準備書面(2)
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labo_worker 2022年11月13日(日) 16:32:29履歴
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準備書面(2) 
令和2年（ワ）第■■■■■号事件
原告 ■■■■
被告 株式会社ラボ生産ほか３名
準備書面（２）
令和３年１月１４日
東京地方裁判所民事第４８部 御中
原告訴訟代理人
弁護士 ■■■■
第１ 裁判所の求釈明について
１ 被告会社の安全配慮義務とその違反（過失）内容
（１）被告Ｘ 関係
被告Ｘ の行為は、人事権限を有しないにもかかわらず、原告を含む所属グルー
プの従業員に夜間勤務の廃止を宣言したり、その理由を問い質した原告に暴言を浴
びせたり、お前は解雇だとか時給を下げてやる、更新はない、日勤に来いなどと権
限外の人事権を振りかざして暴言を吐くなどのパワハラ行為に及んだものである。
それらは、被告Ｘ がグループ長を務める川口フォトグループにおける朝礼や職場
内での発言で、被告Ｙ やパート職員ら同僚部下が同席して聞いており、こうした
被告Ｘ の権限外の違法な人事権に関するパワハラ行為について、被告会社のコン
プライアンス担当者がこれを知り得て、被告Ｘ を指導教育改善することが十分可
能であった。 統括部長幹部S 及びプログループ長部長Ｈ は、被告Ｙ が原告
にした「訴訟を起こすなら起こせ」という暴言を含む上記一連のパワハラ行為につ
いて、遅くとも被告Ｙ のパワハラ問題で面談をした平成29年8月18日には原告
から聞かされて知っていた。
-1-
然るに幹部Sらは、それらは被告Ｘの個人的な発言で被告会社の意見ではない
などとしてそれ以上被告Ｘ のパワハラ行為を不問にしてコンプライアンス担当部署
に取り次ぐことも、また、原告にそうした部署の存在等の情報を提供をすることも
なく、被告会社において上記パワハラ問題の事実関係を調査し、改善策等を検討す
ることもなかった。そのためその後も被告Ｘ のパワハラ行為や被告Ｙ あるいは
被告Ｚ のパワハラ行為が繰り返された。被告会社はこれら履行補助者の過失によ
り安全配慮義務を怠ったことは明らかである。
（２）被告Ｙ 関係
被告Ｙ のパワハラ行為に対して、原告がパＡパートリーダーを通じて苦情を申
し入れたところ、平成29年8月18日及び同年9月4日に前記幹S統括部長及び部
Ｈグループ長両名との面談が設けられたことは､訴状記載のとおりである（3頁、8
頁）。
しかしながら、原告が被告Ｙ との共同作業の危険性を訴え、有給休暇を取得し
て同被告との同日作業を極力避けていた事に関して､幹部Sと部長Ｈは､原告から事
実関係を聞かされるまで事実を把握しておらず、かつ、被告Ｙ が事実を否定した
ことを告げてそれ以上コンプライアンス担当部署で事実解明のための調査をするこ
とはなく、かえって、被告Ｙ にストレスがあったのではないかと同被告をかばう
発言をしたり、パワハラ被害者側である原告の方に妥協と譲歩を迫り、それができ
ないなら日勤に変更するかアマグループへ異動したらどうか旨打診するなどした
上、事実関係はこれ以上調査しないと言明された。こうして、被告会社として事実
関係の真摯な解明努力も、加害者の処分もされず、再発防止のための従業員教育が
されたこともなかった。
（３）被告Ｚ 関係
原告が令和2年5月14日に被告会社に同年6月25日の有給休暇取得を適法に請
求したにも拘わらず、6月19日に示されたシフト表上｢出勤｣扱いとされていた。
シフト表は被告Ｚの部下であるグループ長代理部長Ｊが作成しており、有給休
-2-
暇は認めないとの被告Ｚ の指示を受けて、原告の有給休暇の行使を拒否する取扱
いをしたものと思われる。被告Ｚ が同年7月8日に連絡掲示板でグループに通知
