準備書面(6)

令和２年（ワ）第■■■■■号事件
原告　■■■■
被告　株式会社ラボ生産ほか３名
　　　　　　　　　　　　　　準備書面（６）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　令和３年９月６日
東京地方裁判所民事第４８部　　御中

　　　　　　　　　　　　　　原告訴訟代理人
　　　　　　　　　　　　　　弁護士　　■■■■

第１　被告ら第４準備書面における主張に対する反論
　１　被告Ｘ　関係（被告ら第４準備書面第２の１部分)
（１）認否部分
　「原告が、「被告Ｙ　の指示に従わない」と述べていたことは認め」とあるが、
原告準備書面（４）では、原告はそのような主張はしていない。
　「あなたの指示に従えない｡」と告げたのであって（原告準備書面（４）２頁)、
上記認否のような「被告Ｙ　の指示に従わない」と述べたものではない。被告Ｙ　
の指示の意味なり価値を問うたが同被告が答えなかったことから、上記の言葉で同
被告を咎めたものだが、被告Ｙ　の指示した仕事には従事している。あたかも原告
が同被告のあらゆる指示を一般的に否定したかのごときニュアンスとなる同被告の
前提事実を誤った認否は、意図的でなくても不正確である｡この点は､後記第２の１
でも同様の誤りを指摘しておく。
（２）反論部分
　ア　被告会社が、アルバムの製作等において多能工化を目指しているとか、被告
Ｙ　が原告に具体的な作業内容と目的等を説明したと主張する。

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　しかしながら、原告はアルバムグループ配属時に幹Ｓグループ長から多能工化に
ついて聞き、その一環として「指示書仕分工程」補助を命じられたと理解していた
が、その後多能工化について聞かされたことはなく、被告Ｙ　から説明されたこと
もない。
　原告が労災後遺症によりリハビリ終了後の終業時にも多能工化に見合う工程を自
分なりに習得したが、これは原告が自主的に習得したもので、被告Ｙ　の働きかけ
があって習得したものではない。被告会社がいう被告Ｙ　が原告に説明したとする
具体的な作業内容と目的について被告Ｙ　は原告に説明できるのか。
　イ　被告Ｙ　が、原告が無期転換する頃、原告がアルバム製作の後半の工程の中
心的な存在になれるよう原告を励まし習得作業を伝えたとする被告らの主張は、事
実無根であり否認する。
　原告が無期転換した契約は平成30年10月であるが、既に幹Ｓ統括部長の判断で
平成29年９月に被告Ｙ　は原告に対する指示命令権限を停止されており（後記本
頁末行、後記第２の３の（5）の④参照)、かつ、被告Ｙ　は平成30年６月に日勤
に異動になっている。
　原告が被告Ｙ　からパワハラ被害を受けた平成29年8月頃原告が担当していた
のは、「背固め工程」｢製本テープ工程｣｢テープ貼り工程」を中心とする作業であ
り、これらは工程の進行過程でいうと「中盤」と称されるものである。概略「背固
め工程」から「断裁後検査工程」までが「中盤｣、｢合体工程」から「梱包工程」
までが「後半」と呼ばれている。原告は、上記パワハラ被害以降「梱包工程」は行
っておらず､「合体工程」は以前は行っていたが(乙５の40頁12行以下の会話から
認められる｡)、上記被害当時は疎遠となっていて、原告の上記無期転換当時も同
様原告の作業は中盤専門で行っていたから、被告Ｙ　が、原告が無期転換する頃、
アルバム製作の「後半」の工程の中心的な存在になるよう励ましたという事実はあ
りえないのである。さらにいえば、平成29年９月４日の幹S・部Ｈとの第２回面
談の際、幹Ｓ統括部長から原告に対する指示命令権を外してパＡの指示を受ける方

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針にして以降（乙５の31頁28行以下)、被告Ｙ　との接点（コミュニケーション)
はなくなり、原告は「背固め工程」等の「中盤」工程作業に集中していたから、被
告らが言うように、被告Ｙ　から学んだものはなく、励まされた事実もないのであ
る。被告らの当該主張は前提事実を欠く当を得ないものである。
（３）甲18ないし甲20の証拠価値をいうが、甲18は、反訳書（概要）で、その
原資料（甲25）を提出しており、甲19及び甲20は、争点に関する経緯を記した
いわば原告の陳述書同様の証拠資料であり、被告らが提出するであろう陳述書にも
当てはまる意味の乏しい非難に過ぎない。
　２　被告Ｚ　のパワハラ行為に対する反論について（同準備書面第２の４部分）
　被告会社は、原告から適法な有給休暇の請求がなく出勤しなかった以上、欠勤扱
いにするほかなかったと主張する。
　しかしながら、当時の原告の有給休暇の請求から休暇当日に至るまでの経緯に鑑
みれば（訴状第２の３の（3)、原告準備書面（1）の第１の３、原告準備書面（2)
の第１の１の（3)、原告準備書面（3）の第３、原告準備書面（4）の第１の３、原
告準備書面（5）の第１の３)、有給休暇の請求がなかったとは考え難く、かつ、部
Ｊグループ長代理が原告の休暇請求事実を知りながら、現実には､「出勤」扱いの
シフト表を作成したり、給与明細書では「休業」扱いにしている。本来有給休暇の
請求なく出勤しなければ被告らのいうように「欠勤」となり賃金カットの対象とな
るが、有給休暇の請求があった以上（法律上様式は問わない）欠勤扱いできず、そ
うかといって被告Ｚ　の有給休暇の請求不許可の指示ないし被告会社の方針を受け
て「有給」扱いもできず、敢えて「休業」扱いにしたものと思われるが、原告の意
思に反する被告会社の対応であることは明らかである。

