OW/オーバーウォッチの基本的な情報を中心とした個人Wikiです。以前はSPYGEAwikiの一部だったものを移転しました。

【注意】このページは2022年10月4日にサービスを終了した"Overwatch(無印)"を基に執筆されました。現行の"Overwatch 2"のものとは異なる情報が多く含まれる点にご注意ください。

OW2版のwikiはこちら。
https://seesaawiki.jp/overwatch2wiki/

OW1を用いて行われる最後のリーグとなるOWL2021が先日9月26日に終幕しました。というわけで遅くなりましたが予告通りリーグで使用率上位1〜22位までのヒーローを紹介していこうと思います。(プレーオフ前に書いたオフメタリポートでは使用率23〜32位のヒーローを紹介しています)

1位:D.VA 70.1%

2位に20%近い差をつけてトップに輝いた、万能のオフタンク。出番が少なかった昨季にバフを貰いまくり一方で他のオフタンクが軒並みナーフされたことによって今季はあらゆる構成に引っ張りだことなった。しかもシーズン中にはリメックのダメージが50→250に上昇するというバフまでもらい、June JoustではエコーがD.VAをコピーし味方のD.VAと共に自爆とリメックを乱発して事故死を狙うというクソみたいなメタが訪れたことは記憶に新しい。ランクマ特に低レート帯での人気は未だにザリアやホッグに劣り、使いやすくはあるが仕事をこなすにはゲーム理解が重要となる点、CCやワンショットのようなヘイトを買う要素を持っていない点でナーフを求める声が高まらないのがD.VAというヒーローであるが、仮に来季もOW1でのリーグが行われることになっていたら真っ先にナーフを食らったに違いない。


2位:ブリギッテ 50.2%

全体2位サポート1位にランクインしたのはブリギッテ。実装初期のタンクよりも固い悪魔じみた範囲ヒーラーではもはやないが、リワーク後に追加された遠距離バーストヒールと範囲ヒールの両立という特徴もかなり壊れており、100000000回ナーフされたにもかかわらずアナやゼニヤッタを採用する構成や2盾では必須級のサポートとなっている。スタンだけでなくブリンクとしての価値も高いバッシュ、短いCTと長いリーチがピール・ファイナルブロウ・パッシブ起動という多くの機能を支えているウィップ、単純な耐久性の向上に加え三人称での情報収集を可能にしてくれるバリアなど一つとして弱いスキルがない。ultももはや説明する必要がないほど強い。ただしD.VAと同様OWへの理解が重要なヒーローでランクマ低〜中レートでは活きる場面がD.VA以上に少ないことからこれ以上ナーフするのは厳しすぎるとも言える。タンキーなキャラが数の面でも個々の調整の面でも減るOW2ではこれまで以上にOPになる可能性があるのでどういった調整が施されるのか気になるところ。


3位:トレーサー 41.4%

もっとも汎用性の高いdpsことトレーサーがシーズン前のナーフをものともせず堂々の3位。ダイブ系の構成においてフィニッシャーとオブジェクト争奪を中心に重要な役割を担っているほか、ダイブを相手にした時にラッシュや2盾のdpsがピック変更先にすることも多かった。OWの看板ヒーローであり、独自のコンセプトと高いキャリー性能で多くのdpsプレイヤーを惹きつけてやまないトレーサーは2でどのような立ち位置になるのだろうか。


4位:アナ 36.2%

ラッシュではバティスト・モイラというより適したメインヒーラーがおりダイブにおいてもゼニヤッタという非常に強いコンセプトを持ったサポートを生かせるボール構成が出現したことから現在の競技シーンではほぼウィンストンかファラが出る時専用のサポートとなっているアナだが、いかんせん今年はウィンストンが出る機会が多かったためにこのような高いピック率となっている。今やウィンストン構成で定石となっているタンクをポークしてもらって素早くナノを溜めその間一切エンゲージしない戦術は、プロの間でcorny(しょうもない)と評されることもあり、今後もしくは2でultの回転率が落ちるかもしれない。


