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nevadakagemiya 2020年03月15日(日) 11:11:19履歴
「白 んろい目ん玉落っこちてぇ 紅 ァかいお血々がどォろどろ
「────嗚呼────、可ぁ愛いよォ──可ぁ愛いヨぅ──妾 は一番 可ぁ愛いよぉ──
可ァ愛いヨぅ──可ァ愛いヨォ──世界で一番 可ァ愛イヨォ──────……」
「世界で一番 可ぁ愛い妾 に そんの目ん玉 頂戴な」
【氏名】弔木(トムラギ)
【性別】肉体は女性【年齢】194歳
【出身】日本のどこか
【身長】142cm【体重】58kg
【肌色】部位による【髪色】部位による【瞳色】部位による
【イメージカラー】継ぎ接ぎ
【属性】混沌・狂
【魔術属性】水
【起源】喪失
【特技】人殺し
【好きなもの】美しい物
【苦手なもの】汚らわしい物
【階位・称号・二つ名】『愛月や、撤す灯火、劫の果て 』
【サーヴァントクラス】フォーリナー
【サーヴァント真名】ハーバート・ウェスト
【性別】肉体は女性【年齢】194歳
【出身】日本のどこか
【身長】142cm【体重】58kg
【肌色】部位による【髪色】部位による【瞳色】部位による
【イメージカラー】継ぎ接ぎ
【属性】混沌・狂
【魔術属性】水
【起源】喪失
【特技】人殺し
【好きなもの】美しい物
【苦手なもの】汚らわしい物
【階位・称号・二つ名】『
【サーヴァントクラス】フォーリナー
【サーヴァント真名】ハーバート・ウェスト
黒、金、白、青と様々な髪の色が場所に酔って入り乱れ血に塗れた頭髪と、
歪に縫われ腐敗を続けている継ぎ接ぎの肉体が特徴的な、外見上は16,7歳ほどの少女
肉体の継ぎ目部分はぐじゅぐじゅと変色し常に腐敗し続けているが、彼女当人はそれに気づけていない。
目は互い違いを向いており、その手には刃渡り1mを超えるほどの巨大な鋏が握られている。
歪に縫われ腐敗を続けている継ぎ接ぎの肉体が特徴的な、外見上は16,7歳ほどの少女
肉体の継ぎ目部分はぐじゅぐじゅと変色し常に腐敗し続けているが、彼女当人はそれに気づけていない。
目は互い違いを向いており、その手には刃渡り1mを超えるほどの巨大な鋏が握られている。
むかしむかし、今から100年以上前の物語。
日本に一人の魔術師がいました。男は姓をトムラギと言い、代々死霊術師を生業としている魔術の家系に生を受けました。
男はその長い家系の歴史の中でも類を見ないほどの死体躁術の才能を見せ、将来を非常に有望視されていました。しかし、彼ら一族は、
その扱う魔術の特性から代々"不浄"として扱われていた為、男は同じ魔術師の仲間らから汚物の様に忌み嫌われる生活を送り続けていました。
『死体』『化け物』『穢れ』…何度罵声を浴びせられたか、途中から数えるのすら辞めましたが、それでも男は自分を強く持ってました。
何故なら両親が男を認めてくれていたからです。男は絶対に素晴らしい死霊術師となって、輝かしい当主となると期待されていました。
────────────あの日までは。
男の使う死霊術には、1つの大きな欠点がありました。死体が腐るのを防ぐ魔術だけが、どうしても出来なかったのです。
男が操る死体はどれだけ厳重に防腐魔術を施しても、みるみる醜く腐食してしまうのです。男が呼びだした死霊は、時間と共に綻びるように消滅してしまうのです。
これが男の起源に関係するものであり、措置は不可能と分かったのは、男が当主として十二分な年齢になる頃。そして男の両親が跡取りをもう作れない年齢になっていた頃でした。
男の両親は大層失望したといいます。当然です。どれだけ死霊と死骸を動かせても、それが腐食して崩れてしまえば意味がない。文字通りの宝の持ち腐れでした。
男は手の平を返すように批難の対象となり、家の外だけでなく家系の中にすらも居場所を失ってしまいます。
ですが、男にはたった1人だけ、家の外に愛し合った女性がいました。文字通り、心からの相思相愛。
このまま2人で逃げ出してもいい。そう誓いあった魔術師の女性が、彼にとってのたった1つの救いでした。
────ですが、それすらも奪われてしまいます。その女性は魔術師として非常に優秀な、優秀過ぎる程の母胎を持っていた為、
その女性の両親が根回しをし、夜な夜な逢引きをする二人の仲を引き裂き、そして女性を高貴な魔術の家系へと半ば無理やり嫁がせたのです。
男はとうとう、総ての生きる希望を失ってしまったのです。男は不幸のどん底へと真っ逆しまに堕ちて往きました。
ですが、その不幸という暗闇の中でさえも、男は唯一の光を持てていました。
彼と彼女は、複数回の逢引きの中で子を成すことに成功していたのです。女性は執念で己の家に黙って子を出産し、
そして無理やり嫁がされる寸前に、男に自分と男の間に出来た娘を託すことに成功したのです。男は誓います。「この子の為に生きていこう」と。
何を捨て去ってもいい。いやもう捨てるものも無くすものも何もない。魔術なんて要らない。俺はこの子を幸せにするためだけに生きてやろう、と。
そうして男は、たった1人残された娘を連れて家を出奔しました。類を見ない死霊術師と例を見ない母胎の相の子は、こうして魔術を知らずに育ちました。
10年以上が経ち、娘は立派に育ちました。男も魔術から足を洗い、すっかり農業が板につく男になっていました。このままでいい、と男は考えていました。
ですが物語はこれで終わりません。むしろ、ここからが始まりなのです。
その男が愛して、大切にして、そして守り抜くと決めていた娘は、ほんの些細な事故で死んでしまいました。
犯人がいるわけでもない。加害者がいるわけでもない。悪意が生み出したわけでもない。ほんの小さな、不幸な事故。
それだけで、男が十云年もの間大切にし続けた命は、儚くこの世から消え去ってしまったのです。
男は泣いて、哭いて、啼いて、ないて────────────泣き続けました。
喉が張り裂けても、口から血反吐を吐いても、狂い死にそうになっても、哭くのを辞めず────、とうとう、狂い果てました。
「お前には俺しかいないんだ」「お前だけが俺の総てなんだ」「帰ってきてくれ」「還ってきてくれ」そうぶつぶつと唱えながら死体を保存し続けました。
来る日も、来る日も、来る日も死体を丁寧に、丁寧に手入れし続けました。ある日足が腐り堕ちました。なので代わりの生きた足を持ってきて縫い付けました。
ある日は目が蠅と蛆に食い荒らされました。なので代わりの生きた目ん玉を持ってきて植え付けました。里を追われ、街を追われ、野を追われて尚、彼は"手入れ"を続けました。
そうすれば娘が帰ってくると信じて。そうすれば自分が大切にした全てが還ってくると信じて。彼は娘の死体を"手入れ"し続けました。
しかし何事にも終わりが来ます。とうとう寿命が訪れる事を男は悟ったのです。
「自分が死んだら、誰が娘の死体を手入れする」そう疑問が過ぎりました。悩んで、悩んで、そして男は名案を思い付くのです。
「そうだ。俺自身がこいつん中入って、自分で自分を手入れし続ければいいんだ」と。男はかつて得た技術を再びその手で再現し、そして成し遂げました。
自分で自分の霊魂を操り、そして自らの娘の死体を操り、彼"ら"は1人の人間になったのです。そうして彼らは、今まで以上に活発に自分の"手入れ"を続けていきました。
自分がかつて学んだ死霊術は、このためにあったのだといわんばかりに、彼は自分の技量を活かして娘(じぶん)の身体を"手入れ"し続けました。
"娘にふさわしい、美しい目を持って帰ろう"
"この身体に相応しい、美しい手に植え替えよう"
"自分に似合う、可愛い毛髪を千切って植えよう"
"自分をもっと美しく、可愛く、素晴らしい存在にしなくてはいけない"
"妾 は美しくならなくちゃいけない"
"だから、もっと美しい、可愛い部位を集めなきゃ、集めて自分に、植え付けなきゃ"
"あれ?"
"なんで、妾 、美しくなりたいんだっけ?"
こうして100年以上、過去を忘れて、目的を忘れて、
ただ美しき肉体を切り集め、継ぎ接ぎに自分を彩る妄執の怪物が出来上がったのです。
果たして悪いのは誰なのでしょうか? 男? 娘? 母胎となった女性? それとも弔木家?
そんなものは、もうとっくのとっくに過去の話。ただ今の此処に、残虐な切り裂き魔が一人いるだけのお話。
月に笑う殺人"忌"が、一人いるだけのお話。
日本に一人の魔術師がいました。男は姓をトムラギと言い、代々死霊術師を生業としている魔術の家系に生を受けました。
男はその長い家系の歴史の中でも類を見ないほどの死体躁術の才能を見せ、将来を非常に有望視されていました。しかし、彼ら一族は、
その扱う魔術の特性から代々"不浄"として扱われていた為、男は同じ魔術師の仲間らから汚物の様に忌み嫌われる生活を送り続けていました。
『死体』『化け物』『穢れ』…何度罵声を浴びせられたか、途中から数えるのすら辞めましたが、それでも男は自分を強く持ってました。
何故なら両親が男を認めてくれていたからです。男は絶対に素晴らしい死霊術師となって、輝かしい当主となると期待されていました。
────────────あの日までは。
男の使う死霊術には、1つの大きな欠点がありました。死体が腐るのを防ぐ魔術だけが、どうしても出来なかったのです。
男が操る死体はどれだけ厳重に防腐魔術を施しても、みるみる醜く腐食してしまうのです。男が呼びだした死霊は、時間と共に綻びるように消滅してしまうのです。
これが男の起源に関係するものであり、措置は不可能と分かったのは、男が当主として十二分な年齢になる頃。そして男の両親が跡取りをもう作れない年齢になっていた頃でした。
男の両親は大層失望したといいます。当然です。どれだけ死霊と死骸を動かせても、それが腐食して崩れてしまえば意味がない。文字通りの宝の持ち腐れでした。
男は手の平を返すように批難の対象となり、家の外だけでなく家系の中にすらも居場所を失ってしまいます。
ですが、男にはたった1人だけ、家の外に愛し合った女性がいました。文字通り、心からの相思相愛。
このまま2人で逃げ出してもいい。そう誓いあった魔術師の女性が、彼にとってのたった1つの救いでした。
────ですが、それすらも奪われてしまいます。その女性は魔術師として非常に優秀な、優秀過ぎる程の母胎を持っていた為、
その女性の両親が根回しをし、夜な夜な逢引きをする二人の仲を引き裂き、そして女性を高貴な魔術の家系へと半ば無理やり嫁がせたのです。
男はとうとう、総ての生きる希望を失ってしまったのです。男は不幸のどん底へと真っ逆しまに堕ちて往きました。
ですが、その不幸という暗闇の中でさえも、男は唯一の光を持てていました。
彼と彼女は、複数回の逢引きの中で子を成すことに成功していたのです。女性は執念で己の家に黙って子を出産し、
そして無理やり嫁がされる寸前に、男に自分と男の間に出来た娘を託すことに成功したのです。男は誓います。「この子の為に生きていこう」と。
何を捨て去ってもいい。いやもう捨てるものも無くすものも何もない。魔術なんて要らない。俺はこの子を幸せにするためだけに生きてやろう、と。
そうして男は、たった1人残された娘を連れて家を出奔しました。類を見ない死霊術師と例を見ない母胎の相の子は、こうして魔術を知らずに育ちました。
10年以上が経ち、娘は立派に育ちました。男も魔術から足を洗い、すっかり農業が板につく男になっていました。このままでいい、と男は考えていました。
ですが物語はこれで終わりません。むしろ、ここからが始まりなのです。
その男が愛して、大切にして、そして守り抜くと決めていた娘は、ほんの些細な事故で死んでしまいました。
犯人がいるわけでもない。加害者がいるわけでもない。悪意が生み出したわけでもない。ほんの小さな、不幸な事故。
それだけで、男が十云年もの間大切にし続けた命は、儚くこの世から消え去ってしまったのです。
男は泣いて、哭いて、啼いて、ないて────────────泣き続けました。
喉が張り裂けても、口から血反吐を吐いても、狂い死にそうになっても、哭くのを辞めず────、とうとう、狂い果てました。
「お前には俺しかいないんだ」「お前だけが俺の総てなんだ」「帰ってきてくれ」「還ってきてくれ」そうぶつぶつと唱えながら死体を保存し続けました。
来る日も、来る日も、来る日も死体を丁寧に、丁寧に手入れし続けました。ある日足が腐り堕ちました。なので代わりの生きた足を持ってきて縫い付けました。
ある日は目が蠅と蛆に食い荒らされました。なので代わりの生きた目ん玉を持ってきて植え付けました。里を追われ、街を追われ、野を追われて尚、彼は"手入れ"を続けました。
そうすれば娘が帰ってくると信じて。そうすれば自分が大切にした全てが還ってくると信じて。彼は娘の死体を"手入れ"し続けました。
しかし何事にも終わりが来ます。とうとう寿命が訪れる事を男は悟ったのです。
「自分が死んだら、誰が娘の死体を手入れする」そう疑問が過ぎりました。悩んで、悩んで、そして男は名案を思い付くのです。
「そうだ。俺自身がこいつん中入って、自分で自分を手入れし続ければいいんだ」と。男はかつて得た技術を再びその手で再現し、そして成し遂げました。
自分で自分の霊魂を操り、そして自らの娘の死体を操り、彼"ら"は1人の人間になったのです。そうして彼らは、今まで以上に活発に自分の"手入れ"を続けていきました。
自分がかつて学んだ死霊術は、このためにあったのだといわんばかりに、彼は自分の技量を活かして娘(じぶん)の身体を"手入れ"し続けました。
"娘にふさわしい、美しい目を持って帰ろう"
"この身体に相応しい、美しい手に植え替えよう"
"自分に似合う、可愛い毛髪を千切って植えよう"
"自分をもっと美しく、可愛く、素晴らしい存在にしなくてはいけない"
"
"だから、もっと美しい、可愛い部位を集めなきゃ、集めて自分に、植え付けなきゃ"
"あれ?"
"なんで、
こうして100年以上、過去を忘れて、目的を忘れて、
ただ美しき肉体を切り集め、継ぎ接ぎに自分を彩る妄執の怪物が出来上がったのです。
果たして悪いのは誰なのでしょうか? 男? 娘? 母胎となった女性? それとも弔木家?
そんなものは、もうとっくのとっくに過去の話。ただ今の此処に、残虐な切り裂き魔が一人いるだけのお話。
月に笑う殺人"忌"が、一人いるだけのお話。
"彼"が100年以上かけて作り上げた妄執の傑作……"彼女"の肉体そのもの。
唯物世界たるこの王国(マルクト)を飛び出し、基礎(イェソド)を超え究極の美に至らんとする誓い。
この名は彼を偶然見出し、ルナティクスへと導いた狂人が名付けた名だが、"彼女"はこれを特に意識はしていない。
ただ名前も理性もなく妄執のみで動く彼女の本能と、その身体が半自動的に適用させる魔術に便宜上の名前が付いただけの事である。
故に"彼女"はこの名前を知らない。此れは言うならば、"彼女"という存在に与えられた識別名のようなものである。
その能力は、その肉体に眠る数多の部位を奪われた少女たちの怨念による"道連れ"の術式。
犠牲となった彼女たちの中心に存在する"彼女"が『欲しい』と願った美しい肉体の部位に"彼女"が触れる事で、
その肉体に存在する数多の怨念が、その部位を道連れにしようと取り込み、そして強制的に"彼女"の一部へと変化させる。
欲しいと願い、そして触れた時点で成立する魔術であり、"彼女"の中に凝り固まった女性たちの怨念が何重にも絡み合っているため抵抗はほぼ不可能。
サーヴァントならば抵抗は容易だが、魔術師だけではほぼ確実に抵抗することは出来ず部位を引き千切られ重傷を負う事になる。
触れられなければ魔術は適用されないが、真に恐るべきは彼女の俊敏さ。
"逃げ続けた過去を持つ魂"が中心となっているために、どのように身体を動かせば俊敏に動けるかを本能で理解している。
それに加え、無意識に適用している強化魔術が拍車をかけ、常人では"彼女"から逃げきることすらも不可能となる。
唯物世界たるこの王国(マルクト)を飛び出し、基礎(イェソド)を超え究極の美に至らんとする誓い。
この名は彼を偶然見出し、ルナティクスへと導いた狂人が名付けた名だが、"彼女"はこれを特に意識はしていない。
ただ名前も理性もなく妄執のみで動く彼女の本能と、その身体が半自動的に適用させる魔術に便宜上の名前が付いただけの事である。
故に"彼女"はこの名前を知らない。此れは言うならば、"彼女"という存在に与えられた識別名のようなものである。
その能力は、その肉体に眠る数多の部位を奪われた少女たちの怨念による"道連れ"の術式。
犠牲となった彼女たちの中心に存在する"彼女"が『欲しい』と願った美しい肉体の部位に"彼女"が触れる事で、
その肉体に存在する数多の怨念が、その部位を道連れにしようと取り込み、そして強制的に"彼女"の一部へと変化させる。
欲しいと願い、そして触れた時点で成立する魔術であり、"彼女"の中に凝り固まった女性たちの怨念が何重にも絡み合っているため抵抗はほぼ不可能。
サーヴァントならば抵抗は容易だが、魔術師だけではほぼ確実に抵抗することは出来ず部位を引き千切られ重傷を負う事になる。
触れられなければ魔術は適用されないが、真に恐るべきは彼女の俊敏さ。
"逃げ続けた過去を持つ魂"が中心となっているために、どのように身体を動かせば俊敏に動けるかを本能で理解している。
それに加え、無意識に適用している強化魔術が拍車をかけ、常人では"彼女"から逃げきることすらも不可能となる。
"彼女"が手に持つ礼装。魔力の籠った刃渡り1m以上の大鋏。
手で触れることのできない相手にはこれを用いて半ば強制的に欲しい部位を引き千切る。
曰く「気づいたら持っていた」代物らしいが、その正体はルナティクスの礼装屋の試作品。
故に、効果は"彼女"自身すらも不明。ただ彼女はリーチのある武器としてしか使用していない。
手で触れることのできない相手にはこれを用いて半ば強制的に欲しい部位を引き千切る。
曰く「気づいたら持っていた」代物らしいが、その正体はルナティクスの礼装屋の試作品。
故に、効果は"彼女"自身すらも不明。ただ彼女はリーチのある武器としてしか使用していない。
彼女に信念など無く、彼女に思いなど無く、彼女に意味などない。
ただ「美しくなりたい」と、理由も忘れ、過去も忘れ、そのためだけに人を殺し続ける『空っぽの殺人鬼(ブランク・マーダー)』。
魂は腐敗し、それに加えて彼女が殺し続けた何十、何百という女性たちの怨念が彼女の肉体を雁字搦めにし続けているため、
もはや最初の"想い"は存在しないといってもいいほどに稀薄な存在へと変わっている。
其処にあるのは、ただ殺したい、道連れにしたいという怨念と、美しくなりたいという妄執だけ。
故に彼女は殺し続ける。殺して自分を彩り続ける。月下に笑いを響かせながら、今日も美しくなれることを悦び続ける。
殺せば殺すほど、己の肉体は醜悪なる化け物へと転じていく矛盾にすら、気づかないままに
ただ「美しくなりたい」と、理由も忘れ、過去も忘れ、そのためだけに人を殺し続ける『空っぽの殺人鬼(ブランク・マーダー)』。
魂は腐敗し、それに加えて彼女が殺し続けた何十、何百という女性たちの怨念が彼女の肉体を雁字搦めにし続けているため、
もはや最初の"想い"は存在しないといってもいいほどに稀薄な存在へと変わっている。
其処にあるのは、ただ殺したい、道連れにしたいという怨念と、美しくなりたいという妄執だけ。
故に彼女は殺し続ける。殺して自分を彩り続ける。月下に笑いを響かせながら、今日も美しくなれることを悦び続ける。
殺せば殺すほど、己の肉体は醜悪なる化け物へと転じていく矛盾にすら、気づかないままに
「あ――ア。あんれまぁ。奇麗ーェなおん目々だ事。
可ァ愛いくて、澄んでて、しっかりしてて……欲ォしいなぁ。欲しいなぁ。
ンねぇ、其方の目ん玉、一つ妾 にくださいます?」
「あら、あらあらあらあら、ほゥら見て、見て見て見て。
蛆がこぉんなに。蚤もこんなぁに。いっぱい、いーっぱい。
美しくないですね、汚いですね、不潔ですねぇ。でもも────ゥ大丈夫。
だって其方が代わってくれるからァ。其方が蚤に食われれば、痒いのは其方だけ────ぇ、
痛くも痒くもございませぬ。アハ、アハアハアハ。イヒヒヒヒヒヒヒヒオホホホホホホホホホホおかしいおかしい。
痛い痛いは心だけ。目に見え初めて不潔に気づく。美徳外れの装飾にござい」
「そこ往くお兄サ────ん、お姉さァ────ん、こぉっちゃあ向いておくんなし。
奇妙奇天烈、摩訶不思議ィ、世にも珍し、解体宴の時間だよォ────。お代は一銭も取りやせん。
ただただ、そんの身体、置いていってくんなまし────ィ。妾 を彩る、極彩色の化粧品、
おひとつどうか、恵んでくんなましィ」
「嗚呼、可哀想。カアイソウ。妾 が別嬪に見えんと申す。
可ァ哀想ゥに、脳と目ん玉、腐ってらっしゃる。キチガイが如く、腐敗しとる。
ちょんぎっちゃいましょ、捨てましょう。ばぁらばらにして、海に撒こう」
可ァ愛いくて、澄んでて、しっかりしてて……欲ォしいなぁ。欲しいなぁ。
ンねぇ、其方の目ん玉、一つ
「あら、あらあらあらあら、ほゥら見て、見て見て見て。
蛆がこぉんなに。蚤もこんなぁに。いっぱい、いーっぱい。
美しくないですね、汚いですね、不潔ですねぇ。でもも────ゥ大丈夫。
だって其方が代わってくれるからァ。其方が蚤に食われれば、痒いのは其方だけ────ぇ、
痛くも痒くもございませぬ。アハ、アハアハアハ。イヒヒヒヒヒヒヒヒオホホホホホホホホホホおかしいおかしい。
痛い痛いは心だけ。目に見え初めて不潔に気づく。美徳外れの装飾にござい」
「そこ往くお兄サ────ん、お姉さァ────ん、こぉっちゃあ向いておくんなし。
奇妙奇天烈、摩訶不思議ィ、世にも珍し、解体宴の時間だよォ────。お代は一銭も取りやせん。
ただただ、そんの身体、置いていってくんなまし────ィ。
おひとつどうか、恵んでくんなましィ」
「嗚呼、可哀想。カアイソウ。
可ァ哀想ゥに、脳と目ん玉、腐ってらっしゃる。キチガイが如く、腐敗しとる。
ちょんぎっちゃいましょ、捨てましょう。ばぁらばらにして、海に撒こう」
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