した内容は、遅くとも上記有給休暇の行使を拒否したシフト表を作成した6月19
日頃から採用している新たな運用を周知させるため告知したものと考えられるか
ら、そこに記載された｢売上の正常化とこれに関連した有給休暇の運用｣を示した
問題は被告Ｚのプロアルバムグループだけの問題にとどまらず被告会社全体の問題
に関わるものであり、当然に被告会社上層部の判断に従って被告Ｚが部長Jを通じ
て原告の有給休暇を拒否して6月25日に｢出勤｣させようとしたものと思われる。
被告Ｚは7月8日に掲示した通知についてその場で原告らから疑問を提起されたが
是正せず､その後7月14日に至って誤りを認めて上記掲示板の通知を撤回したが､
結局原告の有給休暇の使用は拒否されたまま「休業」扱いにされて賃金を減額され
たのである。
被告会社はこうした従業員である被告Ｚ の原告に対する違法行為ないしパワハ
ラ行為に対して事実を把握しながらこれを防止せず、原告に損害を与えた。
（４）以上、被告会社は、被告Ｘら従業員のパワハラ行為ないし違法行為に対し、
速やかに事実関係を調査してその是正措置、法令遵守の徹底、安全教育、再発防止
を図るための適切な業務指示や必要な加害者の懲戒処分等を怠り原告ら労働者に対
する違法行為やパワハラ行為が繰り返されていたことは、訴状及び準備書面（１）
で指摘したとおりである。
（５）被告会社は、パワハラ行為は就業規則で禁止しているとし、被告会社を含む
キタムラグループが、平成20年2月15日以降、コンプライアンス・ホットライン
を設けて相談体制を構築して社員に周知していると主張し、乙２を引用する（答弁
書５頁）。
しかしながら、就業規則で、従業員がパワーハラスメントやセクシャルハラスメ
ント行為をしたときは解雇する旨定めているが（15条7号)、上記相談体制がある
ことは、労働者には全く周知されていない。原告は乙2を今回提出されるまで見た
-3-
ことがなかったし、上司同僚らからそのようなシステムがあることを教えられたこ
ともない。したがって、これまで訴状で指摘した再三のパワハラ被害について、こ
のようなホットラインを利用したことはなかった。準備書面（1）で指摘したとお
り（3頁)､本年とするその作成日からして､被告が主張するような平成20年2月15
日にそのようなホットライン体制が構築されたことを裏付ける証拠は存しない。被
告は就業規則に定めたパワハラセクハラ禁止行為を防止するための何らの体制も社
内教育も講じていなかったのである。
２ 損害金の利率
請求原因6項（｢6 まとめ｣とある部分）を、次のとおり訂正する。
よって、原告は、被告Ｘ に対し、民法709条基づき損害賠償金220万円及び最
後の不法行為の日である平成28年9月10日から支払済みまで年5パーセントの割
合による遅延損害金の支払を、被告会社に対し、民法715条、415条に基づき損害
賠償金330万円（うち220万円は被告Ｘ と連帯して）及び同日から支払済みまで
年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を、また、被告Ｙに対し、民法709
条に基づき損害賠償金114万9406円及び不法行為の日である平成29年8月15日
から支払済みまで年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を、被告会社に対
し、民法715条、民法415条に基づき損害賠償金220万円（うち114万9406円は
被告Ｙ と連帯して）及び同日から支払済みまで年5パーセントの割合による遅延
損害金の支払いを、並びに被告Ｚに対し、民法709条基づき損害賠償金110万2123
円及び不法行為の日である令和2年6月19日から支払済みまで年3パーセントの
割合による遅延損害金の支払を、及び被告会社に対し､被告Ｚと連帯して715条