5位:ウィンストン 34.3%

今季前に強化を貰い体力中のシールドの割合が増えたウィンストン。ボール構成という強力なライバルが出現したにもかかわらずダイブラッシュやエコー+アッシュのポークなど様々な構成で出番を貰うことで生き残り、アンチダイブが流行った終盤でもAnubisなど特定のステージでは使われ続けた。昨季よりほかのタンクがナーフされたこと以上に、ヒットスキャンとゼニヤッタというウィンストンを動きづらくさせていた、2ではレールガンが撃てるようになるらしい。


6位:バティスト 34.0%

ハルトかオリーサには必須級のサポートであるバティストだがサポートで3位ということは今季どれだけそれ以外の構成(ウィンストン/ボール)が多かったかが分かる。全ての要素が噛み合うポーク系構成はもちろん、ラッシュにおいてもイモータルによる強引なプッシュがとにかく強く、モイラと異なり自身のポーク能力とultでエンゲージしていない時間でも相手に圧をかけられるのが強み。この強すぎるヒーローのためにハルト構成は大きく変質したという見方もできる。NAチームのフレックスサポートはバティストをプレイする機会がAPACと比べて多く、Shu、Ir1s、Kaanといった選手たちのバティストでの活躍は目覚ましいものがあった。


7位:レッキング・ボール 29.2%

ボールは単体として明らかにOPなタンクであることは周知されていたもののそれ以外のMTとあまりにも使い勝手が異なり、チーム単位でどういった動きをすればよいのかということについて研究が進むまで競技シーンで流行ることがなかった。しかし昨季最終盤全てのMTが存在を許されない特殊な環境下で見いだされてからはボール構成がコンテンダーズで大流行し、リーグにおいても多くのチームが採用することとなった。いくつかのナーフが入りリーグ開幕前のようなマストピックではなくなったものの、圧倒的な実力で優勝したShanghaiのメインがボール構成であるというのは今年の環境に対する一つの結論と言えるかもしれない。


8位:ルシオ 27.5%

ハルトの相棒、というより両足そのものであるルシオだが、今季はウィンストンを用いたラッシュダイブのほかウィンストンザリアによる奇襲ラッシュでも使われた。しかしハルトがオフメタ気味だった(昨季よりはかなりマシだが)ことと終盤にはハルトとブリギッテを採用したアンチダイブが出現したことにより使用率は伸びなかった。ルシオに有意な調整が入らなくなってから長いが、スピードブーストの存在が他のサポートとの明確な差別化を可能にしており一般マッチでの人気も高いため、2まで手が入ることは無いだろう。


9位:エコー 27.0%

OW1最後のヒーローエコーがdps2位にランクイン。27.0%という数字はより強い状態にあった昨季の11.5%から大きく上昇。基本的にはウィンストンかボールを軸にしたダイブ+ポークの構成で出されていたが、トレーサーとソンブラがBANされたJune Joustではラッシュダイブのdpsとしてピックされた(エコーは火力・移動能力は十分なもののultがない状態ではラッシュに耐えうるだけの生存力を持たず、ルシオモイラではヒールも貰いにくい)。今季のエコー周りの大きな変化は、一つは天敵のヒットスキャンが比較的弱い環境だったこと、もう一つはマーシーを添えた運用が増えたことである。特にマーシーは実装当初必須ではないとみなされていたもののマーシーポケットで可能になる前目の立ち回りが非常に強いことで見直され、Chengduのようにナノまでつけて”戦術エコー”を行うチームも現れた。


10位:マクリー 23.7%

昨年11月に225HPになってからハルトラッシュのdpsとしてのピックが多いマクリー。昨季初めも似たようなラッシュメタで採用されていたがその時よりHPが多くメインのレートが低い。NAでハルトラッシュをするチームが減るとともにピック率も下がり、再びNAでハルトが復権した時にはシンメトラに立ち位置を奪われているという悲しい推移もあったが、シーズン終盤ではアンチダイブでの採用が増えたことで常に10%以上の使用率をキープしてきた。
※余談ですが当wikiでは混乱を招かないためにゲーム内の名称が正式に変更されるまでは「マクリー」の名称を引き続き使用します。