第２　被告らの第５準備書面における主張に対する反論
　１　被告ら請求証拠（反訳書乙４及び同乙５）の記載内容の誤り
（１）乙４の31頁1行（甲26の1：18：55部分、甲27の20頁1：18：50部分）

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　　原告「では、指示に従いません」は誤り　原告「では、指示に従えません｡」
　　が正しい。
　指示に従えない理由があるという個別の意味で発した言葉であり、単に被Ｙの指
示には一般的に従わないという意味ではないので、意味合いが異なる。
（２）乙５の20頁14行（甲26の1：10：20部分、甲28の8頁1：08：30部分）
　　部Ｈ「でも、被Ｙさんはここまで知らないはずです｡」は誤り　　部Ｈ「でも､
　　被Ｘさんはここまで知らないはずです｡」が正しい。
　２　被告Ｘ　関係（被告ら第５準備書面第２の１部分）
（１）被告らは、原告が希望すれば、部署の変更含みで夜勤を継続できる可能性が
あったというが、当時そのような打診はなく、日勤に移動可能かどうかを問い、可
能でなければ退職するほかないような問いかけだったもので、被告らの主張は全く
根拠のないもので、言い訳に過ぎない。このことは、甲14の画像から明らかであ
る。
（２）被告らは､解雇等の不利益処分を原告に及ぼそうとした事実はないというが､
原告が夜勤閉鎖の理由を被告Ｘ　に問うても「自分の胸に聞いてみろ」と言うだけ
で説明せず、さらには「お前がしゃべってばかりで仕事をしないからだ｡」と言わ
れ、原告に責任があるとの言い方をした上で、解雇発言や雇止め発言に繋がってい
ったのである(訴状５頁、原告準備書面(4)の２頁)。
（３）被告らは、夜勤閉鎖を発表した事情を説明しなかったのは、従業員の勤務態
度が問題で、原告ら他の従業員に悪影響が波及することが懸念されたためであるな
どと、不可解かつ不自然な説明をする。それなら、当該勤務態度不良な従業員に対
して個別の指導をすべき問題であり、原告ら他の従業員を巻き込んで夜間勤務その
ものを辞めてしまうという結論には結びつかないのであるから、被告らの上記説明
が今になって取って付けた不合理な説明であることを物語る。
（４）被告らは、仮に被告Ｘ　が原告に「自分の胸に聞いてみろ」と述べたところ
で、自制を促しているだけでパワハラではないと主張する。

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　しかしながら、その前後のやりとりからして、単に自制を促すものでないことは
明らかである。原告の基本勤務体制である夜勤勤務を中止するという重大な労働条
件の変更について、前記のとおりさしたる必要性も合理性もないままに実行して、
夜勤従業員に日勤勤務への変更を迫るなどしながら(甲14)、その理由を問い質す
原告に「自分の胸に聞いてみろ」発言である。何が自制なのか。当然の質問に対し
て自制を迫られる理由もない。
　当該グループの長である被告Ｘ　が、あたかも原告に責任があるかのような言い
方で説明を拒否し、その上で被告Ｘ　が、原告に責任があるとの報告を被告会社に
挙げないとも限らない。この被Ｘ発言は、部下従業員の正当な発言(夜勤閉鎖理由
質問）を殊更無視してあたかも原告に責任転換するごとき暴言で、原告はひどく傷
つき、後々気になっていたもので、同被告のパワハラ行為以外の何ものでもない。
　この事実は、幹Ｓ統括部長らとの第１回面談の場において､原告が､平成27年12
月の被告Ｘ　による上記突然の夜勤閉鎖とその際の同被告の「自分の胸に聞いてみ
ろ」暴言といった被Ｘ問題を取り上げて発言したが(乙４の29頁5行目)、発言か
ら上記第１回面談時点までの１年８か月余の間、被告Ｘ　からも被告会社からも何
らの閉鎖理由の説明のないまま推移し、上記面談時も同様だった。
　被告会社の夜勤閉鎖宣言には何ら正当な理由がなかったことを物語るものという
べきである。
（５）被告らは、録音物である甲23、25、26、29における録音対象、録音の日時
場所が不明で信用性に乏しいと主張するが、録音内容の概要書（甲23に対応する
甲24､甲25に対応する甲18､甲26に対応する甲27､28､甲29に対応する甲30､31）
を作成するとともに証拠説明書を添付して作成日を明らかにしているのであるか
ら、特定に問題は無い。録音場所は被告会社内であることも自明であり、さらに言
えば、甲23、25及び29は被告会社アルバムグループ内、甲26は被告会社にも明
らかなはずの匠ファクトリーである。
　提出時期が遅いのではないかというが、被告らの認否によって具体的な争点が明

