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この記事はだらだらオーバーウォッチさんの「【2021年4月PC・PS4】ゆるふわ闇メタレポート」にインスパイアされたものです(あちらもぜひ読んでみてください)。本家闇メタリポートはランクマッチブロンズ〜プラチナ帯での低勝率ヒーローを取り上げたものでしたが、この記事では今年度のOWLで使用率が低かったヒーローに焦点を当ててなぜ使用率が低かったのか、どうしたら使われるようになりそうかなどの点を書いていこうと思います。

使用したデータはOWL公式サイトStats LaboのHeroesページから。なお執筆時点でOWL2021はプレーオフを残しておりここからまた少しデータが変わる可能性はありますが、同条件で行われるプレーインを見た感じ今年ほとんど使われていないヒーローがここから大きく使用率を伸ばすことはありそうもないので、この時点で書いてしまって大丈夫と判断しました。使用率上位のヒーローを取り上げるメタレポート本編は今年の全日程終了後に書きたいと思います。


オフメタ1位:バスティオン 使用率*1 0.1%

オフメタの王バスティオンが堂々の1位。競技シーンでは出す理由を見つけるほうが難しい。2019年のプレーオフでは固すぎる2盾を無理やり割るためにバスティオンがメタとなりましたが、その後オリーサシグマの弱体化によってバスティオンは火力過剰となりデメリットの方が目立つようになってしまいました。昨シーズンからはオフアングルから非常に高い瞬間火力を出せる天敵エコーの登場もあってほとんど出番がありません。一般マッチでは射線を意識した戦い方ができるレートとそうでないレートで全く強さが異なるヒーローで、みなさんご存じの通り低レート最強の座を確固たるものにしているためバフが期待できないのが悲しいところ。ほとんどのヒーローがリワークされるというOW2でどう変化するのかに注目ですね。


オフメタ2位:ジャンクラット 使用率0.4%

バスティオンに続くのは同じく低レート最強の一角ジャンクラット。2018年シーズンではバンカー構成の要員として一定の使用率を誇り、1年後の2020シーズンでもヒーロープール下でのHanamura防衛やControl Center専用の盾割り役として日の目を浴びましたが、今シーズンは狭いコントロールマップでもシグマに代わってD.VAが主流になり(同時にメイの使用率も増加)シンメトラやマクリーという競合にバフが入ったことで姿を消してしまいました。競技シーンでは厳しいもののランクマッチでは低レートでめっぽう強いだけでなく高レートでも試合を壊せるポテンシャルを持っていることからバフには期待できなさそう。


オフメタ3位:ロードホッグ 使用率0.7%

毎シーズンどこかのタイミングでメタに入ってきたロードホッグですが今シーズンはついにその機会が訪れず。2019年ステージ4以前はシグマというカウンターピックとしても競合としてもつらいヒーローが存在せず、2020年プレーオフはタンクが軒並み弱くホッグだけにヤケクソ強化が入っておりさらにボールの運用がまだ開拓されていないという状況だったことを考えると今季ホッグがメタ入りするには大規模なヒーローBANや再度のヤケクソ強化などの特殊な条件が必要だったかもしれません。競技シーンではあらゆるCCに弱く移動スキルも味方を守るスキルもなくプロでも当てるのが簡単でないフックしか強みがないホッグはオリーサ、シグマ、ボール、D.VAといったヒーローを差し置いてピックする意味が薄いのが現状です。自己回復の有用性が高く裏取りが警戒されづらい一般マッチではソロキャリー型タンクとしていまだに高い人気を誇っていますが、だらだらさんの記事ではプラチナ以下での勝率最下位という悲しい結果も(なぜ初期ピックされるのか、そして勝率が低いのかという疑問に対する私の考えは「チケット集め」といえば皆さん察していただけるでしょうか)。


