中世・近世ヨーロッパ史(だいたい西暦1155〜1857)の歴史の研究および考証(意見・情報交換、議論など)をする研究会のwikiです。歴史の情報共有の場として、あるいは、単なる情報交換の場として。歴史好きの方、お待ちしております。認証されれば誰でも編集可能です。

じゃあ、どうやって変えるのか、というのは巴術(Arcane)的な項目も参照してもらうとして、要は場をいじって、その中心にある物質の形態は変えずに物質としての状態や意味合いを変えてしまう、というもので物理実験で例えれば電磁場と磁力の実験にも似ています。まぁ魔法と磁力線の項(トップページのメニューからいけます)でも紹介した通り、この地球上であれば魔法のエネルギー線というものはそもそも磁力線をほぼそのまま辿って迸っているのではないか、ということなのですが、要はエネルギーであればなんらかのその場における強力なエネルギー線をほぼ等しく辿っているとも考えられるというわけで(一定の場におけるその場のエネルギーは最大のものを超えないため≒エネルギー保存の法則)、そういう意味では現状地球上で判明している力あるいはエネルギーに例えるならば、魔法のようなエネルギーは大体磁力線のような強力なエネルギーに近い、似たような性質を持っている、ということは大概にして類推のようなものでも分かってしまう、わけです。まぁ、要は何であれ魔法はエネルギーであるわけなのですが、同じような物理的衝撃をほとんど加えないレーザーのようなものに比べると、魔法はよりエネルギー的なもので、かつ物理的衝撃を与える方向に、ではなく物質そのものの状態や操作する側の人間における意味合い(ほぼ≒でその場におけるその物の意味合い)を変える方向に力が働くものだ、ということは覚えておいて損ではないでしょう。その上で、物質に状態変化を加えることは何か、ということを問えば要は前述の位置関係的、あるいは相関関係的意味合いを変えてしまう、ということにあたりますから(ちなみに、物質の状態という言葉自体そもそも操作する側の人間にとっての意味合い、あるいはその相対的変化というものを指している言葉ではあるのだが)、直接物理的に衝撃を加える物理的攻撃よりも、魔法やエネルギーといった状態や意味合いを変えてしまうといった力が如何に強力であるかが、よくお分かりになられるかと思います。最後にまとめ、ですが実際、人間の動かす要素、というのはせいぜい物の状態や意味合いといった動かせる要素で、逆にいえば物の物理的耐久値や衝撃に対しての装甲値、あるいはその時における場や位置といった場所はその時の偶然やその場にあたっては予めほとんど決まっているもので意思で動かせるものではないので(ゲームにそもそもその場という枠があるように)逆に、反対にいってしまえば動かせるものを動かす、ことによってその場全体の状況をいじることが可能になるので、まぁ総括すれば風と水というか。動かせるものを動かす、でその相対的関係性をいじることによって状況を動かす、これが人間にとって自然の、本来の業なのではないか、と思います。物理的な力に捉われると、どうしてもその空間から思考が抜け出すことができませんが(その場の枠のものであるため)その一個上の情報的空間、という見方を用いれば、物事を情報的位置関係あるいは相関関係で見出すことができ、それそのものこそがその場で物事を変える力、となるのです。まぁ、難しかったかもしれませんが、簡単に魔法に関しての物理的状態というのを表すとこうなります、ということでもあります。長かったですが、お疲れ様でした。