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らかになり、あるいは主張事実の相違の詳細が明確になってきて立証の必要性が生
じたことから請求したもので、何ら不自然なところはない。
　甲26は被告会社における原告の上司2名があらかじめ設定した面談日に原告と
面談した結果であるのに、被告会社が知らないのがおかしいのである（被告会社は
第２回目の面談事実(甲26関係）そのものを否認していた｡)。
（６）被告らは、パＤが、原告の主張する「背固め工程等」を担当していたことを
認めながら､他業務に関して指導助言すべき立場にないとする原告の主張を否認し､
パＤの希望を入れて他業務の指導助言をするため日勤に異動した旨主張する。
　今になって「他業務」というが、被告らは、パＤの担当業務を「検査業務」と主
張していたのである。担当業務である検査業務について昼間勤務のスタッフに指導
・助言するために昼間勤務をしたと主張していたのである(被告ら第３準備書面の
２頁)。しかし、目視検査を行う「検査業務」は、写真を製本したアルバムの背に
筆で糊を塗って固めたり両面テープを貼る「背固め工程等」とは作業内容が全く異
なり共通点もない。検査業務の経験の無い夜勤勤務員であったパＤがわざわざ日勤
に出向いて検査業務の指導助言をする立場にないから、被告らの主張の不自然さは
明らかであり、パＤの日勤異動に関する事情を隠匿しているものと思われる。
　３　被告Ｙ　関係（全同第２の２部分）
（１）被告らは、被告Ｙ　から事情を聴取したとして乙４を引用するが、第１回面
談時点では未だ同被告から事情を聴取できておらず（被告らの引用する乙４の41
頁４行、47頁15行、56頁29行から明らか)、幹Ｓ統括部長らが被告Ｙ　の事情聴
取の結果を発言するのは第２回面談（乙５）の際であるから、乙４の引用は誤りで
ある。
　被告らは、被告Ｙ　から聴取したところ、原告が「何をするかは自分で決める」
と述べたことに対し、被告Ｙ　が､「指示に従うよう」指導したと主張する（被告
ら第５準備書面４頁)。あたかも、原告が担当業務を自分で決めるなどと理不尽な
発言をし、被告Ｙ　が上司としてまっとうな指導をしたかのような印象を与える主

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張である。
　しかしながら、これは、部Ｈグループ長の説明であり、被告Ｙ　から聴取した内
容の伝聞供述である。例え被告Ｙ　が部Ｈグループ長にそう言ったとしても、原告
が被告Ｙ　から直接聞いたやりとりでもなく同被告の原告に対する発言でもない。
むしろ、被告Ｙ　は原告に面と向かってそのような嘘は言えないであろう｡原告は､
被告Ｙ　に対して「何をするか自分で決める」などというような発言をした事実は
ない（訴状、甲４参照)。
　ところで、原告と幹Ｓ統括部長及び部Ｈグループ長との面談は、被告Ｙ　のパワ
ハラを受けてすぐに開始されたものである。被告Ｙ　は部Ｈグループ長らの事情聴
取に対していかに話をすり替えて都合のいい弁解をしているか、また、部Ｈらの事
情聴取がいかに通り一遍の被告Ｙ　の言い分を聞くだけのおざなりな事情聴取であ
ったかが、その際のやりとり（乙５の１頁から被告らの引用する乙５の３頁１５行
まで）をみれば、一目瞭然である。
　原告は被告Ｙ　から、平成29年8月15日の被告Ｙ　のパワハラ行為（労災後遺
症の影響で作業を中断した原告に対し、①「なぜ、作業を中断したのか。構わず作
業を続けるように。指示に従いなさい。労災は再発して悪化しても構いません｡」
②「指示に従うことが重要だ。会社の責任になっても構わない｡」③「訴訟を起こ
しても構いませんよ｡」と暴言を連発したのである（訴状記載のとおり)。(原告は
この一連のパワハラ発言を｢三連チャン｣と表現している(乙５の３頁の11行目)｡)｡
このように、被告Ｙ　は、原告の健康など一顧だにせず、原告の労災後遺症が悪化
しようがどうなろうと、自分の指示に従うことが至上命令だとあからさまに権力を
振りかざして指示に従えと命令するだけだったのである。パワハラ以外の何もので
もない。
　ところが、部Ｈグループ長は､「被Ｙさんは、労災が再発しても構わないとは思
っていないし、おっしゃってもいなかったようなんです｡」と説明し、後になれば
どうにでも言い訳できる被告Ｙ　の言葉を真に受けてそのまま部Ｈ自身もこれを是