オフメタ4位:ドゥームフィスト 使用率3.4%

ここからは使用率がぐっと上がります。特定の時期に一部チームが戦略に組み入れていたヒーローたちが多いですね。ドゥームフィストはコントロールでOPとなったシンメトラへのカウンター、マクリー等のCCを採用しない生存重視型のアンチダイブ構成へ刺すdps(June JoustのDallas)として時たま使われていました。Summer ShowdownでShockを破ったGladiatorsのハックフィストダイブも印象的で、APACではほとんど見なかったものの使用率以上のインパクトを残しています。生身で超近距離戦を挑まなければならないという「弱いコンセプト」ながら範囲CCスキルと即死、タンク並みの硬さなどの付加価値で差別化しているdpsヒーローであるドゥームは一般マッチでも独特のやりこみ要素からOTP的な人気があり、初期の強すぎる状態から多くのナーフを経てちょうどよい状態に落ち着いたと言えるのではないでしょうか。


オフメタ5位:ゲンジ 使用率3.6%

圧倒的な人気を誇りながら1年以上オフメタに沈んでいる悲劇のヒーロー。今シーズンでは昨夏のようなメタに恵まれることは無かったものの、2盾やヒットスキャンに対して強く相手の後衛まで到達できれば十分な決定力を持てるという特徴からダイブのdpsとして採用されることがたまにありました。ただしトレーサーやソンブラと違って単独でセットアップしたり相手dpsと1v1することが難しいため、構成としてはウィンストンD.VAアナルシオなどラッシュダイブに近い形を取ることが多かったように思います。最近のパッチではメインの性能が昨夏のゲンジが最も強かった状態にかなり近くなったものの竜剣のダメージがナーフされ、ultチャージ率も依然低い状態にあるために競技シーンでも一般マッチでも微妙な立ち位置となっています。何か有意なバフが入りメタがまた2盾に傾けば全然チャンスはありますが、そういったパッチが仮に入ったとしてもリーグはじめOW1の競技シーンには間に合わないのが悲しいですね。


オフメタ6位:ソルジャー 使用率3.7%

リーグが始まる前に全盛期が過ぎた男ソルジャー。ヒットスキャンとしてはファイナルブロウ力が足りずダイブには機動力が、ラッシュには生存力が足りないという器用貧乏さから長らく競技シーンでは空気でしたが、メインのランダム拡散の廃止やult中の距離減衰の廃止など他のヒーローがうらやむようなバフをいくつも貰って一般マッチでは断トツ一番人気のdpsと化し、競技シーンでも特定のメタやマップでは一定の使用率を記録するようになりました。特に今シーズン流行したボールダイブはミラーになるとかなり狭いエリアで密集したファイトが行われることが多く、そういった状況でバイオティックフィールドと面での高火力を生かせるソルジャーはかなりの存在感を放っています。これまでで最も強い状態にありナーフは秒読みという状況なので一般マッチで使いたいなら今のうちに。


オフメタ7位:トールビョーン 使用率3.7%

リーグ2年目までの使用時間合計がわずか30分程度しかなかったトールビョーンは2020年ヒーロープールという条件下で「発掘」されて以降ポーク・アンチダイブで一定の使用率があります。特に今シーズン目立っていたのはウィンストン軸に対するアンチダイブ構成のdpsとしてのピックです。May Meleeではウィンストン軸と言えばウィンストンザリアアッシュエコーアナマーシーといったようなdpsのポーク+タンクサポのult回転を主体としたスローペースな構成でしたがJune JoustからはウィンストンD.VAリーパーエコーモイラルシオを典型とするラッシュダイブ、そこからdpsをトレーサーソンブラ、サポをアナブリギッテに変えたフルダイブが流行になりました。こういった構成に対してはCCで一人を落としたところで相手の勢いを止められないので、範囲ヒール+各自の生存力で粘り勝ちするタイプのアンチダイブが使われるようになったという経緯があります。トールビョーンは250HPのうち50がアーマー、さらにオーバーロードで+100のアーマーを獲得可能という特徴がこの需要に噛み合い、結果的に今シーズン後半のアンチダイブはオリーサ(ラインハルト)D.VAマクリー(リーパー)トールビョーンバティストブリギッテという形になりました。ながらく大きな調整が入っていないトールビョーンですが、一般マッチでもそこそこのピック率があり低レート帯ではタレットが頼もしいということもあって強くもなく弱くもないちょうどよい状態にあると言えるかもしれません。