､415条に基づき損害賠償金110万2123円及び同日から支払済みまで年3パーセン
トの割合による遅延損害金の支払いを求める。
-4-
原告 ■■■■
被告 株式会社ラボ生産ほか３名
準備書面（２）
令和３年１月１４日
東京地方裁判所民事第４８部 御中
原告訴訟代理人
弁護士 ■■■■
第１ 裁判所の求釈明について
１ 被告会社の安全配慮義務とその違反（過失）内容
（１）被告Ｘ 関係
被告Ｘ の行為は、人事権限を有しないにもかかわらず、原告を含む所属グルー
プの従業員に夜間勤務の廃止を宣言したり、その理由を問い質した原告に暴言を浴
びせたり、お前は解雇だとか時給を下げてやる、更新はない、日勤に来いなどと権
限外の人事権を振りかざして暴言を吐くなどのパワハラ行為に及んだものである。
それらは、被告Ｘ がグループ長を務める川口フォトグループにおける朝礼や職場
内での発言で、被告Ｙ やパート職員ら同僚部下が同席して聞いており、こうした
被告Ｘ の権限外の違法な人事権に関するパワハラ行為について、被告会社のコン
プライアンス担当者がこれを知り得て、被告Ｘ を指導教育改善することが十分可
能であった。 統括部長幹部S 及びプログループ長部長Ｈ は、被告Ｙ が原告
にした「訴訟を起こすなら起こせ」という暴言を含む上記一連のパワハラ行為につ
いて、遅くとも被告Ｙ のパワハラ問題で面談をした平成29年8月18日には原告
から聞かされて知っていた。
-1-
然るに幹部Sらは、それらは被告Ｘの個人的な発言で被告会社の意見ではない
などとしてそれ以上被告Ｘ のパワハラ行為を不問にしてコンプライアンス担当部署
に取り次ぐことも、また、原告にそうした部署の存在等の情報を提供をすることも
なく、被告会社において上記パワハラ問題の事実関係を調査し、改善策等を検討す
ることもなかった。そのためその後も被告Ｘ のパワハラ行為や被告Ｙ あるいは
被告Ｚ のパワハラ行為が繰り返された。被告会社はこれら履行補助者の過失によ
り安全配慮義務を怠ったことは明らかである。
（２）被告Ｙ 関係
被告Ｙ のパワハラ行為に対して、原告がパＡパートリーダーを通じて苦情を申
し入れたところ、平成29年8月18日及び同年9月4日に前記幹S統括部長及び部
Ｈグループ長両名との面談が設けられたことは､訴状記載のとおりである（3頁、8
頁）。
しかしながら、原告が被告Ｙ との共同作業の危険性を訴え、有給休暇を取得し
て同被告との同日作業を極力避けていた事に関して､幹部Sと部長Ｈは､原告から事
実関係を聞かされるまで事実を把握しておらず、かつ、被告Ｙ が事実を否定した
ことを告げてそれ以上コンプライアンス担当部署で事実解明のための調査をするこ
とはなく、かえって、被告Ｙ にストレスがあったのではないかと同被告をかばう
発言をしたり、パワハラ被害者側である原告の方に妥協と譲歩を迫り、それができ
ないなら日勤に変更するかアマグループへ異動したらどうか旨打診するなどした
上、事実関係はこれ以上調査しないと言明された。こうして、被告会社として事実
関係の真摯な解明努力も、加害者の処分もされず、再発防止のための従業員教育が
されたこともなかった。
（３）被告Ｚ 関係
原告が令和2年5月14日に被告会社に同年6月25日の有給休暇取得を適法に請
求したにも拘わらず、6月19日に示されたシフト表上｢出勤｣扱いとされていた。
シフト表は被告Ｚの部下であるグループ長代理部長Ｊが作成しており、有給休
-2-
暇は認めないとの被告Ｚ の指示を受けて、原告の有給休暇の行使を拒否する取扱
いをしたものと思われる。被告Ｚ が同年7月8日に連絡掲示板でグループに通知
した内容は、遅くとも上記有給休暇の行使を拒否したシフト表を作成した6月19
日頃から採用している新たな運用を周知させるため告知したものと考えられるか