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認するような言い方で原告に伝える（乙５の２頁11行)。「被Ｙさんとしては、そ
こが残念ながら原告さんに対して誤解というかね。そんなふうに表現したつもりは
ないそうなんです｡」とする部Ｈの発言も同様である（同頁17行)。被告Ｙ　側に
沿った説明をするだけだった。これに対し「ああ、そうでしょうね。まさか、自分
が虐待したなんて言えませんもんね｡」(同頁20行）と原告が的確に切り返してい
る。それでもなお部Ｈグループ長は「今回、誤解というふうに私は聞いたんですけ
ど、例えば、対話が少ない場合は誤解も生じやすい。ところが原告さんは・・誤解
じゃないですと・・私に言ってくださったんですけど、それも一つ、もしかすると
誤解かもしれないですよね｡」とあくまで、原告が被告Ｙ　の言葉を誤解していて
いる可能性があるとこだわり､同被告側の言い分に与している(乙５の３頁1行目)｡
　当時の被告Ｙ　の言い方は「指示に従う方が大事だと。けがよりも指示に従う方
が大事だと、そっちの方が重要と言うことだったので｡」(同頁20行）とパワハラ
被害からわずか３週間足らず後の記憶の鮮明な段階の面談であって、原告が、当時
の被告Ｙ　の極めて不適切な発言を重ねて指摘しているのである。原告と被告Ｙ　
のいずれが真実を語っているか明らかではないか。しかるに、幹Ｓまでも原告が発
言していない「仕事を何をやるかというのを自分で決めます」と原告が言ったとす
る被告Ｙ　の供述を真に受けて（そうしないと指示の正当性が主張できない)、こ
とを前提にして｢聞き取りした結果では､労災が再発してもということではなくて、
指示に従ってくださいということだけは、被Ｙさんが確かに主張していると思いま
す｡」(同頁15行）と一方的に被Ｙに加担している。その上で、幹Ｓは「そこで多
分行き違いがあると思います｡」などとまるで他人事発言である（同頁23行)。
　なお、ここで、かつて、部Ｈグループ長から言及されて、原告が部Ｈグループ長
から「自分の思いどおりに行くと思わないでください｡」と言われたことがあった
ことについて述べているくだりがあるが（同頁24行以下)、これはあくまで部Ｈグ
ループ長と原告とのやりとりであり、被告Ｙ　とは関係ない。
　念のため説明しておくと､その経緯は次のとおりである(乙４の33頁20行以下)｡

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①部Ｈグループ長が原告に対して担当工程を変更して検査ラインにはいることを打
診した。
②これに対し、原告は、同様の写真検査を行う「合わせ工程」担当者と原告の労災
後遺症について検討した結果、担当者と原告は原告が検査ラインの担当となること
は適切でないと判断した。
③そこで、原告は部Ｈグループ長に、合わせ工程担当者と協議した結果、健康上の
都合で検査ラインを断った。
④部Ｈグループ長から「なんでも思い通りにいくとは思わないでください｡｣｢あな
たの仕事は会社で決めます。あなたが決めるのではない｡」と言われる。
　以上の経緯を経て、部Ｈグループ長が言っていたように、原告の「拒否します。
自分の仕事は自分で決めます（あなたに私の健康をお任せいたしません｡)」発言
に繋がったものであるが(括弧内は、原告の当時の思いであり発言したかどうかは
定かでない｡)、これは原告と部Ｈグループ長とのやりとりであり、被告Ｙ　との
やりとりではないから、いずれにしても、被告Ｙ　の弁解を前提にした前記「何を
するか自分で決める」「指示に従いなさい」とする原告と被告Ｙ　のやりとりに関
する被告らの主張の誤りは明白である。そして、上記部Ｈグループ長に対する原告
の発言も、むしろ十分な理由に基づく原告の主張であり、決して理不尽な発言では
ない。
　被告Ｙ　の原告の労災後遺症に対する無理解や被告Ｘ　の部Ｈグループ長に対す
る引き継ぎ懈怠がこうして原告に対する部Ｈグループ長の認識不足に繋がっている
ことは、原告準備書面(5)の10頁以下で述べたとおりである。
（２）被告らは、幹Ｓ・部Ｈ面談を取り上げて、原告が自説を展開したと主張する
が、面談の場で自分の意見をいうことは当然である。また、原告は、被告会社が原
告の評価をせず、その理由も明らかにしないということは、将来解雇ないし雇止め
を考えているのではないかと評価せざるを得ないことを発言したものであって(乙
４の24頁6行以下、29頁5行以下)、被告Ｘ　の解雇・雇止め発言以外に被告会社