11位:ソンブラ 23.3%

2019年シーズンはソンブラGoats、2020シーズンはヒーロープール下(この時は1週間周期)のよくわからん構成+終盤のラッシュダイブで一定の使用率があったソンブラは今季ボールという最高の相方の台頭でメタに定着し、7月以降は平均して40%以上の使用率があった。ソンブラというのはボールと似て他に類を見ない特殊な立ち回りを要求されるヒーローで、しかもフィジカルでもかなり差がつくことから今季ソンブラが得意な選手がいないチームはかなり苦労したはず。例を挙げると、ShanghaiのLipとTorontoのHeesu(昨季はPhilly)は昨年ダイブラッシュのソンブラでともに非常に高いスタッツを出した二名だが、さらに難しい立ち回りが求められるボールダイブ環境で両者の差がはっきりすることとなった。


12位:ゼニヤッタ 21.0%

最強で最弱のサポートヒーローゼニヤッタは今季過去最低の平均使用率となったものの、APACチーム中心にシーズン初めから終わりまで使用されたボール構成の中核となったことで使用率以上の印象を残している。不和のオーブはフォーカスを前提とする競技シーンのOWにおいてトップクラスに強いアビリティであり、OW2においてもその強みは変わらないと思われる(α版を体験したプロからはやはりゼニヤッタがソンブラと共にマストピックだったという声が上がっていた)。


13位:マーシー 20.7%

マーシーは今季、メタ入りと言えるほど使用率が高かったのはMay Meleeの期間中だけで、それ以外の期間は約10〜20%の「全くいなくはないけれどよく見るわけではない」という使用率に終始した。昨年までと比較するとロングレンジヒットスキャンの価値が下がったことでマーシーはほぼエコー・ファラ専用のサポートとなり、ダイブで真っ先に狙われることからもできれば出したくないヒーローだったことがうかがえる。それでも上手い下手の差が出るヒーローであることに変わりはなく、チームによってはメインサポートを一人の選手に一任するのではなくルシオだけ選手A にやらせてマーシーとブリギッテは選手Bにやらせる、という例も少なくなかった。


14位:オリーサ 19.5%

2盾の印象と映えないゲームプレイから嫌われることの多いオリーサ。多くのナーフによって最高で2019年は98%、2020年は87%あった使用率は今年最高で46%、多くの期間10%以下まで落ち込んだ。ただし全く出番がなかったわけではなく、アンチダイブや2CP防衛でのスプリット構成などでは存在感を発揮している。特に現在CTが6秒と短いストップは競技シーンでは実質6秒に一回のサージと言ってよいほど強力で、リーグの期間が仮にもう少し長ければさらに使用率を伸ばしていたと予想される。2ではリワークがなされるらしいがどのようなヒーローに生まれ変わるのか楽しみなところである。


15位:ラインハルト 17.4%

NA(+EU)とAPACで大きく使用率が違うヒーローの代表。NAでは春に流行ったハルト・D.VA・マクリー・メイ・バティスト・ルシオのラッシュ構成がその後も一定の使用率を保ち続け、後半にはマクリーがシンメトラに置き換わった。さらに最終盤ではシールドボットとしての能力を買って、それまでオリーサが基本だったアンチダイブのMTにハルトを採用する例も出ている。しかしダイブの研究が盛んなAPACではハルトは忘れられている疑惑があるほど出番が少なく、実際地域予選においてハルト構成でダイブを退けていたNAチームがAPACチームのダイブに勝てないということが多かったのも今季のハルト構成の限界を示していたと言ってよいだろう。


16位:ザリア 14.6%

222ロック後の競技シーンではほぼ完全にウィンストン専用のオフタンクとなっているザリアだが、今季はボールと共に出ることもあった。ウィンストンザリアはヒットスキャン入りのポークダイブや2盾など中途半端にウィンストンをフォーカスする構成に対しては強いが、ウィンストンが無視されるフルダイブではザリアのエネルギーが溜まらず逆にウィンストンに火力が集中するアンチダイブではバリアを貫通してウィンストンが死んでしまう。ザリア自体がD.VAと比べてかなり出来ることが少ないタンクでもあるため、終盤にかけて使用率は低くなっていった。正直現時点でバフが必要なヒーローの筆頭で、コンセプトからして2でも間違いなく弱いため何らかのリワークに期待したいところ。


