い。
誰よりも美人で心優しく、全身からクラス感あるオーラが迸るような上級セレブ清純姫系天然美少女ならここにいるけれど、鬼なら知らない。


「早くしてね?言っとくけど、あたしは変態パンツマスクに容赦する様な女じゃないよ?」
シュボッ!!
杖の先から炎を出した段階で親分はビビりまくり素直に蓄えを差し出した。それで、妙な事を言った。
「わかった。しかし、コレだけは渡せない。他は全部あんたにやる。けど、コレだけは!!な?頼むよ。」
そういって、後生大事に親分が抱えているのは…漬け物石?にしか見えない代物。
それが何だと言うのか?まさか、ホントに漬け物石という訳でも無いだろう。かと言って宝玉という風にも見えない。
「これは、確かにひとつじゃ意味の無いモンだ。だが、七つ集めると空から龍の神様が降りてきて、どんな願いもひとつだけ叶えてくれるらしい。」
………。胡散臭さッ!!何そのアホな伝説。
「それで俺は、息子の病気を治してやりたいんだ。たのむ!!見逃してくれ。」
良い大人があたしみたいな小娘に土下座までして懇願する。
けど、あたしはそんなので思い悩む程、人の心は残っていない。
「あたしにはただの石にしか見えないけど……。まあ、そこまで言うのなら試してあげよう」
ものは試しと、あたしは漬け物石にメラゾーマをかけてみた。
結果は、まあなんと言うか割れた石と消し炭がその場に残っただけ。あ〜あ残念☆やっぱりただの石だった。
でも、もしホントにそんな龍が居たとしたら、あたしは何を願うだろうか……
やはり鉄板の、このあたしを不老不死にしろ。かな?
あたしが永遠の若さと美しさを手に入れたとしたら、彼はあたしに振り向いてくれるだろうか?
そういえば、ママも不死の研究とかやってたっけ?失敗ばかりだったみたいだけど。
研究には痛ましい犠牲が付き物。ピラミッドは王家の墓なんかでは無い。あそこは不死の被験者。命を弄ばれた者が眠る場所。
ママは今も研究を秘密裏にしている様だけど、あたしは知っている。親子だもん。だから、あたしの研究にもママは気づいてただろう。多分。


あたしの研究に協力してくれた人たちには申し訳ないんだけど、あたしは研究の結果、1つの結論を得た。
どんなに頑張っても、人の力では100年〜200年の延命しか出来ない。まして、美しさを保ったままなんて、とてもとても…
でも、もしホントに伝説の龍の神と呼ばれる存在が居るのなら、そいつになら可能かも知れない。雲を掴む様な話だけど、旅の目的には丁度良いかな?
決めた。あたしは永遠の若さと美しさを手に入れて、必ず高須君をモノにしてみせる。

−家出22日目−

いきなり宿が炎上した。もう、笑うしかない。
せっかくの1人旅だし、地球のへそでも探索してみようと思ってランシールに飛んだんだけど…
特に何も無くて宿でふて寝してたら夜襲をかけられた。
そろそろ、盗賊共がお礼参りにでも来たのかな?と思ったがどうやらそういう訳でもないらしい。
現在、ランシールの街は大パニック。あっちにもこっちにもおびただしい数の魔物。
キラーアーマーやらエリミネーターやらネクロマンサーやら魔物のバーゲンセール状態。
何だコレ?何でこんなド田舎をわざわざ選んで襲撃してきたんだろう?
ともあれ、かかる火の粉は振り払わなきゃいけない。ぶっちゃけメンドーだけど、あたしは目につく魔物を片っ端から灰にして回った。
100から先を数えるのが嫌になって、もうイイや。ルーラでどっか飛んじゃえ♪とか思った時、横手の茂みから業火球が飛んできた。
カーン。
小気味良い澄んだ音を立て、業火球は飛んで来た方向に跳ね返る。業火球はそのまま茂みに着弾し火柱を上げた。何だ…メラミか。しょうもない。
「ほう。マホカンタとは、人間にしてはなかなかやるな。」
茂みから、なんか見慣れない緑の奴と黒こげのキラーアーマーが出てきた。
キラーアーマーはメラミなんか使わない。多分、緑の奴がキラーアーマーを跳ね返ったメラミの盾にしたんだろう。ヒドイ奴だ。
「ワシは魔王バラモス様直属の配下。四天王の1人、エビルマージ。賢者アミよ。お前の命、ワシが貰った。」
自己紹介乙。登場するなり、死亡フラグを立てる緑。四天王(笑)どうせあんたが四天王最弱なんでしょ?
大体、メラミ程度しか使えない癖に笑わせてくれる。


「何であたしのトコにきたの?」
わざわざ死にに。そういう意味を込めてあたしは尋ねた。緑の返答は、
「今から死ぬ者に答えても意味はなかろうッ!!」
だった。そして、何か呪文を唱え始めた。詠唱の文句から考えてマヒャドかな?まあ、そこそこ強力な呪文ではある。
またマホカンタで跳ね返しても良いけど、辺りの気温が一気に下がってしまう。それはヤダ。
あたしは寒いのが苦手なのだ。冗談ではない。霜焼けにでもなったらどうしてくれる?
仕方がない。燃費が良くないから、あんまり使いたくないんだけど、とっておきの呪文をお見舞いしてあげよう。
あたしも呪文を詠唱し5本の指それぞれに炎を灯す。呪文を放ったのは同時だった。あたしは後から詠唱を始めたのに追いつかれるエビルマージ(笑)
ボンッ!!
お互いの呪文がぶつかり合って、誘発。大きな爆発音を伴って、濃い水蒸気を生んだ。メラ系とヒャド系の呪文をぶつけると起こる現象である。
あたしが放ったのは、マイフェイバリットである、メラゾーマ。ただし弾数は×5。
メラゾーマを5発同時に撃ち出す、あたしのとっておき。その威力はまさに必殺。多分、魔王相手でも直撃したら死ぬんじゃない?
ただし、燃費が相当悪い。5連打と5発同時撃ちでは、消費MPが桁違い。一発で全MPの3割位削られる。
そして、身体にも負担が掛かるらしく、日に何度も撃つと白髪が増える。この術を開発して、調子に乗って連打した次の日は地獄を見た。
と、いう訳で今のあたしの髪は黒く染めている(涙)