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や被告Ｙ　が原告を辞めさせようとしていると決めつけたことはない。
　原告の労災後遺症を理解しないパワハラ行為をし、症状が悪化しても構わないの
で指示に従った作業を命令する上司の行動を非難し、その懲戒処分を希望したから
といって、非難される道理はない。パワハラ行為は就業規則で禁止され、パワハラ
行為は解雇事由に該当する(原告準備書面(1)の３頁)(なお、原告は、話し合い解決
を否定していない(乙４の50頁11行以下)｡)｡そのような被告と同一職場で今後一
緒に仕事をしていくことが難しい旨面談の場で自身の考えを面談者に伝えたからと
いって、パワハラ被害の再発を防止する被害者の立場からやむを得ないことで、む
しろ再発防止義務を有する被告会社の問題である。そして、原告が後遺症の悪化を
恐れて被告Ｙ　との夜勤同時勤務を避けたい旨強く望んで、一時有給休暇まで取得
して同被告との同時勤務を避けていたというこうした原告の事情や対応に思い至ら
ず、単に、原告が被告Ｙ　との夜勤共同勤務だけでなく、歩み寄りやコミュニケー
ションを拒絶したなどと非難する被告らの主張が的外れであることは、これまで再
三指摘した原告の主張から明らかである(訴状８頁、原告準備書面(1)の２頁、同準
備書面(2)の２頁、同準備書面(4)の３頁、同準備書面(5)の５頁)。
（３）被告らは、被告Ｙ　が原告に指示に従うように指導したのは、原告が何をす
るか自分で決めると述べ誰の指示も聞かないことを表明したからだと主張するが、
前記（1）のとおり、指導自体が不当な要求であり、かつ、原告は、被告Ｙ　にそ
のような発言はしていないのであるから、全く的外れな主張である。要は被告Ｙ　
の言い訳じみた戯言をそのまま幹Ｓと部Ｈが原告に説明したものに過ぎない(乙５
の３頁15行以下)。被告Ｙ　のいう「指示に従いように指導した」というのは、ま
さに労災再発をいとわず自分の指示した作業をやれと命じた被告Ｙ　の不当な要求
に他ならず、被告Ｙ　のパワハラ行為（発言）そのものだったのに、やりとりの背
景も前後の状況も捨象してパワハラの存在そのものが全く考慮の外に追いやられた
ものになっているのである。
（４）被告らは、幹Ｓと部Ｈが、あたかも原告に配慮して被告Ｙ　と同席しない勤

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務日程を提案したかのごとき主張するが、この点は､｢パＡが見ているときのシフト
でしか組めない」と部Ｈが認めるように（乙５の17頁19行)、原告にとって後記
のとおり週５日勤務を４日に変更するシフトに応じることを意味し、原告にとって
受け入れがたい大幅な減収となるのである。
（５）被告らの配慮に対して、原告が従前と同一の賃金補償を要求して拒否したな
どと決めつけるが、労働者にとって賃金引下げを伴う異動や配置換えは自身の生活
に直結するもので、本来同労者の個別の同意を要するものであるから、当然の主張
である。すなわち
　①パＡエキスパートとシフトを合わせるということは、原告が週５日勤務である
のに対し、パＡが当時週４日勤務であったから、原告が週４日勤務を受けると年額
約46万円の減収となるのである。
　②被告らは、日勤(昼間勤務）への異動も提案したという。これまた夜勤手当が
なくなり、年額約39万円の減収を伴う異動である。
　③夜勤アマアルバムグループへの異動も提案したという。これに対しては、原告
が作業重量の懸念を伝えた協議し、原告にはプロアルバムグループが適切との判断
から幹Ｓ統括部長から撤回したもので(乙５の31頁14行)、原告が拒否したもので
はない。
　④パＡの出勤時には、パＡの指示に従うことも提案したという。これは、幹Ｓ統
括部長から第４案として提案されたもので、この案はこれまでどおりプロアルバム
グループでの作業を続けることにして、ただ、被告Ｙ　の問題があるので、パＡが
出勤しているときは、被告Ｙ　の管理を外れてパＡの指示に従うという案である。
この案は、幹Ｓ・部Ｈと協議して上記他の３案よりベターということで原告は事実
上一時的なトラブル回避のため受け入れ、翌火曜日には上記の条件で被告Ｙ　と共
に夜勤に就業しているのである（乙５の31頁17行目～36頁)。被告らのいうよう
に、この提案も受け入れなかったというものではない。
（６）被告らは、原告が被告Ｙ　を「サイコパス」と評し極論を述べ排除を目的と