―補足
戦いにおける良し悪し、どれくらい有効かそうでないか、有利不利だけに限ってフォーカスして観れば、まずもって戦いの戦局を動かす手というのは、できるだけ相手の戦術的選択肢を狭める、という点においては敵を直接打撃するよりも状態変化を加えるか間接的に情報的に変化を与えるというのが一番手っ取り早い、です。例えば偽情報を与えて厭戦させたり熱や水気(火攻めや水攻めですね)、あるいは風などを利用して何かしらの毒を与えたり状態を変化させる、あるいは現場地理にちょっと細工をして進軍路上で敵を混乱させる、など個々の生命体の集合体としての敵軍の状態や情報にダメージを与える、あるいは変えてしまうといった攻撃方法が、一番よくありそうな手でありながらもっとも効果的、だということです。お互いが個々の生命体である以上戦いでは直接ぶつかり合うのを心理的に敬遠する傾向にありますが(不毛なやり合いになるため)、それと一緒にそもそも戦い、ゲームというものは状況をいずれかの方向にスピン(転回・展開)させないとなかなか状況が動かないため、ただただまともに正面からぶつかり合っても戦いというものは大抵戦力の均衡した状態で行われる場合が多いため両軍とも無駄に消耗するだけです。特に体力、残りの余力こそ生命線の実際の戦いでは常に無駄な戦いは避けなければならないため、相手を直接物理的に打撃しない形での「攻撃」がもっとも強力な一手になるわけです。それには前述のように状態の変化や情報を用いた攻撃がもっとも適していますし、戦術上では軍勢の配置や陣形などで相手をより相対的少数の状態にして士気を下げさせることもできるわけです。まぁ、どちらであれ相手を情報的に攻めることには変わりありませんが(孫子にも相手の心を攻めろとある)いずれの場合も相手あるいはその場の物・事物の状態を変化させることによって相手よりもより有利な状態に自軍を導く、というのが戦いにおいての常勝手段、となるわけです。それともうひとつ、それについてはいずれかの状態に変化を加えることによって相手の戦術的選択肢を狭める、あるいは進むべき方向に強制的に変化を与える、という効果があります。戦いというのは駆け引きである以上、個々の実際の細かい損害よりも大局の趨勢の方が往々にして大事、ですから正面からまともに取っ組み合ってウーウーと力比べをするよりも、戦術的局面になんらかの転回(展開、スピン)を加えたほうが断然局面が打開しやすくなるもの、です。その場限りの力比べ、よりもより大局で勝つことのほうが重要で、そういう意味では相手の戦術的選択肢を狭めつつ、自軍の攻撃手段、オプションを確保する、それにつれて戦局全体のバランスを見つつ、相対的に有利、勝っている状態を作り出す、これこそ現場の指揮官に重要な能力のひとつ、ではないのでしょうか。

―もうひとつ
これを補完するわけではありませんが、戦いの勝ち負けは運とその時の趨勢(時勢・形勢・地勢・軍勢)で決まります。前者が偶発的要因で後者が時とその時揃う要素によるある程度の指標に沿った偶発的要因、になります。運そのものがほとんど偶発的な不確定要素を指すのに対し、趨勢のほうはある程度の両軍の準備それからその時の勢いのようなもの、になります。だいたい運が80%で趨勢が20%ぐらいの比率でその時の勝敗を左右すると思うのですが(バランスを取るとだいたいこんな感じ)まぁ、要は様々な要因を踏まえた偶発的要素で勝ち負けが決まることが多い、ということです。なぜかといえば本文中にもありますが戦いとはだいたいほぼ同じ年代に同じような軍備の同じような地域の軍勢同士が戦うことがほとんどなので、だいたいまともにぶつかれば膠着状態になります。なので、上手く相手の状態に変化を加えて(まぁ要は情報や士気にダメージを与える、ということですね)その五分五分の膠着状態を打開せねばなりません。まぁ、それが上手くできたほうが最終的には勝つわけ、なのですが特に運が80で趨勢が20ぐらいだと仮定すると、ちょうど相手の状態に変化を加えることによって戦いの勝敗がほぼ左右されるということを説明しやすいので、書き加えておきました。これに関しては、以上です。(転載終わり・自ブログ「アトリエ」の同記事からのものも含まれます。)