ら、そこに記載された｢売上の正常化とこれに関連した有給休暇の運用｣を示した
問題は被告Ｚのプロアルバムグループだけの問題にとどまらず被告会社全体の問題
に関わるものであり、当然に被告会社上層部の判断に従って被告Ｚが部長Jを通じ
て原告の有給休暇を拒否して6月25日に｢出勤｣させようとしたものと思われる。
被告Ｚは7月8日に掲示した通知についてその場で原告らから疑問を提起されたが
是正せず､その後7月14日に至って誤りを認めて上記掲示板の通知を撤回したが､
結局原告の有給休暇の使用は拒否されたまま「休業」扱いにされて賃金を減額され
たのである。
被告会社はこうした従業員である被告Ｚ の原告に対する違法行為ないしパワハ
ラ行為に対して事実を把握しながらこれを防止せず、原告に損害を与えた。
（４）以上、被告会社は、被告Ｘら従業員のパワハラ行為ないし違法行為に対し、
速やかに事実関係を調査してその是正措置、法令遵守の徹底、安全教育、再発防止
を図るための適切な業務指示や必要な加害者の懲戒処分等を怠り原告ら労働者に対
する違法行為やパワハラ行為が繰り返されていたことは、訴状及び準備書面（１）
で指摘したとおりである。
（５）被告会社は、パワハラ行為は就業規則で禁止しているとし、被告会社を含む
キタムラグループが、平成20年2月15日以降、コンプライアンス・ホットライン
を設けて相談体制を構築して社員に周知していると主張し、乙２を引用する（答弁
書５頁）。
しかしながら、就業規則で、従業員がパワーハラスメントやセクシャルハラスメ
ント行為をしたときは解雇する旨定めているが（15条7号)、上記相談体制がある
ことは、労働者には全く周知されていない。原告は乙2を今回提出されるまで見た
-3-
ことがなかったし、上司同僚らからそのようなシステムがあることを教えられたこ
ともない。したがって、これまで訴状で指摘した再三のパワハラ被害について、こ
のようなホットラインを利用したことはなかった。準備書面（1）で指摘したとお
り（3頁)､本年とするその作成日からして､被告が主張するような平成20年2月15
日にそのようなホットライン体制が構築されたことを裏付ける証拠は存しない。被
告は就業規則に定めたパワハラセクハラ禁止行為を防止するための何らの体制も社
内教育も講じていなかったのである。
２ 損害金の利率
請求原因6項（｢6 まとめ｣とある部分）を、次のとおり訂正する。
よって、原告は、被告Ｘ に対し、民法709条基づき損害賠償金220万円及び最
後の不法行為の日である平成28年9月10日から支払済みまで年5パーセントの割
合による遅延損害金の支払を、被告会社に対し、民法715条、415条に基づき損害
賠償金330万円（うち220万円は被告Ｘ と連帯して）及び同日から支払済みまで
年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を、また、被告Ｙに対し、民法709
条に基づき損害賠償金114万9406円及び不法行為の日である平成29年8月15日
から支払済みまで年5パーセントの割合による遅延損害金の支払を、被告会社に対
し、民法715条、民法415条に基づき損害賠償金220万円（うち114万9406円は
被告Ｙ と連帯して）及び同日から支払済みまで年5パーセントの割合による遅延
損害金の支払いを、並びに被告Ｚに対し、民法709条基づき損害賠償金110万2123
円及び不法行為の日である令和2年6月19日から支払済みまで年3パーセントの
割合による遅延損害金の支払を、及び被告会社に対し､被告Ｚと連帯して715条
､415条に基づき損害賠償金110万2123円及び同日から支払済みまで年3パーセン
トの割合による遅延損害金の支払いを求める。
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