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していて対話や歩み寄りは不可能と断じた上、同被告の指示を曲解して原告に対す
るパワハラがあったかのように強弁しているなどと、原告があたかも虚言を弄して
被告Ｙ　のパワハラ行為をねつ造しているかのごとき主張をする。
　被告Ｙ　の存在や指示命令に身の危険を感じ恐怖を感じていたのは原告であり、
憎悪ではない。原告の手に負えない、回避できない、脅威である。原告の理解を超
えた存在であり、そのことを「サイコパス」と表現した。
　部Ｈから咎められたが、代替表現は教示されなかった。この点幹Ｓ・部Ｈも同感
覚であったようである。被告会社の上司がサイコパスと感じる都度被告Ｙ　を何度
も注意するが改善がなく、その都度指導するほかないことを認識しているのである
（乙５の５頁20行～23行)。
　４　被告会社関係(全同第４部分）
（１）被告Ｙ　のパワハラ行為に対する原告のクレームを受けて開催された幹Ｓ・
部Ｈ面談について､被告らは､３年以上前の出来事(本件提訴時を基準にしたもの）
だから記憶にない部分があっても不自然でないと主張する。
　しかし、ことは、パワハラ被害者からの申告を受けて行われた会社幹部との面談
である。議事録等に頃くして上司に報告して対応を協議するのが、コンプライアン
スを旨とする会社としてのあるべき対応・態度と考えられるところ、記録さえ残し
ていないようである。パワハラの被害の申告を受けたら、然るべき調査担当部署及
び構成を決めて、パワハラ事実の調査をし事実認定をして、指導・教育なり再発防
止策等然るべき措置を講ずるのが当然であり、申告者にその結果を報告すべきであ
るのに、記録もなく、結果の報告もない。被告会社は、原告が被害当時から問題に
して救済を求めていたのに、改めて提訴された現時点を基準に数年前の出来事であ
ることを理由に事実関係さえ明確にしえないのである。従業員の健全な労働環境を
保持し従業員の安全に対する配慮が被告会社に基本的に欠けていることを物語るも
のといわねばならない。
（２）被告らは、原告も被告Ｙ　とのやりとりに行き違いがあったことを認めてい

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る旨主張する。
　しかしながら、原告が「行き違いでしょう」と言ったのは
　　原告　まあ行き違いでしょう。完全にもう考えが行き違ってますね。もともと
（乙５の３頁23行）
とあるように、双方の考え方がすれ違って相容れないという意味で表現したもので
あって、いわゆる誤解に基づく行き違いではない。
　再発防止策が話題にならなかったとする点を否認するが、原告準備書面（５）で
主張したように、被告会社の調査は、被告Ｙ　の言い分を聞いただけで、同被告の
改善可能性のない危険性を知りながら、同被告に対する処分も指導もなく、調査の
継続や再発防止策の話も無いまま、被告会社が提示したのは、結局被告Ｙ　と一緒
に仕事ができないのであれば、パＡと同じシフト(原告の勤務日数より少ない週４
日)で作業を組むか日勤に変更するか２者択一を迫られたのである｡原告にとって、
これらはいずれも前記のとおり賃金減額の結果を伴う受け入れ難い選択だったもの
で、嫌なら被告Ｙ　の下で指示命令に従えという事実上パワハラ行為の甘受を強い
るものだった（乙５の17頁の16行以下、26頁２行以下)。再発防止策の話題は、
第４案で落ち着いた後のことで、これは、面談によっても被告会社から何らパワハ
ラ対策が講じられずに、今後も被告Ｙ　とパワハラが続く可能性のある勤務体制を
強いられる限り、原告としては、弁護士と相談したり、損害賠償請求を検討せざる
を得ないことを通告したりして被告会社の圧力に屈せずに抵抗した成果であって、
決して被告会社の努力によるものでない。
（３）被告らは、幹Ｓ・部Ｈとの面談により、原告との和解が成立し解決したなど
と主張する。
　しかしながら、原告にはこれにより和解したとか解決したという認識はない。幹
Ｓ・部Ｈの面談を通じて被告Ｙ　のパワハラに対する問題を協議した。しかし、１
回目の面談で状況説明したが、被告Ｙ　から事情を聴けていないと言われて解決に
至らなかったため（乙４の47頁15行、56頁30行、乙５の25行末行以下参照）、