―最後に
まぁ、ざっと転載しただけですので、これでは確かに分かりにくいと思いますので、いくつか付け足しておきます。まず、前半の項は物理攻撃と魔法の違い(ファンタジーの要素も含めて)について簡単にまとめてみました。で、後半は置いておいていくつかある補足部分は、実際に特に史実の戦いと同じような状況を想定して(まぁ、要はシミュレーションゲームということになるのですが)これを当てはめたらどうなるのか、という点についてですが、戦いに応用した場合の駆け引きについての部分と運や趨勢など不確定要素と偶発的な要素についての部分にまとめてあります。まぁ、要は実際にシミュレーションであれ実践の段階で応用したら、どうなるのかという想定の下書いているのですが、ざっとまとめるとゲーム的駆け引きの要素をサボらないということと、運や趨勢などの不確定・偶発的要素をしっかり押さえれば、負けることはない、ということです。そもそも、相手の状態に変化を加えれば(=情報や軍勢の状態にダメージを与えれば)ゲームを転回・展開できて戦局を有利に運ぶことができる、と書いていますが、これすなわち相手の情報を押さえることが、情報を支配することが戦いにおいて勝つために必要なこと、すべてだ、ということです。前述の通り戦いというものは同年代で同地域であればほとんど戦力が拮抗した状態でぶつかるものがほとんどである以上、まともにやりあってもお互いが疲弊するだけで勝負などつきようがありません。そこで、情報や軍勢の状態などに「攻撃」を仕掛けることによってだんだんと自軍の方に有利になるように手を打つのですが、孫子にもあるように、その駆け引きそのものが戦争における実践の戦いそのものだ、といっても過言ではないと思います。まぁ、最初から戦力差などで大差がついてしまっている場合はよほどうまく戦うこと以外でいろいろと手を打たないと勝てないものですが、むしろそういう場合は「まともな」戦いと呼べない場合がそもそもほとんどで、孫子の兵法などそういった非正規戦における歴史上のマニュアルもあるくらいです。そういう意味では普通のシミュレーションでまともな軍勢同士が戦うことを想定した場合に、戦局が互角であれば結局最終的には情報面での駆け引きや、敵の軍勢の状態に変化を加える、つまり計略ですね、といったものを仕掛けることでしか勝敗が決まらない、のです。経験ある将ほど力押しは無意味だということはよく知っているもの、ですが要は、無理やりではなく間接的に徐々にしかもより効果的に相手の状態に影響を与える情報や状態変化の攻撃が、如何に効果的であるか、ということです。どれだけ堅固な要塞でも、どれだけ頑強な軍勢でも、どれだけ屈強な歴戦の兵士でも、情報や士気など状態の変化には、意外ともろい面を持っているもの、です。なぜかといえば、それら軍備などのものは、すべて兵士で、生きている人間、だからなのです。生きている人間は、情報や状態の変化による影響を受けやすいものです。なぜなら、それらはすべて生命体としての最善の環境を保持しようとするからで、これはホメオスタシス(恒常性維持機能)、とも呼べますがまぁ、とにかく実際の戦いというものがほぼ例外なく人間にとって苦しいものである以上、できるだけ情報や状態に対する影響は避けたい、わけです。逆をいえば、その部分がいくら頑強な軍勢といえど必ずといっていいほど弱い部分で、まぁ、よくいう柔よく剛を制す、ではありませんが、相手を上手く押さえ込むこと、そしてそれに錬金術の四大元素でいえば風と水に例えられますが、本来であれば軽い要素に見える情報や軍勢の状態などを上手く活用する。これが上手く戦いに勝つ、数あるコツのうちのひとつなのではないのでしょうか。まぁ、要はどんな軍勢でも上手く立ち回れさえすれば―情報と運や趨勢などを調整する能力に長けていれば―どんな困難な状況でも必ず最終的には勝ちを手にできるものですが、まぁ、相手も同じように仕掛けて同じように戦ってきますから、難しいのはそこなのかもしれません。まぁ、とにかく戦い、ゲームとはお互いが仕掛けてより巧いほうが勝つもの、なわけなのですから、こればかりは勝負の趨勢で、ある意味終わるまで読めないもの、なのかもしれませんけどね。

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