後でキチンとトリートメントしなきゃ……なんて事を考えている間に蒸気は霧散しいく。
「うぐぐ……」
おやまあ。何としぶとい。霧の中から出て来たのはエビルマージ。
跡形残らず消し飛んだかと思ったら、半身を炭にしただけで、まだ生きていた。
マヒャドで若干相殺したとしても、フィンガー・フレア・ボムズ(今、技名考えました^^)の火力なら全身を消し炭と化す位、訳ない筈なんだけど……
タダの5連打とは訳が違う。5発同時撃ちは、その相乗効果でどえらい熱力を持つ。
と、するとあのダサイ緑のローブが高度な対魔性能を持ってるのだろうか?それにしてもヒドイセンスのデザインだけど。
まあ、どっちにしてもエビルマージは戦闘不能。トドメをくれてやろう。顔面にイオラでもぶち込めば死ぬでしょ♪
トドメを刺すべく、あたしは半身を失って苦しげに呻くエビルマージに歩み寄る。
「さて、この超美しくも慈悲深い亜美ちゃんが、特別に遺言を聞いてあげよう。
トドメを刺す前にちゃっちゃと答えな。何であたしのトコに来たの?
あたしさ、自分の質問を無視されるのって嫌いなんだよね。5秒以内に答えなさい。」
………。聞くんじゃなかった。瀕死のエビルマージはとんでもない事をぬかしやがった。

・四天王は自分を含めてサラマンダー、やまたのおろち、ボストロールの4人
・サラマンダーは数年前オルテガに倒され、やまたのおろちが1年前に初代勇者によって討伐された。
そして、今回二代目勇者のせいでボストロールまで欠けてしまった。
・事態を重く見たバラモス直々に、二代目勇者討伐の命を下されたエビルマージ。
・自分は後方タイプなので、まず部下を100匹程けしかけたところ、勇者一味の仮面を被った怪しい剣士1人相手にあっさり壊滅。
・そこで、現在、単身行動中の美人賢者(あたし)を人質にしようと襲撃するも、まさかの返り討ちに…ふ、不覚。←今ココ

と、言う事らしい。
「さあ、殺すなら殺せ。どの道、ここで生き長らえようともバラモス様の役に立てぬワシに待つのは処刑のみよ。
バラモス様は恐ろしいお方。使えぬワシに未来はない。」


あんたの都合なんか知るか。あたしとしてはどうしても納得行かない点がある。
仮面の剣士って誰だよ?あたしは知らねぇよ?そんな奴。
「ねぇ…今の二代目勇者のパーティーって何人居るの?」
当然、答えはあたしを抜いた3人でなければならない。
「4人だ。」
うそ…マジで?
「勇者 武闘家 盗賊 そして、奴の4人。間違いない。ワシがこの目でハッキリと確認した。」
…………………。
そっか、そういう事か。迎えに来ない筈だ。あいつらはあたしの事なんか捨てて、違う奴を仲間にしたんだ……
バカみたい。高須君にとって、あたしなんかそんなもんだったんだ……
……いや、違う。そうじゃない。そんな訳ない。高須君があたしにそんなヒドイ事をする訳ない。
誰かがそそのかしたんだ……高須君に、誰かが囁いたんだ。
誰だ?櫛枝実乃梨か?それとも、逢坂大河?仮面の剣士?許せない……殺してやる。あたしと高須君の仲を割く者は皆、皆、殺してやる。
あたしの邪魔をするのなら、例えそれが誰であれ、この世から消してやる。
あたしは、エビルマージに呪文をかける。イオラではない。気が変わった。喜べ。ベホマをかけてやる。
「ッ!?ワシに情けをかけるつもりかッ!?」
…。そんな訳はない。今日からあんたはあたしのしもべ。あたしの為に身を粉にして働け。
あんたに自由はない。あんた自身の生き死にでさえ。ムダ死には許さない。どうせ、散る命ならあたしの為に。



ぼうけんのしょ2 あみ

モシャスという便利な呪文を覚えた。さっそく高須君に化けてみた。
ほうほう。高須君のはこんなんなってるんだ…か〜わい〜♪皮被ってるぅ〜☆
興味本位で皮を剥いてみる。その時あたしに電流走る。何コレ超気持ちイイ……
他にも色々、試してみよう。ココはどうかな?ちょっと黒ずんだ乳首。いつも自分にする様に摘んだり、引っ張ったり、揉んだりしてみる。
イイ……。やっぱり男でも乳首は気持ちイイんだ……なるほどなるほど。
ヤバイ。楽しい。この身体を使ってもっともっと色々遊んでみよう☆

PS.
どんな願いも1つだけ…って良くあるパターンだけど、このあたしを不老不死にした後に高須君の嫁にしろ。ってお願いしたらどうなるんだろ?機会があれば是非、試してみたい。


114 勇者を想って亜美が(ry ◆NHANLpZdug sage 2009/12/20(日) 14:08:18 ID:OH9j3JIW
番外編はココでお終い。次回は本編に戻ります。
次回も良かったらミテネ〜

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