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原告は、被告Ｙ　の同時勤務による危害を避けるため当面有給休暇を使用するなり
して防衛策を講ずるなどして自ら対処せざるをえなかった(訴状８頁)。そして、そ
の後第２回面談で被告会社から解決案の提示がいくつかあったが（乙５の26頁１
行以下、27頁13行、38頁18行以下)、部Ｈグループ長の説明では、同グループ長
から､｢被告Ｙ　に確認したが同被告はそのような発言をしていないと言っている｡｣
「発言したとすればストレスによるものではないか｡」などと被告Ｙ　の言い分が
そのまま伝えられた上「同一場所で作業する以上原告の方が妥協して歩み寄るしか
ないのではないか｡」と言われたのである。それが嫌なら原告が日勤に変更するか､
アマグループに異動する勤務を打診された。パワハラ加害者の処遇に手を付けずに
パワハラ被害者に対応譲歩を迫ること自体本末転倒である。当然原告は受け入れら
れずに同意しなかったところ、前記３の（5）の④のとおり、急遽被告Ｙ　の原告
に対する指示命令権を停止する第４案が示されため、上記有給休暇の使用による同
時勤務避止による防御策を中止し、結局これまでの現状通りの勤務体制で仕事を続
けることになったのである(訴状8頁)、決して双方合意して和解が成立した状況で
は全くない。被告会社が指名した被告Ｙ　に対する一応の対策案に過ぎない。他方
被告Ｘ　のパワハラ問題(夜勤閉鎖、解雇､賃金引き下げ､雇止め､日勤異動､暴言）
は、原告が第１回目の面談時から話題にしているのに（乙４の29頁５行以下、32
頁7行以下、43頁20行以下)、被告会社側から何ら具体策が協議提示されていな
い。
　幹Ｓ・部Ｈが挙げた被告会社の対策案（和解案ではない）にしても、①週２回の
被告Ｙ　との面談については、その履行の有無は確認できず、原告に何らの報告も
ない。②再度のパワハラ被害時に幹Ｓか部Ｈに通報してもらい幹Ｓらが対応する点
は、いわば当然のことを確認したものに過ぎない。③幹Ｓが被告Ｙ　に発言に注意
することを申し入れる点は、①同様その履行の有無は確認できず、原告に何らの報
告もない。④被告会社が安全に働ける職場であるように配慮することを従業員に伝
える点は、原告の要望であったのでこれに応じて幹Ｓが夜勤朝礼の際に従業員に訓

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示したが、その内容は「リーダーは部下に対して遠慮せずに相談したり、誰かが困
っていたら見過ごさない。問題を先延ばししない｡」というような抽象的一般的な
話であった。
　原告に「まあとりあえず、着地点として満足です」「任してください｡」なる発
言は、２回目の面談で、幹Ｓ部長から雇用が保障され、曲がりなりにも夜勤が継続
することになったという意味で収入保障が確保でき、被告Ｙ　の管理から外れるこ
とになりとりあえず安全の保障を得たという意味での上記発言であり、当然履行が
確保されることが前提である。容易に履行ないし改善されることがなかったそれま
での経緯から、その後の経過を見ない限り和解できる状況にはない。かつ、原告に
和解したという認識はないが、原告としては引き続き業務に精励して努力するつも
りであったので、あとは被告会社の被告Ｘ　や被告Ｙ　らに対する指導改善状況を
見守るしかなかった。（しかし、被告Ｘ　の問題は、何ら協議も対策も提示されな
かったことは上記のとおりである｡)。
　以上のとおり、原告の被Ｘ及び被Ｙのパワハラ被害に対する被告会社の調査は十
分に行われず、したがって、パワハラ事実の有無について認定しないまま放置され
たので、必然的にその場しのぎの対応にとどまり、再発防止のための就業規則に基
づく処分や人事異動あるいはパワハラ行為禁止の徹底遵守のための社内教育は十分
されないまま推移した。
　５　被告会社らの見解批判（前同第５部分）
（１）被告会社は、こうした原告に対する被告Ｘ　ら上司によるパワハラ行為につ
いて、それらパワハラ行為を否定するだけでなく、単に原告が業務上意に沿わない
ことがあるといって種々不服を述べているだけに過ぎないと決めつけている。
　被告Ｘ　らが原告に対するパワハラ行為を繰り返した訳ではないというが、訴状
に指摘しただけでも被告Ｘ　ら３名で複数回のパワハラ行為が繰り返されたという
のに、まだ足りないというのか。むしろ、これに対し被告会社が社内における然る
べき調査機関を設置した十分な調査も議事録も作成せず、被告Ｙ　一人に聞き取り

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した結果を口頭で報告しただけで、正式な調査報告書の作成も報告もされなずに、
被告Ｘ　らのパワハラ行為は不問にされたまま､処分も改善策も講じられないまま､
訴訟ではパワハラ行為をすべてあたかも原告のねつ造だとか不服を述べているだけ
だなどと心ない言葉を投げ掛けていること自体、原告にとっては二次被害、三次被
害を被っていると言わなければならない。
（２）被告会社は、むしろ幹Ｓ・部Ｈが原告の体調に配慮して就業継続に向けて可
能な限りの対応をしたともいって被告会社の責任を否定する。
　しかしながら､被告会社は､上記のとおりそうした社内のパワハラ問題について、
経緯や事実調査及び対応について何ら記録を残しておらず、原告が録音や記録を残
さなければ、水掛け論に終わった可能性がある。原告に対する被告Ｘ　、同被Ｙ及
び同被Ｚのパワハラ行為があったからこそ、職場が混乱し夜勤勤務を一夜にして撤
回する騒ぎになり、その理由を何ら説明せずにあたかも原告に責任があるかのよう
な物言いをしたり、解雇や雇止めという労働者の生活手段を奪う重大な発言を軽々
に繰り返して脅されたからこそ、その実態を上司パＡに報告し配慮を求めたり（以
上、被告Ｘ　のパワハラ行為の場合)、労災後遺症に苦しむ原告に配慮どころか悪
化も辞さない業務続行命令を突きつけるなどされたからこそ上記パＡに苦情(クレ
ーム）申入れをし、同被告との共同作業を避けるためしばらく有給休暇を取得して
欠勤してまで防衛を図り、上記クレームを受けて幹Ｓ・部Ｈ面談が設定されたので
あり（以上、被告Ｙ　のパワハラ行為の場合)、有給休暇の取得を否定して欠勤扱
いにする扱いにしようとした被告会社の方針に異を唱え、当該措置の違法性を認識
させる結果となったが故に被告会社がその違法性を認めて撤回する結果となったの
である（以上、被告Ｚ　のパワハラ行為の場合)。
　これらは、被告Ｘ　らのパワハラ行為の存在が前提となった被告会社の一連の対
応である。にもかかわらず、被告らのパワハラ行為自体を否定する被告らの主張は
全く理解し難いところである。
　そして、被告会社は、夜勤閉鎖（夜間勤務中止）をその後撤回したり､幹Ｓ・部

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Ｈが原告と面談したこと、有給休暇の取得の制限を撤回したことなどをもって実害
はないとか解決済みなどというが、被告会社は何ら具体的な対策対応や再発防止策
を取らなかったことの弁解として、被告Ｘ　らのパワハラ行為を否定するか、解決
済みと主張しているものに過ぎない。
　被告らは「原告が、被告Ｘ　を許すとも表明した」という。被告らが引用したの
は、第２回面談開始まもなくの部Ｈグループ長の発言である(乙５の９頁30行～)｡
そこでは、部Ｈグループ長が「・・・原告さんの印象的には、そのとき、言われた
ときはともかくとして、後からそんなに被Ｘさんは悪い人でもないし、許せるとい
うような言葉を何か言ってらっしゃったと思いますけど｡」という原告の過去の発
言を取り上げている。これは、第１回面談における原告の「被Ｘさんとちょっと話
をしていると、そういう悪い人でもないのかなという、・・・結構広い気持ちでは
いる。広い人間であるつもりではあります」と、原告が感じた被Ｘの人となりにつ
いて発言している部分に言及したものと思われる。
　しかしながら、記録上明らかなとおり、原告は「被告Ｘ　を許す」とは一言も言
っていない。明らかに部Ｈグループ長の勇み足であるが、こうした誤った前提事実
に基づく同グループ長の誘導発言を受けて、原告は話を合わせるように「それは、
ええ、そういうニュアンスでは言ってますけど」などと答えている。そのような発
言となった意図ないし真意は次のとおりである。
　要するに原告は、原告の担当社員（直属上司）は被告Ｙ　であり、原告に対する
評価が被告Ｙ　を通じてされることから、むしろ原告の評価を低めて煽っている被
告Ｙ　が悪いとの認識を有していた。被告Ｘ　と被告Ｙ　のパワハラ行為を比較し
た場合、被告Ｘ　のパワハラの原因は被告Ｙ　に煽られた結果と解釈できるが、被
告Ｙ　のパワハラはサイコパスと原告も上司らも認識していたように、同被告の考
え方は合理的な解釈ができず、かつ、容認できないものである。確かに被告Ｘ　の
発言も煽られたことがあったにせよ原告に対する解雇や雇止め、日勤への異動や賃
金引下げ等軽々しく発言する態度は責任者として極めて不適切であるが、他方被告

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Ｙ　のそれは、原告の健康や身体の安全に直接影響するもので、状況の悪化により
一生苦しむことになりかねない深刻な問題を含んでいるので、より許せないのであ
る。被告会社の適切な対応による和解に淡い期待をしたとすれば「そういうニュア
ンスでは言ってますけど」と答えたのではないかと理解できるのである（ただし、
部Ｈグループ長が記憶で言った被告Ｘ　を許すという原告の発言は、それ自体存在
しないことは、上記のとおりである｡)。
　しかし、本件一連の被告Ｘ　のパワハラ行為について、上記のとおり第１回目に
原告が指摘しながら幹Ｓ統括部長らから何ら調査結果の報告も対策も示されず、原
告に対する謝罪もなく被告会社が被告Ｘ　に対する指導や処分も再発防止策も講じ
ておらず、現にそのため本件訴訟を提起してその責任をとうているのであって、何
ら被告Ｘ　のパワハラ行為を不問にする意味でないことは明らかである。極めて抽
象的な過去の一時の会話中の言葉一つを取り上げて被告らが、和解したとか被告Ｘ
　を宥恕して本件が解決済みだとする主張は笑止千万というほかない。

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