オフメタ8位:ウィドウメイカー 使用率4.7%

昨シーズンは最高で73%もの使用率を記録し2018年シーズンの最高記録(78%)に迫った大人気dpsが今シーズンはまさかの凋落。体感ではもっと少なかったのではないかという気さえします。この使用率低下には距離減衰の導入やHPの低下などのナーフの影響もあるでしょうが、最も大きいのは間違いなくボールの流行です。ウィンストンと違ってどれだけ離れていても単体で絡みに来る上にフックで逃げてもすぐに追いついてくるボールはウィドウにとって最大の天敵であり、このヒーローがメタに入ったことでウィドウはよりボールに対して強いヒットスキャンであるアッシュとマクリーに取って代わられました。ウィドウは人気が高いdpsである一方で、長距離まで頭一発即死というメインがTTKの長さと回復を前提とした「OWらしい戦い方の楽しさ」を損なっているのではないかという意見も根強くあります。そのため多くのナーフが繰り返されてきた経歴があり今後もOW2が来るまでバフはされないでしょう。2でタンクが1枚減る変更はウィドウにとっては間接的なバフですが、ウィドウゲーにならないようにマップの地形などに調整がされるという話も出ています。


オフメタ9位:シンメトラ 使用率6.4%

NAではもはやコントロールの常連となったシンメトラ。全然オフメタじゃないじゃないかという声が聞こえてきそうですがもう少し書いておかないとシーズン後のメタリポートが大変になるのでご容赦ください。2020年シーズンではコントロール初手のTP役としてパートタイムジョブに勤しんでいたシンメトラですが、225HPとなった今シーズンからは正社員に昇格。多くのコントロールマップでラッシュ構成の火力担当として活躍しています。ただし使用率が最高の33%に達したSummer Showdown初頭以降は使用率がかなり下がっており、シンメトラなど最初から眼中にないAPACチームがダイブでNAチームを蹴散らした当大会後にNAチームが続々とダイブに転向しだしたといういきさつがここに反映されています。私は現状のシンメトラはOP気味であり(ランクマッチでもシンメトラはかなり高い勝率を残しています)D.VA・ソルジャーと並んでナーフ筆頭と感じているのですが、一般マッチ・競技シーンともに使用率自体は決して高くないので大きな調整が入ることは無いでしょう。OW2ではリワークの可能性もありますからシンメトラ専としてランクマッチで暴れるなら今がそのチャンスですよ。


オフメタ10位:ファラ 使用率6.6%

ファラは今季もほぼJinmu専用のヒーローとしてシーズンを終える予定だった…のですが、天敵アッシュとエコーがBANされヒットスキャン全般のナーフも入ったCountdown Cupで待ってましたとばかりに使用率が激増。一躍メタ入りしてParisなど多くのチームの躍進を支えました。BANなしの環境ではやはりきついヒーローが多すぎるため、今後の出番はコントロールでシンメトラ相手に包囲戦術を実行するときのみに限られるでしょう(それも後々のことを考えるとエコーの方がいいのは言わないお約束)。ヒーローとしてはかなり前に入ったホバージェット絡みのナーフから解放されて比較的強い状態にあるため、バフもナーフも入らないだろうというのが私の予想です。


【最後に】
ここから先の22名のヒーローはすべて使用率が10%を超えており、感覚的には下位でも「一時期こいつしかおらんかったよな」というレベルのヒーローたちです。今年のリーグがいかに多様性に富んだ環境だったかがわかります。リーグ終了後のレポートでは今回と同様に残り22名一人一人について書く予定なのでお楽しみに。


文責:ゆとり

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