訳者あとがき
本書は、二〇〇九年以降にジェフリー&リンダ・ホップを通じてもたらされたアダマス・セント・ジャー メインのメッセージで、さまざまなテーマについてアダマスが講義してきた中から「いいとこ」ばかりを集めた、充実した内容になっています。 セント・ジャーメインは世界中でメッセージを伝えていますが、クリムゾン・サークルでは主に、セント・ジャーメイン自身が開校した「ミステリー(神秘学)・スクール」で教鞭をとっていた当時の「アダマス」の名でメッセージを伝えています。よって、現在のセッションの多くにアダマスが登場します。お断りしておかなければなりませんが、セント・ジャーメインは聖人の「セイント」ではないため、クリム ゾン・サークルでは聖ジャーメインという表記はしていませんのでご理解ください。
アダマス・セント・ジャーメインはサン・ジェルマン伯爵やマーク・トウェイン他、さまざまな人物として転生を重ねてきたといわれています。歴史上に名を残した人物はもちろん、初期のキリスト教や数々の秘密結社の設立に深くかかわったことをアダマス自身が告白しています。サン・ジェルマン伯爵といえば一般に不死の象徴や錬金術師として知られていますが、現代にメッセージを伝えるアダマスは「そんなものは子供の遊びだ」と一蹴します。ミステリアスな側面がクローズアップされる一方で、アダマスがこの現代に伝えるメッセージの基本は、「学ぶ」のをやめて「生きる」ことです。外に依存せず、自分自身 に耳を傾け、肉体にとどまり「アイ・アム」を生きることです。アダマスのメッセージはきわめてシンプルでありながら、深い叡智に満ちています。
それから本書に登場する「ガブリエル症候群」について、少し説明を付け加えておきます。人間が地球に来る前に、まだ肉体のない天使の状態で私たちは何とか「故郷」に帰ろうと、互いのエネルギーを盗み合っていました。その結果、エネルギーが減速し、創造のすべてが破壊される可能性が出てきたのです。 そこで解決策として地球という物理的な場が創られ、肉体を持って体験することにしたといいます。しかし地球は非常に密度が濃く、いったんそこに転生すれば「本来の自分」をすっかり忘れてしまう危険性がありました。当然、そんなところに行きたいと思う天使はあまりいません。天界には十四万四千のグルー プ(それをカウンシルの存在は「オーダー」と呼んでいます)がありますが、最終的にそれぞれのグルー プを代表して勇気ある天使たちが地球に転生したといいます。その勇気ある天使たちを招集するために、 宇宙全体に向けて(比喩的ではありますが)大天使ガブリエルがトランペットを吹いて呼びかけたことから、「ガブリエルのトランペット」と呼ばれています。「ガブリエル症候群」は、天使たちが現実に地球に転生を重ねることで抜け出せなくなったジレンマを表しているのかもしれません。
個人的な話をさせてもらうなら、十年ほど前に私はアダマスによる「ドリームウォーカー・デス・トランジション」という、死にゆく人を天界まで連れていくためのスクールに参加しました。ドリームウォーカーとは「地球に近い領域」、クリスタルの領域と呼ばれる創造の領域を抜けて最終的に「花の橋」を渡り、 天界の家族のもとへと送り届けるガイド役のことですが、実際に天界の領域を旅することで、そこがどれほどリアルな場所かを体感することができました。それは言葉では表せない体験でしたが、今回、この本を訳している間、同じくらい強烈なエネルギーを感じました。本書には、言葉を超えてアダマスのエネルギーが溢れていると、私は(僭越ですが)確信しています。
スピリチュアルの旅路を歩んできたけど、どうも人生がうまくいかない、何かが足りないと思われている方にとって、本書がブレイクスルーのきっかけになれば光栄に思います。アダマスは「私は一つひとつのステップであなたと共にいます」と言っていますが、そのステップは、あなたが本書を読み始める前に始まっているかもしれません。
最後に、出版に向けて尽力してくださったアウェイクニング・ゾーンの渡辺宗則さん、終始、素敵なエネルギーで取り組んでいただいた編集の澤田美希さん、快く出版を引き受けていただいたナチュラルスピ リットの今井博央希社長に、深く感謝いたします。
林眞弓
二○一四年十一月

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