17位:メイ 14.5%

2盾が激減した今季のメイはほぼほぼハルトラッシュ限定で採用され、したがってAPACチームのdpsはほとんど使用していない。昨年数多くのナーフを貰ったものの壁によるエリアコントロールと集団戦で最強格のultは健在で、相方を変えながらもハルトラッシュでは必須のdpsとなっている(コンテンダーズではシンメトラをメタるためにドゥームが使われることが増えてきているが)。


18位:シグマ 14.2%

昨年2盾環境で猛威を振るいオフシーズンの競技シーンではボール入りスプリット構成で使われたシグマだがシーズン開始後は多くのマップでボールの相方がD.VAになったこともあって使用率は伸びなかった(Sanctuaryなどの高低差がなく開けたマップはシグマが優越するが、そういったマップは少ない)。ポーク+AoEのダメージが出せる貴重なタンクであり、限定された条件ではあるもののGrand FinalのようにAPACチームがハルト構成を使うNAチームに相対する時には有効な選択肢となっていた。


19位:アッシュ 13.4%

昨年の環境を代表するヒットスキャンが今年は大きく使用率を落とした。APACではウィンストン構成でのポークdpsとして一定の使用率があったものの、6月以降は20%を越えず、8月のCountdown Cupではナーフが入った上にBANされるという憂き目に。昨年アッシュやウィドウで鳴らしたヒットスキャンの名手たちにとっては厳しい環境になってしまった。タンクが一枚減るOW2ではヒットスキャンの立場は相対的に上がるものと思われるが、α版のマーシーはゴミらしく、地形が複雑になるということもあってアッシュは。


20位:リーパー 12.4%

2019年以降毎シーズン必ずメタに入る時期があるリーパー。今季はJune Joust以降のラッシュダイブがそれだった。近距離でダメージが出せ、乱戦での生存能力が高く、一応高所へのアクセスもできるリーパーはラッシュダイブにうってつけで、今年に入ってからの一応バフと言える仕様変更もあって現時点でラッシュダイブのdpsとしてはソンブラと並んでほぼ必須となっている。また対ラッシュダイブ専用のアンチダイブにも採用されたことから6月の最高使用率は77%に達している。


21位:ハンゾー 11.9%

どういう因果か毎シーズン終盤に使用率が上昇するヒーローハンゾー。今季は7月までほとんど出番が無かったがヒットスキャンナーフパッチが入りアッシュとエコーがBANされたCountdown Cupで使用率が急上昇。その後もヒットスキャンに代わるポークdpsとして最終盤まで使われ続けた。今年初めに電光石火がバフされてからかなり強い状態にあり、上位帯ランクマッチでもtier1と言えるピック率があることからもしかしたら2の前にナーフが来るかもしれない。


22位:モイラ 10.4%

モイラは競技シーンにおいてはリーパーと同様長らくラッシュダイブ専用のヒーローである。アンチダイブで使われる例も無くはないが、イモータルという切り札を持ち自身が高いダメージを出せるバティストに対して多くの場合で劣るためこのような使用率となっていた。エイムが苦手な初心者の心強い味方であり一般マッチでは低レート帯を中心に一定の人気があるものの上位帯ではほとんど使われないため最近はバフが繰り返されており、状態としては決して弱くない。ただしサポートヒーローが回復以外にどれだけの仕事ができるかが重要となるであろうOW2では厳しいスタートになることが予想される。


【最後に】

全体の順位表はこちら。改めていろいろなヒーローに出番があったシーズンでした。このバランスの良い環境はナーフを繰り返して作り上げられたもので、OW2はこの経験からタンク以外の性能が全体的に抑えられた初期ビルドになるのではないかと予想されていましたが、Grand Finalで解禁された情報とプロの先行体験会では信じられないほど強いソンブラに加え一部ヒーローが完全な産廃と化しているという状態で、ちょっと先が危ぶまれます。リーグの開幕までは6か月あるためさすがにここから調整が入る…はず。


文責:ゆとり

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます